近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが?   作:だけたけ

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お久しぶりです。皆様。えー、ほんとにお久しいっすね....その....

ごめんなさい。

正直、執筆サボってました。というかキャラが勝手に動きすぎてプロットが役に立たない所まで来ていたので修正して燃え尽きてました。全ては自分の力量のなさと普通に欲望に負けた結果です。あぁ....アニメってオモロ....

というわけでぼちぼち2日に1話投稿を再会しようと思います。

それでは早速、どうぞ


18話 天使はやはり英雄

「遅刻したことにとやかくは言わない。だが......ナギはなんで頬にもみじを作ってるんだ?」

「外で私に抱きつこうとしたから」

 

エンジェルズシェアの奥の部屋の一角

なんでかさっぱり分からない。パイモンの前だったり2人きりの時はそんなこと無かったのにいきなり手のひらが飛んできてビビったのはこちらの方だ。

 

恋人という関係になるにあたっての取扱説明書を作る過程でひとつ学んだことがある。イチャつくのは2人きりの時は大丈夫。でも不特定多数がいる前ではダメ。今回はそれで失敗した。

 

理由は「本当は私もしたいけど英雄を....受け入れたから。」だとか。声を大にして言おう。もう手遅れじゃね?

 

「ナギ」

「はい。何も考えてません。」

 

そして英雄を取り戻した彼女は勘が鋭い。隠し事なんて文字通り秒で看破されそうな勢いだ。

 

「人前では禁止。わかった?」

「あい。わかりました。」

「いや、十分見せつけてるよ、君たちは....」

 

うん。俺もそう思う。多分彼女の中ではバカップルみたいな行為からがイチャつくの定義でそれよりもレベルが低いものはイチャつくの中には入らないのだろう。恋人という関係である以上、仲がいいというのを周囲に見せすぎるだけでもイチャつくことになるのだ。

 

だが俺は言わない。俺は1人でこの事実をかみ締めてにやにやすると決めた。変態だと思割れても知ったことか!むしろ正常だ!!

 

「コホン....まぁそれは置いておいて、話し合いをしようか。ナギ、なにか作戦は?」

「無い。」

「....気の所為か?いや、気の所為だろうな。もう一度言ってくれ」

「無いぞ。そんなもの。」

 

俺の顔が険しくなるのが自分でも分かる。蛍の方を見ても同じく顔を顰めていた。

 

「あと1日くれ。」

「....時間は無いぞ。1日だけだ。それ以降は私が指揮を取って動くからな。」

 

もう聞く価値も無い。だがこれを表に出してはダメだ。

 

無意識に隣の蛍の手を掴んで握る。

 

「じゃあ俺らは帰る。」

「も、もう行くのか?」

「ああ、こっちもやらないと行けないことがあるんだ。」

 

そうそうに立ち去るが吉。そう頭に言い聞かせてドアに向かって歩き出す。

 

「ナギ....」

「まただ。まだ早い....堪えろ」

 

騎士団本部を出る。誰とも目を合わせずに淡々とした行動を心掛けながら廊下を歩き、ドアを閉めた。

 

「クソがッ....」

「....」

 

堪えていた感情を地面に向かって叩きつける。足がジンジンと苦痛を訴えてくるがそれを気にしている余裕など俺にはもう無かった。

 

「ジンも....」

「多分ナギの察してる通りあれはジンじゃない。」

 

敵は完全に他人を模倣することが出来る。となれば一晩でも間が空いてしまえばもうそれが本人かどうかなど分かりはしない。

 

作戦がない?んなわけないだろう。モンドの危機にそんな悠長なこと言ってられるか。俺はちゃんと立案して、それを持ってきた。あの返答は示し合せた物だ。そしてそれは蛍も知っている。

しかしあのジンもどきはそれを真に受けて時間が無いと急かし、あまつさえ自分が指揮を執ると釘をさしてきた。

 

「あれは....博士だな....ってことは俺が裏切ったのもバレたか....」

「大丈夫。ナギは私が守るから。」

 

片手を腰に当ててこちらを流し目で見てくる彼女はまさしく英雄で、家の中で見る可愛らしい彼女はなりを潜めていた。

 

なるほど、ここからが英雄の本調子ってことか。

 

 

 

「おうおう、自分も大切にしてくれ?俺の事守ってたら蛍のことは誰が守るんだよ。」

「ナギは何も言わなくても守ってくれるから。心配してない。」

「....はい。」

 

