近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが?   作:だけたけ

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はいどうも〜。

前書きと後書きが毎回超長くなるでお馴染みのだけたけで御座いまする。

今回はですね....ほのぼの回でございます。遅れた理由としては例のごとく仕事の関係で電波のないところに行っておりました。という訳で今回は2話随時更新という形を取らせて頂きたいと思います。要はすぐに2話目投稿するねってことでございまする。

それでは本編どうぞ


26話 天使は遠慮しない

「ナギ、ナギ起きて。」

「ぅぅ?」

 

まどろみの中、愛しい人の声が聞こえる。

 

「私、もう我慢しないから。」

「...ぅ?なんのこと....?」

 

徐々に開いていく目。覚醒していく体。五感が正常に復活していくのを感じながら、それと同時に違和感も伝わってくる。

 

ん?なんか嗅ぎ覚えがあるいい匂いともうひとつ......それに体の前面が暖かい?

 

「ねぇ、ナギ」

「ひゃうっ?!?!」

 

意識が覚醒しかかったところで蛍の声が再度聞こえた。

 

耳元で。もうそれはソフトなASMRもかくやという程のゾワゾワとする感覚。

 

跳ねる俺の体。だがその動きはなにかに阻まれる。

 

「な、なな、な何やってるんですか?ホタルサン....」

「ん?抱きついてる。ナギの体って筋肉質....固いね....」

 

俺の質問の結果、蛍は俺の体のあちこちをペタペタと触り始めた。

 

「や、やや、ややめッ?!」

「別にいいじゃん。ケチ....」

「この匂い....お酒飲んでるな?!」

「ぶーぶー」

 

これ、ほんとに蛍ですか?!?!お酒入ってるの初めて見たけどめちゃくそ可愛いんですけど?!ってかすっげぇ愛らしいんですが?!

 

何?え?何?!?!いつもこういうことしたかったの?!もっと甘えたかったってこと?!ってことはいつものは照れ隠し....いや、それはないか。

 

いや、だとしてもだって!ほら!俺に頬ずりしてるもん!絶対自分からやんないよ?!この人!!!

 

「むふ〜...」

「....た、楽しい?」

「んや、幸せ〜....にへ〜....」

「ッッッ!!!ーーーー!!!!」

 

声にならない叫び声が出た。

 

「ひゅっ?!ち、ちょ、へそをグリグリするのはやめて?!すっごいくすぐったいというかなんというかッ....!!!」

「ケチ....ケチケチケチっ!」

「け、ケチじゃありません!!!そんなことするなら俺も蛍のお腹グリグリするぞ?!」

「いいよ〜?」

 

良くねぇんッだよ!!!おかしいだろ!!いつもなら恥ずかしがるだろ?!

 

ってちょちょ!!パジャマまくり挙げんなよ?!あとちょっと上行ったら大切なものまで見えんぞ?!

 

「ってかパンツ見えてるって!見えてるから!!隠して?!」

「あ〜、これ〜?可愛いでしょ....買ったの。ナギが喜ぶかなぁって....」

「喜ぶ?!見せる前提?!?!」

 

何事だよ?!いつだよ!!!いつ見せるんだよ!!!まだやることをやらないと決めたんだったら見せるタイミングなんてないだろ?!?!

 

助けて!!!!地獄みたいな天国です!!ここは天国ですッ!!!!!ごーとぅーへぶん!!!!!

 

「ほらー、早く〜!撫で放題〜」

「....ほ、ほんとにいいのか?」

「いいんだって、ほら!」

「酔いが覚めたあと怒らn「もう、えい!」蛍さんッ?!って柔らかっ?!?!」

 

やっべ、声出ちゃった。感想が咄嗟に出ちまった。こうなったらもう行くところまで行こう。これを堪能しよう。そうしよう。

 

俺は蛍を回転させて、こちらに背を向けるように俺の横に添い寝するように配置。これで少しはダメージが無くなるはずだ。

 

そして目を瞑った。全神経を指に集めて感触を全身全霊で感じようという変態行為を開始。

 

「って....どこだ....蛍のお腹....冷えたらまずいし、蛍、毛布被ろう。まだ寒いし....」

「んぅ、そこじゃな....ぃ....へへ、くすぐったい....」

 

聞いてないし。

 

あと変な声出すのやめて貰えます?!堪えてたものが堪えられなくなるのでっ!!

