近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが?   作:だけたけ

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はいどうもー、だけたけです。

この話から蛍と喧嘩してナギと蛍が稲妻で一旦別行動っていうナギ虐のシリアスモード入ろうとしたんですがスランプに。2日それで悩んで5000文字近くを消してプロット1部書き直して、そしてもういいや。物語主体じゃなくて蛍とのイチャイチャ主体にしようと思い直した俺はもう止まらないッ!

ってな訳で稲妻終わるまでは蛍とナギの間にシリアスは発生しません。確定しました。甘すぎるくらいのものを供給することをお約束します。

それでは本編どうぞ


29話 天使とは時に小悪魔

冷たい床、壁。そして空気。容赦なく体温を奪っていくそれらはまさに拷問器具だと思う。実際、そんな状況に追加で牢屋という要素を足すとどうなる?

 

そう、普通に死ねる。

 

そんな中に2人の少年少女が身体を震わせながら入っていた。まぁ、俺たちなんだけど....

 

ってかさ理不尽すぎんだろ?!神の目持ってるからって普通、外から来た人間に事情を説明せずに槍投げたりするか?!アホなのか?!そうだよな?!そうだって言えや!

 

お前、元将軍の息子権限で打首にすんぞ?!

 

だいたい、なんであいつが居るんだよッ!ふざけんなよ?!取り調べあいつとかホントやめて欲しいんだけど?無理なんだけど?普通に。

 

あいつと知り合いとかバレたくないんだが?昔、あいつに何回も捕まりすぎて変な顔なじみになったとか蛍に知られたくねぇんだけど?!?!

 

とまぁふざけてみたはいいものの....うん。ほんとにふざけただけなんだけども....うん。ほぼ確....いや、ほぼほぼ....ほぼほぼ確くらいで....

 

そんな俺の心のように暖かい冗談から暖を取れるはずもなく....なんてな?!....

 

というかほんとに寒い。耐えれない程では無いが普通に寒い。

 

「.....蛍、大丈夫か?」

「....、だ、い....じょうぶ....」

 

男女で考えると女の方が平均体温が高い....らしい。寒いやら暑いやらは外気と体温の差で感じるらしいので多分俺よりも寒く感じているのだろう。

 

まだまともに話せている俺とは違って彼女を見ると体をガクガク震わせて歯はカチカチと打ち付けるほどだ。

 

一気に顔から血の気が引く。俺の感覚でまだ当分は大丈夫だと踏んでいたが違ったようだ。

焦りが頭を埋めつくそうとしてくるがそれを無理やり押しとどめて思考を回そうとする。

 

痛々しい。....どうにか温める方法は....と周りを見渡した。しかし見当たるのは硬いベッドの上にある薄い布切れ1枚。洗濯はされているのだろうがそれでもやはり汚らしい。ぶっちゃけ自分の彼女をこんなので包みたくはない。

 

かと言って、そんな意地のせいで蛍が酷い目にあっているのにも我慢ならない。板挟みである。

 

「........ぁ....ぁ....」

「....ッせめて毛布をくれ!!そうでないとこのまま俺らは死ぬぞ?!」

 

もう限界だ。返事も帰ってこない。見張りすらいないのだろうか?それとも無視しているのか、もうなんだっていい。体を温めるもの.....

 

「........ご、めん....ナギ....」

「ッ?!おい!蛍ッ!」

 

目がどんどん閉じていく蛍の肩をつかんで激しめに前後に揺らす。

 

「ぁ....あ....ったか、い....」

 

寒さで赤くなった頬を俺の腕に擦り寄せて来る彼女を見て、ふと気づく。

 

暖を取れる?なんで俺ら2人で考えてた?よく考えろ。今守るべきは蛍、蛍が最優先だ。と

 

そう考えた瞬間、行動は決まった。

 

「ぇ....ぁ....あり、がと....」

「あったかいか?」

 

優しく蛍の後ろに回って少し持ち上げる。そしてそのままあぐらをかいた俺の足の上に下ろした。そしてそのままベッドの上にある布をひったくるように引っ張り自身の上にかぶせる。

 

火の邪眼が無いのが恨めしい。ここに来てそれが大きな過ちと理解してしまう。

 

だがそれはもう後の祭り。

 

俺はどうなってもいい。....

 

どうなってもいいのだ....

 

 

神の目が無い今....この牢屋を脱獄することなど出来はしな....

 

ん?出来はしな....い....?

 

 

蛍って神の目が無くても元素使えてたよな....?