なんだろ、ただでさえ「勝てない」と思っていた蛍のからかいが、家の外に出ると「絶対的に勝てない」に進化した気がする。

 

「....とにかく、バーバラのところに早く行かないと。」

「そうだね。....パイモン、さっきからなんで黙ってるの?」

「えっ?!い、いや、別にナンデモナイゾ?」

 

こいつ、なにか隠してるな....にしてもこいつもこいつでマスコット的な可愛さがあると改めて思う。

 

そう考えた瞬間、赤い何かが視界の隅に映る。

 

「ッ....」

「どうしたの?」

「ああ、いや....なんでもない。」

 

きっと気のせいだ。あいつのことは博士でさえ知らないはず。

 

第1、あいつは俺の目の前で死んだのだから。

 

 

__________________________

 

 

 

「バーバラ、ジンもやられた。」

「ッ....」

 

息を飲む音が聞こえる。手を口元に持ってきて目を見開く彼女の所作はこちらの胸さえ痛むほどだった。自身のせいでは無いとはいえ罪悪感が芽生えてしまう。

 

「消息は不明....その、すまん。」

「....いや、大丈夫。」

 

いつもの元気な彼女はそこにはいない。まぁ色々あるとはいえ姉が生きているか分からないというのはこたえるのだろう。

 

蛍がバーバラの隣に移動して膝に落ちている手を取る。ビクリと肩が跳ねたがすぐに力が抜ける。

 

「胡ねぇ」

「なに?」

「力、貸してくれ。これ、多分俺と蛍だけじゃ手に余る。」

 

あの大量のトリックフラワー、それにファデュイ上位の博士。その下に付いている部下達。俺の殲滅力を持ってしても対処できるのはトリックフラワーのみだろう。

 

ままならない。

 

「それはいいけど他はー?」

「隠密で行動できる上限が3人以上だ。それ以上の指揮能力は俺にはない。」

「私も連れて行って」

 

バーバラが声を上げる。いつになく真剣な顔でこちらを見てくるがこれも歯がゆい。いい返事ができない。

 

「....ダメだ。」

「ナギッ!!!」

「ジンが捕らえられていたとして、それを見て冷静でいられないだろう?」

「ッ....でも....」

 

神の目を持っているとはいえ、戦闘経験など草原のヒルチャールくらいな彼女はこの作戦には向いていない。第1、今回、人を殺める事になる。心優しい彼女はそれを見て見ぬふりはできない。語弊を恐れずに言うと今回、彼女は足でまといだ。

 

それは彼女がいちばんわかっている。

 

「バーバラ、帰ってきたらまた香菱の料理食おうぜ!」

 

パイモンがそう励ますがそんなもので気分が晴れれば世話は無い。

 

「大丈夫。私たちが必ずジンをたす「蛍。」ッ....」

「滅多なことを言うもんじゃない。生きてるってわかってるならともかく、もう死んでるかもしれな....」

 

蛍の不用意な言葉を止めた俺に向けられた目線は泣きそうな責める顔。正直、心に刺さる。でも、それでも期待をさせてはいけない。救えなかった時、バーバラだけでなく蛍もそれだけ辛くなる。

 

「....わかってる。」

「....ごめんな」

 

こちらの覚悟が蛍にも伝わったのか少し目線を下げて同意を示してきた。

 

「....時間はない。作戦を説明するぞ。」

 

 

そうして、2時間、話し合った後、俺と蛍、胡桃はその場を後にした。

 

 

__________________________

 

 

 

暗がりが当たりを支配している何も見えない草原。頼りになるものは何一つない。

 

そんな暗闇の中、3人分の足音だけが響く。

 

「....止まれ。」

「ここ?」

「ああ。ここからはふざけられないからな。特に胡ねぇ。」

「えぇ〜つまんないなぁ....」

 

緊張を顕にして俺ら2人が歩いている間、彼女だけはスキップ気味にリラックスした様子で歩を進めていたのを知っている。バーバラの前ではさすがに空気を読んだらしいが今の彼女は正直、能天気が過ぎる。

 

「ナギ....バーバラの方が良かったんじゃ....」

「....一瞬俺も後悔したけど、あれでも色々考えてるんだ。」

「うわっ....とっとと....セーフ!」

 

フォローしようとしたところで胡桃が道端で転びそうになってすんでのところでこらえるのが声でわかる。

 

頭が痛い。本当に人選をミスったかもしれない。風、岩、氷。火元素2人。正直、火元素だけ過剰だとは思う。だけれどこれ以上の戦力はないくらいには心強いと思ってはいたのだが....

