ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話 作:蒼凪 渚
交流会から数日経った。今日は朝から任務で移動中だ。なんでもまた1級呪霊が出たらしくて任務に駆り出された。が、以前より任務の頻度が減ってる気がする。やっぱり交流会が終わって先輩方も任務を受けてるからだろうか。
任務の調査書にあった場所に到着したので帳を降ろしてもらい呪霊の捜索を行う。が、今回の呪霊は元気があるようで、自分から姿を現し、こちらに襲い掛かってきた。それを霧化して躱し、
「疾くあれ、アルナスル・ミニウム」
呪力が緋色の双角獣の形を成し、そのまま呪霊に振動波をぶつけて討伐する。ついでにクレーターが1つ出来上がった。まあクレーターくらい許されるだろう。この時はそう思っていた。そう、この時までは……。
そして窓に呪霊討伐完了の報告をして京都校に戻る。今日も任務は簡単だったな。1級術師になっても任務が簡単なら特級術師の任務でも上手くやれるんじゃないだろうか。なんせ眷獣を使役しているんだし。
京都校に戻ってから昼食を食べて午後は座学だったが、すっぽかして今日は街に出ることにした。京都に来てから観光とかあまり行ってないんだよね。今日はもう任務とかないだろうしたまにはこういう日があってもいいでしょ。取り敢えず八つ橋の試食コーナー制覇しに行こ。
それから清水寺の通りで八つ橋の店の試食コーナーを制覇してから街を適当にぶらつく。特に欲しいものがあるわけではないし、見たい場所があるわけじゃなかったけど、なんとなく街を歩きたい気分だった。最近は反転術式も覚えたし、アウトプットもできるようになった。領域展開はまだ構想が固まってないし覚える必要性があるのかどうかも怪しいけれど取り敢えず保留。簡易領域は教えてもらえなかったから仕方ないとして、宵祭りの10月19日まで暇なんだよね。
まああと2週間くらいあるけどその間は時間を潰しておくとしようかな。と考えながら歩いていると、スマホが震える。画面を見ると歌姫先生からだった。授業すっぽかしたのがばれたか。仕方ないので電話に出ることにする。
「はい、暁です」
『暁君、授業に出ないで今どこにいるのかしら?』
「京都の清水寺の通りの八つ橋店の試食コーナーを制覇してたところです」
『そんな馬鹿なことしてないで早く帰ってきなさい、アンタにはまだ座学で覚えることがあるでしょう』
「はーい、じゃあ今から戻ります」
そう言って通話を終了する。仕方ないから戻るか。けど今から戻ってももう放課後になってるんだろうなぁ……。そう思いながら京都校へと帰路についた。
そして京都校に帰ってきたら歌姫先生が仁王立ちして待っていた。
「ただいま戻りました」
「暁、そこに正座」
「そこ、床なんですけど」
「正座」
「……はい」
歌姫先生の後ろに般若が見える……俺は大人しく従うことにした。そしてどうしてここまで怒ってるのだろうか。流石に1回授業をサボったくらいでここまで怒られるとは思えない。多分何かあるはず。
「それで、今日授業をサボった理由は?」
「たまにはいいかなって思ったので。まあ気分ですね」
「気分で八つ橋の店の試食コーナー制覇したのね……」
「美味しかったです」
個人的にはやっぱり正統派の餡子が良いと思った。邪道はいちご味とかそういうフルーツ系だと思う。あと生八つ橋の方が美味しい。生じゃないと堅いんだよね。
「そう、今後授業はサボらないように。それで、それとは別の話なんだけど、任務に行く度にクレーターを作るのってどうにかならないかしら?」
「あー、それは無理ですね。術式使って呪霊を討伐してるのでどうしてもクレーターができます。クレーターを作らずに呪霊を倒すとその任務地の建物も消えますけど、それでいいなら今度からそうします」