 

 

 

「....蛍?」

「....」

 

弱々しくこちらをむく蛍。その可愛さに少し口ごもりながらも何とか言葉を口に出した。

 

「....もしかして....いつでも脱獄できたり....?」

「....ナンノコトカナー....?」

「....演技、だったり....?」

「....かっこよかったよ....?」

 

....この後、存分に蛍の脇や脇腹をくすぐりまくった。おかげで体は存分に温まりましたまる

 

ちくしょう!

 

__________________________

 

 

 

夜の風

何処か遠くの

景色見て....

追う姿こそは昔の頃よ....

 

「はぁ....」

 

ため息が出る。今は夜中、どうにも寝つきが悪く詩を書き連ねては紙を丸めて投げ捨てる。1目見るだけで歪んでいるのがわかる口元。

 

美人と可憐の間に居るような容姿端麗な彼女は少し体制を崩して頭に手を当てる。そこらの男が見れば必ず、一瞬は目を奪われることだろう。

 

「どうしたんでしょうか....」

 

その言葉は何に対してなのか。寝れないことに関してか?それともわけも分からずに何故かただ苦しいだけのこの不快感に対してか。

 

「....報告します。今朝方、例の港にて男女2名が検問を突破。現在牢にて監禁中との事です。」

「....なぜそのようなことを報告に?」

「報告で、件の男の方がーーーーー....」

「ッ!すぐに事実確認をしてください!」

 

帰ってきた。

 

この国、唯一の希望となり得るあの人が。

 

いや、しかしそんなことはありえない。あの方は稲妻を見限ったのだ。もうあの人には戻ってくる理由などひとつもありはしない。ましてや今、他国との関係は最小限。他国に居てこちらに来る理由が出来るはずが無い。

 

「まさか...ですね.」

 

思考が否定に傾いたのか原因か、無意識に口から声が漏れる。

 

そのつぶやきは誰の耳にも入ることは無かった。

 

 

__________________________

 

 

「逃げて掴まってまた逃げて....」

「はぁっ....はぁっ....ナギ、横ッ!」

「うおっとッ!デジャブにデジャブを重ねることになることだったッ!」

 

なんで息切れてるのに蛍さん、スピード下がらないの?おかしくね?!人体の仕組みとしておかしくない?!さすが蛍!可愛いッ!

 

じゃなくてさ?!俺のスピード落ちてるッ!普通に喋ってる暇ないぞ?!だいたい最近はマシになってるけど元々モンドで飲んだくれやってたんだぞ?!こんなに走るの久しぶりだわッ!神の目無くなっただけでこんなになんの?!おかしくない?!

 

「蛍、愛してるッ!」

「それ、今じゃない!走って!」

 

蛍が冷たいんだけど?!かつてないほど冷えきってますけど?!俺だって全力でやってんだ!例え彼女に身体能力で劣ってても、剣技では敵わなくても....ん?俺、ダメダメじゃね?

 

え?今俺弱気になってる?うっそだァ!俺が?弱気?

 

「ふっざけんなッ!!!!うぉぉぉおおお!!!!」

「え?」

 

俺の体は今、音速を超える。全部の神経を足に集中、頭のスイッチを変えろ。よし行くぞッ....!!

 

「おぉりゃァァァァ!!!」

 

そして、俺はついに蛍を追い越した。足が悲鳴をあげて、肺は冷たすぎてもはや感覚がないが、それでも俺は必死に足を動かした。

 

そして....

 

「蛍ッ!はぁっ、見たかぁぁああ?!?!新しいパターンッ!!!」

「....こんなのになんで慣れちゃったんだろ、私....」

 

足がもつれてそのまますってんころりん。盛大に地面に体を擦り付けて....転びました。

 

「いまだ、かかれッ!」

「やーだよー!!!」

 

勢いよく体を起き上がらせて土まみれであろう顔を後ろに向けてあっかんべーをした。

 

そして運良く足元にあったすこ大きい窪みに飛び込む。兵士たちはその先へと姿を消して行った。

 

「....最近、かっこいいとか思ってたのに....元に戻っちゃった....」

「何気にさっきから酷くないっすか?!蛍さん!!!!」

 

だが、確かにおかしい。いくら俺が馬鹿だとはいえ稲妻に来てからこんなことばかりだ。何が起きてる?

 

でもこの国に来てから変わったことなんて何もない筈だ。となればなにかしてるのはこの国の誰かか?

