近所のクールお姉さんポジの英雄が俺の前だけ甘えてくるんだが? 作:だけたけ
お久しぶりですぅ!まぁ今回はですね。そろそろ今まで撒きに撒きまくった伏線、全回収を稲妻編終了と共に達成すべく、足りない前提条件を色々書き足す話になります。そして私は思いました。
伏線を貼りすぎて全部回収できるか怪しい。全てに理由はありますとも。そりゃプロット書いて、ちゃんと計画立てて書き始めた物語ですから。
見誤っていたのは自分の実力という....
ま、まぁ気を取り直して本編どうぞ
「サフィーラ....?」
その問いは他ならぬ彼女の笑みと言葉であっけなく肯定された。
「....久しぶりねぇ、凪」
衝撃。
頭をガツンと殴られたかのように動けない。
手が震えて、口も思ったように動かず、ワナワナと言葉にもならない吐息が漏れているのが自分でも分かるほどだった。
「な、なん....こ....」
ーーなんでここに....
そう言いたかった俺は、いざとなったときに使い物にならない口に少しイラつきながら蛍の隣から立ち上がり、彼女を抱きしめる。
俺の大切。
失ったと思ったものはまだ残っていたのだと体全身で感じるために。
「なッ....」
後ろからなにやら驚いたような声が聞こえるが、今の俺にはそれすらも気にならなかった。後々弁明が大変そうだなぁとどこか他人事のように考えている自分がいる。
「サフィー....ラ....生きてたん、だなっ....」
数年ぶりの涙。頬を伝う感覚がそれを俺に現実だと教えてくれた。
不意に後ろから声がかかる。
「もしかして....」
蛍だった。
察しのいい彼女はいつか話した俺の過去の話に出てくる人だと気づいたのだろうか....不満気な声っぽいのはちょっと怖いから気づかなかったということに....
驚きと不満を混ぜた顔が徐々に仕方ないなぁという微笑みに変わり、俺の背中を撫でてくる。
「....」
それに、俺は....
いや、涙止まらねぇんだけど?!グッチョグチョになった顔、蛍に見られたくなさすぎてやばい。助けてくれよだれかぁああああ!!!察して良かったねみたいな感じで背中をさするのやめて?!痛い!その気遣いが痛い!!!
というかこれ浮気にならないよね?いや、母親みたいなもんだからこの人、俺の母親だから!!........母親に抱きつく息子も充分ヤバいのでは?
とまぁ、こんな感じである。
そこから俺が復活したのは15分経った頃だった。
笑うサフィーラはその場のリーダーである神里と蛍に向かって行軍を止めるように請願。2人も俺らに時間が必要なのだと理解を示してくれて、その案は快諾された。
そして....
「ごめんなさいでした。」
「....私が察してなかったらどうしてたの?」
「なんも考えてなかった。」
「....はぁ....」
珍しく、蛍が俺の事について本心から呆れている。いつもは許してくれる様子だが今回はちょっと勝手が違うらしい。
俺の奇行もしょうがないなぁと笑ってくれる彼女が今回は呆れているのだ。ぶっちゃけやらかしたという後悔があとから押し寄せてきて今、すごく居た堪れない。
「....初めまして。蛍と言います。凪とはお付き合いをさせて頂いていまして、婚約?....状態です。挨拶が遅くなり申し訳ありません。」
「あらあらぁ....相手はフィルタじゃないのねぇ?」
「俺らの仲が危うくなるような言葉やめてくれませんかね?」
「それだけで悪くなるの?」
「ならないです。俺らはいつだってラブラブです。他に目など行くはずがないッ!」
俺はそう、力強く言葉を吐く。
それを見て蛍は顔をほんのり赤くして「うん...」と一言。いや、可愛いかよ。ふざけんな。鼻血を出す癖が再発しそうになったわ。自分が思ってるより可愛いこと自覚してくれよ。本当に。
「ということで母違いではあるものの母親に挨拶できたということで稲妻編はめでたしめでた「終わらないよ。」あっ、はい。」
今日はもう蛍に逆らえないみたいだ。はい。俺はあなたの愛の奴隷です。なんでもやりますご主人様ッ!
「それで、凪」
「はい、ご主人様ッ!」
あっ....と思った時には遅かった。蛍の目はこれ以上ないくらい不満げでわざとらしく頬をふくらませている。なにそれやっぱり可愛い。
「....うん。俺が悪かったわ。」
「分かればよろしい。」
こんなコントは日常茶判事なのだが、それが面白かったのか口元に手を当ててふふっと笑う対面に座る母親。それを見て蛍はやっとの事で他の人に見られていたことに気付いたのか顔をぶんっと音がなりそうな勢いで背ける。
「わ、忘れてください....///」
ん〜?何が〜?
