キヴォトス召喚〜捻れて歪んだ先の分岐点〜   作:熱核戦争先生

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D.U.上陸

鐘崎港

 

信濃のタラップから小原達外交団5人と、臨時で編成された水兵の護衛部隊8人が降りてきた。

 

日本人で初めて、キヴォトスの地を踏みしめた。

 

しばらくして、小原達を迎え来たヴァルキューレの車列が彼女達の目の前に滑り込んできた。

 

車列の編成は、先頭にセダンタイプの警備車両が1両、前後にRWSを搭載した装甲警備車両が4両づつ、105mmライフル砲を搭載した第72号ヴァルキューレ制式火力警備車が1両づつの配置で、その真ん中に小原達が乗る装甲警備車両2両の並びとなっていた。

 

セダンタイプの警備車両から、1人のヴァルキューレ生が出てきて小原達の方へ向かった。

紺色のジャケットを着た、片方の耳にキレ込みが入った犬耳に、片目が前髪で隠れた金髪のロングヘア、鋭い目つきとギザ歯の強面女性だ

 

小原達の前まで来て敬礼した。

 

「日本帝国の代表の方達でしょうか?私はヴァルキューレ警察学校公安局の尾刃カンナです。会場から道中までの警護を担当しています。短い間ですがよろしくお願いします」

 

小原が代表して、カンナに対して自己紹介をした。

 

「日本帝国外務省大東洋局の小原来乃未です。こちらこそ、よろしくお願いします」

 

「はい、では早速ですが、皆さんにはあちらの車両に乗ってもらいます。道中何か気になることがありましたら、車内にいる者が対応しますので」

 

「分かりました。では失礼しますね」

 

小原達は2両の装甲警備車両に分かれて搭乗。

全員の搭乗を確認したカンナは、出発の無線を送る。

 

車列はカンナが乗る車両を先頭に動き出し、その後ろの4両の警備車両が複縦陣の隊形を取っていった。

 


 

信濃航海艦橋

 

ウィングでは、加藤と水兵が小原達が会場に向かうのを見守っていた。

 

「車列、出発しました」

 

「よし、良いぞ。蕪木艦長に報告だ」

 

加藤はCICにいる蕪木に、小原達が出発したと報告した。

 

「小原さん達には良い結果を持って帰れるように期待しなくちゃね」

 

加藤達は無事帰ってくることを願い、車列が見えなくなるまで敬礼し続けた。

 


 

車列は、D.U.市街地内の大道路を走行していた。

沿道にはヴァルキューレの生徒達が立ち、要所要所には火力警備車などの装甲戦闘車両が砲塔を各所に向けていた。

 

沿道には一目見ようと住民達が野次馬を成し、ビルやマンションの上層階からも見物客がいた。

 

「キヴォトスの中心地なだけあって、それなりにビルやマンションがありますね」

 

「そうね。見てよ、あれなんて大正生命館まんまよ」

 

「というより、あの一帯は東京駅周辺と似てますね。あの駅なんて、東京駅丸の内口まんまですよ」

 

江口は、東京駅に似た赤レンガ作りのD.U.セントラルステーションを指す。

D.U.セントラルステーションがある地区は第2業務地区で、主に企業のオフィスが入居しているビジネス街だ。

この地区のビルの半分はキヴォトスの巨大企業“カイザーコーポレーション”のグループ会社や関連企業が多く入居し、それ以外の企業が入居しているビルもカイザー不動産所有のビルになっていたり、カイザー帝国という異名を持つ地区となっている。

 

「それにしても、大人の男性が見えないわね」

 

小原は見物している人々を見ながら、自分達と同じ大人の男性がいない事に気づく。

居るのは、銃を持った未成年の女子、二足歩行をしている獣人、ロボット、大人の女性のみだ。

 

「本当ですね...どうやって彼女達《生徒》という人類の種を存続させてるのでしょうか」

 

「人工子宮での妊娠かコウノトリが運んできたのか...もしかしたら、竹取物語みたいに竹か電柱かそこら辺から出てきたりして」

 

「いや、電柱って...9年前に流行った映画の七色に光る電柱じゃないんですから」

 

江口は笑いながら答えた。

小原はこれ以上考えても分からないものは分からないので考えるのを辞めた。

 

同じ車内にいるヴァルキューレの生徒に質問をすることにした。

 

「質問良いですか?」

 

「はい、何でしょう?」

 

「街の景色を見てて思ったのですが、私達のような見た目をした大人の男性を見かけないのですが、本当に1人もいないのですか?」

 

「それでしたら、連邦捜査部シャーレの先生ぐらいですかね」

 

「連邦捜査部シャーレ?」

 

「はい。トップの連邦生徒会長が失踪する前に設立した、生徒のお悩み相談から学園間の問題へ自由に介入できるすごい組織なんです」

 

江口は「どこかのアナハイムみたいなキャッチコピーだな」と思いつつ、メモを取り始めた。

 

「そのシャーレに所属している先生が唯一の大人の男性と言うことですか?」

 

「小原さんでしたっけ?小原さんと同じ見た目を大人の男性であればそうなりますね。大人の男性と言ったらフィクションや神話の中の存在ですし、私達からしたら沿道で見物してる住民の方達が大人の男性ですから」

 

小原は、自分達の固定概念で大人の男性の基準を決めて見てはいけないと認識した。

 

それからも小原と江口は、生徒に幾つか質問をして、逆に生徒から小原や江口が日本について質問している間に、会談会場であるサンクトゥムタワーに着いた。

 

 

 




各国家や勢力の設定書こうと思ってるんですけど、どんな情報が欲しいですかね?
この情報は欲しいってのがありましたら、感想で言ってください

あと、感想あったら気軽にどうぞ
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