近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが? 作:だけたけ
本編どうぞ!
「だからァ、俺のいたせか....国ではな?ハロウィンって言う仮装大会があるんだよ。」
「祭りの類か?」
執務室で一際大きい声で熱弁する声が響く。それに呼応するように疑問をぶつけた私。もちろん話半分で聞いてはいるのだがどうにも彼の言葉はいつもより熱意が篭っていた。
「だからさぁ!頼むよ!騎士団主催でやろうぜ?」
「はぁ、費用はどうするんだ?祭りをするとしても色々準備がいるし現実的じゃないぞ。」
「そこは大丈夫!費用は俺がだす!用意も大掛かりなものはいらない。そもそも祭りというのは名ばかりで住民が勝手に騒いでるようなものなんだ!」
「....そんなに祭りが好きなやつだったか?」
首を振る男、それを見て私はより一層彼を訝しむ。彼女の脳内は今怪しいという言葉でいっぱいだった。だってそうだろう?基本、なんでも面倒くさがる彼が必死になったり真面目になったりするのは彼女かんけいだ.......け....
「旅人絡みか?」
「ギクッ....い、嫌だなぁ、俺はみんなに楽しんでもらいたくて....」
「ちなみに祭りの内容は?」
「....」
口を噤む男。ビンゴらしい。ほんとにこの男は....つくづく欲望に忠実な奴だ。まぁそんなのを気に入って彼女になった物好きもいるみたいだけど....
「可愛いお化けとか、猫耳とか付けて普段と違う姿を楽しむって内容です.......」
「それで.......?旅人には何を着てもらうつもりなんだ?」
「肩出し猫耳....」
「よぉし、この犯罪者を連れてけ!」
「待って?!ねぇまって?!?!」
待ってと言われてもこちらとしても身内から犯罪者が出たことで執務におわれる身だから時間が無いのが残念で仕方がない。
「もう買っちゃったのにッ!」
「.......ほんとに連れてくぞ?」
「ごめんなさい。譲れないです」
「はぁ.......家でやれ。そんなもの。」
「バーバラのシスター服」
「....」ピクッ
た、たしかに可愛いだろうが....だがそれで揺れる私では無い。確かにシスター服は露出も少ないし、それでいて可愛いから....
「....前向きに検討する。」
「っし!じゃ頼む!俺は次、蛍に話通してくるわ!!!」
まだ通してなかったんかいと言いたかったがもう既に目の前から消えていた。
「はぁ.......ほんと、口上手くなったな、あいつ。厄介なことこの上ない....」
少し心に引っかかることに気が付かないまま用意を進めた。これがあんなことになるなんて....
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ある一室、そこで3人で作戦会議が開かれていた。と言っても一命は乗り気では無いみたいだが....
「んでここで蛍が出てくるんだよ。」
「うんうん!それでそれで??」
「そこで師匠が幽霊出して....」
「うぇー?もっと派手な舞台がいいなぁ〜!」
....作戦会議と言うには少し声は大きすぎるがまぁだいたいはその通りだ。
だが先程3人といった、ここで声を出しているのは2人のみ、では三人目の私は何をしているのか....