 

「....と思ったらかっこいいナギに戻ってるし....ふふ....分からないな....まだまだだね。」

「んぁ?なんか言ったか?」

 

首を振る蛍。多分また毒舌だろう。俺は悲しい。早くもマンネリか?この旅、割と刺激多いと思うんだけどこれでマンネリはほんとに笑えない。どんな策をこうじろと言うのかね....

 

そんな思考をしながら俺は手を握って開いてを繰り返す。そしてあることに気がついた。

 

「....力が....入らない?」

「え?....」

 

そういえば神の目を奪われると廃人のようになる描写はゲームにもあったはずだ。氷元素の神の目が奪われた描写は無かった筈だけど、元素によって出る影響が変わるなら....

 

蛍は多分全部の元素を持っている。神の目は無くともそれを行使できて、なおかつ、その効果はきっと多彩。攻撃特化やサポートまでこなせる筈だ。前世では蛍というキャラを使っている人は居なかったがいざ生で見ると他の人を差し置く程に強い。

 

そこから導き出される結論はひとつ。

 

ゲームとの差異がある。

 

そりゃ現実とゲームでは情報量が違いすぎる。景色や何をとっても今いるこの世界の方がずっとリアルだ。

 

分かりやすく言うと、元素の使い方がそれにあたる。ある程度技が決まっていてもある程度は使用者の裁量で操作可能な点....

 

「....蛍、ちょっといいか?」

「え?ひゃっ....どうしたの?」

 

俺は蛍を抱きしめる。そして、言葉を口に出した。

 

「まだ、七天神像には触れてないよな?」

「うん....」

「雷元素、使ってみてくれよ。」

 

蛍が困惑の表情をうかべる。まぁそりゃそうだろう。使えるわけが無いと思っているのだから。

 

「いや、神に触れて元素が使えるようになるなら俺だって雷神の子供だし....行けないかな....と。」

「....ナギなら氷元素なんじゃ?」

 

まぁ望み薄ではある。神の子供と言えど、捨て子という身の上なので血を引いている訳では無いしな....

 

「どっちでも蛍が強くなることに代わりは無いだろ?俺は蛍が幸せになれるならなんでもいいんだ。」

「....いきなりだね。」

 

お?これは久しぶりの素直な照れが来ましたか?最近見れてなかった。

 

「割と最近、蛍余裕あるよな」

「割と心の中ではいっぱいいっぱいだよ?」

「それを表に出して欲しいと言いますか、それを見たいという男心です。」

 

昔も余裕はあったけど、なんというか....もっと俺のデレに対する反応が可愛かったというか、大人だったというか....クールだったというか....今もクールなんだけど....言語化できないな、これ。

 

「素直に出してるつもりなんだけど....」

「男ナギ、蛍をグズグズに甘やかしたい時もあれば甘やかされたい時もあるッ!蛍はいかが?!」

「....正直、ナギって可愛いから甘やかしたい方が強い.....///」

「可愛いとはこれ如何にッ?!....ってことは、最近....冷たかったりしたのは?!もしかして....」

 

とか言ったけど普通に理由は察せてない。勢いでつい口からわかった風の言葉が出てしまった。

 

「つ、冷たくしてるつもりは無いっ!....けど、ナギも男だからあんまり甘やかされるの嫌かなって....」

「いや、全然ウェルカムですが?」

 

何言ってんですか?え?最近、冷たくされて泣きそうになってた俺が今更そんなプライドがあるとでも?彼女になでなでされる彼氏がいてもいいじゃない。普通にもっと甘やかしてくれよ、俺を!!!....

 

いやきっも?!想像以上にキモイんだが?!頭おかしいんか?!

 

っておい、おいおい!なんでニヤニヤしてんだ蛍ッ!

 

「も、もしかして口に出てた?」

「.....嬉しかったよ?デレデレナギ....かわいい」

 

うがぁぁああああ!!!!

 

恥ずか死ぬけどこれだああああ!これが蛍だああああ!!!戻ってきた!泣きそう!ぶっちゃけ感謝しかない、ほんとにごちそうさまですッ!

 

「ナギがそういうならほんとに無理はして無さそうだしね。」

「当たり前だろ。蛍が何しても俺は全部嬉しいぞ?」

「....そういうところが好きだよ。」

「ファ?!」

 

もしかして俺が変化に敏感なの?もしかして気にし過ぎ?とか思ってはいたけどもイチャイチャの言動力になったのでモウマンタイ。....そういえばモウマンタイって漢字でどう書くんだろ。無問題ってかいたら【むもんだい】って読むし....

