近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが? 作:だけたけ
と前置き(謝罪)はここまで。
今回はちょっと未来の話を先取りします。長くなりそうなので2部構成です。多分、それで収まるはず....
ちょっと文の雰囲気変えてみたんだけど良くなってるかな....駄文が準駄文までになっていると嬉しいです。
それではどうぞ
思えばさ、色々あったと思う。
全ては蛍と出会ってから俺の人生は良い方向に動き始めた。
今さら過去は恨んでない。あの過去があったから今の俺が居て、隣に蛍がいる。そして腕の中には....
「でも、文句は言ってもいいと思うんだ。」
「どうしたの?ナギ」
「空のポジションが羨ましく見えるのは俺だけか?!?!」
だってさ?!だってさ?!幼い頃の蛍も知ってるってことだろ?!俺は一生知ることの出来ない経験を彼はしてるってことだろ?!ふざけんなよ?!俺だって見たいわ!なんか、その、義理の弟とかになって見に行けねぇかな?!また転生とかしたら可能だと思うんだけどさ!どうだ?!
....無理か。
「どうどう、ナギ。」
「蛍はすっかり落ち着いて....昔の動揺したり恥ずかしがったりする蛍はどこに....あれも可愛かったのに....」
「いちいち気にしてたら心臓もたないよ。あとは....あまりにも私の事からかうから慣れた....とか?」
少し首を傾げてそう言う彼女の顔は昔を思い出しながら喋っていたのかどこか懐かしそうで、こちらとしてはそれを見れただけで全てどうでも良くなるのだけれど....
「ナギは変わらないよね。変わってもいいのに....むしろもう少し大人になった方が....」
とか言うのだからちょっとやるせない。でも蛍の可愛さは変わることを知らない。むしろ新しい蛍がどんどん見えてきて俺としては嬉しい。まぁ、俺もそんな蛍への適応に大変で大人になるなんて後回しになってしまうけど....
何言ってんだ?俺。
「そういや、あいつは?」
「まだ寝てるよ。昨日、あんだけ騒いでたから多分昼までは起きないと思う。」
「わかった。夜、ありがとな。寝ててもいいぞ?洗い物くらい俺やっとくよ。」
夜、起きていたであろう蛍を気遣っての発言。俺的には一緒に暮らしている上で最低なヤツにならない為に精一杯頑張る所存だが如何せん、気を回すというのは男にはいつの時代も、女には劣るもの。案の定....
「ありがとう。でも大丈夫。後でナギの膝借りるから」
「どうぞお嬢様....お好きにお使いください....」
「ふふっ....うむ。苦しゅうない!」
さらに上の気遣いで塗りつぶされる。まぁ、蛍は言いたいことは言うし、大丈夫と言うならば大丈夫なのだろうけど、俺からしたらちょっといたたまれない訳で....
そそくさと蛍の隣に陣取ってカゴに入っている水気を含んだ食器を布巾で拭いては棚に戻していく事にした。
「それはそれとして....暇だから。」
「なるほど...後で頭撫でる?」
「ハイハイ。後で撫でてやるから早く終わらそうぜ。俺は空がいない間に蛍とイチャつきたい。」
「へーい親分。」
「お嬢様と親分って....カオスだろ....何があった....」
軽口の応酬。
木漏れ日の中、俺は光を全身に浴びながら昼寝と洒落こんでいた。
暖かい地面、涼しい風。過去の辛かったこと全てはこれの為に有ったのだとらしくない思考をしてしまうくらいには平和というものを享受している。
幸せ。
この一言は今、この時のためにあるのだと。今なら胸を張ってそう言える。
ニコニコ顔の蛍は少しキョトンとした顔で一点を見つめて少しふっと息を漏らしてからちょっと行ってくるねと断りを入れてキッチンを出ていく。
「おう、頼む....はぁ、俺は力になれてんのかね....」
「大丈夫だろ。」
「パイモンは楽観的すぎんだよ。ほら、蛍の代わりに食器洗え。」
最近は荒事など皆無で勘が鈍りそうだけれど、武力が要らない世界もまた良いもんだ。
うんうんと一人頷きながら仕事を片付けていく。パイモンはそれを見てまた始まったみたいな顔をするがおでこにデコピンをかまして黙らせた。
「よし、これで最後....蛍〜....って寝てんのか。」
終わったからと蛍に報告しようと声を上げるとすぅすぅと気持ちよさそうに寝入る蛍。その隣には....