「....」
「ねぇ旅人〜、ブーたらしてたらナギナギに嫌われるよ〜?」
「胡桃うるさい....」
「ねぇ、蛍ごめんって、この通り!猫耳は諦めるからファッションショーだけでも....」
そう、これが不機嫌な理由だ。
大事な用事があるとか言われて呼び出されたら期待するに決まっている。そこでコレだ。内容は下らない内容ばかり。いつもなら2人きりの時に着るなりナギをしたためるなりやるけど今回はそう言う訳には行かない。私にも堪忍袋の緒はあるのだ。
「ふん....」
「ふんっだって!師匠!な?可愛いだろ?!」
「ありゃりゃ、ナギナギ、ゾッコンだねぇ....よォし解った!」
嫌な予感がした。
勘に従って椅子から立ち上がり、その場を離れようとする。だがお約束なのかなんなのか、案の定腕を掴まれて阻止された。
後ろを振り向くとそれはそれは楽しそうなイタズラ顔を浮かべた胡桃ががっちりと腕をホールドしている。
「.......胡桃、離して」
「え〜?面白そうじゃん!やろうよ!私も一緒にやるから!」
「蛍と師匠の百合....女の子相手ならNTRじゃないしなんか、すごい尊い....ッやべ、鼻血でそう....」
失念していた。ナギと胡桃が揃うと毎回ろくな事にならないことを。ナギはまだ損得勘定が出来るため自制は効くが、胡桃は面白そうと思ったら突っ走る為悪い所をかけ算してプラス逃がさないバフがかかるのだ。本当になんなのだろう。
「蛍、ダメか?俺の前でだけでいいんだけど...」
「....え?でも祭りって....」
「師匠が衣装を手に入れてくれる条件だったんだよ」
「だって面白そうじゃん?お化けとか妖怪とか出てくるなら私の出番!」
なる、ほど.......まぁ2人きりならまだマシか....恥ずかしくはあるけど。
「ってことで決まり!ほら!奥行くよー!!」
「って、ちょ!ちょっと待って?!まだやるって言ってな「ハイハイ、そこ通して〜!」聞いてよ!」
ああ、ナギがすっごい嬉しそうな顔で手を振ってる....なんだろ、あれを見たら少しやってもいいかなって気持ちになるのなんか悔しい。
2分後、腕を引っ張られるがままになっていた私、やる気になったという訳では無い。まぁそれも少しはあるが、もう諦めたのだ。どうせここには同性の胡桃と彼氏のナギしか居ない。
「ホイ!まず1着目!」
「待って、これ何着あるの.......」
「ん〜、わかんない!」
気づけばめまいがするほどの服がかかっている大きな部屋に居た。え?これ全部着るの?終わった時、私生きてるかな.......
「まずは刺激少なめで行ってみよう!」
最初はドレスだった。だが問題は色だ。一言で言うなら黒のゴスロリ。確かに露出は少ないけれど普段着ない系統、色なので少ししり込みをしてしまう。
「旅人って綺麗な金髪でしょ〜?だから絶対髪の毛がアクセントになって似合う!ほら!来てみて!!」
勢いに負けて恐る恐る袖を通してみると....
「なんだろ、違和感しかないけど違和感が無い....」
鏡を見た感想がそれだ。いつもの私とはかけ離れてはいるけど割とこれはこれでいいかなと思えてしまうくらいマッチしていると自分でも思う。
「ナギナギー?これどう?」
「堕天使ッ?!.....ああ、羽が見える....真っ黒い羽が.......ああ、これならたぶらかされてもいい.......」
「ウンウン、好調だね〜!旅人も褒められて嬉しいでしょ?」
「....」
正直に言うと悪い気はしない。むしろ嬉しい。何なのだろう、これは.......すごいアホみたいな感想なのに悶えてる姿を見ると本気なんだと分かる。
「次はこれ!」
そう言って新しい服に着直した私はカーテンを開けて外に出る。
「なんでこんなところにあんだよ
「判定はいかに!!!」
「文句なしの100点満点ッ!ああ、学生生活.......ああ.......青春....」
な、なんかビクビク震えて上向いてるんだけど....え?あれ大丈夫だよね?
と心配になりつつも2着、3着4着と重ねていくとすっかり私も乗り気になってしまい....
「.......旦那様?////」
「ゴフッ....」
新妻風ニット&エプロンや....
「星と深淵を目指せ!」
「グハッ.......た、助け.......」
受付嬢のコスプレ....
「大丈夫?ねんねする?」
「さすがにバブらねぇけど膝枕はして欲しいですッ!!!」
ナースとか言われる服に着替えて看病のフリをして....
