CE71年5月25日に起きた悲劇、後にパナマの悲劇と呼ばれた虐殺行為を実行したザフト軍に対して親プラント国家である大洋州連合と、地球連合に加盟せず、ザフトにも味方しないで中立を維持している中立国家の中にも動揺が走っていた。
親プラント国である大洋州連合ではパナマの悲劇と呼ばれた虐殺が世界中で公開されてプラントに対する非難が殺到しており、大洋州連合の市民達の間には元々国家として未成熟であったプラントに協力を続ける事に疑問視する声が多かった。そこにパナマの悲劇を引き起こしたザフトの蛮行が知れ渡ると、ついにプラントに協力体制を貫いている現政権に対する不満が爆発し、反プラントを表明している政党に対する支持率は急上昇していきデモ活動が活発化していた。
日に日に勢いがますデモに対して焦った大洋州連合の現政権は反プラントを掲げる政党を支持する人間はブルーコスモス系テロリストと認定すると発令を出してデモ隊を制圧する事を決定した。しかし、これが余計に市民達に火に油を注ぐ行為になった為に反政府活動はより活発化して、現政権を打破する為に地球連合に極秘裏に情報をリークするグループも現れて、大洋州連合は内乱こそ発生してないが、それに近い程に国が不安となってしまった。
ーーー。
「まさか、あのオーブがここまで大胆な決断をするとは思わなかったな」
「ええ、中立を破棄して連合に与する動きを見せてるとは思いませんでしたよ」
今回の大和会の会合はオーブの対応についての議題となっていた。地球国家の中では技術大国として知られ、その技術力の高さはプライドが高いプラントからも注目されているオーブが、中立を破棄して地球連合に参加する様な動きを見せているからだ。
「オーブは我が国同様に地球国家では珍しいコーディネイターの迫害が少ない国で、ナチュラルとコーディネイターの共存が成功してる数少ない国家ですからね。中立を維持しているのも、ナチュラルとコーディネイターの共存が上手くいっているのに、ナチュラル寄りの連合とコーディネイター寄りのプラントの味方になる事が難しいですからね」
「まあ、どっちの味方になってもオーブ市民のナチュラルとコーディネイターの反発は避けられないだろうからな」
「しかし状況は変わりました」
「エイプリル・フール・クライシスに続いてパナマの悲劇で、国際法を守らないザフトにナチュラルの怒りは頂点に、地球のコーディネイター達もパナマの悲劇により完全にプラントのコーディネイターを敵視してしまいましたからね。今では何処の国でも新設されたコーディネイター部隊が作られて、地球連合に入隊するコーディネイターの数は日に日に増してますからね」
「オーブの首長が理想主義が目立つアスハ家から現実主義の方針が目立つセイラン家に移った事も理由ですが、ザフトの蛮行で中立国が連合寄りになっていますからね。世界が大きく動こうとしている状況はオーブも例外なく方針を転換せざるを得ない状況という事ですね」
実際にナチュラルの多くがエイプリル・フール・クライシスによってコーディネイターへの不信感が高まり、パナマの悲劇でコーディネイターに対するナチュラルの怒りは頂点に達してしまった。そのため地球のコーディネイター達も血のバレンタインによる悲劇は同情するが、それ以上に地球に対する報復で血のバレンタイン以上の事を実行し、極め付けにパナマの蛮行で数少ないプラントのコーディネイターへの同情の声もなくなって、地球のコーディネイターの多くはプラントのコーディネイターを完全に敵視する様になってしまい、中立・連合のコーディネイター関係なく、地球各国のコーディネイターの多くは地球連合寄りに進んでいた。
「味方が増えるのはありがたいが」
「何か懸念でもあるんですか赤星首相」
「ああ、セイラン家がアスハ家と同じレベルでオーブをキチンと束ねられるか心配でな。オーブはアスハ家のシンパが多く、セイラン家が首長となった事に反対している国民も多い。オーブ軍人の中にもアスハ家のシンパは多数存在しているからな」
「そうですね。オーブが分裂するとは思いませんが、セイラン家の指示をちゃんと聞いてくれるか心配ですよね。統制が不安定な国家を味方につけるのは不安しかありませんし」