「
少し変わった家の環境。前のも良かったがより賑やかになった今、こんな静かなのはほんとに珍しい。この穏やかに流れる日々がいつまでも続いて欲しいと願いながらも少し寂しくも思う。
「前の慌ただしいのも気に入ってたんだけどな。」
まぁ、そういうことだ。
結局、刺激がなくなって久しく、テイワット中を旅して色々四苦八苦しながら空を探していたあの頃、途中で蛍と仲違いして別々になったのもいい思い出である。
「んぅ....」
「....」
あとの心残りは一つだけ。家族を置いて先に逝ってしまうこと。どう頑張ったって寿命があるものと無いもの。半分は人である俺にとって、長寿ではあれど結局は俺が先に死んでしまう。
母さんに頼むのもいいかもしれない。あの雷神バアルならばきっといい案を出してくれることだろう。
「でもさ....永遠の愛ほど虚しいものは無いよな....俺はどうすればいい?」
いっその事蛍が生きろ、永遠に一緒に居てくれ。そう言ってくれれば俺は喜んでそうするのに....
「次は、転生できるか分からないんだぞ?....」
結局、優柔不断な俺は何も決めれない。しわくちゃのおじいちゃんになったって蛍は愛してくれるだろう。だけれどそこに介護というのがついてくると考えると普通に迷惑かけすぎで死にたくなるのは間違いない。
早いとこ決めないとな....
俺は蛍のおでこにキスを落としてその場を立ち上がった。
__________________________
「旅人、ちょっといいか?」
「なに?」
うるさいくらいの喧騒に包まれた街を歩いていると後ろから声をかけられた。声の質と言葉遣いだけで誰かわかるようなものだが....
と考えたところで振り返ると案の定、後ろに居たのはコレイだった。
「あっ....いや..」
「?」
この子は人見知りとコミュ障....要は人と関わるのが怖い質らしく、心を開いた相手には平気だったはずなんだけど....もちろん私も大丈夫な筈....
なんで出会った当初みたく縮こまっているんだろう。
「ああ、怒ってないよ?コレイから話しかけてくるの珍しいなって思っただけ。」
「そ、そうか!....そう、か....」
やっぱりおかしい。
こういうタイプの女の子、刺さる人には刺さるだろう。見た目もすごい可愛いし...できることなら私が抱きついて撫で回したくなるくらいには。怯えちゃうからやれないんだけど....
ってそうじゃない。
「とりあえず....お茶しよう」
手を引いて行こうと手を握ろうとするとコレイが素早く身を引く。
「う、伝染る....か....ら....」
「ふふ....治ったんでしょ?なら大丈夫。ほら、」
「うぅ....ごめん、ありがと....///」
ほんとに可愛い生物だ。なんなんだこれは。
なるほど。この叫びたくなるような衝動が普段ナギが私に抱いている感情か...成程。
さすがに私は叫んだり、態度に出したりはしないけれど理解も納得もした。でも私はコレイほど可愛いとも思えないのが事実なのだが....
