キヴォトス召喚〜捻れて歪んだ先の分岐点〜   作:熱核戦争先生

13 / 25
青く輝く物

信濃CIC

 

海峡大橋で生徒達が騒いでるのを露知らず、CIC室長の長である西条がスクリーンに食い入っていた。

 

「あれがキヴォトスの陸戦兵器と航空戦力ね...」

 

西条はスクリーンに映し出さるている、海峡大橋上に展開している各学園の治安維持部隊の装備を興味を持っていた。

 

「陸はクルセイダー巡航戦車、FV4005対戦車自走砲、チェンタウロ偵察戦闘車に武装列車...って、何あれ!?ユーロスターに色んな砲塔載っけてるわ。コーン茶を静脈注射しながら作ったのかしら?正気ではないのは確かね」

 

「室長、言い過ぎですよ。まぁ、普通に考えたらあんなおかしな発想は常人には思いつかないのは確かですが...」

 

西条の驚異的な胸を頭上に乗せられている若き電測員は、注意しつつも彼女の言わんとしていることに同情していた。

 

彼女が言う“ユーロスター”に酷似した物は、ハイランダートリニティ中央路線が保有する武装装甲列車“リリウムスターI”だ。

 

リリウムスターIは、トリニティ中央路線で現在運行している高速鉄道リリウムスターⅢの2世代前の旧式車両で、トリニティ三大派閥の資金援助と政治的意向により引退した一部のリリウムスターIを武装装甲列車に転用したものだ。

 

8両編成で、車体にシュルツェンなどの増加装甲を張り巡らせ、先頭車両に各種火器管制装置を搭載し、機関砲、バルカン砲、クルセイダーやアルティメットティーなどのの戦車砲搭、自走榴弾砲の砲塔、対空ミサイル発射機などの武装を搭載した、キヴォトスで一番早い武装装甲列車で6編成が運用されている。

 

「あんなのを思いつくなんて、キヴォトスって言うのは面白いわね」

 

「それに空も凄いですよ。見てくださいよ、この多種多様な戦闘機。まるで湾岸戦争の多国籍軍さながらですよ」

 

電測員は空中に展開している各学園の航空部隊が写っているスクリーンを指す。

 

「中露機がいるが、確かにそうじゃな。あの時見たテレビの光景のようじゃ」

 

砲術長の目黒家清は遠い日に見たニュースの記憶が蘇り感傷に浸っていた。

 

空中を旋回しているキヴォトスの航空部隊は、トリニティ空軍委員会の戦闘攻撃機“トーネード”はトーネードIDS、ラーズグリーズの第114戦術航空部の制空戦闘機はF-14に加えミラージュやJ-10と戦闘爆撃機のSu-34、西部学園同盟の制空戦闘機はF-15と対艦攻撃機はF/A-18Fに酷似した物になっている。

 

正に多国籍軍さながらとはこのことだろう。

 

彼女は、電測員に対しデータを取るように指示した。

 


 

信濃航海艦橋

 

航海艦橋では、蕪木と加藤が航海長と共に海図台で航路を見ていた。

 

海図台はデジタル仕様であるが、普段は従来の紙の地図と鉛筆で航路の策定や位置を測定しする運用で、滅多に使わないようになっているが、今回に限ってはそう言う訳にはいかずヴァルキューレ海警部から共有されたキヴォトスの海図と旧世界の欧州の海図を同時表示し見比べながら作業をしていた。

 

「現在、鐘崎港までの距離は172海里の地点。到着時間は現在時刻からおおよそ11時間後になります」

航海長は測定して出された結果を蕪木に報告する。

 

「そうか、となると港に着くのは日を跨ぐ頃になるか」

 

「鐘崎港は旧世界で言うオランダのロッテルダムに位置するところにありますね」

 

「そうです、副長。ロッテルダム港は欧州最大の港湾拠点として知られていました。世界有数の工業・物流拠点の側面もあり、50万トン級タンカーや24000TEU級コンテナ船の受け入れも可能な水深があります。鐘崎港がロッテルダム港と同じ所にあるので、信濃の入港も可能と見ています」

