ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話   作:蒼凪 渚

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ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話XVII

 京都校に戻ってきた。肉体欠損を治したメカ丸、与幸吉を連れて。そして俺は歌姫先生に電話を掛ける。

 

『暁? どうしたの?』

「メカ丸の本人、与幸吉を捕縛しました。歌姫先生に引き渡したいんですけど、今どこにいますか?」

『ちょっと待って、なんでそのことを暁が知ってるの?』

「それは今はどうでもいいでしょう、それより早く居場所を教えてください。それか与幸吉を引き取りに来てください。今僕らは京都校にいますので」

『今すぐ京都校に戻るわ。そのまま与幸吉を捕縛していてちょうだい』

 

 そう言うと歌姫先生はすぐに電話を切ってしまった。おそらく急いで京都校まで戻ってくるのだろう。その間は暇になるから俺は与先輩と会話でもすることにした。

 

「与先輩、好きな人います?」

「……なんで今そんなこと聞くんだ?」

「暇だからですよ。さあ、捕縛されている以上尋問を受けるのは覚悟の上でしょう? キリキリ吐いてください」

「それについては黙秘する。」

「三輪先輩ですか? 三輪先輩なんですか?」

「暁、お前もう黙れよ」

 

 与先輩がうんざりしたような表情で黙れだなんて言ってくる。それが裏切者の言うことなのか? いや違うだろう。捕縛されているんだから正直に答えないと駄目だろう。

 

「精神支配して自白させてもいいんですよ?」

「そういえばそんな能力もあるって言ってたな」

「やっぱり小型の傀儡で聞いていたんですね。ちなみに今までいくつ傀儡を作ったんですか?」

「もう覚えてない。数えきれないくらい傀儡は作ってきたからな」

 

 なんて話をしていると、歌姫先生が戻ってきた。東京校の1年3人を連れて。息を切らしているから相当急いだのだろう。

 

「暁! メカ丸はどこっ!?」

「目の前にいますよ」

「え? 目の前……この子がメカ丸?」

「正確には、メカ丸を操っていた与幸吉です。捕縛はしたけど全然情報を吐いてくれなくて」

「いや捕縛って縄で縛ってるわけでもないしなんならただ一緒にいるだけじゃない」

 

 そうなんだよなあ。だって近くに縄とかなかったし。それに縛るの面倒だったし。別に逃げたら眷獣で襲うって言えば逃げないと思ってたからそのまま一緒に歩いてきてからも特に束縛はしてないんだよね。

 

「だって縄なかったし。それに逃げたら眷獣に襲わせる予定だったので。与先輩もそれが分かってるからこうやって逃げてないんですよ」

「歌姫先生、俺がメカ丸、いや、与幸吉です」

 

 与先輩が改めて名乗る。機械のメカ丸としてではなく、本物の人間として。

 

「……そう。でも悪いけどアンタには呪詛師と繋がっている容疑がかかってる。だから一度捕縛させてもらうわ」

「はい」

「暁もご苦労様。京都校のみんなにはこのことは内緒にしておいてね」

「分かりました。それじゃあ僕も部屋に戻ります」

 

 そう言って俺は歌姫先生に与先輩を託して自室に戻るのだった。

 

 いやあ、これで宵祭りも乗り切った。こちらは無傷。そして真人にはそれなりの傷を与えてある。が、ハロウィンまでには回復してくるんだろうな。あとは五条先生が夏油に封印されないといいんだけど。そこはもう五条先生次第だから俺にはどうしようもない。

 

 しかしまあ、本当に五条先生がすぐに助けに来てくれるとは思わなかったな。あの人いつも忙しそうにしてるし、正直夏油の見た目を話したのがよかったのかなって思ってる。というか多分それで来てくれたんだと思う。俺たちが真人と戦ってる間に何をしてたのかは知らないけれど、まあ獄門彊に封印されていないのなら世間話でもしてたんだろう。それか獄門彊を持ち歩いていなかったか。

 

 これで宵祭りは終わり。あとは10日後くらいしたらハロウィンで渋谷事変か。まあ俺は京都校だからほとんど役には立たないけれどね。それまではまた毎日東堂先輩と体術かな……。

 

