新エリー都inステカセキング   作:お餅もっちもっち

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 申し訳ねえスランプだヒャッハーッッ!!!

 いや真面目にすいません。すんごく書いては消して書いては消してを繰り返し続けてこんな時期になってしまい申した。申し訳ねぇ。

 あと明けましたね、おめでとう御座います。

 それじゃあ本編どーぞ


パエトーン兄妹

 

 

 白祇重工とは、近頃新エリー都で急成長を遂げている重工業グループ。主に建築工事を主体としたインフラと産業用機械事業を展開。

『ホロウ内特殊作業用重機』の特許と、ホロウ調査員の免許を持つ従業員たちを武器に、ホロウ災害に関わる極限環境での工事を何件も成し遂げているため、業界内ではそこそこ名が通っている。

 

 力持ちかつエーテル適応体質になり易いクマの獣人(シリオン)を多く受け入れており、その数は全社員の8割を占める程。

 

 同社は昔も輝かしい実績を挙げたことがあるが、数年前主な業務の対象だった旧都が壊滅的なホロウ災害で不毛の地となってからは、同時期に先代社長が資金諸共行方不明になる不祥事も発生した事で、全ての繁栄が無に帰してしまった。ゆえに後継ぎな現社長のクレタを中心とした幹部たちは、過去の栄光を取り戻すべく日々尽力している。

 

 ひたすら冷たい鋼鉄の塊と向き合うような仕事だが、結束力が強くアットホームな雰囲気の白祇重工は、よく同業者に羨まれているらしい。

 

 

 そんな白祇重工だが十数日以上前に商売敵のヴィジョンに旧エリー都での地下鉄の改修工事の仕事を奪われてしまい、どうしたものかと考えていた時に一通の電話がかかってきた。

 

 その内容は詰まるところ商売敵を潰す情報、人命軽視も甚しい行いをやらかそうとしているとの事だった。

 

 この一件に白祇重工社長であるクレタ・ベロボーグはプッツンと来たらしく腕利き総出で出撃。

 民間人を取り囲み、銃口を向けている治安局員に扮したヴィジョンを本物の治安局員に続きマスコミやメディア各位が包囲。

 

 その後に白祇重工もヘリで到着し、取りこぼしの無い様に努めた。

 

 ちなみに、今回の功労者たる邪兎屋とひょんなことから一緒になってデッドエンドブッチャーに勝利を納めた休暇中のステカセキングは(ぱっと見変わらないが)とても晴れやかな顔だったそうだ。

 

 クレタからはバチこりと叱られたのも記しておく。

 

 

 

 


 

 

 

 

 数日後、ステカセは幹部会議に参加していた。

 

 

 

 

「ピロシキだぁ? ロシア辺りの料理がどうしたって?」

 

 

 カセットテープの様な見た目の超人、悪魔超人ステカセキングとなってはや一月が過ぎた頃。

 

 

「『プロキシ』な、お前にも教えただろ。てかなんだ“ろしあ”って」

 

「おう、前に色んなホロウで道案内みてーなことするお尋ねモン連中の名前だろ?」

 

「ちょっと違うけど、まぁ微妙に合ってるから訂正し難いな……あとロシアっていうのは旧時代の東欧の地名だ」

 

「まぁ、前にあんな事があった後でコレだ。ウチのポンプだけじゃ不安だしホロウでの作業はともかく、探索は門外漢だしな」

 

 

 クレタの顔には「どうしたもんか」という文字がありありと浮かんでおり、数日前の『知能重機』が三機脱走してしまった事が理由だ。グレースは子供が反抗期になったと大喜びだった。

 さらに言えば白祇重工(ウチ)には敵が多く、言ってしまえば嫉妬心から仕事の邪魔をしてくる事が多くなった。

 

 

「全く面倒ったらねぇな、前みたくブチのめせたら楽なのによぅ」

 

 

 「てかよく知ってんな」と言いながら機械の身体を伸ばし、机に突っ伏すステカセはいつもの如く愚痴を溢す。

 

