せっかく作り上げたリングや寝床を壊され怒りMAXなステカセキング。
対するは縄張りに侵入され叩き潰さんとするデッドエンドブッチャー。
勝利の天秤はどちらに傾くのか!?
轟音。
爆音。
建物を揺らし、窓ガラスをブチ割る地獄のシンフォニーがホロウ内部に響き渡る。
そのせいか辺りの小型エーテリアスは軒並み爆音の中心地から遠ざかるように逃げていく。が、その中心地のド真ん中にいる大型エーテリアスからすれば自身に浴びせられる爆音は溜まったものではなかった。
「ケケケケ〜ッ! このチャイコフスキーの美しくも哀しい調べ、“白鳥の湖”でお前の脳みそを破壊してやる〜!!」
「◼️◼️◾️◼️◾️◼️◼️◼️◾️◼️◾️!!?!!?」
耳元で鳴り続ける音楽はブッチャーに大ダメージを与え続けるも流石にホロウの主、それで終わるほど容易くはなかった。
「ケケッ!?」
「◼️◼️◾️◾️◼️◾️◾️!!」
「ウゲェァッ、ゴバッ、ゲバッ!」
ステカセキングの足を掴み、二、三回叩きつけてから放り投げる。
更に飛び上がり大上段からの道路標識の様な武器を振り下ろすも、すんでのところで身を翻して立ち上がる。
「ケ、ケッケッケ〜! なかなかやるじゃねぇか。それならコイツはどうだぁ? 新・超人大全集〜
「◼️◼️◼️◼️◼️◾️◼️◾️!?」
ステカセキングがデッドエンドブッチャーの事を知らないように、デッドエンドブッチャーもまたステカセキングを知らない。
背中の鞄がミラクルランドセルという事も、そのカセットを使えば変身できるという事も知らなければ、変身した相手の技を使える事も知らないということに直結する。
「ネプチューンマン! おんどりゃぁあーー!!」
「◼️◾️、◼️◼️◾️、◼️◼️◾️◼️!?」
「まだまだぁ!!」
右、左、右、左とチョップを喰らい退がるデッドエンドブッチャーに詰め寄り、その胴体にあのラリアットを叩き付ける。
「必殺【
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️!!!!!」
左腕から繰り出す強烈な一撃が巨体を殴り飛ばし、数多の命を屠ったデッドエンドブッチャーも、勢いよく建物にぶつかった衝撃と痛みで絶叫を発した。
「◾️◾️◼️◾️◼️◼️◾️◼️◼️!!」
「ガフッ!? ……どりゃあーッ!」
その痛みを返すかのように振り抜かれた武器がステカセ・ネプチューンマンの頭部を打ち据える。
更に追い討ちを掛けるべく振り回す道路標識を何とか躱し、ウエスタン・ラリアットで腕を殴り返すと、道路標識のアックスに当たりへし折る事に成功する。
「ケケケ〜〜! お気に入りの玩具が無くなっちまったなぁ〜?」
「◼️◼️◾️◼️◾️◼️◾️◼️!!」
「(これで武器は使えねぇ、問題は体格差だがそこはテリーマンみたいにやってやんぜ!)ここからは殴り合いだぁ〜〜!!」
開いた距離を埋める様に走り、両膝を折り畳むようにジャンプして鋭く突き出した両足の裏で相手の胸板を蹴り飛ばす。
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◾️◼️◾️◼️◾️◾️!!!!」
「オラオラオラオラァ!!」
握り締めた拳が相手の頬を打つ。
攻撃をしゃがんで通り過ぎたデッドエンドブッチャーに、喧嘩ボンバーと見せかけた体勢からモンゴリアンチョップのように両腕で相手を挟み込む騙し技の【
「(つーか硬えなコイツ、どんだけタフなんだよっ!)」
どうやってこの怪物を倒すか、デカいはイコール強いに直結することが多い。見た目をデカく誤魔化して外敵を追い払う動物も居るくらいだし、良いことではあるが、身長214センチのステカセキングが小さく見える巨体の持ち主が弱いわけもなく、徐々に押され始めている。