「趣味は色々か....」
「ん?なんだ?」
「ああ、いや、独り言。行こ?」
埒が明かないのでゆっくり出来る場所を提案。そこにコレイを連れていった。
場所はカフェ。最近出来たという木造の小さな店だ。中に入ると綺麗なシャララララ....と言う音と共に小さくドアがギィっと鳴る。
視線を正面に向けると店員が軽くこちらを向いて会釈をして仕事に戻るのが見えた。
「静かでしょ?」
「うん....落ち着く。木の匂い....いいところだな」
たいそう気に入ったようだ。
空いた席を探し、そこに腰かける。今の今までずっと手を繋いでいたのだが誰かと手を繋いだ経験が無いのかコレイは物珍しそうに私の手をグニグニと力を入れたり抜いたりして感触を試していた。正直恥ずかしかったし、手汗とか色々気にして顔が赤くなっていただろう。
私自身、あまりそういうのを気にする質ではではないけどナギという....その....お、夫が居る手前、彼に恥をかかせる訳には行かない。
「....お前、どうした?顔赤いぞ?」
「あ、あぁいや、なんでもない。奢るから好きなの食べて?」
「なんか今日の旅人おかしいな....」
「気にしないで。ほら。なんでも食べて」
「あ、そうだ。結婚おめで「食べて!」ひぃっ?!」
あ、やらかした。せっかくいつも通り、普通に喋れるようになったのに怖がらせてどうするんだ....
痛いところつかれたというか、突っ込んで欲しいけど突っ込んで欲しくないことを言われたというか....
目の前にいるのはコレイなのに頭の中ナギばっかりになってしまった。
ああ、経験上、30分はこのままだ....私、ナギのこと大好きすぎるでしょ....
「ごめん、コレイ....」
「あ、ああ、ほんとに大丈夫か?また明日でも....」
「大丈夫。大切な友達だもん。」
「とも、だち....えへへ....」
あ、コレイの顔も頭に浮かんできた。永久保存版コレイ。フォルダ更新だ。これで多分ちゃんと話しを聞ける。よかったよかった....いや、本当に可愛いんだけど....
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「ああ、じゃあ私は....これとこれ....コレイは?」
「あたしは....これ、、で....」
コレイの指の先には小さないちごが乗ったショートケーキの写真。
しかし私は見逃さなかった。指が最初は隣のパフェに向いていたことを。逃がさないよ?値段を気にしてそっちにしたのはわかってるからね?
「じゃあ彼女にはこのパフェを....」
「旅人?!」
「....」
驚きと何故か非難がましい目を向けてくるが知らないふりをする。
暫くはコレイが何か言っていたがこちらに聞くつもりがないとわかると少し間を置いて小さくありがとと呟く。
「どういたしまして。」
「聞こえてるじゃないか!」
「え〜、なんの事?」
もう!と怒るポーズをして黙り出した彼女の頭を優しく撫でる。
「ごめんね?でも食べたかったでしょ?」
「うっ....なんでわかった?」
「秘密。」
「うぅ....撫でるなぁ!」
ああ、いや、髪質いいなぁ。とか思ったりしてないよ?ただ撫でたかっただけで....
「コレイと出会うのがもっと早くて、尚且つ男なら好きになってたかもなぁ....」
「う、浮気家族!!!」
....
........
............
今なんて?
浮気
家族....
まず私には家族と言える人は数える程しか居ない。お兄ちゃんはそもそも相手が居ないから浮気とは言わないし....
「もしかしてナギ....?」
「ひ、ひぃっ!」
「コレイ、怒ってないから詳しく教えて?」
「怒ってる!絶対怒ってるだろ!!」
ああ、なんで怯えるのだろうか。怒ってないよ?コレイにはね。ほら、早く言いなさい。ほら....待っててあげるから。それ聞けるまで1日でも3日でも。
「旅をする上で、それでも愛し続けることができるって言うのはね?それ相応に愛は重いんだよ....」
「何の話?!?!」
世間一般の付き合った別れたじゃないのだ。ましては私たちは結婚をしている。これは尋常ならざるものだ。場合によっては私と空とお義母さんとウェンティと鍾離先生とナヒーダとフリーナと....全ての国の神を招集して鉄槌を....はさすがにやりすぎだけれど、それ相応の罰は覚悟してもらわないと....
