キヴォトス召喚〜捻れて歪んだ先の分岐点〜   作:熱核戦争先生

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マイラス、キヴォトスへ!

帝国中央ホテルで一泊したマイラス達対キヴォトス視察団は、キヴォトスへ向かうため霞ヶ浦海軍基地に移動した。

 

当初、在キヴォトス帝国軍基地建設のために資材を載せた輸送船を護衛する艦隊に同行してキヴォトスへ渡航する予定だったが、空路の方が早いということで飛行艇に乗ってキヴォトスへ渡航することとなった。

 

霞ヶ浦海軍基地は、海軍の戦略飛行艇の基地として霞ヶ浦に建設された海軍基地で、第11海軍戦略爆撃飛行隊のBFB-55戦略爆撃飛行艇“シンホウ”12機、第13海軍戦略輸送飛行隊のCFB-55戦略輸送飛行艇“ハクホウ”15機が配備されている。

 

「これが噂の戦略飛行艇か...」

 

マイラスは係留場に浮かぶCFB-55戦略爆撃飛行艇“ハクホウ”を見て感嘆としていた。

 

主翼上部にターボジェットエンジンを6基搭載したハクホウは、全長76m、翼幅88mもあり、280トンの積載量を誇る新明西工業と河崎重工業が共同開発した、世界最大の量産型輸送飛行艇である。

 

今回、マイラス達はこのハクホウに乗ってキヴォトスへ渡航するのだ。

 

「ラサンダロ社で開発中のラ・プリンスより大きいな」

 

「ラ・プリンスはプロペラ機に対してハクホウはジェット機です。機体の規模も技術も何もかも異次元レベルで違いすぎます」

 

マイラス達は空いた口が塞がらないまま、ハクホウに乗り込んだ。

乗り込んだ事を確認し、全ての準備を終えていたハクホウはゆっくり係留場を離れ滑走位置に移動し離水を開始。

離水速度を上げ淡水の水飛沫を上げながら飛び立つ。

 

霞ヶ浦が徐々に小さくなっていくのを尻目にハクホウは、キヴォトスに向け日本を後にする。

 


 

一行を載せたハクホウは、在キヴォトス帝国軍の基地建設地である鐘崎港の近くの入江に入港した。

キヴォトスの治安の悪さを理由に比較的安全な、キヴォトス近海の海域に本拠地となる洋上基地をを建設している最中だ。

 

既にそこには、特集輸送船によって運ばれた仮設メガフロート基地が浮遊し、中隊規模の帝国陸軍部隊が駐屯している。

 

「安全第一 八菱重工海洋鉄構」の横断幕が掲げられた建設現場には、レッドウィンター工務部、ヘルメット団、カイザーコントラクションなどの労働者が働き、建設資材を積んだ民間の輸送船がひっきりなしに出入りし、超重機船やクレーン船で資材を降ろし基地建設を進めていた。

 

ハクホウから降りたマイラス達は、仮停泊場となっている桟橋まで移動し、ヴァルキューレ警察学校D.U.シラトリ分校の鐘崎海警基地へ向かう連絡船に乗り換えキヴォトスへの上陸を果たした。

 


 

会談会場であるサンクトゥムタワーで連邦生徒会とムー視察団団員、日本帝国の外務省職員を仲介役とした会談が開催。

 

連邦生徒会側は日本の時と違い、連邦生徒会長代行のリン、防衛室長のカヤ、財務室長のアオイ、そして今回初めて参加する外交室長のトウコの4人が会談に出席した。

 

今回の内容も概ね、ムーとの国交成立、通商条約、文化交流、技術供与など日本と変わらない内容であり、後日改めて関係者と交えて正式な国交成立を目指すことで決まった。

 

その後の関係者との談笑で、ムーは転移国家であることを伝えた。

 

「貴国ムーも、転移国家なのですね」

 

「はい、我が国はキヴォトスや日本が転移する12000年前にこの世界に転移しました。転移当初は苦難の道。混乱期と呼ばれる7000年は先住民族による侵略戦争で領土の大半は喪失、周辺国との軋轢、魔法という未知の文明、魔法文明とは格差のある劣勢でした」

 

それを聞いたリン達は、キヴォトスが高度に発達し、日本という世界最強の国家がパートナであることに、感謝していた。

キヴォトスも文明も今ほど成熟してない、その時期に転移していたら消滅していたかもしれない。

ある意味、運が良かったと言えよう。

 

「苦難を乗り超え新世期と呼ばれる、この世界に順応し歩み始めました。魔法文明が主流の世界で唯一科、学文明一筋で国家を発展させ第二文明圏の列強として地位を確立させたのです」

 

「貴国の話を聞いていると、ミレニアムサイエンススクールが興味を持ちそうですね」

 

「ミレニアムサイエンススクール?」

 

マイラスは、自分の脳にある記憶からその単語を探し出す。

 

確か、キヴォトス最強格の一人“約束された勝利の象徴”がこの学園の生徒だったか。

 

「はい、ミレニアムはキヴォトス随一の科学技術に力を入れている学園で、三大学園の一校です。キヴォトスで普及している最新鋭・最先端技術のほとんどはこの学園で開発されており発明の母と言っても過言ではありません」

 

「ほぉ...」と興味を持ったマイラス。

是非ともその最新鋭・最先端の科学技術を見てみようと、リンに頼み込み、翌日マイラスと彼の部下2人でミレニアムサイエンススクールへの視察することとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ラ・プリンス

日本の戦略爆撃飛行艇や戦略輸送飛行艇に触発され、ムーの新興航空機メーカーのラサンダロ社が開発している大型飛行艇。航続距離10000km、6基のターボプロップエンジンを搭載した二重反転プロペラを採用しており、エンジン出力は1基につき4000hpの高出力を誇る。
民間の旅客型、軍の対艦攻撃型、対潜紹介型、人員輸送型、対地爆撃型などの派生型の設計や開発行われた配備が予定されている。
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