 

「だから物理的にやるのは無しだぞステカセ」

 

「大丈夫だって、10万ホーンだけで済ませてやるし」

 

「それ普通の奴は死ぬからなお前?」

 

 

 さて、ちょい話は逸れるがここで音量……ホーン。又はホンの話をさせて頂く。

 ホンとは、人が音に感じる大きさを表すための単位であり、日本においては以下の2つの量の単位として用いられた。

 

 ①・音の大きさの単位である「フォン(phon)」。騒音レベルの「ホン」とは使い分けられるのが「ラウドネスレベル」と呼ばれるもの。

 ②・音圧レベルを人間の聴覚を考慮した特性曲線により重みづけして求められる騒音レベルの単位としてかつて日本で用いられていた「ホン」。

 

「フォン」とは異なるそれは1997年(平成9年)9月30日まで、計量法における法定計量単位であった(既に計量法に基づく計量単位一覧から廃止された法定計量単位だが)それ以降は、非法定計量単位となった。

 

 上2つはいずれも1000Hz(ヘルツ)の純音に対しては音圧レベルのデシベル値に等しい。

 同じ音圧でも周波数により聴覚的な聞こえ方が違うので、同じデシベル値を示す音圧レベルでも周波数が違えば異なる数値を示すという特徴を持ち、時に混同されるが、ラウドネスレベルの「フォン」と騒音レベルの「ホン」は異なる定義を持つので注意して欲しい。

 そしてホンは、騒音レベルを表すためにかつて用いられていた日本特有の単位であり、現在は「ホン」ではなくdB(デジベル)が騒音レベルの単位として用いられる。

 

 つまり何が言いたいのかというと、100万ホーンは宇宙が滅ぶレベルで、たとえその十分の一の数である10万ホーンでも人は鼓膜が破れて率直(ぶっちゃけ)るとあの世逝き一歩手前になる。

 ウォーズマン? アイツは超人だから鼓膜破れただけで済んでるんだ。マネすんなよ?

 

 なんて思っていると、話がドンドン進んでしまっていた。

 

 

「ともかくあのテレビの後に連絡はしてあるから、あとはアンドーが連れてきてくれんのを待つだけだ」

 

 

 そしてクレタが愚痴をこぼすのはあのテレビ、「ボンプは知っている?」という番組の出演で起こったふざけた一件。

 もちろん他企業が手を回し因縁を付けようとした結果だったが、搦手が苦手な白祇重工の面々では少しばかり難しく出演を断る事が出来なかった。

 だからというわけではないが、今回の問題が外にバレる訳にはいかない。どうせまた面倒な嫌がらせを受けるに決まっていたからだ。

 

 

「その間はもちろん色々と作業が残ってるからな、頑張ってくれよ。ステカセ」

 

「ケッ、仕方ねぇ! ヘルメットを寄越しな、オレさまがちゃっちゃと終わらせてやるぜェ!」

 

 

 会議とは名ばかりの近況報告会が終わり、それぞれ仕事に戻っていく。

 

 社長のクレタは現場の下見、会計士のベンは電卓片手に書類の山に、ステカセキングは立てかけられたヘルメットを被ってボンプ達と準備運動を。

 今日も大変ではあるが、それでもまぁまぁ楽しい毎日。

 

 もちろんのこと鍛錬は欠かさずやっているし、その結果が先のデッドエンドブッチャー戦における勝利のスタンディングである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だがしかし、このあと一件から白祇重工の先代社長、ホルス・ベロボーグの事件に繋がるとは誰も思っていなかった。

 

『一度廻りはじめた水車は、水が尽きるまで廻り続けなくてはならぬ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ〜〜、まさかオマエがプロキシだったなんてな!」

 

「それはこっちのセリフだよ。まさかこの前のお客さんが白祇重工で働いてたなんて」

 





 今回短め!でもたぶん次は長め!

 次回「愛と漢気、そして厨二…?」

 お楽しみに!!
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