そう言いたかった。これ以上やったら拗ね蹴りアタックが来るのでやらないが。
「蛍ちゃんは可愛いわねぇ?」
「ッ〜〜?!あ、っいやっ、その、」
「なにこれ可愛い」
「ッ!、バカっ!///」
なにこれかわいい。
バシッという音と共に脛に痛みが走った。
解せぬ。
__________________________
「そろそろ真面目な話をしましょうか。」
「うぅ///」
あれから蛍をからかい、真っ赤で再起不能になってしまったのを見かねてサフィーラがそう言う。
「もう嫌だぁ....っ////」
そう言って隣に座る俺の胸にしがみつくように垂れかかって来る。俺はそれを見てやり過ぎたと反省した。
一応言い訳をしておくと、俺は途中でやめたのだ。それでも蛍の恋愛分野限定のイジられ属性を理解したのか、楽しそうにサフィーラもからかいに参加。後半は独壇場のようになっていた。
きっと蛍はサフィーラという母親の前ではいつものように怒って見せるということができなかったのだろう。気遣いと恥ずかしさの間で揺れていた蛍は限界を迎えて俺に小声で懇願してきたのだ。
『お願い....助けて....っ///』と。
そりゃもう一気に手のひら返し、ドリルがグルングルンよ!涙目で上目遣いでそう言われたらもう....
「....蛍、抱きしめていい?」
頭撫でながらそういうとすぐにしたためられた。
「凪?やめときなさい?それ以上は蛍ちゃんが可哀想よぉ〜?」
はい。お母さん。
ほぼ貴方がやったんですけどね?お母さん。
そもそも蛍が可愛すぎるのが行けないんですよ。お母さん。
俺ら悪くないです。お母さん。
「それでね?雷電将軍が考えていることを伝えに来たのよ。他ならない貴方にね?」
「....話題の寒暖差で凍えそう。」
「黙って聞きなさい?いい?」
トーンが1段階落ちた。
「将軍はこの国を鎖国状態にするつもりよ。」
「それ今もだろ?今更だ。」
「いいえ。今も僅かだけれど他国とのやり取りの手段は残しているのよ。例えば、船着場とかはそうね。他国の船が出入りしてるのを何度か見たことがあるわ。」
まぁそうだ。完全な鎖国など自身の国を潰す行為に等しい。外の情報が入らず、技術も何もかも置いていかれる。人の頭数が違いすぎるから技術の進歩も差があるのだ。そしてこの国はただでさえ内乱が多い。そこに外の敵という相手がいなくなれば行き場の無くなった力がどこに向くかなど分かりきっている。
愚策だ。
「彼女は....将軍は、凪が自分から離れていったと考えているみたいなの。それで変わらないことが幸せだと、だからこそ不安要素はできるだけ取り除きたいのよ。目狩り令もそのひとつね。」
「....それで、サフィーラは雷電将軍の味方だと?」
彼女は目を見開き、驚いたような表情を作ったあと、ふっと笑みを浮かべ、言い切る。
「まさか」
良かった。それが素直な感想だった。
「そんなこと黙って見ていた挙句、させられないじゃない?だから凪に....いや元【千花】に頼み事をしたくて来たのよ。仮にとは言え、母親が力及ばずで申し訳ないわ。」
まぁ、会いたかったというのがいちばんの理由だけれどね?とおちゃらけて言う。
「国取り、しない?」
あーはいはい、クニトリネ。なんだそのクニトリネっていうのは?クリオネの亜種かなんかか?まさか国取りな訳ないし....あ、国鳥?!嫌だなぁ!クニトリじゃなくてコクチョウだよそれの読み方は!!!
「ってはぁぁああああ?!?!」
周囲の人間、俺を除いた蛍、神里、サフィーラ。そして周囲にいた兵士たちが一斉に耳を塞いだ。だがそんなこと構っていられない。頭がおかしいのではないか?そんな疑問すら浮かんでくる。
「....トリックフラワーだったりしないよな?二番煎じはもういいぞ....?」
「何よそれ....」
「....フィルタが死んだ後、トリックフラワーに食われてトリックフラワーがフィルタになってた。」
わけがわからないという様子で首を傾げるサフィーラの後ろをちょいちょいと指さした。
「なになに〜?私の話?」
呼ばれてとび出てジャジャジャジャーンとでも言いそうな勢いで蛍の横にいきなり現れる黒い服の少女、名をコロンビーナ。ファトゥス第2位の俺の姉だ。
「聞いてたならはよ出て来いよ。」
「なんだなんだぁ?お姉ちゃんにゲンコツ貰いたいなら早く言いたまえよ。」
「この上なく理不尽ッ!」
腕をおでこの前で交差させようとして失敗する。俺の手が蛍の頭を撫でるのを辞めないんだ....