「前首長であったアスハ家、というよりウズミ・ナラ・アスハは理想主義者と非難もされてますが、彼の政治手腕は本物ですからね。彼がいたからこそオーブはナチュラルとコーディネイターの共存という難しい課題をクリアしましたし、オーブの発展も彼なしではあり得ないですから」
「ええ、我々大和会が長い時間をかけて、様々な勢力とも協力して作り上げたナチュラルとコーディネイターの共存という社会を、オーブはウズミ個人の器量で成し遂げましたからね」
ナチュラルとコーディネイターの共存成功により、オーブが経済発展を遂げる事に成功したウズミの手腕は高く評価されており、その政治的手腕は大和会でも高く評価されていた。
実際にウズミの功績は地球各国でも高く評価されており、原作でもパナマのマスドライバーが破壊された事により、地球連合が保有するマスドライバーがなくなった事で焦った大西洋連邦は、全ての中立国が連合に降る様に脅迫しても、中立を維持する姿勢を崩さないオーブを非難はしたが、アズラエル以外の大西洋連邦政府の重鎮達はオーブに対する武力侵攻は反対していたほどであり、地球各国がオーブを信頼しており、ウズミが地球各国に強いパイプを持っている証拠でもあった。
実際に原作のカガリがオーブの首相に就任できたのも、連合・プラント大戦で連合とプラントの停戦に貢献した英雄という実績によるものだが、それ以上にオーブの獅子であるウズミの義娘という事が大きく、ウズミのシンパというべき政治家・軍人がオーブに大勢いたからであった。
大和会はセイラン家主導のオーブに不安感はあったが、今のところは大きい問題が起きていない事もあってオーブの対応は保留となった。
CE71年6月1日。ついにザフト地上軍のジブラルタル基地が陥落し、ザフトの地上拠点は大洋州連合のカーペンタリア基地だけとなった。中立国の間でも地球連合寄りになったり、大洋州連合でも反プラント勢力の活動が活発になっていた事もあって地球連合はザフトは地球の基盤が揺らいでいると判断し、これを好機と判断して地球のザフトの影響力を完全に排除しようとカーペンタリア基地攻略に向けて準備を進める様になっていた。
ザフトの地球における影響力が失われつつあるCE71年6月6日。プラントが中立国であるオーブに対してある要件を通達してきた。
1・現オーブ政権を解散し、国軍も解体する事。
2・オーブ新政権の国家元首及び重鎮はプラントから派遣された人材により決定し、オーブ政府はこれに従う事。
3・オーブは中立を破棄し、大洋州連合同様に親プラント国となってプラントに協力する事。
4・もし48時間以内に以下の内容の一つでも拒否した場合はオーブは連合支援国と断定し、48時間後にプラントはオーブに対して武力行使を開始する。その場合はマスドライバー及び、プラントの脅威となる施設全てを破壊する。
と、明らかにオーブが飲めない様な条件を一方的に通達してきたのだ。
この内容はオーブに対する脅迫であり、オーブを無理矢理でもプラント側の陣営につける為の行為である事は誰の目から明らかである。
このプラントの一方的な通達の理由の一つ目は、ザフトが劣勢となっていると判断して中立国が中立を破棄して地球連合に加盟する動きに対する警告であり、連合ではなく自分達に味方する様にするため。
二つ目は地球連合に協力する地球出身のコーディネイターに対する牽制であり、ナチュラルに協力するなら、同族とはいえプラントは裏切り者と判断して、コーディネイターでも絶対に許さないというメッセージであった。
このプラントの一方的な通達に対してセイラン家は焦っていた。
セイラン家はまだ地球連合に加盟する事に反対する勢力を説得する為のオーブ国内の根回しが完了してないため、まだ地球連合に加盟を決定していないのだ。この段階でザフトに侵攻されては地球連合とは友軍でないため大規模な援軍を送って貰うことは不可能であり、オーブ単独でザフトと戦わないといけない。かといって無理に加盟申請をしても、回答期限が48時間では時間が圧倒的に足りないため、セイラン家は地球連合加盟が完了する時間を少しでも稼ごうとプラントと交渉して、オーブ侵攻を遅らせようと努力した。
しかしプラントは聞く耳を持たない様で交渉は決裂し、回答期限の48時間が過ぎたCE71年6月8日にカーペンタリアから派遣されたザフト艦隊がオーブに対して侵攻を開始した。
(くそ、本国の連中はいったい何がしたいんだ!)
