とんでも異能で真剣恋放浪   作:色々残念

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思いついたので更新
今月はこれで最後の更新になります


屋台の店主

川神で屋台の準備をしていると「何か食わしてくれ」と言いながら現れた川神百代。

 

おでんは、まだ準備中で完成しているものはない。

 

川神百代は桃が好きだとは聞いていたので、お高い桃を「ネットスーパー」で用意しておき、皮を剥いて半分に切り、種を取って渡しておく。

 

川神百代は「桃か!」と喜んで桃にかじりついた瞬間に目を見開いて「何だこの桃!めちゃくちゃ甘くて美味いじゃないか!」と驚いていた。

 

やはりお高い桃は、かなり美味しかったらしい。

 

桃を使ったお高いデザートなども「ネットスーパー」で用意し、提供していくと「どれも美味いな」と川神百代は満足気だったな。

 

「まだあるならちょっと持ち帰らせてもらってもいいか?ワン子にも食わしてやりたくてな」

 

「犬に食べさせるのは、おすすめしないが」

 

「ああ、いやワン子ってのはアダ名で、妹の一子のことだ」

 

「それならいいか、じゃあ持ってきな」

 

瓶詰めされた桃のシロップ漬けなどを川神百代を渡しておき、運びやすいように持ち手のついた紙袋も提供。

 

笑顔で去っていった川神百代の後に現れたのは、やたらと納豆を宣伝してくる松永燕。

 

今日は納豆を宣伝するポスターを屋台に貼らせてほしいとまで頼んできたが「うちは、そういうのやってないんで」と断っておき、松永燕を追い返す。

 

そんなこともあったが夜になり、本格的に屋台を始めてみたが、本日最初の客で「牛すじと大根」と注文してきた男性の声は、サザエさんのアナゴさんみたいな声をしていた。

 

この人ならドラゴンボールのセルの声マネとかも上手そうだな、と思いながらも、注文されたおでんの具を提供していく。

 

「いや美味いな、兄ちゃんは屋台やって長いのかい?」

 

牛すじと大根を食べてから此方にそんなことを聞いてきた男性。

 

「数年前に始めたばかり何で、何十年もやってる訳じゃないですよ」

 

「数年で、この味が出せるならいい腕してんなあ」

 

感心していた男性は「次は餅巾着とちくわぶも食いてぇな」と次の注文もしてきた。

 

次々と男性が注文するおでんの具や酒を提供していくと「これは、まあ独り言なんだが」と前置きをしながら男性が独り言を喋り出す。

 

「近々、川神で規模のデカイ戦いが起こるかもしれねぇ。九鬼のクローンと従者部隊の上位が関係している可能性が高いだろうな」

 

日本酒で口を湿らせてから再び口を開いた男性の独り言は止まらない。

 

「恐らくは九鬼の従者であるマープルってのが首謀者になるんだろうが、今回の件に関わってるやつは多そうだ」

 

さつま揚げをかじり、日本酒が入ったコップを傾けて、一気に飲み干した男性は独り言を続ける。

 

「真の武士道プランだか何だか知らねぇが、くだらねぇ老害の企みをぶっ壊してくれるやつが何処かにいねぇかな、って思うわけだ」

 

独り言を終わらせた男性は「それじゃあ兄ちゃん勘定を頼むわ」と笑いながら財布を出した。

 

おでんと酒の代金を支払った男性が立ち去っていく最中、そんな男性に近付いた人が「何処行ってたんですか総理!」と怒っていたな。

 

どうやらさっきまで屋台に来ていた男性は総理だったらしい。

 

翌日、川神にて巻き起こる騒動。

 

他国の傭兵集団やら、九鬼のクローンとやらが引き起こした大規模な戦い。

 

当初は関わるつもりはなかったが、留守にしていた俺の屋台を破壊したり、襲撃までしてきた梁山泊とやらが九鬼の従者に雇われた存在だと知ってからは対応を変えることにした。

 

襲いかかってくる相手を制圧し、前進する俺の前に立ちはだかったのは、執事服を着た金髪老人。

 

「認めよう、貴様は強い。ならばこそ新たなオレの全身全霊を見せるとする」

 

高めた気によって細胞を活性化させた金髪老人が若返っていき、20代の若さを取り戻した金髪男性。

 

「往くぞ、これがオレの全力だ!」

 

老いによる衰えもなく、以前よりも鋭く力強くなった金髪男性の蹴りは、段違いの威力を持つ。

 

だが、それでも俺には届かない。

 

金髪男性の蹴りを軽々と避けた俺は、背後に回り込んで金髪男性をタブルアームに捕らえた状態で回転。

 

これから俺が繰り出す技は、キン肉マンに登場する技。

 

「疾きこと、風の如く!」

 

タブルアームで金髪男性を捕らえた状態で回転を加速させて投げ飛ばす。

 

「静かなること、林の如く!」

 

投げ飛ばした金髪男性をローリングクレイドルで捕らえたまま上昇。

 

「侵略すること、火の如く!」

 

素早く体勢を入れ換えて上空から落下し、金髪男性にパイルドライバーを叩き込む瞬間に、気で地面も固めて威力を倍増。

 

「動かざること、山の如し!」

 

最後はロメロスペシャルで身体を極めた相手を弓のように反らせて、致命的なダメージを与えてトドメを刺す。

 

「これこそ48の殺人技No.3!風林火山!」

 

風林火山によって与えられたダメージで、口から血を吐いた金髪男性は完全に気絶していた。

 

その後、川神城とやらに向かって、障害を排除しながら進んでみると老婆を発見。

 

マープルと名乗った老婆が、今回の騒動が起こった元凶であるようなので、とりあえずぶん殴っておくことに決める。

 

マープルをそのまま殴ると死にそうだから、俺の気でマープルを若返らせた状態で叩き込むのは拳による一撃。

 

それはゴンさんがピトーへと繰り出した技。

 

「最初はグー」

 

握った拳に集中させた莫大な気を、一気に凝縮していく。

 

「ジャンケン、グー!」

 

拳に込めた気の威力を打撃の瞬間に高めて、放った拳打。

 

若返らせておいたマープルに、容赦なく叩き込んで振り抜いた拳。

 

川神城を突き抜けて吹き飛んでいったマープルには、拳を叩き込んだ瞬間に、瞬間回復も行う治療の気も同時に流し込んでおいたので、物凄く痛いだろうが死にはしない。

 

そんなことがあった日も過ぎて、2週間後、新しく作った俺の屋台にマープルがやって来て「あたしが若返ったままなのはどういうことなのか教えな」と偉そうに問いかけてきた。

 

「年取り過ぎて若者の気持ちが分からなくなってたみたいだから、しばらく若いままでいてもらおうかと思ってな。多分打ち込んだ気からして、40年くらい若いままだぜ」

 

俺がそう答えておくと「それだけの気を持ってるあんたは、何者なんだい」と聞いてきたマープル。

 

「今は、おでんの屋台の店主だな」

 

そんな俺の答えには納得していない様子で、突っかかってきたマープルは、とりあえず追い返しておいた。

 

その際に「客じゃねぇなら用はねぇ」と言って追い返したからか、翌日から俺の屋台に頻繁に現れるようになったマープルは、おでんを頼むようになっていたな。

 

まあ、客であるなら、ある程度は相手してやるとしよう。




現在18歳な向田瀬流彦の気の総量は、界王星で爆発してから復活して強化されたセル完全体並みですね
そしてまだ瀬流彦には成長の余地が残っています
とりあえず次回あたりで真剣恋編は終わりになりそうです
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