とんでも異能で真剣恋放浪   作:色々残念

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恋姫編が思い付いたので更新します
かなり短いですが、それでも良ければどうぞ


恋姫編、店主と呂布

風間少年が冒険した先で見付けたという銅鏡を持ってきて、何故か俺に渡して去っていった。

 

年代物らしき銅鏡は歴史的価値があるものになりそうだが、俺が持っているよりも博物館とかに寄付した方が良さそうな気がする。

 

さて、何処に寄付したらいいか、と考えながら銅鏡を眺めていると、光り輝きだす銅鏡。

 

銅鏡が放つ眩い光りが周囲一帯に広がった瞬間、気付けば屋台と一緒に俺は見覚えのない場所に立っていた。

 

どうやら、また別の世界に来てしまった可能性が高そうだ。

 

とりあえず人が居るか探してみることにして、気配を探ってみると近くに町らしき場所を発見。

 

試しに町の人に話しかけてみたが言葉は通じるようなので、到着した町で他国から来た旅の者として、この国の情報を集めてみると、真名というものがあることを知ることができた。

 

呼ぶことを許されていないものが真名を呼ぶと、殺されても文句は言えないほどに真名は大切な名であるらしい。

 

相手の名前を呼ぶ時は、まず相手に自己紹介してもらって、どう呼べばいいかをちゃんと聞いてからにした方が良いだろう。

 

それはそれとして特に目的もないので、とりあえずこの世界でも屋台をやってみようと考えた俺は、おでんの屋台を開いてみた。

 

匂いに釣られて現れる客達に、おでんを提供していると、現れた1人の少女が凄まじい勢いでおでんを食べはじめる。

 

おでんを爆食している少女が内包する気は、壁越えの武術家と比べても多い。

 

「これ、おいしい」

 

おでんの中でも餅巾着を夢中になって食べている少女は、特に餅巾着を気に入っていたな。

 

それから屋台のおでんを全て食べきった少女は「おいしかった」と言って、無表情ながら嬉しそうな顔をしていた。

 

「いい食べっぷりだったが、金は持ってるのか?」

 

そう聞いてみると「うん」と頷いて、この国の通貨を大量に差し出してきた少女。

 

「美味そうに食べてくれたから、半額でいいぞ。金儲けが目的じゃねぇからな」

 

差し出された通貨を半分だけ受け取り、財布にしまった俺は、新しくおでんを用意して煮込んでいく。

 

「まだたべたい」

 

此方が新しく煮込んでいる最中のおでんを見ながら、そんなことを言い出した少女は、まだ満腹にはなっていなかったようだ。

 

「腹一杯になるまで食わしてやるさ」

 

完成したおでんを少女に提供していき、新しく用意した屋台のおでんが5回ほど空になったが、ようやく少女は満腹になる。

 

「おなかいっぱい」

 

腹をさすって満足気な顔をした少女が、かなりの大食いだったのは間違いない。

 

屋台を店じまいにして、移動しようとしていた俺に「恋は恋」と言ってきた少女。

 

「それは真名じゃないのか?」

 

「うん」

 

「真名は初対面の相手に預けるようなもんじゃないだろ、それ以外の名前を教えてくれ」

 

「呂布」

 

「呂布か」

 

どうやらこの世界では呂布が少女であるみたいだ。

 

その後、呂布に「ついてきてほしい」と頼まれて向かった洛陽で董卓とも会うことになったが、髭もじゃなおっさんではなく、普通に善良な少女であった。

 

名のある相手が少女や女性になっているこの世界は、三国志が元になっているのかもしれない。

 

董卓の軍に定期的に食料を提供したり、何故か関西弁な武将に屋台でおでんと酒を提供したりもする日々を過ごす。

 

そんなある日、呂布と手合わせをしている時に気の扱い方を教えてみると、無意識の内に使っていた気を自らの意思で使えるようになった呂布が更に強くなったりもした。

 

明らかに実力が段違いになった呂布に、負けていられないと奮起した他の武将達も、俺に気の扱い方について教えてほしいと頼んでくる。

 

関西弁な武将と猪武者といった女性2人の身体に俺が気を流して、気を操る感覚を掴んでもらってから、自分の気を使ってもらうという訓練を繰り返していくと、気の扱い方を身に付けた2人。

 

気の扱い方を学ぶ前の呂布になら、余裕で勝てる程度には強くなった2人は、確実に強くなれた筈だ。

 

その後、反董卓連合と戦うことになった董卓を守る為に、行われる戦い。

 

まあ、敵軍の武器や防具を全て俺が吸収してやったので、ほとんど戦いというものにはならなかった。

 

呂布が出るまでもなく、董卓の軍を率いる猪武者だけで圧倒した戦いは董卓の勝利となり、反董卓連合は敗北。

 

三国志なのに三国が生まれなくなったような気がするが、俺が気にすることではないだろうな。

 

秘密裏に此方に接触してきた孫策が、自分はどうなってもいいから南海覇王という剣を返してほしいと頼んできたりもしたので「ネットスーパー」に載っていた南海覇王を作り出して渡しておいた。

 

「此方は用はないから帰ってくれ」とだけ言って、特に何もしないで孫策を送り返し、董卓が居る洛陽で屋台を開く日々を過ごしていると、現れた白装束の集団。

 

生きた人間ではなく人形のような白装束の集団は、洛陽を襲いはじめる。

 

董卓の軍と協力しながら、白装束の集団を打ち倒していると、現れた怪しげな男。

 

怪しげな男は此方に話しかけてこようとしてきたが、此方は何も話すことはない。

 

白装束を操っている相手に容赦なく先手必勝で叩き込む技は、史上最強の弟子の師匠である空手家の技。

 

「不動砂塵爆!」

 

相手に拳を押し当てた状態から、後方に衝撃を打ち抜く荒技である不動砂塵爆が直撃した相手は血を吐いて倒れて動かなくなる。

 

怪しげな男が瀕死の状態になると、現れた白装束の集団も消えていき、洛陽に平和が戻ってきた。

 

とりあえず怪しげな男を捕縛していると「その子を回収させてもらえないかしら」と言ってきた筋肉ムキムキな男性。

 

女言葉を使うムキムキな男性には悪意はなかったので、怪しげな男を引き渡しておく。

 

「貴方がこの世界に居られるのもあと少しよ、後悔のないようにねん」

 

そう言って此方にウインクしてムキムキな男性は去っていった。

 

その後、洛陽でいつものように屋台を開いて、行ってみた宴会。

 

盛り上がった宴会が終わってから、此方に話しかけてきた呂布に「そろそろ俺は自分の国に帰るよ」と伝えておくと、無表情でも悲しそうにしていた呂布。

 

そんな呂布に「元気でな、恋」と声をかけ、屋台を引きながら歩き出した俺の身体と屋台が徐々に透けていき、俺と屋台はこの世界から消えていった。

 

戻ってきた世界で「ネットスーパー」を確認してみると、様々な武器や防具が確かに増えていたので、名のあるものが女性の世界は、夢ではなかったのだろう。

 

様々な世界があるとするなら、そんな世界もあるのかもしれないな。




反董卓連合全員の武器や防具を吸収したので、南海覇王以外の武器や防具なども「ネットスーパー」で出せるようになりました
孫策は南海覇王が強化されて戻ってきたことに驚いたようです
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