カーベンタリアから派遣されたザフト艦隊の艦長のベルナールは、今回のオーブ侵攻に対して反対していた。
いくらオーブが水面下で中立を破棄して、地球連合に加盟する動きを見せているといっても、まだ現段階ではオーブは中立である。そんな中立を維持している国家を一方的に攻める行為は、明らかにザフトが侵略軍の様ではないかと、プラント最高評議会の決定にベルナールは憤慨していた。
(それにオーブは極東連邦同様に我々コーディネイターを受け入れている数少ない地球国家ではないか。上は地球のコーディネイターを本気で敵に回すつもりか!)
ただでさえエイプリル・フール・クライシスと、パナマ基地の虐殺が原因で地球のコーディネイターはプラントに対する不信感が極限まで高まっているのに、これでは数少ない地球のコーディネイターの支持すらなくなってしまい、プラントは本当の意味で孤立してしまうぞ!と、ベルナールは心の中で激怒しながら叫ぶのであった。
ベルナール同様に今回のオーブに対する侵攻に対して疑問に思い、上の決定に不信感を募らせているザフト兵は一定数存在し、その中にはパナマ基地攻略に参加し、既にクルーゼ隊から独立して自分の部隊を持つ事になったイザーク・ジュールも、同じ様に今回のオーブ侵攻に対して上の決定に不満を抱いていた。
(俺達がやろうとしてる事は、本当に正しいのか?)
自身の愛機であるデュエルを見つめながら、今回のオーブ侵攻作戦に対して自分自身に問いかける。
(パナマ基地攻略はまだ分かる。パナマはプラントと戦争をしている地球連合の管轄だ。しかしオーブが地球連合加盟を予定してるとはいえ、まだオーブは中立だ。中立国に攻め込む俺達に正義はあるのか……ええい、どうして俺は今更になってヘリオポリス襲撃を思い出すんだ!)
今更になってヘリオポリスを襲撃した事に対して自分の心が痛むんだと、イザークは心の中で叫ぶ。
あの時は、調子にのったナチュラルが分を弁えずにコーディネイターしか乗ることを許されないMSを製造した事に対して、新人類であるコーディネイターの俺達が制裁を加えてやった以外は何も感じていなかった自分が、今になって命令とはいえ、平和に暮らしているオーブ国民が大勢暮らしているヘリオポリスを襲ってオーブ国民の平和を滅茶苦茶にした事を、イザークは今になって後悔していた。
「イザーク……いや、隊長。そろそろ出撃の時間だぜ」
そんなイザークに対して、ジュール隊の副官的立場になったディアッカ・エルスマンが隊長であるイザークにいつもの様に気安い口調で声をかける。
「ああ、分かってる」
イザークはディアッカに返事を返して出撃の準備に取り掛かる。イザークを含めたザフトのMS部隊は、プラントが示した回答期限が迫っている為に全員がMSに搭乗する。
そして、プラントが示した回答期限である48時間が過ぎた為にザフト艦隊はオーブ軍に対して攻撃を開始した。
ザフト艦隊から初めに空戦MSであるディンが出撃し、海中からは水陸両用MSであるグーンやゾノも出撃し、更にディンの様に自由に空を飛べないMSであるジンとシグーはMS専用の支援機であるグゥルに搭乗してディンに続く形で空を飛び、オーブ本国に向けて侵攻を開始した。
そしてイザークとディアッカが搭乗しているデュエルとバスターにも飛行能力もないため、デュエルとバスターをグゥルに搭乗させてオーブ本国に進軍を開始した。
(あの時の俺とは違う!マスドライバーと軍施設だけを破壊する。それだけを考えろ!)