「ナ、ナギが....」
「へぇ....」
ぁ....もうダメだ。ごめん、ナギ....というコレイの言葉が聞こえた気がしたが私の耳にはもう入っては来なかった。
__________________________
「ナギ。」
「空か....帰ったんだな。どうした?」
もう少しで寝そうという時に1つ、声がかかった。
愛する人の兄で、今では親友と言えるほどの彼。その顔には微笑が浮かんでおり、相変わらず整った顔。それに蛍同様、自身で自覚しているにもかかわらず嫌味など感じない不思議。
「いや、蛍がご飯できたって言ってるから呼びに来ただけだよ。....気持ちよさそうだね。」
「あ〜....寝そうになるくらいには....隣、どうだ?」
「少しだけね?」
やり取りの後、俺の頭の隣に腰を下ろした彼は目を瞑って瞑想する。
ーああ、頑張った甲斐があった。ー
旅から6年。
あの出会いから色々な旅。全て終わってからもう6年だ。俺も今では25歳。
「空、」
「ん?どうしたんだい?」
「...世界を見てきた感想は?」
「いきなりだね。そうだなぁ....」
ただの話のきっかけ。そんなに気になってはいなかった問い。どんな答えが来ようと多分「そうか....」で終わるような、それだけの問い。でもその予想と期待は彼の口で裏切られる。
「僕らは、世界を渡って旅をしてきた。少なくとも目的もなしに腰を据えようと思った世界はここが初めてだ。」
君が救った世界だよ。と、そういう彼はもうなんか憎たらしいほどにイケメンでちょっとした嫉妬心が浮かんでくる。
「そうか....」
「あ、笑った。」
「笑っちゃ悪いかよ....」
そりゃ、嬉しくないわけが無い。物語の主人公の一人にべた褒めされたのだ。ニヤつきもする。
「その..原作知識、だったっけ?....どのくらい記憶に残ってるの?」
「もうほぼ無いな。スメール辺りからもう正史の記憶は無い。」
「なんだ...僕にもいい人居るかなって思ったのに」
「けっ....選び放題のくせに何言ってんだコノヤロウ....」
苦笑してまた再び目を閉じる空。
「夜"空"に浮かぶ星という名の"蛍"」
「....」
「いや、大したことじゃない。こじつけかもしれないけど主人公がどっちか分からないっていう意味なら空も
空を求める星に惚れた水面の凪。
ほらな?綺麗にまとまった。
運命ってやっぱりあるものなのだろうか?あんまり考えたこと無かったけど....
運命、か....運ぶ命....ダメだ。思考がごちゃついてきた。さっきからクサイ思考しかしてないぞ俺。
「ナギは氷元素だけどね?」
「うっせー。一言余計なんだよお前は。」
「ごめんごめん」
楽しそうに笑う彼を見てつられてこちらも笑ってしまう。
「ああ....やっぱりここにいた。2人とも!ご飯冷めるよ!」
「ごめんよ蛍!ほらナギ、行こう。」
そう言って走っていく空。その背中を蛍が叩き、なにか怒った様子で色々まくしたてている。
「あぁ....いいな、これ。」
思えば蛍の為。この理由でしか動いてなかったように思う。
「パパ〜!!!」
「ああ!今行く!....昼寝はお預けだな....」
紡がれたこの歴史を絶やさぬように、蛍の軌跡を、....
俺が寿命で死んでも、彼女達が寂しくないように....
紡いでいく人を....
「
愛するもう1人、自身の子供の名前を口に出して少し微笑んだ....
....
........
............
「ってさぁ....すごい感動!みたいな感じで終わらそうと思ってたのにさ?!なにこれ?!?!」
「何って....ご飯だよ?ナギ」
「これが?!?!」
うめき声が聞こえ月歌ドスグロい紫色のシチューに骨だけの魚。それだけでは飽き足らず、パンの間にはこれまた紫色の得体の知れないソースがかかっていた。
「ほら、食べて食べて?」
「なんで俺とみんなのご飯かわ違うの?!俺のだけなんかすごい恨みを感じる内容なんだけどッ!!!」
「心に手を当てて....頂きます....」
「心に手を当てて?!考えろって?!俺が何をしたッ?!マジで心当たり無さすぎるんだけどッ!!!」
ああ、喧嘩勃発です。片手で数えられるほどに数少ない夫婦喧嘩勃発ですこれ。
俺、手伝えばよかった?え?俺の気づかないところで蛍に投げてた家事があった?