 

「よっ、ほっ!うわわわ!!!」

 

とてっという音が聞こえた。

 

ああ....転んだな。

 

というか止まれって言ってるのになんで胡ねぇは止まらないんだ....これが試しの指示じゃなきゃ位置がバレているぞ。

 

「....蛍?」

 

くいっと裾が下に引っ張られる感覚が伝わってきた。そちらを見ると暗闇の中でこちらに視線を向ける蛍の顔がうっすらと見えた。

 

軽く頭を撫でて大丈夫と声をかけた。

 

わかる。わかるよ。不安だよな、心配するな。俺も不安だ。胡ねぇはもっと大人しくできないのかと何度思ったことか....

 

そしてしばらく進むとほどなくして目的地が視認できるところまで来た。

 

「....目の前の篝火、見えるか?」

「うん。」

「ぉぉーなんか凄そう!」

「あれが博士の今の拠点だ。今もここに居ればいいがあいつは色んなところを転々とするから居れば御の字....ってとこだな。」

 

ここからはもうしらみ潰ししかない。モンド周辺の拠点を一つ一つ潰して最低でもモンド周辺から追い出さなければ。しかもそこで標的が他の国に変わってしまえばやり直しだ。そのため目標は2つ。

 

①拠点を潰すor博士を倒す

 

②トリックフラワーの全滅

 

そしてプラスアルファでジンや行方不明者の救出だ。

 

正直プラスアルファの方はおまけとしか言えない。言い方は悪いとは思う。個人的にはジンにはお世話になったし、助けたい。バーバラの偽物は本物が生きているのにもかかわらず現れた。変装や擬態に殺すという条件は無いはずだ。しかし、あくまで絶対条件はこの目標ふたつであり、騎士団も遠征に行っている部隊が帰ってくれば正直どうとでもなってしまう。

 

「ナギ....ごめん。」

「ん?」

「さっきまで余裕なかった。もう大丈夫。悪役ぶらなくていいよ。」

 

ふと蛍が手を挙げて撫でる動作をした。きっと蛍の顔は微笑み1色だろう事が見なくてもわかる。でもな、蛍、

 

「....それ、胡ねぇの頭な?」

「....」

「いや、そこは俺の肩....」

 

コントか?!と突っ込みたくなるような台無しさ。胡桃が火元素で辺りをバレないくらいに照らすと蛍の顔は真っ赤に染っていた。火の赤い光を通り越すくらいに真っ赤っかだ。

 

「〜〜〜〜っ////」

「ぶふっ....」

 

撫でていた手をそのままグーにしてポカポカと叩いてくる。それが微笑ましいやら面白いやらで吹き出してしまった。だってしょうがなくね?!んな事されたら俺だって耐えられないって。

 

おかげで緊張はいい感じにほぐれた。狙ったわけじゃないだろうがナイス、蛍。

 

「くくっ....あー笑った。....よし。行くか。胡ねぇ」

「はーい。おーにさんこちら!」

 

胡桃が草の影から飛び出して火元素で辺りをともす。見張りらしきファデュイが中から次々と出て来る。それを見た胡桃は慣れたように逃げ始めてチェイス開始。そして、一瞬で....

 

「はい、『いってらっしゃぁい!!』」

 

瞬殺。元素バリアを持っている相手も使う暇もなく木っ端微塵にな....あれ、1人残ってるな。

 

「あれ?!」

「ッ、んとに何やってんだあんたッ!!!」

 

火のシールドをはられた。これはいくら胡桃とはいえ倒すことは出来ない。相性が悪すぎる。銃を胡桃に向けていて今にも撃ちそうな体勢になっている。

 

それを視認した俺はすぐさま氷元素で剣を作り出して投擲。

 

「やっべ?!?!」

 

そして、焦りで手元が狂った。

 

「『フッ!!!』」

「ナイスッ蛍!!」

 

そして蛍の風元素でその軌道が修正されてファデュイのシールドが割れる。

 

早くも3人の元素オンパレード。ぶっちゃけ先が思いやられる。いや、思いやられるのは胡桃と俺だけだけど。

 

「....不安だぞ....」

 

久しぶりに喋ったと思ったらそれかよパイモン。

 

