ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話   作:蒼凪 渚

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ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話XXIV

 ……まあ、そんな冗談は置いておいてこれで九十九由基が合流した。今、この場には特級術師が2名いることになる。これで勝てなきゃ言い訳すらできないぞぅ? と言いたいところだが、ストーリー的には夏油には生きていてもらわないといけないのでさっさと消えて欲しい。

 

「覚えているかな。世界から呪霊をなくす方法。どんな手段をとるにしろ、人類を1つ上の段階へ進めることになる」

 

 九十九由基の時間稼ぎか。これなら俺と五条先生で攻めてしまったほうが時間稼ぎになるような気もするけど、まあいいか。俺たちも残りの呪力少ないし。

 

「人類のネクストステージ。それは、呪力からの脱却だよ」

「違う。呪力の最適化だ」

 

 その言葉を聞いて九十九は虎杖を見るが、

 

「いや、俺にはどちらもさっぱり」

 

 虎杖にそんな話が理解できるはずもなく、九十九は呆れるしかなかった。

 

「そのプランは12年前、禪院甚爾が死んだ時点で諦めたと思っていたよ」

「夏油君に話しかけたんだけどね。まいっか。初心に帰ったのさ。それにそっちのプランには、大きな穴がある。海外では日本に比べて、呪術師や呪霊の発生が極端に少ない。最適化プランには、天元の結界が必要不可欠のはずだ。天元を利用するということは、呪力が最適化され、術師となるのはこの国の人間限定。呪力というエネルギーを日本がほぼ独占することになる。他の国はもちろん、世界各国が黙っちゃいない。生身の人間がエネルギー源なんだ。どんな不幸が生まれるかは想像に易いだろう。それは私の描く理想の世界とは、かけ離れた世界だ」

 

「ハッハッ。それがなんだそもそも目的が違うんだ。私は呪霊のいない世界も、牧歌的な平和も望んじゃいない。非術師、術師、呪霊。これらは全て可能性なんだ。人間と言う、呪力の形のね。だが、まだまだこんなものではないはずだ。人間の可能性は。それを自ら生み出そうともした。だがそれでは駄目なんだ。私から生まれるものは、私の可能性の域を出ない。答えはいつだって、混沌の中で黒く輝いているものだ。分かるかい? 私が作るべきは、私の手から離れた混沌だったんだ。既に術式の抽出は済ませてある」

 

 その瞬間、九十九が虎杖の方を向き、

 

「真人とかいう呪霊がいるだろう! 魂に干渉できる術式をもったやつ!」

「さっきあいつが取り込んだけど」

「マジンガ!?」

 

 マジンガってなんだよ、マジンガって。

 そして夏油が地面に手をつき、

 

「無為転変」

 

 抽出した術式を発動した。空に不思議な模様が浮かび上がる。

 

「天元の結界、じゃない……これは、術式の遠隔発動ッ」

「呪霊操術で取り込んだ術式の精度は、取り込んだ時点でその成長を止める。本当はもっと真人には戦闘経験を積ませて術式の精度を上げてから取り込みたかったんだけど、余計な邪魔が入ったせいで思っていたより術式が成長をしなかった」

 

 悪かったな。俺が根こそぎ記憶を奪い取ったから術式の精度なんて上げる余裕は無かっただろうよ。

 

「マーキング済みの2種類の非術師に無為転変を施した。虎杖悠仁のように、呪物を取り込ませた者、吉野順平のように、術式を所持しているが、脳のデザインが非術師の者。それぞれの脳を、術師の形に整えたんだ。前者は器としての強度を、後者は術式を発揮する仕様を手に入れた」

 

 そう言いながら夏油は手で紙を縛っていたものを引っ張り縛りを解く。

 

「そして、今、その呪物たちの封印を解いた。マーキングの際、私の呪力に当てられて寝た切りになった者もいたが、時期に目を覚ますだろう。彼らにはこれから、呪力への理解を深めてもらうため、殺し合いをしてもらう。私が厳選した子や呪物たちだ。1000人の虎杖悠仁が悪意を持って放たれたとでも思ってくれ」

「1000人か、控えめだな。それに人間の理性を舐めすぎだ。力を与えただけで、人々が殺し合いを始めるとでも?」

「物事には順序があるのさ。その程度の仕込みを私が怠るわけないだろう。質問が軽くなってきているよ」

 

 その言葉で九十九が固まる。今のは相当ムカついたのだろう。

 

「ムカつくからみんなであいつボコろう!」

「いや、そうしたいけどまた氷で邪魔されるだろ!」

 

 九十九と虎杖がそんな言い合いを始めたその時、裏梅が急に体調を崩したかのようにその場にうずくまる。

 

「どうした、裏梅」

「反転術式で肉体は再生させた。これは……毒か!」

「穿血で俺の血が混ざったんだ、当然だ」

 

 どうやら脹相の血は毒になりうる成分だったらしい。だがそのおかげで面倒な敵がひとり弱体化した。これなら夏油をボコるチャンスもあるだろう。死なない程度にボコっても良さそうな気がしてきた。

 

「待って、真依ちゃんの援護がない。あっちにもまだ仲間がいるのかも」

「銃の子は、私の仲間が保護しているよ。場違いだからね」

 

 九十九の仲間によって保護されたのか。その仲間は俺も見たことが無いが。そういえばさっきから東堂先輩の姿が見えないけど、あの人何やってんの?