 

むにゅう....

 

「は?」

「ひゃんッ....えへへ....ナギのエッチ....」

 

待て待て待て待て待て待てッ?!俺は今どこを触った?!お腹の上か?!上なのか?!

 

待ってくれよ!!!おい!なんで今なんだよ!!!堪えろ俺っ!!!色々堪えろッ!!!

 

「ど、どこ触っちゃったんだ?俺。」

「....どこだと思う?」

 

猫なで声でそういう質問は良くないと思いますッ!!!

 

「....ごめん、俺にはやっぱり無理だ。」

「むぅ、....じゃぁ頭撫でて?」

「あいよ....ほらぁ、なでなでぇ〜!」

 

わきゃーっとはしゃぐ蛍。

 

もうどうでもいいや。全てが。今ならなんでも許せる気がする....俺の中に全能感が漂っているのだ。

 

「....蛍、」

「ん〜?....んぅっ」

 

こちらを向いた蛍にチュッという音を立てて口にキスをする。その後、俺から口を離そうとするなり、蛍の顔がついて来るのでつい流されて長い間してしまった。

 

「これで、許してくれ。」

「....うん///良かった....///」

「だからそういうこと言わないでくれる?!?!」

 

こいつはッ!こいつはぁ〜ッ!!!!

 

覚悟を決めた俺の行動!その上を行かないでくれる?!あのね?これにやり返しは想定してないのよ分かります?!

 

「すぅ....すぅ....」

「....嘘だろ、寝たし....」

「えへへ、騙された〜」

「〜〜ッ!」

 

俺の胸にぐりぐりと頭を押し付けてくる。もうこっちは限界。最近しなくなった気絶が近付いてくる。

 

「ナギ〜」

「な、何....?」

「呼びたかっただけ....」

 

ぬぁぁあああああ!!ぬぉぉおおお?!?!

 

もうこれ叫ぶしかないっす!もうこれアウトじゃないですか?!何らかの法律抵触しませんか?!これ!!!尊死させ罪とかないんですか?!そうなったら全力で蛍守るッ!ってそうじゃねぇんだよ俺のバカがッ!!!

 

止めなきゃ....

 

 

止めないとこっちが持たない....

 

「さらなる上の関係を望んですいませんでしたッ!これで気絶しそうになってる俺にはまだまだ先の話でした!!だから勘弁してくれ!」

「....してもいいよ〜?///」

「許可出すの今じゃねぇだろッ?!?!」

 

ほんとになんなんだ?!もう俺は爆発するぞ?!霧散するぞ?!いいのか?!

 

蛍はこの思考の間にも抱きしめている俺の手に手を重ねてむふふ〜とか幸せそうな声を出している。

 

一旦落ち着いたようなので瞑っていた目を薄く開けて蛍の後ろ姿を見てひとつ違和感をおぼえる。

 

「...なんで顔赤いんだ....?酒....にしては赤すぎる気が....」

「ッ....」

 

月明かりでもわかるほどに蛍の肌の色が変わっている。

 

ビクリと蛍の体が跳ねた。

 

「....蛍」

「な、何〜?」

「....理性残ってるだろ」

「ッ、ナ、ナナンノコトカナ....」

 

またもや跳ねる体。もう誤魔化しは効かない。俺にはわかる。図星なのだと。

 

「ど、どういうつもりだ?!いきなりこんなスキンシップ....俺、幸せすぎて死ぬところだったぞ?!?!」

「だ、だって!!我慢しないって言ったじゃん!」

 

それ理由になってないからな?!?!

 

もう怒った。ここまで俺を追い詰めたのは君が初めてだよ....いいだろう。蛍がその気ならこっちにも策がある。

 

「なるほどな....ところで、撫で放題....だったか?」

「今それ言う?!....ぅぅ....////」

「理性が残ってるなら話は変わってくるんだよ。後ろめたさ無く堂々と触れるからな。」

「ち、違う!絶対違う!!目、笑ってるもんっ!絶対恥ずかしがってる私を見たいからでしょ!」

 

おお、いいところつくじゃないか....まぁその通りだよ。でも依然としてこちらに分があるのは変わってないぞ?

