近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが?   作:だけたけ

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はい。投稿が遅くなってほんとにすんません。いきなりリアルが忙しくなってしまい投稿が遅くなりました。尚、これからも更新頻度落ちると思います。だいたい一、二週間くらいかな?その後はまた2日に1話ペースで更新しますのでご理解よろしくお願いします。

真面目なのはこのくらいにして、今回は物語動きますよー、まぁタイトルで察する人もいると思います!ハッピーな物語だと!
....残念です。タイトル詐欺はしておりません。しかしハッピーでもありません!でもまたこれも2人をくっつけるためッ.......今回は数少ないストーリー重視の物語となります。よろっす!

では本編どぞ

追記、活動報告上げました。関係ない方がほとんどだと思いますが、興味がある方はご覧下さい。(2024/11/09 22:44:57)


11話 天使は自覚する

「な、にやってんだ.......?」

「....」

「い、いきなりジン団長が....お姉ちゃんが教会に来てッ....」

 

自分で傷を治すのを忘れるくらいバーバラは取り乱していた。肩で息をしているあたり、逃げるのに必死だったのだろう。

 

「.......蛍さん、バーバラ連れて逃げてくれ。」

「2人なら確実だよ。」

「ダメだ。蛍さんも分かってるだろ?この前みたいな手加減して勝てる相手じゃない。」

「....」

 

ジンは代理団長だ。それなりの実力はある。蛍さんと肩並べて戦えるくらいに強い。

 

「蛍さん。頼むよ。模擬戦の時、剣術だけは本気だった。元素使わなきゃ守れない。....頼む。」

 

蛍さんの顔は未だに困惑の色が強い。わかるよ。本当にわかる。俺だってわかんないことだらけだ。なぜバーバラを狙う?ジンは表には出さないけど妹を愛していたはずだ。それが何故?

 

だが本人から聞かないことには分からない。

 

「.......でも.......」

「蛍さn....蛍ッ!素のお前が好きだ!だけど行ってくれなきゃ俺が死ぬッ!!!素のお前を見れなくなるッ!行けッ!覚悟決めろ!そいつのために英雄に戻れッ!!!!」

「ッ....バーバラ、行くよ。」

「でもッ.......」

 

残酷で最低なヤツだと自分を罵った。

 

やっと、英雄の仮面を取って自分をさらけ出せる環境を俺が作ったのに他ならぬ俺がそれを壊した。俺の意地を通すために。蛍が戦えばよかったと言う人は言うだろう。その意見は否定しない。だけど.......

 

「お前....何かやったな?」

「.......」

 

感じたことの無い悪寒。これはジンと付き合いが長いからこそわかるもの。これはジンの出す殺気でも圧でもない。

 

これはなんだ(・・・・・・)

 

「ッ?!...クソがッ!」

「....」

「なにか喋れよッ!テメェ口ついてんのか?!」

 

気づけば目の前に居た。瞬きをした瞬間、その一瞬で間合いを詰められた。ジンの持っている武器は軽い。風を纏わせて加速させれるくらいに。速度で違いがある俺にとってこの接近は致命的だった。

 

後ろに飛んでも付いてくる。引き剥がすのは至難の業だった。

 

「もう知らねぇからなッ!」

 

そう言って一瞬、コンマ2秒、その一瞬だけ。手にヒヤッとした感覚がした瞬間、手にはつららのような切っ先を持つ剣が現れた。

 

「ほんっと.......なんでこうなるかね....」

 

 

 

__________________________

 

 

 

頼れる相手は誰だ。ジンは人望がある。正直、誰が味方になっていてもおかしくない。信用していないわけじゃない。むしろ信頼しているのだ。あれは確かにジンだった。違和感などなかった。つまり残る可能性は....高度な成りすまし、それか、操られている。このふたつ。

 

前者の可能性はほぼ無いだろう。なりすましと言っても特殊なものでない限りどこかに違和感が残るはずだ。つまり、後者の可能性が高い。だがその場合だと他の人も操られているかもしれない。

 

「おや、旅人?どうしたんです?」

「ッ....操られ、てない?」

「はい?」

 

こちらの問いに間抜けな感じで答える彼女、もといモナ・メギストス。だが楽観視はできない。正直信用出来ないというのが正しい。

 

「....本物で操られてないなら占いで何が起きているか占ってよ。」

「な、なんなんですか!怖いですよ?!」

「私からもお願いします!」

「なんなんですかッ?!あな....たは....頬の傷、どうしたんですか?」

 

やっとこちらの真剣さに気付いたようだ。そう、ジョークじゃない。至って真面目だ。こっちとしても早く彼の加勢に行きたいのだ。そのためにはバーバラを守ってくれる人を探さないと行けない。

 

「ジンが.......」

「....報酬は?」

「ご飯3回でど「わかりました引き受けましょう!」早いね.......」

 

こちらが本物か調べるために頼んだという建前はあるが本当のことを知るためという目的もある以上、引け目を感じない訳では無い。これくらいの報酬くらいあってもいいところだ。

 