 なんて思っていました。だけど現実はそんなことなくて、俺も与幸吉の尋問に参加することになりました。何故なら精神支配の能力を持っているから。一応最初は精神支配を使わずに質問に答えてもらうらしいけど、最終確認とかで精神支配を使うかもってことで東京校に呼び出された。

 

 なので歌姫先生と一緒に東京校に来ている。そして五条先生と歌姫先生、俺の3人でやたら呪符の張ってある部屋に入り、与先輩は椅子に縛り付けられて尋問が始まった。

 

「それじゃあ尋問を始めようか。呪詛師と組んだ理由は?」

「つぎはぎの呪霊の術式で体を治してもらうために」

 

 無為転変なら確かに治せるもんね。というか今現在治ってるもんね。日の光に当たっても大丈夫な体になって尋問さえなければ今頃京都校のみんなと会って話をしていただろうに。

 

「次。呪詛師の目的は?」

「10月31日に渋谷で呪霊と呪詛師を放ち五条悟を獄門彊に封印すること」

「僕を封印? しかも獄門彊ってまた随分と古い呪具を出してきたねえ」

「それと当日は嘱託式の杭を使った帳が降ろされるらしい。詳細は知らされていない」

「優弥、精神支配して」

 

 五条先生に指示されて精神支配するために能力を引き出す。

 

「与先輩、僕の目を見てください」

「ああ」

 

 その瞬間、与先輩と目が合い、視線が虚ろになる。

 

「精神支配しました」

「ありがと。それじゃあ質問。嘱託式の杭を使った帳の詳細は?」

「……知らない」

「ふう、これは本当に知らない感じか」

 

 実際に帳何枚降ろされたっけ? あの辺りアニメで見たけどもうあまり覚えてないんだよなあ。3枚くらいだっけ? 嘱託式の杭はたしかそれくらいあったはず。

 

「それじゃあ敵の数は?」

「……夏油と真人と複数人の呪詛師がいることしか知らない」

「呪詛師と繋がっていた高専関係者って他は誰?」

「────」

「……そっか。分かった」

 

 おお、これで呪詛師と関わっていた人物を捕縛できる。そうすれば夏油側に情報が行かなくなる。これでかなり有利になれるだろう。

 

「歌姫、他に聞いておきたいことって何かある?」

「……いえ、ないわ」

「じゃあ尋問は終わりでいいかな。優弥、精神支配解いていいよ」

「分かりました」

 

 五条先生から解いていいと言われたので俺は術式を解く。すると与先輩の目に光が戻り、意識もはっきりしてきたようだ。あとこれから与先輩はどうなるんだろう。できれば京都校に連れて帰りたいけれど、難しいだろうか。

 

「さて、尋問も終わったし、与も帰しちゃっていいでしょ。理由は自己的だけど天与呪縛の肉体欠損だから仕方ないとも言えるし、願う気持ちは分からなくもない。まあ、それを上がどういう判断を下すかは分からないけどね」

「はい、覚悟はしています。けど叶うなら最後に京都校のみんなに会わせて欲しいです」

「それは僕が決めることじゃないから何とも言えないけどもう帰っちゃってもいいんじゃない? 聞きたい事は聞けたし」

「五条アンタ、そんなあっさりと決めて言いわけないでしょ!」

 

 案の定五条先生の適当さに歌姫先生が怒り始める。が、俺も与先輩は帰してしまっていいと思ってる。なにせもうどちらも目的を果たしているからだ。与先輩は肉体の欠損を治し、五条先生は高専側の内通者を炙り出せた。それに五条先生なら夏油と真人の他にも漏瑚がいることも考えているだろう。情報はかなり集まったと言える。与先輩の裏切り行為ともたらした情報で足し引きすればトントンといったところだろう。

 

 だからもう帰してしまっていいと思うんだ。

 

「歌姫先生、せめて上の判断が下るまでは京都校で待機にしましょうよ。別に与先輩が逃げるわけじゃないんですから」

「暁まで……」

「じゃ、決まりだね。そういうことだからもう京都に帰っていいよー」

 

 そう言って五条先生はどこかへ行ってしまった。おそらくさっき与先輩が吐いた内通者を捕らえに行ったのだろう。

 そんな五条先生を見送ってから、俺たち3人は京都へ帰るのだった。

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