【悲報】俺達の転生先、ゼムリア    作:石黒 雲水

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やってる事があまり変わらない件

 

 

1:崑崙脱走者

D∴G教団の連中、人攫いだけじゃなくて押し込み強盗までやらかしてやがった

 

やっぱり連中はクソだ

 

 

2:ギルムッド兄弟の弟

いや、教団員の銀行口座から現金全部引き出してる俺達も見方によっては似たようなもんだぜ

 

 

3:崑崙脱走者

一緒にするんじゃねえよ

 

ニュアンスが違う

 

 

4:北国の女狐

子供を実験材料にしたレポートを堂々と保存しておくとか人間性を疑います

 

 

5:ギルムッド兄弟の兄

そのレポートを押収して保管しているウチも似たようなもんじゃねえです?

 

 

6:北国の女狐

一緒にしないでくださいまし

 

ニュアンスが違います

 

 

7:元木馬団

そもそも攫って来た人達で人体実験とか人がやる事じゃないよね

 

 

8:北国の技術者

いや、捉えた教団員で人体実験しまくってる貴女が言えたことではないでしょう

 

 

9:元木馬団

一緒にしないでもらえる?

 

ニュアンスが違うから

 

 

10:名無しのゼムリア民

ニュアンスって便利な言葉だなー

 

 

11:名無しのゼムリア民

下手すりゃタチの悪さは自分達の方が悪いけどな

 

 

12:北国の女狐

因みにD∴G教団員の口座から引き出したミラは我々の装備強化に使用されます

 

 

13:名無しのゼムリア民

今日から毎日D∴G教団狩ろうぜ!

 

 

14:名無しのゼムリア民

レミフェリアに遠征しても利益出るな、行くか遠征

 

 

15:名無しのゼムリア民

今から一緒にコレから一緒に殴りに行こうか

 

 

16:崑崙脱走者

どっちが蛮族か分かったもんじゃねえな

 

 

17:北国の女狐

あなた方には道を作る為の整地という任務があるでしょう。そちらが最優先です

 

 

18:元木馬団

お仕事、ちゃんとしないとね

 

 

19:名無しのゼムリア民

あ、ハイ

 

 

20:名無しのゼムリア民

オシゴト、タノシイレス

 

 

21:北国の女狐

素直でよろしい

 

 

22:崑崙脱走者

そういや、捕まってた家族どうなった?

 

 

23:名無しのゼムリア民

爺さんが亡くなってて子供の父親は重症だってよ

 

 

24:元木馬団

一応、アタシが診てるよ。他の人達も捕まって救出までが早かったから実験はされてないっぽい

 

 

25:名無しのゼムリア民

不幸中の幸いって感じか

 

 

26:名無しのゼムリア民

ロッジも出来てすぐだったし他に被害者は居なくてすんだ

 

 

27:名無しのゼムリア民

やっぱり早期発見が大事よー

 

 

28:名無しのゼムリア民

見つけてくれた遊撃士に感謝だ

 

 

29:崑崙脱走者

その件なんだがロッジ襲撃に遊撃士がいなかったけど何でだ?

 

 

30:名無しのゼムリア民

遊撃士は置いてきた。この戦いについて来れそうにないからな

 

 

31:名無しのゼムリア民

残念ながらノーザンブリアの遊撃士は…

 

 

32:北国の女狐

ノーザンブリアの遊撃士の最高ランクはB級です。今回のロッジ捜索もC級の方々が担当しました

 

流石に連れて行けませんよ

 

 

33:崑崙脱走者

マジかー

 

 

34:名無しのゼムリア民

マジです

 

 

35:北国の女狐

遊撃士協会の中ではノーザンブリアの事を密かに人材の墓場と呼んでるそうですよ

 

 

36:名無しのゼムリア民

特命係かな?

 

 

37:名無しのゼムリア民

正義感が暴走しがちな刑事がいそう

 

 

38:名無しのゼムリア民

まあ、戦闘能力は低いけど地域密着型で即応能力は高いから

 

 

39:名無しのゼムリア民

尚、即応しないと警邏隊が先に事件を見つけて解決するもよう

 

 

40:名無しのゼムリア民

遊撃士居なくても治安良すぎんねんノーザンブリア

 

 

 

 

 

 

 

ノーザンブリア大公国 歴史研究所

 

 

 

D∴G教団のロッジへの襲撃を終わらせて自分の執務室で1人で書類を片付けているキツネの元に予想してなかった人物が訪ねて来た

全身が巨大な筋肉で出来た人影、シンジ・グロウルだ

 

「何かありましたか?エディンさんの身分や生活なら何とかしましたが」

「1つ聞きたくてな、アンタ今回のD∴G教団について知ってたか?」

 

思わず字を書く手が止まる、まさかこの男が気付いていたとは思わなかった

 

「そう思う理由を聞きましょうか、返答はその後です」

「単純にD∴Gの連中の脱出路を塞ぐのが速すぎると思っただけだ。あれはロッジの内部構造を理解してないと無理な速さだ」

「成程、見た目の脳筋とは裏腹に頭が回る。ですが、答えはNOです。今回のD∴G教団に関しては一切知りませんでした」

 

実際、今回に関してキツネは何もしていない。事件の報告が来たので急いで出撃しただけだ

 

「今回って事は他はあるんだな」

「ロッジが有ったあの洞窟は元々D∴G教団を呼び寄せる為に放置していた物、分かりやすく言うならDGホイホイです。だからこそ脱出路についても知っていた。納得出来ましたか?って、してませんね」

「そりゃあな。動機が分かんねえ」

 

動機、コレはある意味キツネの立場でなければ分からないだろう。国を治める立場でなければ

 

「国を安定させるには少量ですが必要なのですよ。国民の誰もが納得する絶対悪が、ソレがD∴G教団です」

「必要か?絶対悪。治安悪化するだけじゃねえか」

「必要ですよ。何せ長く続く平和と安定を民は評価しない、民が求めるのは民の敵を打ち倒す強い指導者です。刺激が必要なのですよ、治安が悪化しない程度で尚且つ発生したら直ぐに取り締まれる絶対悪が」

 

トップに不満がある状態で国が衰退したならば革命まで一直線だ、その可能性は穏便な方法で少しでも減らさなければならない

 

「D∴G教団という絶対悪が起こした事件をノーザンブリアの部隊が解決する。わかりやすい勧善懲悪で暫くは国民が盛り上がるのです。マッチポンプや事件の偽造ではないので本当に事件が起きる事が前提ですがコレ以上にコスパがいい方法は無いんですよ」

 

納得したのかシンジは扉に向かって

 

「アンタが安定の為の黒い方法を使うのは分かった。ま、道だけは踏み外さんでくれ」

 

そう言って扉を開け放ち、部屋の中は再びキツネ1人に戻った

 

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