ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話 作:蒼凪 渚
運動場の整地をしてから見学をしていた歌姫先生たちのもとに行く。
「歌姫先生」
「な、何かしら?」
「運動場、ちゃんと整地したから怒られませんよね?」
「え、ええ。怒らないわよ、というか五条が守るのが悪いから暁は悪くないから」
若干引き気味の歌姫先生だったが、ちゃんと返事はしてくれた。というかなんでそんなに引いてるの? そしてどうして先輩方はそんな目で俺を見るの?
「あの、先輩方はどうしてそんな目で僕を見てるんですか?」
「暁君、それ本気で言ってるの?」
西宮先輩に突っ込まれる。
「はい、本気ですけど」
「あの五条先生と互角でやりあえる術師っていないのよ? それを目の前で互角で戦ってるところを見せられると、その、なんというか、ちょっと印象が変わっちゃうかな」
「というかもう完全に化け物じゃない」
「真依先輩酷くないですか?」
「だって事実だし」
真依先輩の問答無用の言葉が心に突き刺さる。美人なのに言葉に刺がありすぎて辛い……。
「それより暁君ってそんなに強かったんですね。正直驚きました」
「それは私も同感だ。1級術師と昨日聞いたが、実際は特級術師と言われても遜色ないくらいの強さはあるだろうな」
三輪先輩と加茂先輩がそんなことを言っている。だが確かに五条先生と戦って互角なら特級術師になれるだろう。というか任務も特級案件普通に混ざってるしもう特級にしてくれても良くない?
「そうですね。任務も特級呪霊の討伐とかもあるので特級相当の実力はあると思いたいですね」
「特級呪霊の討伐……私からしたらもう暁君は雲の上にいる人ですね」
「三輪先輩、そんな寂しいこと言わないで下さいよ、今度一緒に特級呪霊祓いに行きましょうね」
「いやいや、私が行ったら死んじゃいますから!」
「えー、じゃあ代わりに加茂先輩と行きますか」
「いや、俺でも難しいだろう。特級を相手に戦えるとは思えない」
加茂先輩にまで否定されてしまった。となると東堂先輩くらいしかいないわけだが、別に東堂先輩と一緒に任務に行きたいわけじゃないんだよなあ。三輪先輩か西宮先輩と任務に行きたい。潤いが欲しい。
「はいはい、無駄話はそこまでにして、訓練を始めるわよ」
その後、歌姫先生の言葉によって訓練が始まったのだった。
それからの時間はいつも通りで、今日は任務もなく平和な1日となった。
それからしばらくの間は特に難しい任務もなく、毎日訓練をして過ごす日々が続き、ようやく10月18日になった。明日は宵祭り。原作ならメカ丸が死ぬ日だ。だが、今の京都校には俺がいる。だからあらかじめダムに先回りして帳が降ろされるであろう範囲の外で待機することにしている。そして今は放課後、あらかじめ提出用のノートは三輪先輩に渡してあるし、俺は明日授業をサボってダムで待機。そしてガンダム並にでかいメカ丸が出てきて帳が降りたら作戦行動開始だ。
そして当日。歌姫先生は東京校から虎杖、伏黒、釘崎の3人を呼び出してメカ丸本体の居場所へ向かっているのだろう。だが実際の居場所はそこじゃない。はずれを引くと分かっているからそっちは放置で俺はダムへ向かう。重力制御で空を飛べば簡単に辿り着く。そしてそのまま空を飛んだ状態で待機。あとはメカ丸たちが出てくるのを待つだけだ。
スマホを握りしめて今か今かと待っていると、ダムからガンダム並にでかいメカ丸、究極メカ丸絶対形態装甲傀儡究極メカ丸試作0号が出てきた。それに続いて真人と夏油も出てくる。さて、それじゃあ俺も作戦行動開始しますか。
そして俺は五条先生に電話を掛ける。その間に帳が降り始める。電波遮断効果のある帳だからメカ丸から五条先生に連絡することはできない。が、帳の外にいる俺から五条先生に連絡することはできる。ここで五条先生を呼びだし、夏油と対面させることで渋谷事変で獄門彊に封印される可能性がちょっとは低くなるだろうし、今日、メカ丸は死なずに済む。
『もしもーし、GLG五条だよー』
「五条先生、今助けて欲しいんですけどお時間いいですか?」
『いいよ、場所はどこ? どういう状況?』
「場所は京都のダムです。僕のスマホの位置情報を辿ってください。状況は、メカ丸がつぎはぎの人型呪霊と黒い袈裟服を着た変な前髪をしてる呪詛師らしい人物と戦ってます。2対1で戦況が悪そうなので介入したいんですけど、呪詛師の対応が分からなくて」
『おっけーすぐ行く』
そう言った瞬間、
「来たよ」
真後ろから五条先生の声が届いた。一瞬で場所特定してここまで来たのか……。俺はスマホの通話を切ってポケットにしまう。
「来てくれてありがとうございます。今から帳を破るので、五条先生は呪詛師の対応をお願いします」
「おっけー。というかよくこんな場所見つけたね」
「たまたまですよ、たまたま。それじゃあいきます。疾くあれ、アル・メイサ・メルクーリ! 帳を喰い破れ!」
呪力で巨大な双頭龍を顕現させ、夏油の降ろした帳を喰い破り破壊する。そしてそのまま俺と五条先生で中に突入し、五条先生は夏油のもとへ。俺は真人のもとへ行く。
「やあ、こんにちは、真人。メカ丸を死なせるわけにはいかないから、ちょっと俺とも遊んでよ」
「なっ!? 暁ッ! どうしてここに!?」
「お前、誰?」
「ボランティアでメカ丸本人を捕縛しに来た暁優弥だ。真人、お前にとって俺は天敵だぞ?」
誰とまで言われてしまったが、ここから先は俺の喧嘩ということで対真人戦に参加することにした。アル・メイサ・メルクーリをそのまま顕現させておいて真人に攻撃させる。そして真人の両腕を喰い千切った。
「だから俺に普通の攻撃は効かないんだっ……あれ?」
「普通の攻撃じゃないから効くだろ? 俺は魂の形を把握していて、尚且つこいつは次元そのものを喰う眷獣だからな。もう一度言うけど、俺はお前の天敵だぞ?」
「暁ッ、下がれッ!」
その瞬間、両腕を失った真人にメカ丸の蹴りが入り真人が吹き飛ぶ。その様子を眺めながらメカ丸に合わせて真人を追う。するとメカ丸の指が開き、何かを射出しようとしている。あれが簡易領域の入った筒か?