とはいえある意味でネプチューンマンを選択したのは間違いではないといえる状況。ある意味タフネスとパワーを兼ね備え、何なら耐久面も優秀だった記憶があるため様子見兼打開策を見つけるには最適だった。
「つっても、これじゃ、キリが、ねぇなっ!!」
「◼️◼️◼️◼️◼️◾️◼️◼️◼️◼️!!!!」
「うるせぇ!!」
体格差を活かしヒットアンドアウェイに徹して隙があれば怒濤のラッシュをしかけてきたが、こうなりゃイチかバチか、ここで見せるは強度2800万パワーのフル活用。
攻撃を潜り抜け背後に回り込み、膝裏から両太股を巨大な棘に突き刺し捕らえて抱え、なんとか身体全体を持ち上げてから放つ強烈なスープレックス。
「【ダブルレッグ・スープレックス】!!」
「◼️◼️◼️◼️◾️◼️!?」
無理に持ち上げたものの、流石にこれはダメージも大きかったようで悶絶の声が上がった。
とはいえこちらも大分無理をしてしまった事に変わりは無い。しばらくは大技を使う事が出来ないだろう。
それにしたって、だ。
「マジ良い加減にしやがれよテメェ〜!!」
それでもなおしぶとく立ち上がってくるデッドエンドブッチャーは、今度は低く突進して来た。
「そんなもんに当たるかぁ!!」
高く跳躍し相手の頭上を取ったステカセキングは、そのまま胴体を踏みつけにした。
ドスンドスンドスン! 連続でのストンピングで更に踏みつけていく。
「◼️◾️◾️◾️! ◼️◾️◼️◾️◼️!!」
「ケガァッ!!」
それがどうしたと言わんばかりに起き上がり、ステカセキングをガッシリと掴み叩き付ける。
「ガッ! ゴッ! ゲェッ!!」
顔面を掴み、振り回しては地面や壁、建設途中の建物にぶつけて殺しにかかるデッドエンドブッチャーは最後には勢いをつけて鋭く尖ったエーテル結晶の山に背中から在らん限りの力を込めて叩き付けた。
「ゴオッ!?!!……な、なんだっ、そりゃ!?」
その背中には、2本の腕が生えていた。
命からがら、というのが正しいか。あのあと、激しい攻撃を何とか受けつつ捌き、隙を突いて死物狂いで逃げ出した。
なんて情けないのだろう。そう思わずには居られなかった。
しかしながら悔しさに暴れるだけの体力も無く、ミラクルランドセルの中身もギリギリ回収出来たのが奇跡と言えるだろう。
「このままじゃ、終わらねぇ。ケケケ! 必ず、ふぅ。リベンジだ……ケケ」
ここまで必死こいて逃げてきたが、もう意識が持たない。だが今ここで寝てしまえば、他の連中がやって来ないとも限らない。
せめて身を隠す為に、持って来たこの大きな白い布を頭から被り廃材のフリを……しなければ。
「次は…容赦、しねぇ……絶対に、勝ってやるぅ…………」
ステカセが気を失って数分、白祇重工と描かれたバンから降りた四人組が被っていた布を引っ剥がした。
「なんてことだ、あっちこっちボロボロじゃないか!? すぐに
「マジで機械人が居やがったぞ!?」
「でもここまでヒデェと直すのは難しくねぇか?」
「とにかく、このままじゃ危険なんだろ? 早く移動しよう」
ズタボロのステカセに目を輝かせる技師と、その技師に呆れる会社の子供社長。見た目の割に真面目な広報担当と苦労気味な会計士のクマは、これ以上壊れない様に、ゆっくりとトラックに乗せて走り出した。
初戦敗退ッ!!
すまねぇステカセ、でもこうした方が後々繋げやすいんだ!
あと戦闘の描写って普通にムズイっす。
ぶっちゃけて良いならターボメンとウォーズマンとステカセキングの間でめっちゃ悩みました。
ウォーズマンは割と話を進めやすく、終結スキルを1200万パワーのスクリュードライバーにすればあとは大体おkなのに対してターボメンは普通にエーテル侵食に対して余裕勝ち出来そうだなって謎に思いました。(単純にかっこいいのもあった)
でも属性切り替え出来んの強くねって思ったらステカセにしてました。
ただ諦めきれないので番外編的な感じで書こうと思います。