「いや、建物消されても困るんだけど。暁の術式ってそんなに強力なの?」
「そうですね、全ての眷獣がそういうわけじゃないんですけど、大体クレーターができるくらいの威力のある攻撃をする眷獣ですからね。興味があるなら見てみますか? 運動場でちょっとだけ披露しますよ?」
「……そうね、ちょっと興味があるから見せてちょうだい」
ということで正座の時間は終わり、運動場で術式を披露することになった。京都校で俺の術式を知っているのは東堂先輩とおそらくメカ丸のみ。メカ丸には直接見せたことはないけど、多分小型の傀儡で観察されているんだろう。
そんなことを考えながら歌姫先生と一緒に運動場へ行く。
「それじゃあ術式、見せてくれる?」
「はい。疾くあれ、レグルス・アウルム」
膨大な呪力が形を成して黄金の獅子が雷を纏って顕現する。
「これが俺の術式、眷獣操術の1部です。こんな感じの眷獣があと11体います。その中でもこいつは攻撃力が高めですね」
「普段はこの獅子で戦ってるの?」
「はい、基本はこいつで呪霊を倒してます。交流会で祓った特級呪霊以外は1撃で祓えてますよ」
「本当に強力なのね……ちょっと運動場にひと当てしてみてくれる?」
「分かりました。レグルス・アウルム、1撃頼んだ」
そして俺の指示通りにレグルス・アウルムが運動場に1撃入れて見事なクレーターを作る。それを見て絶句する歌姫先生と誇らしげにするレグルス・アウルム。運動場には大きなクレーターができていて、整地しないと明日の実技はちょっと狭い場所でやることになりそうだ。
「……これで、攻撃力が高い方の眷獣?」
「はい。もっと攻撃力が高い眷獣も召喚しますか?」
「いや、いい。召喚しないで。ちなみになんだけど、1番攻撃力が高い眷獣の攻撃力ってどのくらいか分かる?」
「攻撃力が高すぎてまともに使役したことはないんですけど、本気を出せばその眷獣を中心とした半径数十キロメートルは更地にできると思いますよ」
「暁、その眷獣は絶対に使役しないで。街が壊滅するから」
キファ・アーテル使役禁止令がでました。いつか使える日は来るのだろうか。さて、これでクレーターができるのは仕方がないと分かってもらえただろうか。分かってくれるといいんだけど。
「歌姫先生、これでクレーターができる理由、分かってくれましたか?」
「ええ、暁の術式は強力すぎるのね……これじゃあ特級と変わらないじゃない」
「まあ実際特級を祓うこともあるんだしもう特級みたいなものでしょ」
「そういえば特級呪霊を討伐していたわね……。それで、逆に攻撃力のない眷獣はいないの?」
眷獣の中でも攻撃力のない眷獣に焦点が当たった。普段は使役しない眷獣を扱うチャンスが来たか?
「いますよ、2体なんですけど、片方は防御に特化していて、もう片方は精神支配を得意とする眷獣です」
「待って、防御特化は分かるんだけど、精神支配って何、どういうこと?」
「相手の精神を支配して思うままに操るってことですよ。単純な能力ですが強力でもあります。この能力を使えば、例えば、お前は敵と繋がっているか? なんて質問にも答えさせることができますね」
「……自白させるのに最適な眷獣ね。うちの生徒には使わないでね?」
「使いませんよ、みんないい人だし」
ああでも、ダビ・クリュスタルスの能力で西宮先輩の異性の好みを聞くのはありかもしれない。
「やっぱ西宮先輩の異性の好み聞くのに使ってもいいですか?」
「駄目に決まってるでしょうが。そんなくだらないことにそんな大それた眷獣使役しないで」
駄目だった。仕方ないので諦めるとするか。まあ西宮先輩の異性の好みは追々知っていくということで。三輪先輩の異性の好みって確か原作知識にあった気がするんだけどなんだっけな……。たしかミーハーだったのは覚えてるんだけど。