エレボニア帝国 ラマール州 グレイボーン連邦 地下
高座で眺める青銅のジョージ、鉄巨人を相手にするウォーレンの戦いは既に20分が経過していた
「デカくて重くて硬い人型、定石じゃあ足を狙うらしいがのう。どう見ても対策されとるわな」
「どうしましたか?最初は勢いが凄まじかったですが、もう疲れましたか?」
「やかましい、ちいとばかし頭使っとるだけや」
一撃たりとも体で受けてはならない重撃をモーニングスターで受け流し如何に有効打を狙うか考える。
巨体を支える足、関節の隙間、簡単に狙える場所は既に対策されて有効打足り得ない
「しゃあないのう、危ないけど指を狙うしかないわな」
振るわれる巨大な剣、防ぐにも避けるにも厄介なそれを取り敢えず排除する為に武器を握る指に狙いを定める
当てるタイミングは一瞬、その一瞬を当ててようやく指一本。余りにもハイリスクローリターン、それでも卓越したモーニングスター術をもって一本、また一本と指にヒビを入れていく
「凄いですね、あの速さの指をここまで正確に狙えるなんて」
「正騎士の連中の理不尽さに比べりゃ的が大きい分簡単や。どうすんや?もう少しで剣がすっぽ抜けそうやで?」
「確かに、脚部はまだ無傷だし踏みつけで何とかしようか」
「そりゃええ、鈍重な踏みつけは避けやすいわっ!!」
踏みつけられた床から衝撃が広がる、重さに耐えられなかった床が凹み足を取られてつんのめる。意図したものではない障害物は少しずつ従騎士の動きを狭めていった
「足場がこないに凸凹してたら受け流せん、剣はまだ吹っ飛んで行かんのかい」
(おまけに何や?あのデカブツの足から飛び散る変な汁は、当たった場所がやたらヒリヒリするんやが)
飛び跳ね転がり何とか剣を避けるが大きな動きでは攻撃後の隙を狙えず擦り傷だけが増えていく。
遂には瓦礫に服が引っかかり致命的な隙を晒してしまった
「こりゃあかんな」
「そうでもなくない?時間稼ぎご苦労さん」
剣が振り下ろされるその時、魔煌兵がつんのめり転がり倒れた。その姿は足の関節が歪なつぶれ方をしておりまるで自重を支えることすら出来なくなった哀れな物であった
「何事やこいつは、お前何したんや!?」
「別に~?ちょっと金属を侵して脆くするお薬を脚の関節に塗り捲っただけ。ごめんね、探し回るのに手間取っちゃった♪」
「はあ?!って事はこのヒリヒリすんのは薬品かいな、早よ洗い流さない!」
「はい、綺麗なお水」
「あと、いいもの見つけたんだ」
取り出したのは指でつまめる程度の小さな真っ黒な入れ物、揺らすとちゃぷちゃぷと中の液体が鳴りその内容量を響かせる
そしてそれを目にしたジョージの顔に恐怖の表情が浮かび上がった
「それはガラスすら溶かす酸!それをどうするつもりだ!?」
「どうしよっか?歯にでも垂らしてみる?」
「や、やめろ!!」
黒い容器をジョージの口元に向けてゆっくりと傾けて行くと
「ちょいストップや」
隣りで酸を洗い流していたウォーレンから待ったが掛けられた
「どしたん?」
「掲示板見てみぃ、何や騒いどるわ」
「?」
12:名無しのゼムリア民
あっぶねぇぇぇぇ!!
13:名無しのゼムリア民
止まらんかったら終わってたやんけ!
14:元木馬団
どしたん?そんなに騒いで
15:名無しのゼムリア民
お前らの前にいる地精のメンバーが原作に関係してる可能性が出てきたんだよ!
16:名無しのゼムリア民
敵を見つけたらヤリにかかるその性格どうにかしてくれマジで
17:元木馬団
あれ?青銅のジョージなんて居たっけ?居ないよね?
18:名無しのゼムリア民
問題が将来的に生まれるソイツの息子
19:名無しのゼムリア民
ジョルジュ先輩の親父の可能性が出てきた
20:元木馬団
おけ、理解した
21:名無しのゼムリア民
居てもおかしくない事マジで忘れてた。そりゃいるよな、あの人幼少期から地精やってんだもん
22:名無しのゼムリア民
ツー訳で何とか逃げ出す程度に脅して済ませといて
23:元木馬団
了解了解、足元にフッ酸溢す程度に脅かしてみる
24:名無しのゼムリア民
フッ酸、歯に塗り込もうとしてたのかよ。えげつねぇな
25:名無しのゼムリア民
我々の業界でも拷問です
26:名無しのゼムリア民
お前の業界何処だよ…
27:名無しのゼムリア民
あと黒の工房の研究内容はレポートを持って帰るんじゃなくて紙に写して持ち帰るように。連中の研究が滞っても問題だから
28:実家教会
こんな研究無くなった方がマシやろ
29:名無しのゼムリア民
そんな研究でも将来的に重要になるんだ。潰せないのクソだよね
30:名無しのゼムリア民
ミリアムとアルティナがちゃんと産まれるにはこいつらに研究を進めてもらわないといけないんだ
31:名無しのゼムリア民
あ、魔煌兵はバラして持ち帰って大丈夫よ。あれ、量産されてるから
つーか持ち帰ってくれ、必要なら俺らも出向く
32:クロスベルの技術者
いーなー、アタシも欲しいなー魔煌兵
33:名無しのゼムリア民
どうやってクロスベルまで持ち込むんだよ
34:名無しのゼムリア民
変人ニキが輸送出来る物しか輸送路まだ無いしね
35:クロスベルの技術者
ウチに持ち込んでくれたら速攻で量産してみせるぞ。
ローゼンベルク工房がな!
36:名無しのゼムリア民
完全にアウト!!
37:名無しのゼムリア民
ローゼンベルク工房ならやりかねんから却下!
38:クロスベルの技術者
ならせめて腕とか脚とかの駆動部分だけでも、アタシだけの秘密にしとくからさ
39:名無しのゼムリア民
うーん、それならまあ
40:名無しのゼムリア民
持っていける大きさなら大丈夫かも
41:クロスベルの技術者
よっしゃ!人型ロボットの研究が進む!
42:名無しのゼムリア民
そういやコイツってその為にクロスベルに残ってんだよな
43:名無しのゼムリア民
取り敢えず研究内容はバレないようにしとけよ
44:クロスベルの技術者
了解了解!ラボの秘密区画で大切に解体させて貰う
45:名無しのゼムリア民
という訳で工房組は駆動部らしき物を回収してくれ
46:元木馬団
アタシ今研究資料を全力で撮影中!
47:実家教会
デカブツの中身、割と溶けてるけどそれでええか?
48:クロスベルの技術者
OK!!
49:実家教会
よっしゃ切り出すわ
50:名無しのゼムリア民
何やかんや身入りがいい襲撃になりそうだな
51:名無しのゼムリア民
コレこそ襲撃の魅力や
52:名無しのゼムリア民
コレだから蛮族って呼ばれるんだよなぁ