 

「5、4、3....」

「いじわるぅ....///」

「2、1....行くぞ?」

「〜〜っ!」

 

恥ずかしがる顔を見るために覗き込んで見てみると蛍は目をぎゅっと瞑って身を固くしていた。さっきの余裕はなんだったのか、見る影もなく緊張が表に出ている。

 

「....」

「ぅぅ....へ?」

「これに懲りたらもうこういう系統に関しては煽るなよ?」

 

もうこれでいいかと思い、お腹に当てていた手を再び蛍の頭に持っていき、そのまま優しく撫でる。気の抜けた声を出した蛍に注意をして徐々に力が抜けていく蛍の体をより一層強く抱き締めた。

 

「....やっぱり優しい....けど....」

「けど?」

「....覚悟が無駄になった。」

「そういう覚悟は後に取っとくんだろ?」

「むぅ....やっぱり意地悪だ」

 

むくれる蛍もいいなと再確認した夜だった。

 

 

__________________________

 

 

 

目が覚めた。朝だ。

 

ここでひとつ疑問を呈したい。

 

「なんで俺は抱き枕を抱き締めて寝てるんだ?こんなものあったか?」

 

昨日は蛍を抱きしめながら寝たはずだ。夜遅かったし、起きるのも遅くなるだろうとはふんでいた。多分蛍が先に起きて自身とすり替えたのだろうが、それはこの抱き枕が存在する事の理由にはならない。

 

「....」

 

そして、問題はもうひとつある。むしろメインの困惑と言っても過言ではない要素が。

 

裏表にそれぞれYes/Yesと書かれているのだ。

 

「いやいやいや、拒否権無いな?!」

 

強制情事枕である。こんな横暴があっていいのか?いいや良くない!だいたいこれの意味を蛍はわかっているのか?

 

....わかってたらこんな枕にすり替えないか....

 

いや、だとしてもだよ?!世界を渡り歩いてる蛍が実は俺の前世の世界にも来ていて文字の意味が分かるっていう理由しか納得できるものがないんだが?!バッチリ英語で書かれたこんなものがなんで存在してる?!

 

おかしいッ!絶対おかしいッ!!!

 

「....朝からなんか気疲れしたな....まぁいいや。」

 

とりあえずこれは置いておいて、なにか口に入れようと思い、リビングに向かう。

 

いい匂いがしてきた。多分蛍が何かしら作ってくれているのだろう。

 

「おはよう〜」

「あ、起きた。おはよ」

 

この匂いを嗅げばもうあのことなんて空の彼方....忘れられるってものだ。

 

「蛍、あの枕って何?」

「え?」

 

....ごめんなさい。高速手のひらくるくる。忘れられなかった。

 

いや、朝から見るものにしてはインパクト強すぎだろ?!事前情報なしであんなの見たら普通に忘れられるわけないじゃんッ!

 

「あれはタルタリヤがくれたやつなんだけど....」

「ぶっ殺すぞタルタリヤッ!人の女になんちゅうもん渡しとんじゃゴラァ!!!!」

「え、えっと....」

 

蛍、ごめんな?俺が怒ってんの意味がわかんないよな。大丈夫、蛍に怒ってる訳じゃないよ。むしろご飯用意してくれて感謝しかない。

 

「でもタルタリヤッ!!!!」

「何かあった?」

「あっ....いや、な、んも?....」

 

おれぇぇえ!!もっと上手く誤魔化せ!!!!

 

「た、食べるか!ご飯!!」

「....なんかナギが変....」

「いつもの事じゃないか?」

 

そう!いつもの事!いつも俺は変人!ひゃっはぁ!!!....ああ、悲しくなってきた。おーい、蛍。確かにとか納得しないでくれよ....

 

「....稲妻行く時、璃月通るんだろ?ちょっと寄りたいところが....」

「うん。いいよ。一緒に行こう?」

「まぁファデュイ経営のあそこだ....」

 

名前なんて覚える価値がない。あいつが代表ってだけでそれに付随する全ての価値は無いも同然だ。

 

「それにしてもナギはタルタリヤのこと嫌いだね。私も好きではないけど....」

「当たり前だろ...ファデュイ時代、何回勝負を挑まれたことか。いくらボコしても次の日にまた戦おう!とかバグってんのかあいつ....」

 

仕事が忙しい時も構わず戦おうとしてくるのだ。俺を過労死させる嫌がらせだろう。相手にその気がなくてもいい印象など受けるはずがない。

 

「....あ、来客。」

 

この家の敷地に入ってくるだけで誰が来たかわかると言う。仕組みは蛍本人も分からないらしく、作った本人に聞くしかないとの事。仙人に貰ったと言うが....家を?貰う?何それ....ってなったのは懐かしい。

 

「たっのもー!!!」

「..別の厄介なのが来た....」

「フィルタだよ。ちょっと行ってくるね。」

 

そして落ち着けとばかりに俺の頭をひと撫でして、そのまま玄関に向かう蛍。独り置いてかれる俺。もう泣いていいか?