 

ここ鐘崎港は、ロッテルダム同様キヴォトス最大の港湾拠点で、水深に関してはロッテルダム港の最大水深24mの倍以上の水深が確保されている。

これはモンゴルの遊牧民族さながら、船団で移動するオデュッセイア海洋高等学校の旗艦オリュンポスやその他の超大型艦が入港できるように水深が深くなっているからだ。

 

「ロッテルダムがある場所がキヴォトスの首都になってるのか...で、イギリスはトリニティ総合学園、ベルギー・ドイツはゲヘナ学園とミレニアムサイエンススクール、フランスは山海経高級中学と言ったところか」

 

「海図だけではありますが、おおよそのキヴォトス沿岸部の地理は把握できましたね」

 

キヴォトスと欧州大陸との相関関係は上記以外の物として、

ポーランドがアビドス高校とその他の中小学園群、ウクライナ・ベラルーシ・バルト三国・モスクワ間がレッドウィンター連邦学園、イタリアが百鬼夜行連合学院とワイルドハント芸術学院、ロッテルダムに連邦生徒会とヴァルキューレやSRTなどの特殊学園の本校などが所在し、自治行政を確立している。

 

「ただ、前世界の地図と比較して差異がありますね」

 

「沿岸沿いに点在する“入り江”か...」

 

3人は海図の陸地に目を移す。

そこにはキヴォトスの沿岸に沿い規則正しく点在する入り江があった。

 

「確認できただけでも20数箇所はあります。海図からの目測ではありますが、最小で直径700mから最大で2.5kmと大小様々です」

 

「核兵器を利用した土木工事の後でしょうか?」

 

「平和的核爆発か...」

 

冷戦下において核兵器を土木工事の発破に転用したもので、アメリカではしばし利用が検討され、ソ連では貯水池や河川工事などに利用されたが、環境汚染や経済性の悪さなどの数多くの要因によって使用が禁止されている。

日本帝国も、新帝都建設委員会の帝都郊外住宅団地開発計画や旧大東亜経済共栄省の東アジア広域都市住宅開発協力計画でも、利用が何度も検討されたことがある。

 

「そんな事したら、環境汚染でここまで発展はしなかっただろう。だが、この入り江が核の平和的利用で作られた場合、厄介な要素になってくるな」

 

「核兵器ないし、それに匹敵する大量破壊兵器をキヴォトスが保有している可能性がある、と...」

 

蕪木と加藤の発した言葉に、この場にいる者たちの唾を飲み込むが音がした。

 

「キヴォトス程度の文明なら、開発しててもおかしくない。今は終始穏やかではあるが、潜在的脅威に成りうる可能性も捨てきれない」

 

「帝国の安全保障に係わる事態ですね...」

 

「とはいえ、まだ分からない。キヴォトスの詳細が判明すればわかるだろうし、高度な政治的判断は霞ヶ関の仕事だ。俺たちは、与えられた仕事をこなすだけだ」

 

蕪木と航海長とのやり取りを尻目に、加藤はふと目を外にやった。

 

目に映ったのは、青い空にサンクトゥムタワーを中心に浮かぶ青く輝く巨大な輪(ヘイロー)だった。

巨大な輪を中心に、惑星の公転周期を思わせるように小さい輪が無数に配置されていた。

 

「...綺麗だな」

 

どこか、神秘的で美しさと落ち着きを感じさせる反面、この先途方もない苦難が待ち受けているのではないか、と加藤は考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




偉大なるリリウムスターIの元ネタは포방부というお方です。



ケジメをつけると言いますか、リメイク前の日本国召喚×ブルアカで、読者の方に対して極めて無礼で侮辱するようなことしまい後悔しています。
全員が全員万人受けなんてしないし、その人の下す評価に文句もいいようがないと言うことを理解し猛省しています。

ここで改めて、謝罪します
申し訳ありませんでした

亀のような投稿速度であり稚拙な文や矛盾点やおかしな所や誤った知識が出てくる作品ではありますが、気が向いたらでいいので読んでいただけると幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。