い、いや、むしろ子育てあるから俺が多く家事してた程なんだけど?!もっとやれと?!そういう事なのか?!
「ごめんなさい!心当たりありすぎるほどありました!!!」
この発言が良くなかった。困惑と焦りで喧嘩を阻止しようと口を開いてしまった。
だが当の蛍はその発言を聞いた瞬間、もう隠すことも無く黒いオーラを出し始める。
「ほ、蛍!一旦落ち着いて!」
「お兄ちゃんは黙ってて!」
「ほ、蛍....?」
兄貴ッ!義兄さん?!弱いって!あんた弱いって!!!どうにかして?!
「家庭はめちゃくちゃ、私の心だって....」
「ぇ、ほ、蛍?なんで泣いて....家庭はめちゃくちゃ?....待って、それ、俺の思ってる原因と絶対食い違いあるぞ....」
「何が?!ナギのこと、大好きだったのにッ!家事とかもちゃんとやってくれるし、理解あるし!」
「うん絶対食い違ってるな?今のではっきりしたわ。一旦落ち着こう。話し合おう。絶対その方がいい。」
俺は必死だった。ここまでなった蛍は見た事がない。泣きながら怒っている。それも俺に向けて。
いや、1度あったか?空と再会した時....
「ナギぃ....」
「は、はい。」
怒気はもう感じない。涙を流してフラフラとこちらに倒れ込んでしがみついてくる蛍。こちらとしてはもうとっくにタジタジになっており、ぶっちゃけ何をすればいいか検討もつかない状態。
ああ、カッコつかないし無力すぎるだろ俺....
「なんで....なんで浮気なんてしたのぉ....っ!」
「は?」
頭が真っ白になった。思考も体の動きも止まってただ呆然とその場に固まる。
「ぱ、ぱーどぅん?」
「浮気、なんでしたのッ!」
「....はい?」
2度目、同じことを聞いてもやっぱり頭が理解しない。
浮気?俺が?いつ?どこで、誰と?!
は、はぁぁぁぁぁぁぁああああ?!?!?!
「はぁぁぁあああああ?!?!?!」
「ッ?!」
俺の叫びを聞いて蛍がビクッと身体を震わせる。
と、ともあれ、ここで俺がしてないのを証明すれば万事解決だ。そんなことを蛍に吹き込んだ相手を特定して締めあげれば大丈夫。問題ない....はず....
「って....空さん?その手に持っているのは....」
「剣だよ。それよりも詳しく教えてもらおうか?僕の妹の夫の事だ。僕も聞く権利が、あるよね?」
あ、ダメだ。これ、詰んだかもしれない。冗談無しでここで俺死ぬかもしれない。
え?死ぬの?
さっきまで寿命が終わるまで蛍と一緒にいようとかカッコつけて考えてたけど寿命って、今ここで終わり?!?!
はや過ぎない?!え?!嘘だって言って?!?!
嫌なんだけど?!勘違いで蛍と喧嘩してここで死に別れるって絶対嫌なんだけど?!何一つ俺の妄想の通りになってないじゃん!!俺の妄想の役たたず!!ぶっ○すぞ俺の頭!!!
その場合、俺が死んじゃうじゃんとか突っ込まねぇぞ?!今、冗談言ってるわけじゃねぇからな?!
ど、どうしよう!どうしよう!これ!!!
「は、話すって言っても勘違いとしかッ!」
「....あくまでしらを切ると....」
「ちっげぇよ?!ってあぶねぇッ!!!本気だっただろ!今の!!!」
空が剣を振り下ろしてきた。
「ぜ、絶対この謎を暴いてみせるからなああッ!!!!」
すぐやられるかませ犬みたいな事を言って、俺の家のはずのそこを追い出されるように後にする。
当初計画していた感動的な終わり方から、サドな終わり方にクラスチェンジ....
なんでこうなった?