イザークは、余計な事を考えるな、マスドライバーと軍施設の破壊に集中しろと自分に言い聞かせて、自分に迫る多数の戦闘機をグゥルを巧みに操縦してデュエルのイーゲルシュテルンで撃ち落とし、その後はグゥルを乗り捨てて、デュエルに装備しているビームライフルとオプションパーツであるアサルトシュラウドに装備しているミサイルポットとレールガンを一斉発射して、オーブ軍MSであるM1アストレイを含めた地上兵器を破壊する。
隊長であるイザークに続いて副官であるディアッカと、ジュール隊の隊員達も一人も欠ける事なくオーブ本土に上陸した時に、イザークは信じられない光景を目にした。
「ははは、死にやがれ!」
自分と同じ様にオーブ本土に上陸したザフトのMS部隊のジンが、マスドライバーや軍施設と関係ないオーブの市街地に向けて重突撃機銃を発砲して攻撃を始めたのだ。それは一機だけでなく、他のMS部隊も同じように市街地に向けて攻撃していた。
「貴様ら、いったい何をしているんだ!我々の攻撃目標はマスドライバーを含めたオーブの軍施設だぞ、なぜ市街地を攻撃している!」
そんなイザークの怒鳴り声に、市街地を攻撃していたザフト兵は馬鹿にした口調でイザークに話す。
「決まってるだろ。オーブはナチュラルとコーディネイターが仲良く暮らしてる国なんだろう。コーディネイターがナチュラルと仲良く暮らしてるなんて、俺達コーディネイターに対する立派な裏切り行為だ!」
「そうだ!そうだ!」
「俺達はコーディネイターが自由に暮らせる様に命懸けで戦ってるんだ。ナチュラルの味方をする裏切り者にはキッチリと俺達が制裁を下さないとな!」
「何れはオーブのコーディネイター同様に極東のコーディネイター達にも俺が制裁を下してやるぜ!」
「き、貴様らぁぁああ!」
市街地を襲ったMS部隊に激怒したイザークは市街地を攻撃したジンに向かってビームライフルを発射した。ジンはビームライフルの閃光によって胸部が貫かれて、市街地を攻撃したジンは爆散した。
イザークが味方のジンを攻撃した事によって市街地を攻撃していたMS部隊に動揺が走った。
「な、テメェ」
「気でも狂ったか!」
「味方を撃ちやがって」
「誰が味方だぁぁあ!」
続けてビームライフルを乱射して次々とオーブの市街地に攻撃をしたMS部隊を撃破していく。
デュエルに向かって市街地を攻撃したジンは重突撃機銃で反撃するが、イザークが搭乗しているデュエルは実弾攻撃を寄せ付けないPS装甲が展開されてるため、ジンの主兵装である重突撃機銃の攻撃はPS装甲の前では豆鉄砲の様なもので簡単に弾かれてしまった。
自分のMSの攻撃が効かない事を知ると、市街地を攻撃したMSパイロットは先程までは狩人の気分で市街地を攻撃していたが、今度は自分が狩人に狩られる獣の立場になったと理解した途端に恐怖心が襲いかかる。
「う、うわわぁぁあ!」
「民間人を無差別に攻撃した罰を受けろ」
まあ、ヘリオポリスを襲撃した俺が言っても説得力はないがなとイザークは心の中で自嘲気味に呟き、ビームサーベルでジンを切り裂いた。
こうしてイザークは市街地を攻撃したMS部隊を全滅させた。イザークが味方に攻撃した事にジュール隊の面々は戸惑いを隠せないでいたが、副官であるディアッカは気安い態度を崩さないで話をかける。
「で、これからどうするイザーク」
「決まっている。既にザフト……いや、プラントに正義はない。俺はこれよりオーブに味方をする」
自分達の隊長であるイザークのザフト離反の決定に、ジュール隊の面々は更に動揺してしまう。しかし、イザークの決定に何処か納得していたディアッカは……。
「だってさ、お前達はどうする。俺は隊長についていくぜ」
即座にイザークついていく事を宣言した。
そんな隊長と副隊長の決定に対して戸惑いが隠せないジュール隊の面々であったが……。
「自分も隊長達についていきます!」
「私もいきます!」
「元々今回の作戦に対して自分は不満はありました!」
「だから隊長についていきます!」