 

「....そこのところどう思いますか?」

「....?だから好きだよ?って....」

「....話の脈絡はないなったけどもう一声....」

「ん〜、でも私はナギのだし、ナギは誰にも渡す気無いし....分かりきったことだよね、これ。」

 

ぐはぁッ!

 

何?特大レールガンでも食らったか?胸に強い衝撃が通り過ぎて行ったんだけど?ほんとに勘弁してくれ。今になって初心かよ俺。

 

「ほた「しっ....」....どうした?」

 

抱きしめるために飛び掛ろうとして肩を掴まれる。そして静かにするようにゼスチャーをしてきた。その表情は今までよりも真剣で、先程の兵士の時とは全然違う。

 

だいたいあいつらは....言い方を考えずに言うと弱すぎてふざけて会話する余裕すらあったのだ。そんな蛍が真剣な顔をするほど。そしていちばんの大きい問題は....

 

俺がそれに気づけなかったこと。

 

ふざけているのか?と自問自答したくなる。穏やかな日々に慣れすぎだろと。

 

自責をしながら顔を出して向こう側を見てみる。

 

その瞬間、肩の力が抜けた。

 

「なんだよ....はぁ....」

「ナギ?」

 

大丈夫だと一言伝えて何も気負わずに身を乗り出した。

 

「よ、元気にしてたか?万葉」

「ん?およ?懐かしい顔でござるな」

「ナギ、誰?」

 

容姿端麗、イケボに性格イケメン。男前。男が欲しがる全てを持ったような彼は何を隠そう、数少ない俺の友達だ。普通に目的がこいつではあったがこんなに早く会えるとは思ってもいなかった。何せこいつは浪人、言い方を変えれば旅をする無職....とでも言おうか、まぁとにかく会えてよかった。

 

「こいつは....」

「拙者は楓原万葉と申す。四方を彷徨う浪人でござる。ここへは故あって来たのだが....なるほど、これは運命とでも言うべき再開でござるな」

「要はニートだ。」

「うぇえ....?」

 

あ、蛍のその顔初めて見た。普通にスメール製のカメラに収めたい。けどまぁ自重して....変わりに取り敢えず蛍をからかうことにする。

 

「凪どの、こちらの方は?」

「オレの嫁。」

「嫁です。」

 

俺ら結婚してたみたいだ。色々すっ飛ばしてる気がするけど気のせいだった....わけないよなぁ?!もう勝てねぇよ。ほんとに勝てない。無理です無理無理!もうやーめた。大人しく尻にひかれ.....

 

「なんちゅう顔してんだお前。」

「い、いや、会わない間に結婚とは、驚いた。おめでとう。」

「ん?結婚してないぞ?」

「え?」

「え?」

 

割と知らない人が多いけど万葉はからかうとすごいおもろい。基本真面目だからと言うのが一番の理由だろうが、普段、切れ者なのに変なところで純粋なのがどうにも楽しさに拍車をかけているらしい。

 

まぁ、会った頃は俺も余裕がなかったからか満足に冗談も言えていなかったが。

 

「よろしく、万葉。」

「よしなに。と言っても拙者は直ぐに行かなきゃならないのでござるよ。」

「ん?何処に?」

「稲妻城でござる。凪殿の母君に苦言を言いに行くのでござるよ。」

「よっしゃ、蛍!俺らはまず別の知り合いの場所に行こうか!!!」

「ナギ、チャンスだよ?」

 

わかってるわいそんなこと!!!思ったより簡単にたどり着けそうで怖いんだよ。もう少し道中に何かあるとか思うだろ普通!

 

「....まぁ、最終的に行くみたいだし私はいいけど....せっかくの二人旅だしね。」

「....お主ら、本当に結婚はしてないのでござるよな?」

「まだ、な。」

 

そう、まだ。いずれは結婚する。例え空に反対されようとも俺は攫うくらいはする。

 

「まぁそんな訳でここで別れ....どうした?」

 

そんな矢先だった。いつも微笑んでいる万葉の顔が少し陰る。

 

「....お出ましでござる。」

「....浪人か....蛍。話しただろ?あれが武芸を納めた野党だ。」

「....レベルが違うね....」

 

わかってくれたみたいだ。

 

肌にピリピリという電気の様な感覚が走る。うぶ毛が逆立ち、それに呼応するように自然と剣に手を伸ばした。

 

「蛍は待ってていいぞ。稲妻の価値観はテイワットのどこの国とも違う。」

「慣れていないのなら下がるでござる。」

 

これからやるのは人殺し。何を言おうとそれ以上でも以下でもない。稲妻はモンドや璃月のように自身を守ることを美化していないのだ。正当防衛等というのは無く、ただ殺伐とした文化がそこにあるのみ。

 

体温が下がる。

 

足から冷えていく。

 

 

自身の視界が白黒になって....