そう思いながら真人に近づくと、
「領域展開、自閉円頓裹」
「やばッ、アル・メイサ・メルクーリ! 領域を喰い破れ!」
アル・メイサ・メルクーリに指示を出して俺は即座に霧化する。これで無為転変は防げるはず。なにせ形がないのだから。そしてメカ丸も領域に入り込み倒れる。が、その直後、アル・メイサ・メルクーリによって領域が内側から喰い破られた。
「嘘ッ!? 領域が内側から破られた!?」
真人が驚いている。そりゃそうだ。領域展開は内側から外に出さないためのものなのに、内側から破壊されたのだからたまったものではないだろう。そして領域が解けたのを確認してから霧化を解除して、再び真人に攻撃を仕掛ける。
しかし、真人はネズミになり、鳥になり、ゴリラになりながら逃げ回る。それを俺とメカ丸で追いかける。五条先生の方がどうなっているか分からないが、まあここで封印されるなんてことはないだろうから今は信じるしかない。取り敢えず目の前の真人を祓うことを優先するッ!
真人の逃げた先で開けた場所に出た。ここでもう一度アル・メイサ・メルクーリに攻撃させて真人の魂を喰って弱体化させておきたいところだ。その時、
「チャージ5年!
メカ丸から特大の追尾弾が放たれた。これをやり過ごすまでアル・メイサ・メルクーリの攻撃は待機だな。そんなことを考えながらそのままメカ丸の左肩に乗って待機する。
そして真人が鳥にネズミにゴリラに蜘蛛に変化しながら避けているのを確認しながら攻撃の機会を伺っていると、追尾弾を躱しながらメカ丸の右腕を伝って走りながら後頭部の管を断ち切られた。が、その瞬間、メカ丸が左拳で真人をぶん殴って空高く打ち上げる。
「今だ! 喰えッ!」
アル・メイサ・メルクーリに指示を出して宙を舞う真人を襲わせる。そして再び胴体と片腕を食い千切る。そのまま尾でさらに吹き飛ばして森の中で木々を吹き飛ばしていく。
「ちぃッ!」
これで真人もかなり弱体化しているはず。できれば今祓ってしまいたいが、いけるか? なんて思った時だった。
「真人、引くよ」
夏油がやってきて即座に逃げ始める。それを真人が変化しながら追いかけてそのままどこかへ行ってしまった。これで宵祭りは終わりか……。取り敢えずメカ丸は生きてるし捕縛だな。五条先生は……いた。
「メカ丸、俺はお前を捕縛しに来ている。そこから動くなよ? 動いたら喰わせる」
メカ丸の監視にアル・メイサ・メルクーリを残して俺は五条先生の元に行き、
「五条先生、大丈夫ですか?」
「ん、ああ、大丈夫。ごめん、呪詛師逃がしちゃった」
「それは構いませんけど、どうしたんですか? 複雑な感情を抱いてるような顔してますけど」
夏油と五条先生がかつて親友だったことを知っていながらそんな質問をする。だけどこれで今日、夏油の体を操る何者かがいることに五条先生が気付いた。そして今日獄門彊で封印されなかった。ならば渋谷事変で獄門彊に封印される可能性も減るはず。
「いや、なんでもないよ。それよりあのメカ丸はどうするの?」
「メカ丸本人は呪詛師と繋がっていた疑いがあるので捕縛して歌姫先生に引き渡します。あのガンダム並にでかいのは放置ですかね……」
「せめて水底に沈めておくように言っておいてね」
「分かりました」
「それじゃあ僕、ちょっと用事ができたからそろそろ戻るね」
「はい、助けてくれてありがとうございました。それでは」
そして五条先生は多分東京に戻って行った。なので俺はメカ丸と対峙する。
「メカ丸、呪詛師と繋がっていた容疑が掛かっているので捕縛します。抵抗せずに指示に従ってください」
「……ああ、分かった。」
「取り敢えずそのでかいメカ丸は水底に沈めてから本人はダムの上に上がってきてください」
そう指示を出し、でかいメカ丸はダムの水底に沈み、メカ丸本人がダムに上がってきた。天与呪縛の肉体欠損はしっかりと治っている。これで結果的には万々歳だろう。
「それじゃ、京都校へ帰りましょうか」
「捕縛はしなくていいのか?」
「逃げるんですか?」
「……いや、逃げないさ」
「ならいいでしょう、京都校に帰って歌姫先生にちゃんと謝って呪詛師の目的もキリキリ吐いてもらいますからね」
そして俺たちは2人で京都校へ帰るのだった。