 

「何落ち込んでるの?」

「うっせー、帰れかえ....誰?」

 

目の前にいるのはフィルタでは無かった。なんか背が縮んでるし髪だって黒いし、目になんか変な布つけてるし....ほんとに誰?

 

「ああ、そっか。これなら....どう?」

「姿変えれんのかよッ!」

 

もうなんかメタモルフォーゼみたいな感じでぐにゃぐにゃと形が変わった。そして見知った顔に変化してはドヤ顔をお見舞してくる。正直イラッとした。

 

「フィルタもご飯食べてく?」

「お!いいねいいね〜食べる!」

「いや、今のにツッコミは?!トリックフラワーってそんなことも出来んの?!?!」

「....」

「んぁ?フィルタ、どうかしたか?」

「....んや!なんでも?それより蛍ちゃん、ちょっと....」

 

もう何が何だか....

 

って戻ってくるのはや....

 

「蛍、どうした?」

「....出るのは明日にしよう?」

「いきなり?フィルタはどこ行ったんだ?何か言われたか?。」

「いるよ?いるけど私はすぐ帰る〜....報告に来たんだよ。例の」

「あぁ....なるほど。」

 

フィルタに頼んでいたものはたった3つ。フィルタの正体がバレていないかと博士の動向。そして....

 

「稲妻....今鎖国してる。」

 

母国の情勢だ。

 

 

 

__________________________

 

 

フィルタがナギを見て動きを止めた。

 

一瞬何事かと思ったが対して疑問は抱かなかった。

 

だがそれはすぐに自身の愚かさとともに後悔と言う衝撃が心を殴ってきた。

 

すぐにフィルタに呼び出され、二人っきり。そして一言、彼女は言うのだ。

 

「蛍ちゃん、凪、どうしたの?」

「どう、した....って?」

 

少し口を引き結び、そして次に出てきた言葉は私を責めるものだった。

 

「そうなんだ....気付いてないんだ...まぁ凪も言わないよね.....」

「どういうこと?」

「詳細は分からないよ。でも最近の凪、おかしかったりしなかった?」

 

心当たる節はある。最近はマシになっていたふざける癖が再発していたり、異様に私の体を求めたり。それでなくとも私が迫った時、 普段しないようなことを沢山。

 

「....過去に、ああいう凪を見た事があるんだよ。」

「え?」

 

フィルタが口を強く噛む。血が垂れて来るほどでは無いが、不安と私に縋るような目。何か助けを求めているような、そしてそれに本人は気づいていない。...いや、気にする余裕が無い様な様子でこちらの足元辺りを見つめている。

 

只事じゃない。いつものおふざけじゃない。

 

気づくのが遅かった。これは真剣な話。それも重大な。何を言おうとしている?

 

私の中の警鐘が聞くなと叫んでいる。耳を塞げと。私もそうしたい。でもそんなことをすればもう二度と取り返しのつかないことになるとも何となく分かる。

 

ああ、寒い。顔から、全身から血の気が引いていく。なんなんだ....怖い。何を言われる?フィルタが....フィルタがここまで深刻な顔をするって何だ?

 

ああ、もうフィルタの口が開きかかってる....もう知らないふりはできない。

 

逃げちゃいけない。

 

「死を....覚悟した時。」

 

幸せが遠くに行ってしまった気がした。

 

 




はい。なんだろ....お前らもうさ....やっちゃえ日○

という訳でほろ酔い(理性バッチリ)のデレデレ蛍でお送り致しました。

この次の話で番外編入ります。めちゃ短いです。でもこの後のネタバレとか考えると出せるのはここまでかなぁという感じで書いたので勘弁してください....

猪狩の兄貴さん。例のごとく感想あざます!

それでは....

稲妻編の先、見たい?

  • 見たい!
  • 最近飽きてきたからいい
  • とりあえず空救済まではやれ
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