「きっともう気づかれてる。早いところ中を攻略して次に行こう。」

「....もしかして私ひとりで行った方がいい?これ」

「ごめん....」

 

それを言うな、蛍。割と本気でダメージ食らうから。

 

「その、岩元素頼む。」

「え?いいけど....なんで?」

 

困惑しながら近くに小さい岩を出す蛍に感謝を伝えてポケットからあるものを取り出す。なにかの破片のようなもの。この世界ではありふれた物だ。

 

「それ....」

「ラピスラズリの欠片な。これを....」

 

岩の傍に置いて氷の短剣でそれを砕く。そうするとなんということでしょうか....水元素の結晶化が起きるではありませんか。

 

「なるほど、思いつかなかった。」

「って言っても蛍は岩元素使えるんだしあんまいらないとは思うけどな。今回、これやったのも元素がひとつしか使えない人がいるからだし....」

「普通一つだけなんだけど?!?!」

 

大袈裟な反応を示す胡桃に苦笑してから洞窟に目線を戻す。まぁ俺の場合、邪眼の効果で2つ目の元素が使えるだけだしズルをしてるっちゃしてるんだよな....ほんとにすごいのは蛍だ。神と同じく元素を使うのに神の目を必要としない。それどころかその状態で複数の元素を操れる。

 

「行かないの?」

「あ、ああ。行く....けど....」

 

隣をチラッと見る。そこにはワナワナと震えている胡桃の姿。

 

「あれは....ちょっとやばいかもね」

「んだよ。胡ねぇらしくな....げっ....」

 

視線を追うと穴からムラムラと出てくるトリックフラワーの群れ。現在の数ざっと見て2000ちょい。明らかに異常な数だった。

 

「....蛍、いくつ持てる?」

「20匹ちょっとなら何とか」

「....胡ねぇは?」

「ナギナギに任せるよ。」

 

普段の胡桃とは似つかわしくない優しい笑みを浮かべる彼女を見て蛍は眉を少し不機嫌そうに下げた。

 

だがそれを話している余裕はない。今にも出てきている数が増え続けている。

 

いきなり当たりとはほんとに運がない。ここであいつらを見たから可能性は高いとは思ったが博士ともあろうものが他の拠点に移動させていないとは....

 

「きな臭いな....」

「でもほっとけない、でしょ?」

 

蛍がそう確認してくる。それに俺は務めて笑みで返して虚勢をはる。

 

「じゃあ俺は500だ。半分くらいになったらまとめて胡ねぇの元素爆発で殺る。行くぞッ!」

 

ここで誤解をしてはいけない。この数の割り振りは決して蛍が弱いからというものでは無い。俺は剣の創造、胡桃は広範囲爆撃。殲滅力の違いなのだ。それと比べて蛍は1体1の構図で真価を発揮する。それは本人もわかっている。だからこそ、蛍の力は博士戦に残しておく。妥当な配分だ。

 

隠密をやめて目の前に駆けだす。足音からふたりが後ろに続いているのがわかる。1歩1歩踏み出すごとに感覚が戦闘のものへと切り替わっていくのが自分でも分かった。

 

『螢火』

 

ぽうっと辺りを照らすあかりがひとつ中に浮かび上がった。大量の目がこちらを射抜く。

 

その瞬間、大量のトリックフラワーの姿が変化した。

 

胡桃(・・)の姿に。

 

「ッ....クソが、だよな、そう来るよなぁッ!!」

 

パッと見、使える元素は火のみ。それも火元素だったトリックフラワーのみだ。だが間違いなく個々の戦闘能力は圧倒的に高くなっている。

 

「胡ねぇッ!」

「うんッ!」

 

ひとつ声を交わすと帽子を投げ捨てた。見分けることが困難なため見分けるための行動だ。相手も同じことをやる可能性はある。だからだろう....