 

 

そして....赤が飛び散った

 

 

__________________________

 

 

 

正直驚いた。今まで見た事がないと言ったら嘘になるが、ナギがあそこまで冷たい目をしたのは初めてでは無かろうか。

 

浪人と言ったが先程初めて会ったナギの友達の万葉も浪人だという。ならばナギがあんな目をした原因はそのせいではない。

 

では何だ?恋人という肩書きだけでナギを知った気でいた。細かくは他人だから知り得ないとは言え、重要なことは全て知っていると思っていた。とんだ思い上がりだった訳だが....

 

これもナギが隠そうとして隠していた訳では無いだろう。もしかしたら自覚が無いかもしれない。隠し事はもうしないと約束したあの日から彼はいつだって些細なことも私に報告してくる。

 

少し遠い目で浪人の死体を眺めているナギを見据えた。

 

あの目が私に向いたら?

 

いや、ありえない。ありえないけど....

 

ちょっとギャップかも....

 

いやいや、ダメだ。そのギャップがいいんじゃなくてナギがやることなら全部肯定したいだけなんだ。しっかりしろ、私。

 

 

ーあんたがこいつを救ったんだろう?ー

 

そう言われた私はなんて答えただろうか?確かもう救われてたと悔しげに言ったはずだ。

 

本当に救われてる?あんな目をする人が?

 

半ば無理やり連れてきた稲妻。失敗だっただろうか?いや、そうは思いたくない。結局、私は何をしたかった?もう少し時間を置いて他の国を回ってから最後に稲妻でも良かったと今では思う。

 

どんなに考えたって矛盾。ナギは救われてたと思っていても救うための行動をした私。本当に何をナギにやってあげたかったのか。

 

ナギの母親に挨拶?

 

そんなの適当に取ってつけた理由だ。本当は....

 

 

本当は?

 

私は察してた?まだナギが救われてないことに、過去を乗り越えられていないことに。

 

「....ナギ」

「ん?どしたー」

 

わかってたんだ、私。ナギのこと、1ミリでも理解していた。

 

ナギばかりずるかった。

 

私の考えてること、やることなすこと全部察して、先回りして、その度に私がどんな思いを胸に刻まれているか。

 

ナギは言う。私には敵わないと。口で勝てない、蛍が可愛すぎてあざとくしても何をしても俺は勝てないって、言ってくれる。

 

でもね、私からしたら敵わないのはナギに....なんだよ。

 

私の事知りすぎててずるい。

 

そうか、わかった....私はナギのことを知りたくて稲妻に来たんだ。

 

簡単なことだった。私がナギのことを四六時中考えて、平気な顔しながら内心悶えてるから....たまには私の方から言ってもいいよね。

 

「愛してる。」

「ふぁっ?!」

 

そうやってふざけながらの反応は照れを隠すためなのはもう分かってるよ。まぁたまには素直に照れた顔見せて欲しかったりするけど....

 

私、これから頑張るから。ナギのこともっと知りたいもん。多少当人を振り回してしまっても構わない。

 

「な、なんだよ、急に?!プ、プロポーズ?!」

「ばーか」

 

そんなちょっと強引な私の事もきっと彼は好きだから。

 

長い思考を終えた私はナギの手をそっと横から握って指を絡め....

 

逃がさないからね。

 

そんな思いを込めて身を寄せた。




はい。ちょいとばかし蛍のキャラが立ってないと思って愛重め設定にしたものの、これでちょうどいいのでは?と。むしろヒロイン力上がってきてない?!と読者視点で思うばかりですがどうでしょうか?今になって蛍視点メインの番外編書いても絶対楽しいと思っている今日この頃。

まぁ、それはそれとして....最近モチベが持ち直して来たので投稿頻度上がるかもしれませぬ。

それでは、今回、感想頂いたのはなんと3名!本当にありがたい限りです。本当に猪狩の兄貴さん。サンさん。ダクマさん、あざます!これからも完結までどうぞよろしくお願いします。

あ、アンケートの結果、空が仲間になるところまでやります。

稲妻編の先、見たい?

  • 見たい!
  • 最近飽きてきたからいい
  • とりあえず空救済まではやれ
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