【悲報】俺達の転生先、ゼムリア    作:石黒 雲水

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仕事終わりの趣味程楽しい物はないですよね(byキツネ)

カルバード共和国 首都イーディス

 

 

「有意義な会合でした」

「我々としてはどうにも納得できていませんが、そちらが納得しているならよかったです」

「おや?ラングポート周辺を工場予定地に指定してきたのは其方でしょうに」

「一体何時から東方人と組んでたのか知りたいですがね」

「リベール会議で偶然東方人の刺客に出会いましてねぇ、それ以来ですよ。おや?顔色が悪いですがどうしましたか?」

「いえ、何でもありませんご心配をおかけしました」

 

大統領府で行われたカルバード共和国とノーザンブリア大公国による会合は一旦の合意が成立した、内容はDG教団に関りがある議員の証拠を黒月に流してやるという脅迫であったが

 

「ところで本日のご予定にあるアラミス高等学校の視察ですが流石に休日に授業は出来ませんでした」

「構いませんよ、私としては取りあえずアラミス像のスケッチとノーザンブリアで聞いた噂話の確認がしたいので。ま、確かに授業風景の見学も出来ればよかったですが」

「噂話ですか、一体どのような話でしょう?」

「何でもアラミス高等学校には誰にも知られてない隠し通路があるとの事です。もし、本当なら恐らくは革命の際に使用された物。歴史研究所としては確認したい物です」

「歴史ですか、私には過去の遺物に価値を見出せるのか分かりませんがその隠し通路とやらが本当に革命に使用された物なら確かに気になりますね」

「おやおや、少し歴史に興味が出てきましたか」

「いえまったく。ですがアラミス高等学校の防犯に問題がある可能性は無視できませんからね」

「そうですか…革命というのも終わってしまえばこんな物ですよねぇ」

 

過去の英雄の熱が消えている事に寂しいと思いながら関係資料を読み漁って時間を潰す

そうこうしている内に大統領府正面に煌びやかで一目で来賓用と分かる4頭立ての馬車が到着した。

 

「それでは向かいましょう。どうぞ、マダム」

「おや、ありがとうございます」

「これぐらいは礼儀の内ですよ」

 

そうして来賓用の馬車に手を借りて搭乗していずれこの馬車も消えて無くなると僅かなノスタルジーを感じながら目的であるアラミス高等学校へと移動した

 

 

 

 

 

「ようこそお出で下さいました。私がこの度案内役を務めるロイ・グラムハートと申します」

 

校門前で一同を出迎えたのは凛々しい姿をした偉丈夫、ノーザンブリア大公国の要望により案内役に選ばれたロイ・グラムハート。後のカルバード共和国大統領である

 

「貴方がロイ・グラムハートさんですか。話しは聞いていますよ、実に優秀な学生だとか」

「そのように言われると恐縮ですが、どなたから聞きましたか?」

「先日、リベール王国でノーザンブリアを目指している若き武芸者を拾いまして。その方からですよ」

「シンジですか、そうですか奴はノーザンブリアに」

「共和国にいた頃と同じ様に元気に問題児やってますよ、先日もノーザンブリアに入り込んだDG教団のロッジに突撃をしてました

「何をやっているんだ、奴は」

「今頃山籠もりですかね、全身鍛えなおすと言ってましたし」

「何をやってるんだ奴は」

「本当に何をやってるのでしょうねぇ?彼」

 

共通の知り合いの話題でコミュニケーションを取りながら校門を越えて本校舎に向かっていく。

革命直後に建てられた校舎からは動乱の歴史を改築や増築から感じられた

 

「歴史とは人の積み重ねた感情そのもの、確かに流れの変換点では怒りが目立ちますが日常においては優しさが目立つ物です。そのどちらも記録し保管する、それこそが歴史研究の本質なのですよ」

