【悲報】俺達の転生先、ゼムリア    作:石黒 雲水

73 / 88
激走するローゼンベルク工房

クロスベル自治州 マインツ山道 ローゼンベルク工房

 

 

「おーい、ノバルティスー、食料持ってきたぞー」

「待っておったぞエミリアって今日はピーマンが入っておるではないか!」

「だからピーマンぐらい食べろって」

 

「まあいい、それで?今回は何を開発してきたのだ」

「火を使わずに料理が出来る導力コンロ、コンロじゃなくて鍋が発熱する事で料理出来る様にしてみた」

「ほう?また斬新な発想だ、確かに料理に必要なのは火ではなく食材を加熱する熱、ならばその熱源が火だろうが調理器具だろうが大差は無いという事か」

「鉄製の鍋とかフライパンじゃねえとうまく稼働しないのが欠点だけどな」

「ソコは使用環境の方を整えてやればいい、鉄製の器具しかなければソレ以外に使用は出来ないのだからな」

 

 

「さて、今度はこちらの番だ。以前、エミリアが作った導力を用いてモーターを作動する仕組み、あの機構を応用してこの工房で作り上げた物がある。ソレを見せてやろう」

「あ?腰の悪いジジイ様の補助器具でも作ったのか?」

「ソレは面白いな、是非作るといい我々も作ってみるとしよう。まあ、今回の物はまた別なのだが」

 

そう言ったノバルティスが工房から出してきた物はクラウチングの構えを取る白いマネキンであった。

 

「なあノバルティス。まさかコイツ」

「そのまさかである。起動せよ試作走行人形よ」

 

ノバルティスがマネキンの背中にあるスイッチを押すとそのマネキンは見事なクラウチングスタートを決めて陸上選手の様に走り始めた

 

「すげぇ!どうなってんだ!?走るのは人の動きでも難しい動きだよな?クラウチングスタートからどうやって走ってんだ!?」

「分かるかエミリア!コレこそ私とヨルグ師で作り上げた技術よ!!」

 

走り回るマネキンに興奮していた2人は気付かなかった、普段工房の奥から出てこない自分達の師匠が青筋を立てて2人背後に立っている事を

 

「こんな見た目の悪い試作品を表に出すでないわ阿呆共が!!!」

「ヨルグじいちゃん!いつの間に!?」

「ひぃぃヨルグ先生、何故ここに!?」

 

「ノバルティス、アレほどコイツを表に出すなと言っておいた筈だが。聞こえなかったかこのたわけが」

「いえ、エミリアならば良いのではないかと」

「せめて工房の中でやらんか、こんなマネキンが他人に見られれば恥でしかないわ」

 

「それでエミリア、お前さんに頼んだ人形の服は出来たか?」

「ん、コイツだけど。じいちゃんの趣味変わった?珍しいじゃんこういうの」

 

取り出したのはデニム生地のオーバーオールが数着、サイズは小さく見るからに人形用である。

ヨルグは受け取ったソレを確かめて「まあまあだな、でもいいじゃろう」と呟いてマネキンと共に工房内へと戻って行った

 

「ノバルティス、ヨルグじいちゃんに何かあった?機嫌いいみたいだけど」

「愛弟子が起業したと聞いたからな。思いを言葉に出せばいいのだがソレが出来ないとは人付き合いが苦手にも程があるだろう」

「いや、お前が言えた事じゃねえよノバルティス」

「師に比べれば私は愛想がいい方に分類されているだろうが、まあいいそろそろあのマネキンに使われた技術を伝授してやろう」

「マジで!いやー流石ノバルティス、話が分かるし器がデカいぜ」

「そうであろう、そうであろう。もっと私を讃えるがいい、この不世出の天才F・ノバルティスをな!」

 

 

 

1:クロスベルの技術者

やっぱノバルティスちょれぇわ

 

 

2:名無しのゼムリア民

まあ承認欲求と知的好奇心の権化みたいな人だし

 

 

3:クロスベルの技術者

おかげでちょっとおだててやれば色々教えてもらえてありがてえや

 

 

4:北国の技術者

それで今回はどんなビックリテクノロジーを教えてもらえたのですか?

 

 

5:クロスベルの技術者

モーターを使った2足歩行と走行の制御技術

 

 

6:名無しのゼムリア民

人型ロボットの発明待ったなし

 

 

7:名無しのゼムリア民

可笑しい、まだフランツ・ルーグマンは成人していない筈

 

 

8:名無しのゼムリア民

でもローゼンベルク工房なら納得できる不思議

 

 

9:北国の技術者

作れそうなんですか?人型ロボット

 

 

10:クロスベルの技術者

うんにゃ、あれじゃデカい奴は無理だと思う。やっぱり大型化させるには骨と筋肉と関節のクッションが重要よ

 

 

11:北国の技術者

まあ昆虫が大型化出来てない事を考えると当然ですね。つまりは活用方法は思いつかないと考えて良いので?

 

 

12:クロスベルの技術者

はっ!アタシをなめんじゃねえよ、骨と筋肉が無いなら既にある奴を中に入れればいい

 

ツー訳でパワードスーツ作った

 

 

13:名無しのゼムリア民

作ってるじゃなくて?作った?

 

 

14:名無しのゼムリア民

早すぎんだよなぁ……

 

 

15:北国の技術者

大丈夫ですか?いくらパワーが強くても反応が悪かったらストレスになりそうですけど

 

 

16:クロスベルの技術者

元々走り回れる位優秀な制御系だからな、快適そのものよ

 

ダサいし暑いし着心地悪いけど

 

 

17:名無しのゼムリア民

そこはまぁ試作品だし

 

 

18:クロスベルの技術者

重い荷物もサクサク持てるし改良して常用してもいいなコレ、あとは高い所の物を取れればいう事なしなんだが

 

 

19:名無しのゼムリア民

腕とか足とか延ばせないん?

 

 

20:名無しのゼムリア民

飛行機能ついてないんか?

 

 

21:クロスベルの技術者

付いてる訳ないだろ何用だよ

 

 

22:名無しのゼムリア民

コンバット

 

 

23:名無しのゼムリア民

実戦用

 

 

24:クロスベルの技術者

日常用って言ってんだろ!

 

 

25:北国の技術者

とりあえず私にも作ってください、代金はキツネさんにお願いします

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。