その代わりに絶対にお断りだ。と伝え、サフィーラの方に向き直ると当人は硬直して動かない。
あ、そうか。知らなかったのか。
「ぇっ....フィ、ルタ?」
はい。ここは割愛。
カットしたくない場所だったんだけどさっきの俺とサフィーラの抱き合いシーン。これがもう1回起きたと思えばよし。
ついてきたんだよ。
あろうことかこいつは「おふたりの邪魔はしないからあたしもついて行くよ。」と発言し、そのまま姿を消した。なんでだよと文句を言いたかったが稲妻は私の故郷でもあると言われてしまえばもう何も言えない。
とりあえず感動の再会をしている隣で俺は蛍のことを持ち上げて自分の太ももの上にセット。お腹あたりを後ろから抱きしめて堪能することにした。
「....居た堪れなくなったんでしょ」
「正解。」
ボソッと蛍がそう核心を突いてくる。
だって、目の前でサフィーラ涙目。フィルタは笑いながらサフィーラを抱きしめている。そんな状況で除け者の俺。うん。普通にどうすりゃいいの?
「....蛍、どう思う?」
「あ、話しそらした」
そう楽しそうにクスクスと笑う蛍にお腹に回した腕を少し強くして反抗する。
「そうだね....英雄の私なら国取りに参加。でも、凪の恋人の私としては....将軍と話し合って欲しいかな。」
「それは....」
「凪は気付いてないと思うけどサフィーラさん、こう言ったんだよ?
それは....
「信じられないかもだけどそれを確認するだけでも、ね。」
俺は自身の顎を蛍の肩に優しくのせる。くすぐったそうに身をよじったあと、蛍は仕方ないなぁといいながら俺の頭を撫で始める。一瞬で立場逆転しました。はい。
「よしよし。大丈夫だよ。私にはもうこれの答えはわかってるから。ナギは傷付かない。だから遠慮なく話し合いしてみたら?」
「....おう。ありがとう。」
ひとつ、俺は蛍の首筋に唇をつける。
仄かな甘い香りが鼻腔をくすぐり、欲にしたがって無意識にスゥっと息を吸ってみる。
「ひゃっん....ぁ....もう....///」
「....」
やらかした....そう思って顔を上げて見る。
顔を真っ赤にして興味深そうにこちらを見る神里と....
「ほら、あれ見てよ。サフィーラ。あれ、2人とも無意識だからね?」
「あらあら....凪が大人になってるの感動で不意に涙が出そうになるわね....」
「私にもああいう相手が居たらなぁ」
「ナギはあげないよ?」
これ、どんな羞恥プレイ?
こら、蛍もそんな挑戦的な....というか誘う笑顔でそんな事言わないの。
「な、凪様....」
「ん?」
「そろそろ....兵を抑えるのも限界なのですが....」
ああ....まぁそりゃそうだよな。みんな将軍に少なからず叛意を持っているのだ。そんなのいつまでも止まっていられるわけ....
ん?なんで兵士たちがこっち見てるんだ?なんでそんな恨めしいとでもいいたげな顔をこっちに向けるんだ?おいおいおい....待ってくれよ....
「お、お前らにもいい人いるって....なぁんて....」
「ナギって....」
「うん。こいつ時々バカだよね。」
酷くね?
「「「「いちゃつくなぁぁぁああああッ!!!!!このハーレム野郎ッ!」」」」
「ふざけんなッ!!!俺は蛍一筋だァァああああああッ!!!」
ふざけんなよ?!ほんとにふざけんなよ?!これで誤解されたらどうすんだよ。実はハーレム作ろうとしてるでしょ?ってか?無理です。作ったとしても蛍以外とイチャイチャしねぇし。というか他の奴と同じことやっても微塵も嬉しくねぇしッ!!!