「だから先程からスケッチをしている訳ですか」

「250年続けた趣味です、どうです?なかなかの腕前でしょう?」

「確かに、見事な木炭画ですね。色の濃淡でここまで立体的に描けるとは……250年?」

「イスカ神聖皇国生まれですので。楽しいですよ、歴史が作られる瞬間をリアルに感じるのは。さてっと、スケッチは此処までにして開きましょうか隠し通路を」

 

スケッチブックを閉じてアラミス像を調べ始めるキツネ、案内役のロイや共和国役人は何が起きるかを期待して待機していた

 

「この仕掛けを起動してっと」

「何も起きませんが」

「仕掛けがあるのは驚きですが何処に隠し通路が?」

「アラミス高等学校にはアラミス像が2ヵ所あります。行きましょう、校舎内ではない中庭にあるアラミス像へ」

 

 

 

 

「コレは……」

「本当にあった……」

「さて、歴史探訪を始めましょうか。革命の雰囲気をリアルに体験しましょう」

 

1:北国の女狐

いやー、流石は革命以降封印された地下通路。カビ臭いし魔獣の糞尿も溜まってるしで汚いですねぇ

 

コレは期待できそうです

 

 

2:名無しのゼムリア民

何を期待してるんすかねキツネさん

 

 

3:名無しのゼムリア民

工場の立地について共和国相手に話し合いに行ったはずなんだけどなあ

 

 

4:北国の女狐

いいじゃないですか、偶には趣味に走りたいんです

 

 

5:名無しのゼムリア民

趣味ねえ、ホントに趣味だけですか?

 

 

6:北国の女狐

趣味に決まってるでしょう?こんな所解放しなくても大勢に影響はありませんよ

 

 

7:名無しのゼムリア民

まあ、アラミス高等学校の地下って何かがある訳じゃないもんな

 

 

8:名無しのゼムリア民

今回はマジで趣味か

 

 

9:北国の女狐

ちなみにこの後は映画館です。ノーザンブリアに無い文化を見たいとねだってみたらナイトシアター貸切にして貰えました

 

 

10:名無しのゼムリア民

この頃って映画館合ったのか

 

 

11:北国の女狐

白黒映画ですがね。今から楽しみですよ

 

 

12:名無しのゼムリア民

キツネさんからしたら270年ぶりの映画だもんね

 

 

13:名無しのゼムリア民

確かに、そりゃ楽しみになりますわ

 

 

14:名無しのゼムリア民

クレイユ村を舞台にした群像劇。期待してます

 

 

15:名無しのゼムリア民

それって銀猫のババアが出てる映画じゃね?

 

 

16:名無しのゼムリア民

ジュディスが女優を目指したきっかけのアレか

 

 

17:名無しのゼムリア民

クレイユ村か、いい所っぽいし行ってみたいんだよな

 

 

18:崑崙脱走者

俺は行ったけどな

 

 

19:名無しのゼムリア民

あ、最近エディンちゃんに腹筋抜かれたマッスルさんちーす

 

 

20:名無しのゼムリア民

子供の成長能力ってエグいよね

 

 

21:北国の女狐

おやおや、修行の合間に掲示板ですか。ロイさんに伝言があれば聞きますよ

 

 

22:崑崙脱走者

特にないが、キツネさんがいる隠し通路に前に入った時に変な物見たんだよな

 

 

23:北国の女狐

変な物ですか?それは一体

 

 

24:崑崙脱走者

革命軍の遺物だと思うが、ありえない代物って事は見てもらったら分かると思う

 

 

25:北国の女狐

ありえないとは随分と大きく出ますね、どの様にありえないのですか?

 

 

26:崑崙脱走者

導力を使った機械なんだが、今の技術水準よりも遥か先の代物だった

 

 

27:名無しのゼムリア民

なんじゃそりゃ?導力器があったった事か?

 

 

28:名無しのゼムリア民

革命は導力器の発明よりも遥か前だぞ意味わからねえよ

 

 

29:北国の女狐

うわぁ……帰りたくなってきました

 

 

30:名無しのゼムリア民

なんか知らんが頑張れキツネさん

 

 

 

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