「ご、御主人様....子、これはちょっとスカートの丈短すぎない?!」
「....」
「ッ?!ナギナギが息をしてないッ?!」
メイド服を着てみればハプニングが起きた。
「はぁはぁ.......さすがに疲れた....胡桃、次でラストにしよう?」
「そうだね〜私も満足だよ〜、でもさ、まだナギナギが所望のやつ、着てないんじゃない?」
「あ、あれはっ///」
「いいじゃん!最後なんだし、最後まで見たくて決死の覚悟で意識を取り戻したナギが可哀想だよ?」
言い方がずるいと思った。でもあれはさすがにテンション上がっている今でも躊躇う。
「えっと、色は白と黒があるね。どっちにする?」
「.......じゃあ白で....///」
「わかった!黒だね!!」
「ねぇなんで?!ねぇ!選択肢ないじゃん!いちないじゃん!ねぇお願い!さすがにこれは恥ずか死んじゃうってっ///」
無言でこちらに近づいてくる胡桃、その目は肉食獣のように鋭く光っており、こちらはもううさぎでしか無かった。
ああ、神様。せめてナギが引きませんように....ナギが用意した服だけど....
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今回は出てくるのが遅いな。何かあったのだろうか?まさか裏で何かあったとか?いや、蛍に限ってそんなことは無いだろう。胡桃は強いし大丈夫だと思う。
「堂主、今戻ったぞ。」
「げっ....岩王帝君ッ....」
「む?ああ、ナギ・s「ただのナギだ!」....そうだったな」
待ってこれまずいんじゃないか?この時に蛍が出てきたらアウトじゃないか?これ。完璧アウトで退場ですね。レッドカードで済みません。デッドカードですね、これ。完璧に殺されちゃうッ....
「がんお....鍾離!ひとまず出てってくれ!」
「何を言っている?ここは我の「いいから!」どうしたのだ....悩みなら聞くぞ?」
いつもならその精神すっげえ尊敬してんだけど今は要らねぇのよ!!俺の命の危機なんだよ!マジで.......バレたら終わるバレたら終わるバレたら終わるバレたら終わる
「バレたら終わる.......」
「なに?何か犯罪でも「ではご登場行きましょう!エピローグにしてクライマックスッ!この愛らしいペットをぜひ愛でて飼ってみては?!」なんだ?」
なんだ?じゃねぇんだよ!終わった。本当に終わった。もうダメだ。
そんな思考がぐるぐると回る。そうしているうちにカーテンがバッと開いた。そこには....
金色の猫耳をつけて肩とヘソを出し、ミニスカならぬふわふわのショートパンツをみにつけて....ペタンと女の子座り。恥ずかしそうに目をうるうるさせてうつむき加減で、仕舞いには猫の手を真似して顔の横に両手をあげて一言.......
「に....にゃぁ....//////」
「ブゲラボバッ!!!!!!!」
鳴き声と同時に目線が上がって上目遣いになった瞬間、耐えられずに絨毯を血で染め上げた。
意識が遠くなっていく....
「な、ナギ?!」
「ほう、旅人、似合っているぞ?」
「なんで鍾離先生が?!?!ッ....ふーたぉぉおお!!!」
「わ、私知らない!知らないって!無実だよぉお!!!」
カオス。
でも俺は満足。恥ずかしさで少し火照っていた体も可愛さ倍増の素だった。もう悔いはない。
「なぁああぎいい!!!!」
「ごめんやっぱり悔いはあったかもッ....待って!そこグリグリしないで?!いだいいだい!!!頭割れるッ!!!!」
今日も、平和だね....俺の頭以外は....
はい。なんか中途半端な終わりになっちゃったな.......続きは本編の方でいつかやります。とりあえずここまで見て下さりありがとう!今日は飛行機に乗ったり、色々移動して疲れました。その中で完成させたものなのでいつもより誤字脱字が多いかもしれませんがそれは勘弁してください笑笑
それではまた次回お会いしましょう!では!
どうする?
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ストーリー重視
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日常回多め