「わぁお、大胆」
「っ....こっちの意味でもバカだった////」
「娘欲しかったのよね....」
1人だけ違う感想抱いている人いる。いやいやこいつらが言ってるハーレム要員には多分あなたも含まれてますよ?うん。だって歳的にはおばさんなのに見た目は妙齢の女性時点で止まってんだもん。勘違いするよな。
「って、してたまるかッ!!!!」
「どうどうどう....ナギも悪かったと思うよ?」
「え?どこが?!今のどこが悪いんだよッ!」
フーッフーッと獣のように息を荒らげてそう反論する。
「....ほら、コロンビーナ。婚活チャンスだぞ。お前に興味あるやつがこんなにも....「ぶっ飛ばすッ!!」ち、ちょっ!本気で氷元素放って来んなッ!!!」
狙いを俺から逸らそうとフィルタにそう言うと割と本気で怒ってきた。はい、すいませんでした。俺が全面的に悪いです。
他人に都合の悪いことを押し付けたら兵士からも姉からも追い回されました。自業自得なのはわかってるけどなんか納得いかない。
「ところで、あのおチビちゃんは?」
「チビ?」
はて?と首を傾げる。そして思い出したのは....
「蛍....パイモンはどこだ....?」
冷や汗が背中を濡らす。
いつから居なかった?なんで違和感が無かったんだ?
「ぇ....パイモン?」
蛍の不安げな声を聞いて心臓が痛い。
わなわなと震える手で蛍の肩をトントンと叩き、上から降りてもらう。
「その、すいません、パイモン....とは?」
「旅仲間だ。俺が蛍と一緒に旅をし始める前からずっと蛍を隣で支えてた大事な仲間だ。」
いつもやかましく、騒いでいたあのマスコット。その姿が無い。焦りで思考が鈍る。
風呂場事件、その後、出発してからパイモンの声を聞いたか?
....聞いた気もするけど聞いてない気もする。もしもそうなのだとしたら....
ハラリと蛍のポケットから何かが落ちる。
〜道中、オイラの出番が無いので家出します。〜
「はぁぁああ?!?!」
衝撃の事実であった。
__________________________
トボトボと街を歩いて....飛んでいた。
オイラは宛もなく、少し2人のそばを離れて気分転換に....と屋敷から抜け出し、外に出た後日、戻ればふたりはいなくなっていた。
「どうせオイラは必要ないんだろ?」
そう、1人で愚痴を吐きながら空を見あげた。
旅人は好きだ。ナギも好きだ。だがナギが旅仲間に加わってからというものの、まるで、自分の役割が取られたかのような感覚があった。
旅の変化、最初は兄の為、そんな健気な旅人を支えるため、オイラは精一杯頑張っていた....筈だ。でも何時からだろう?
「おいらが道案内しなくても大丈夫なんじゃないか?」と考えるようになった。きっと素直にそう聞けばそうじゃないと言ってくれるだろう。でも聞こうとする度に足がすくむのだ。地に付いていないはずの足が重力に負けそうになる。
「およ?」
「ん?」
少し離れた所に、赤と緑....いや、白黒....と、とにかくたくさんの色が基調良く合わさった風貌の人から変な声を聞いた。
「およってなんだ?」
「驚きとか、疑問を表す表現語でござるよ。また会ったでござるな?パイモン殿。」
「えっと、名前、名前は〜....カズ、....かず....あ、万葉!!!」
正解でござる。と柔らかな笑顔を称える彼に助けを求めるため声を出す。
「か、万葉!オイラ、旅人たちとはぐれちゃったんだ。どこにいるか知らないか?」
「....申し訳ないでござる。拙者もつい先程、城へのカチコミにて返り討ちになったでござるから知らないのでござるよ。」
そうか、と肩を落として背を向け手歩き出そうとする。その瞬間、村の中で一際大きい男の声が響いた。
「おい!みんな大変だぞ!!!」
その声は必死さに溢れており、息も絶え絶え謎の姿にオイラと万葉は咄嗟に駆け寄った。
「逃げろッ!はぁはぁ....革命軍が稲妻城に突っ込んでいきやがったッ!戦が始まるぞッ!!」
彼が語ったのはこの状況、タイミング、旅人とナギがいないこの不足の事態でもたされた、最悪の情報だった。
__________________________
「正気なのか?」
「えぇ....冗談なんてこれっぽっちも....」
剣を上段に構え....まっすぐ目の前の敵を見据えた。
....冗談だけに....
「ププッ....」
「ナギ、こんな時ぐらい真面目にやろう?」
「はい。すいません。」
頭が上がらないとはこの事である。愛する人に注意され、俺は心持ちを新たにして....
「いざ、ジョークぅぅ!!!....あ、いざ勝負ぅ....なんて....」
盛大にボケた。
「「「............」」」
蛍、フィルタ、サフィーラ....全員の顔を見渡し....
俺は悟った。
スベったと。
「えっと....」
「....もういいや....」
「見捨てないで?!お願いだからいつもみたいに呆れた顔で笑ってよッ!!」
いや、わかるよ?!真剣勝負で、しかも意見のすれ違いでこういうことになってるのはわかるよ?でもやってられんでしょ?!