イザークとディアッカの意見に賛同した。こうしてイザークは「ジュール隊はこれよりオーブに味方する」と、オーブン回線で堂々と宣言し、明確にプラントを見限る事を宣言したのだ。
このイザークのオープン回線による宣言はオーブに侵攻しているMS部隊にも伝わり、艦隊司令官は裏切り者を倒せと命令を下して、ジュール隊に対してMS部隊を差し向けたが、イザークの宣言に呼応する様に「俺もオーブの味方に加わるぞ!」と、宣言して、ザフトのMS部隊が次々と離反していき、ザフト軍は混乱に陥るのであった。
ーーー。
プラントの最高評議会の議員の御曹司であり、ザフトのエース部隊であるクルーゼ隊に所属し、後に自身の部隊を率いるまでになったイザーク・ジュールと、そのイザークの親友で副官の立場のディアッカ・エルスマンがザフトを離反してオーブ軍に味方をした事は有名であり、その場面はドラマ・映画の名シーンとして多くの監督が気合いを入れて撮影する事でも有名だ。
「プラントに正義はない、俺はこれよりオーブに味方する」は彼を代表するセリフとして有名であり、イザーク・ジュール本人が発言した事でも有名だ。実際にオーブ攻防戦に参加した当時のザフト兵やオーブ兵の多くが上記のセリフを言っていたと証言してる為に、このセリフは事実とされていた。
そのためイザーク・ジュールを題材にした漫画・小説、ドラマ・映画は最初から正義感溢れる悪事は許さない熱血漢の軍人として描かれている事が多いが、しかしCE71年代のイザーク・ジュールは、CE71年代のプラントのコーディネイターに代表される様な選民意識が強いコーディネイター軍人であり、そのため当時のプラントコーディネイターの典型的なナチュラルを軽視した傲慢な性格であった事を、彼等の同期であったアスラン・ザラ、ニコル・アマルフィは証言しており、特にニコル・アマルフィは自信過剰であったイザーク・ジュールと、彼の親友であったディアッカ・エルスマンのナチュラル軽視による自意識過剰な性格に苦労したと証言しており、クルーゼ隊に所属していた同時の彼を知るザフト兵達の多くも、イザーク・ジュールを甘やかされて育った我儘で傲慢なおぼっちゃまと認識しており、彼が理想の軍人として認識して現代では高評価されてるのに対して、CE71年代の彼を知る人間達からの評価はそれほど高くはなかった。
しかし、そんな傲慢なおぼっちゃまが現代で高く評価される様な軍人になったキッカケは、多くの歴史家がザフトの蛮行として記載しているパナマの悲劇だと、イザーク・ジュールの親友であるディアッカ・エルスマンは証言している。
パナマ基地攻防戦でザラの私兵と称されたザフト兵の蛮行を目にして、止めようにもザラの私兵に便乗して虐殺を実行するザフト兵も多かった事もあって、彼は親友であるディアッカ・エルスマンと見ている事しか出来なかった様だ。
この時の事件がキッカケで、自分が信じていたプラントとコーディネイターの正義を信じられなくなり、そして極め付けは現代でもパナマの悲劇に並ぶほどにプラント評議会の決定が非難されているオーブ侵攻作戦で、プラント最高評議会が示した攻撃目標であったマスドライバーでも、軍事施設でもないオーブの市街地に向かってザラの私兵が無差別に攻撃をした事が切っ掛けで、パトリック・ザラ政権のプラントを見限る事を決断し、自身が率いるジュール隊と共にザフトを離反し、オーブ軍の味方についた。
なお、この祖国を裏切る行為に対してジュール隊から離反者は一人も出ず、副官のディアッカ・エルスマンに関しては真っ先に隊長であるイザーク・ジュールの決断に支持を表明している。
イザーク・ジュールがオーブ軍の味方になると宣言した事により、彼の宣言に呼応する様にオーブに侵攻していた幾つかのザフトMS部隊もザフトを離反してイザーク・ジュールのジュール隊に合流し、彼の高いカリスマ性はこの時に開花したと多くの戦史研究科は証言している。
CE104年2月8日 戦史研究科 クラーク・スペンサー』
イザークの性格が違いすぎると思うかも知れませんが、原作改変はスパロボでもあるあるなので、ご了承下さい。