 

「動けるか?」

「ああ、私は体温を調整できる。問題ない」

 

 パンダと加茂先輩はやる気らしく、調子を確かめ合っている。

 

「まだ話の途中だよ? 私が配った呪物は、1000年前から私がこつこつ契約してきた術師たちのなれの果てだ。だが、私と契約を交わしたのは術師だけじゃない。まあ、そっちの契約はこの肉体が手に入った時に破棄したけどね。」

「まさか……」

「これが、これからの世界だよ」

 

 その瞬間、呪霊が一斉に解き放たれた。それも数え切れないほど多くだ。だから、

 

「全てを無に帰せ、サダルメリク・アルバス!」

 

 呪力が形を成したウンディーネは、指示を受けて即座に呪霊たちを無に帰していく。が、それでも数が多すぎて処理が追いつかない。

 

「嘘だろ、数多すぎる……。五条先生!」

「分かってる。少しでも数を減らすよ。虚式・茈!」

 

 俺と五条先生でできる限り呪霊をその場で祓っていく。

 

「疾くあれ、レグルス・アウルム! アルナスル・ミニウム!」

 

 俺は追加で眷獣を召喚して少しでも呪霊の数を減らすために眷獣に指示を出して戦わせる。が、それでもまだ呪霊の増加速度は止まらず祓いきれない。

 そして地上には他の術師がいるから呪霊が完全に空中に出てくるまで攻撃できない。これは五条先生も同じらしく、虚式・茈を地上ではなく上空に放って呪霊を祓っている。だがそれだといつものように無双ができない。

 やむなし、仕方ないから歌姫先生に禁止されてるキファ・アーテルを使うか? いや、そしたら地上にいる術師はみんな死ぬ。このまま攻めて少しでも数を減らすしかない。

 

 しかし、呪霊が出尽くす前に、先に限界がきたのは俺だった。呪力量が残り少ないのにずっと重力制御で空を飛んでいたこと、サダルメリク・アルバスをずっと顕現していたこと、今もなお3体の眷獣を使役していること。これらが呪力の消費を大きくさせ、俺の呪力が底を尽きかけている。

 

「はぁ、はぁ、やばい、呪力が……」

 

 その時、レグルス・アウルムの実体化が解けた。呪力がもう残っていないから実体化を保てなくなったのだ。そして続けてアルナスル・ミニウムも実体化が解ける。そのまま俺は地上に少しずつ降りていき、最後にサダルメリク・アルバスの実体化も解けて攻撃手段を失った。

 五条先生もほとんど呪力は残っていないらしく、俺と一緒に地上に降りた。そしてもう茈は撃てないのか今は蒼で呪霊を祓っている。

 

「じゃあね、虎杖悠仁。君には期待しているよ。そして悟、また会おう。……聞いてるかい、宿儺。始まるよ。再び呪術全盛、平安の世が」

 

 こうして夏油は裏梅と共に消えていった。そして東京に大量の呪霊が解き放たれたのだった。

 

 渋谷の被害は、スクランブル交差点と渋谷駅のみ、原作と比べて被害はとても軽微で、虎杖が両面宿儺の指を漏瑚に呑み込まされることもなかったため両面宿儺が暴れる事も無かった。次のストーリーのことを考えるとこれくらいでちょうどいいだろう。何より五条先生の封印阻止をできたのが大きい。戦果としては、悪くはないはずだ。呪霊を馬鹿ほど放たれたという点を除けば、だが。こうして、渋谷事変は終わったのだった。

 

 結局、都内にはあれだけ祓ったにも関わらず、1000万以上の呪霊が放たれた。俺と五条先生が奮闘したにも関わらずだ。あの時ですら少なくとも100万体の呪霊は祓っていたはずなのに。

 そして都内は非難誘導がなされ、都民は最低限のインフラを使える場所への疎開プランを政府が組み、呪霊の公表をし、東京は人外魔境となったのだった。




さて、原作未読勢としては渋谷事変までしか書けないのでここで一旦執筆は終了となります。
だって続き知らないから書きようがないし。
それにいい気分転換になったのでもういいかなーとも思います。ちょうど区切りの良いところまで書いたのでこれにて終了!

というか二次小説って書くの難しいのね、初めて書いたけどそれが身に染みて良く分かったよ。
感想欄には自分にはない発想とかで参考になるものが多く、結構学びのある時間になりました。

読んでくれた方、感想をくれた方、誤字報告並びに添削をしてくれた方、みんなありがとうございました。

2024年10月26日
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