「ほんとになんでこうなったぁぁあああああッ!!!!!」
__________________________
璃月からスメールまで走り、空を撒いた後。
ぶっちゃけ疲労困憊だ。あの英雄の兄であり、その英雄の敵だった人物だ。ぶっちゃけ余裕などあるはずも無い。相手も殺すつもりは無いだろうとはいえ、腕くらい着られてもおかしくない迫力。対して俺は逃げる一方。
「ほんと、貧乏くじだなぁ....」
でも不思議と不安はない。あの生活が遠のいた気もしない。
だいたい俺は悪いことしてないのだ。浮気のことなんて身に覚えがあるはずも無い。そんな相手居ねぇし....
そんな時、レンジャーのテントの中にいた俺はふと、入口の布が揺れたのを視界の端で捉える。
そして数瞬後に緑色の髪をした来客が入ってきた。
「うっ....邪魔した。」
「待てよ。コレイ」
....来客ではなかったらしい。
「ぁ、いや!使うって聞いてなかったから!だから、ちょっと確認してくるだけだ。」
部屋を見渡す。そういえば俺がいきなり来た時には既にこのテントは立っていたし、特別何かを用意する素振りもなかった。ただティナリにここを使ってくれと言われただけ。
タンスの上に髪留めが置いてあるのを見つけては、あぁなるほどと1人納得した。コレイが着けているものと同じだったからだ。ティナリ、後で恨む。
「あー....もしかしてここ、コレイのテントだったのか?」
「い、いや!大丈夫!大丈夫だ!....」
「んなわけに行くか。ベッドには座ったり寝たりしてない。すぐ出てくよ。押しかけたのはこっちだし」
相手は女性。男にベッドなど使われていたらシーツやらマッドレスやら何やら全部総入れ替え案件だ。ここだけは明言しておかなければならない。彼女の容姿なら彼氏の1人や2人はできるだろうしそこに妻帯者がチラつくようでは申し訳が立たない。
と言いつつもイスは使ってしまっているがそこには目を瞑って貰うしかないだろう。イスぐらい大丈夫だと信じたい....大丈夫だよな?
「そ、そうか....」
「それで、俺の寝るところは何処にすればいい?」
「野宿だ。」
「ふぇ?」
いつも、たどたどしく発言する彼女が今回だけは間髪を入れずにそう答えた。それだけなら「ああ、成長してるんだな....」で済むのだが、敵を見る目そのものだったのだ。心当たりのない俺としては普通に怯む。
「の、じゅくか....わかった。そうするよ。」
これならレンジャーに頼る意味もなかったなと心の中で思いながらテントを後にした。
ああ、温かさが恋しい...外は寒いだろうなぁ....毛布だけでも貸して貰えないだろうか?ティナリに聞くのも悪くないかもしれない。酒を飲むのもいいだろう。体が温まる。ちょうど忘れたいこともあることだし....
「コレイ、ちょっと飲みに行かないか?」
「お前みたいな浮気者と飲むものなんてない。」
時が止まった。
その話題など俺が耳にしたのはほんの数時間前のことである。それなのにコレイがそれを知って口に出した?
ありえない。空でさえ知らなかったことだ。それが間違いだとはいえ、周りに広まっているとは考えにくい。
「ほ、蛍から逃げて来たんだろう?死なれるのは困るから寝るところは提供するけど馴れ合うつもりは無い。」
逃げるのはたくさんの人に見られている。でもそれは
今までの経験で推理する....なんて偉そうなことは言わない。ただの勘だ。ただ、限りなく確定に近いただの勘。
その衝動に任せて、今日何度目かの大声を出した。
「お前かァァァあぁああああああああああああぁぁぁッ!!!!」
はい。どうだったでしょうか?
いやぁ....蛍とナギの子供....蛍はオレの嫁勢には大変申し訳ないことをした....この話を書いた時点でもうこの作品での蛍の未来は確定してしまった....空救済ルート結婚エンドという結果が....っとまぁこれに関しては本編のネタバレには含まれないのでご安心を....あくまで見せるつもりがなかった設定を我慢できずに出しちゃっただけなので....
猪狩の兄貴さん、ご感想あざます!この作品もあとちょっと。頑張るぞい!
それではまた第2部で。
稲妻編の先、見たい?
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見たい!
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最近飽きてきたからいい
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とりあえず空救済まではやれ