「あ、あれ?おかしいですね....そんなはずは.......」

「どうしたの?」

「....ドラゴンスパインに原因ありと出ました、でもなんの問題かまでは出なくてですね.......」

 

操っている元凶がそこにいる?いや、それにしては距離が離れすぎている。神の目の有効射程は使う人にもよるがある程度制限がある。弓矢とかに付与する場合はその限りでは無いがそドラスパからモンドまでというのはいささか遠すぎるのだ。

 

「....モナ、バーバラをお願い。」

「え?は、話が見えませんよ?!説明してください!」

「ごめん、それは後で。今はあっちに行かなきゃッ!」

 

思考はやめた。それは後回しでいい。相手はジン。今、このモンドにいる中で一番の騎士。女性ながらその地位に居る彼女の実力は確かだ。ナギが本当の実力を隠していると言っても幹部。トップでは無い。他の要因でその地位に居るということも有り得るだろうが理想の思考はのちのち後悔する。

 

「ッ.......はぁっ....はぁ....」

 

ああ、私は焦ってる。今までもこんなことがなかったかと言われれば答えはノーだ。だが今回は違う。何かが違う。

 

「..........パイモンッ!!」

 

呼ぶが出てこない。近くには居ない。頭の中で走馬灯のように記憶が蘇る

 

『何か食べるのか?食べるならオイラも行くぞ!!』

『食いしん坊は豚になっちゃうよ?』

『ならないぞ?』

『....比喩だよ』

 

ナギは報告してくると言い残して行ってしまった。2人きりになったと思ったら案の定パイモンは1言目にそう言い放ったのだ。

 

『ナギも.......』

『3人か?食べれるならなんでもいいぞ?』

『....パイモン..お金渡すから鹿狩に先に行ってて?』

『おう!わかったぞ!早く来いよ?じゃないとオイラが全部食べちゃうからな?!』

 

小さく手を振って見送った。そんな記憶。

 

ナギを誘う時何故かパイモンが居ない方が良いと思った。2人で気ままに話したいと、そう思った。それが故の首絞め。自身のわがままが自身のマイナスに働いている。

 

「あの時、先に行っててなんて言わなきゃッ」

 

ああ、後悔してしまった。

 

ああ、ダメだ。目の前が黒くなる。視界が狭くなる。心の中に影がさして悪い想像ばかり....

 

なんで私はここまで彼のことを心配している?ジンも大変なはずだ。出会った速さでいえば圧倒的にジンの方が早くて長い。ナギとはまだ数日の関係だ。

 

いや、覚えがあるはずだろう?

 

私はこれを経験しているはずだ。

 

「っんくッ....はぁっ」

 

自身の吐く息の音が聞こえる。その中、ある結論だけ頭に浮かぶ。英雄と言う肩書き上、順序立てる思考の仕方が癖になっていたせいで今の今まで気がつけなかった。

 

何度も私はナギを食事に誘った。

 

目の前からナギが居なくなっただけであんなに不安になって、仕事だけの関係のはずなのにあんなに身を案じた。

 

相棒の筈のパイモンと一緒にいる時よりも彼と一緒にいた方が心地よくなってしまった。

 

彼の一つ一つの行動に心を動かされた。

 

上辺の私じゃない私を見ていた彼

 

私の仮面を外した姿(ほんとう)が好きだと言ってくれた。

 

もう結論なんて出ているじゃないか。

 

そう、私は....

 

私も....

 

「一目惚れだったんだ.......ッ!」

 

顔から溢れた水滴が地面に落ちる。

 

もう遅いかもしれない。伝えられなかったら自身のことを一生許せないかもしれない。

あの時、兄が居なくなった時の、大切なものを失った時と同じ何か。

 

それは喪失感。

 

心の中から何かが抜け落ちる感覚。穴が空くこの不快。

 

「まだ見えないッ.......」

 

あともう少しのはずなのにその距離がやたらと長いように感じる。

 

息はもう絶え絶えで奥歯はギリギリと音が鳴っている。

 

ナギが英雄じゃなくていいって言ったんだよ?俺の前ではその仮面はとっていいって....

ナギが居なくなったら、誰に本当をぶつければいいのさ.......

 

「ナギっ....ナギッ.......」

 

私を好きって.......尊敬じゃなくて好きって言ってくれたの、君だけだったのにッ....

 

ーーんー、出来の悪い弟?ーー

 

そんな訳ない。大切なのは間違いないけどそうではない。

 

なぜなら英雄の私と本当の私、どっちの私もこんなに彼を想っている。心配している。ならこれは愛だ。

兄に対してですら本当の私しか....

 

「い"ッ.....」

 

焦りで走るフォームがグチャグチャだったからだろう。足に痛みが走る。だけど止まれない。止まれない。止まりたくない。

 

最後の曲がり角、ここを抜ければさっきの場所だ。

 

 

おかしい、音が聞こえない。戦っている音が。

 

ナギ....無事だよね?きっと勝ってるよね?