 

胡桃は自分の髪の毛をバッサリと切った。

 

「はぁッ?!」

「胡桃何してるの?!」

「手段選んでる場合じゃないでしょ?....シッ!!!!」

 

横薙ぎに槍を群れに一閃。それだけで先頭の10匹近くが宙を舞う。

 

『ッ....千氷舞花(せんひょうぶか)!!!』

 

舞ったヒルチャールを塗りつぶすように剣が現れる。だが前のように無数に出す訳には行かない。あの量を出すと細かいコントロールが効かなくなるのだ。集団で戦う上では味方も斬るリスクは犯せない。よって本数は20本。

 

「ッ....らぁぁああああ!!!」

 

半数を自身の周りに配置。高速で回転させて切り刻む。

 

相手の力は本物には遠く及ばないようだ。もしも本物と同じくらいだとしたらこんなものすぐに避けられる。そして、この密集した状態、槍を得物とする胡桃のコピーは愚策であった。スペースがなく振り回すことが出来ない。

 

足に力を込めてその場を蹴り、ジャンプする。そして群れの中心に着地。その瞬間、弾けた。

 

氷妄ノ雹(ひょうもうのひょう)

 

宙に浮かんでいた剣が無数の小さい氷の塊になり、降り注いだ。周囲15メートルに存在した生命が絶命する。

 

__________________________

 

 

ここに全てを提示しよう。

 

ナバル・ギルゼ

 

元素スキル『千氷舞花(せんひょうぶか)

 

周囲に無数の剣を作り出し、それを操る。普通の元素スキルとは違い、最大体力の2割を消費して発動する。連携可能

 

元素爆発『氷妄ノ雹(ひょうもうのひょう)

 

創造した剣の数により威力変動。一定時間、元素を使えなくなることを条件に剣を雹の弾丸に変えて撃ち出す。連携可能

 

 

邪眼『火』

 

スキル『螢火(けいか)

 

付与したものに火元素を与え、攻撃力を上げる。待機状態にすることで長時間、明かりにすることも可能。

 

 

プロフィール

 

幼い頃、年下の胡桃に拾われ、救われる。それから年下ながら姉と慕いながらも世の中を変えるため旅に出た。その後ファデュイに所属するが自身の理想とは違い逃走。その後、蛍に惚れて猛アプローチ。見事、想いは伝わり結ばれることとなる。彼が並の術師と一線を画す元素力を持っているのは神の子故である。

 

 

__________________________

 

 

洞窟の入口を蛍の岩元素で塞ぎ、外にいるトリックフラワーも半数ほどに減った頃、もう既にこちらは疲弊しきっていた。

 

蛍はふらつき、胡桃はやりを杖のようにしてたっているのがやっとの状態。俺はと言うと....

 

「....もう、持てねぇな....」

 

握力は底を尽き、攻撃手段は宙に浮く剣のみ。元素爆発を使えば無防備になってしまう現状、安易に実行することもできずに持ち味の殲滅力が台無しになってしまっていた。

 

「あぁ....不味いな....」

「もう....ッ」

 

蛍の岩元素の光が点滅し始めた。効果切れ。塞いでいた岩が消える予兆。それを見て俺は蛍が突き出す手を優しく下に押してやる。もういいと伝わったらしく力を抜いて手を下ろす蛍。もうさほど余力は残っていないだろうによくここまでもったと思う。やはり英雄の肩書きは伊達じゃない。本来10数秒しか使えない元素スキルを30分近く延長しているのだ。

 

「ッ....!」

 

そんな彼女を見て気合を入れ直し、また駆け出す。こんな状況、男を見せなきゃ嘘だ。

 

 

おかしい

 

 

後ろから足音がひとつしかしない。

 

 

「旅人ッ!!!」

 

胡桃の鋭い声が耳に届いた。

 

それは蛍を呼ぶ声。迫真に迫ったその声にただ事じゃないと血の気が引いた。顔から熱を感じなくなる。寒い。

 

恐る恐る、それでいてゼロコンマ数秒をかけて視線を180度後ろに向けるとそこには....

 

 

胸から矢を生やす蛍の姿があった。




はい。やっとこさプロフィールを載せることが出来ましたと言うわけで....

蛍ピンチ!頑張れナギ!って思いつつ自分でこんな展開にしたので心が痛い....蛍の元からナギが失踪し、蛍が死にかける。え?この作品、ほた虐?って思っている今日この頃でございます。決してそのようなことはありませんのでご理解ください。

さて、お気に入り登録の伸びの数がもう期間開きすぎて分かりません。本当に申し訳ございません!それに伴って感想のみ取り上げさせて頂きます。

猪狩の兄貴様、ダクマ様、感想ありがとうございます!もうほんとに....お待たせして申し訳ない....


というわけでまた次話で....

クリスマス特別編、見たいのは?(選択肢外は感想欄)

  • 蛍がリボン巻
  • 2人でケーキ作り
  • パイモンもみくちゃほのぼの
  • 未来のクリスマス話
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