「命に関わる攻撃はなし。お互い相手は殺したくない。」
「ふふっ、ええ、いいわよ?」
いざ、親子喧嘩ッ!
そう、心の中で意気込んで俺は突っ込む。
剣に氷を纏わせてそして上から叩き込んだ。
「ちょっ?!ナギ?!」
蛍の驚きの声が聞こえる。
サフィーラの足元の地面が割れるほどの衝撃を....彼女は難なく受け止めていた。
「母は、強しよ?」
「うげぇ....火の邪眼....」
メラメラと燃え上がるその元素は
「氷が燃えてる....どういう使い方したらこうなるんだよ....」
「あら?燃える要素は3つよ?酸素と熱....あとはきっかけ。」
「おいおいおい....」
つまりだ。水に含まれている酸素を使っていると言いたいのだろう。その他の熱ときっかけは火元素で何とかなる。そんなこと、スメールの学者でも知ってるやつは少ないぞ....
「さてと、そろそろ....」
そうサフィーラが言った瞬間、自分の手にある剣の灯る炎が少し不自然に揺らめいた。
咄嗟に勘に従ってその剣をサフィーラに投げつける。
「....ふふっあははっ!」
その剣に付いていた炎が爆発にも似た劇的な燃焼を起こし、そして、サフィーラがそれに巻き込まれる。
「ッ、やっべ?!」
「何やってるの?!?!」
サフィーラは元ミラーメイデン。氷元素の使い手だけあって無事だとは思うが、それはそれとして、俺の動きはその一瞬の焦りで止まってしまう。
しまっ?!
そう思った時には眼前にきらめく何かがあった。
「はい。おしまい。」
鋭い手刀に俺は為す術なくやられてしまったのであった。
「....ぇ、マジ?」
フィルタの声が木霊する。まさか俺がやられるとは思っていなかったのだろう。「絶対に怒らせないようにしないと」という言葉が聞こえた気がした。
「....その姿は?」
「ああ、今はね....私、シニョーラと名乗っているの。」
あ、あはは....えぇ....
悲報、俺の母親が実はあのわがままおばさんこと、シニョーラお姉さんだった件について。
性格違いすぎませんか?!え?!あの原作のわがままさはどうしたんだよ!!
「ファデュイって....いつも俺のこと付け回してくるよなぁ....」
「あら、私もナギと一緒で抜けたわよ?」
....
........
............
俺は考えるのをやめた。
「....ねぇ蛍。多分ここの雑草って美味しいと思うんだ。」
「お願いだから帰ってきてよ。私だって困惑してるんだから....」
え?なんで蛍まで?
「それで、蛍さん。....とりあえず、これ渡しとくわね?」
「え?」
そこで蛍に近づきその手のひらの上に落としたのは....チェスの駒....つまり、
「ウェンティの神の心?」
「ええ。あの時は仕方なかったとはいえ、悪いことをしてしまったわ。本当は直接行くのが筋なのだろうけど生憎、モンドに近づく前にあの龍に阻まれるのよ。」
お陰で何回か死にかけたわ。そう何事も無いように言い切る彼女に俺はひとつ疑問を投げかけた。
「つまり、氷元素が邪眼ってことか....?」
「えぇ、そうよ?私本来の元素は火。」
「蛍、膝枕ぁ。」
「....はぁ、はいはい。」
もう考えるのやーめた。ああもうこのやわらかさだけで全てがどうでもよく....
その瞬間、蛍と目が合う。
ーーほら、やることがあるでしょ?ーー
とでも言いたそうな目だ。
「....俺はもう知らん。勝手にやってくれ....」
「えぇ、そうするわ?神里さん。行きましょう?」
だからそんな目で見ないで?蛍ちゃん。
え?成功だよね?
はい。如何だったでしょうか?
仕事が忙しく、投稿が出来ずに数ヶ月。もしくは半年。やっと再開した結果、あまり伸びないというこの....なんというか....うん。
という訳でですね、まぁお察しの通りモチベーションが怪しいです。なので一旦、稲妻編でストーリー完結とさせて下さい。あとはもうナギと蛍をイチャイチャさせるだけの短編投稿で....気分で....はい。(前言撤回が常の俺は多分この言葉も翻すのだろう。)
ってなわけで、猪狩の兄貴さん、ボンボルド擬きさん、感想あざます!
お気に入り登録して見ていただいている人達にも感謝っす!
それではまた次回。
稲妻編の先、見たい?
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見たい!
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最近飽きてきたからいい
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とりあえず空救済まではやれ