 

だが無情にも願いは届かない。こういう時、世界は無情だ。

 

「ナギッ.......ぇ.......」

 

散乱する氷、血。その中に彼の姿もジンの姿さえもなくて....

 

「ぁ....ぁぁ....」

 

喉からは微かな音しか出なくて。足の痛みすら冷え込む体のせいで感じなくなる。

 

ようやく視野が元に戻って改めてこの状況を自覚した。

 

「な....ぎ...........」

 

彼の姿はどこにも無かった。

 

「ッ....これは.......どういうことだ?」

 

アイツダ....

 

アイツダアイツダアイツダアイツダアイツダアイツダ....

 

「....ぇが....」

「お、おい、旅人、これは一体どう言う.......」

 

彼女が、こいつが....ジンがッ....!!!

 

思考が真っ黒から真っ赤に変わる。もう理性なんて知ったことでは無い。

 

「....シッ!!!」

「っぐ.......旅人?!なんで斬りかかってッ?!」

 

この薄いベージュ色の髪の毛、ああ、彼のためなら捨てられる。捨ててやる。

 

もう要らない。こんなもの。大切な人を失う原因なんて要らない。

 

英雄なんて、捨ててやる。

 

「ぁぁぁあ"あ"あ"あ"ッッ!!!!!!」

「ッ....気でも狂ったのか?!」

「それはあなただッ!!」

 

バーバラを救うあの時間さえナギの加勢に使っていれば彼は居なくならなかったかもしれない。

 

この溢れる涙はなかったかもしれない。彼への想いを自覚しなかったかもしれないけど失うよりはいい。

 

「私からッ!.......私からいくつ奪えば気が済むのッ!!!」

「ッ....話をしようッ!今、君は混乱して「うるさい、黙れ」ッ!」

 

音を置き去りにした。もう何も聞こえない。目の前の敵とその剣が見えるのみ。敵の驚いた顔が見えた瞬間、私は剣を振り下ろした。

 

「ッグ....」

「お前が.......おまえが.......ッ....ナギをッ!!!ナギをどこへやったッ?!」

 

鍔迫り合い。私の上段からの振り下ろしに反応したジンは剣でそれを防ぐ。

 

攻めあぐねた。

 

殺す。そのためには1回距離をとってこの場をリセットしなければならない。だがそこまで頭は回らない。今までにない位の怒りがその思考までたどり着かせてくれない。

 

「はぁ.......はぁ....な、何があったんだ!旅人ッ!」

「お前が....ナギを、私の前からナギを奪ったんだッ!!!!なんで分からないのッ!!!」

 

彼女の顔に浮かぶ戸惑いの色が濃くなった。

 

なんでそんな顔をする?心底知らないとでも言うようなそんな顔を。

 

「私はずっと執務室に居た....何があったか知らないがそれは私じゃないッ!」

「.......は?」

 

全身の力が抜けそうになった。

 

敵ならそんな言い訳も聞かなかっただろう。ただ、彼女のそれは嘘をつく者の気概には見えなかった。本当に分からないとでも言うようなその叫びは私の心に強く刺さる。

 

「う、嘘.......」

「嘘ではない!ならばここで私を縛って他の騎士に聞けばいい」

「で、でも....確かに....ッ....」

 

でも信じられないのも確かで、削がれた勢いを取り戻すために否定しようとするが彼女もまた、本物に見えた。だから.......だから、、

 

もう何が本当なのか分からない。何が本物で、何が偽物なのか?もう、私は....

 

「ぅぁ.......」

「....はぁっ.......はぁ.......旅人....」

 

怒りが消えた今、襲いかかるのは失った事実だけ。もうその感情を何かに変換することなんてできなくて、

 

ただ、ただ私は.......

 

「うぁ.......うっ.......ぁぁア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!」

 

喉が張り裂けそうになる程の声で叫び泣くことしかできない。

 

感情の発露。

 

これがナギ以外の前で初めて本当の私が起こした行動だった。




えっと、ごめんなさい。先に謝ります。可哀想は可愛い....とか言えるレベルのものでは無い....

でもこういう状況じゃないと多分蛍さんは自覚しないタイプだし.......いや、そんなことないのか?と悩んだ末のこの状況、弟と言ってたのはこの事実へのクッションの役割でした。いきなり自覚したらおかしいですしね。ってな訳で.......

猪狩の兄貴さん、感想あざます!尊いとか言って頂いて、俺は可愛く書けてると思っていても若干不安な部分あるのですっごい嬉しいです!

21名の方々!お気に入り登録あざます!ぶっちゃけお気に入り登録していただいている方の名前が虫食いのように記憶で来ていない自体が発生しています。人数多くて、毎回どなたがしてくれているのか見るのですが正直、覚えきれない笑笑
か、確認はしてます!それは絶対!なのでこれからも新規の方も、まだしていない方もどしどしとお気に入り登録お願い致します!

それではまた次回

新たなヒロインは要る?(誰かとは言ってない)

  • 純愛一択だろ?!蛍愛せよ
  • ハーレムは嫌だからあくまで本命蛍で
  • ハーレムこそ男のロマンだ!
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