ストブラの第四真祖の能力を持って呪術廻戦の世界に転生した話 作:蒼凪 渚
それから翌日。ようやく任務なしで午前の実技から上級生に混ざって授業を受ける日が来た。京都校に転入してから5日目にしてようやくすべての京都校の生徒の顔を見ることができたのだ。
「はい注目。今週から京都校に転入してきた暁君よ、いい子だからみんな優しくね」
「暁優弥です。よろしくお願いします」
取り敢えず丁寧に接しておけばいいだろう。そう思ってちゃんと頭も下げた。だが、
「暁優弥、お前に聞かなければならないことがある」
「なんですか?」
「好きな女のタイプはなんだ?」
東堂の初対面に対する質問がここで飛んできた。そして俺はこれを他の女子生徒がいる目の前で答えないといけないのか……。
「自分より背が低くて華奢な子が好みです、かね」
「……そうか」
東堂先輩は残念そうな顔をして返事をした。
悪いね東堂先輩。俺はケツとタッパのでかい奴とは答えてあげられないんだ。
それから西宮先輩はどんな顔してんだ? 別に西宮先輩がドンピシャなんて言ってないからな?
その後、上級生の自己紹介が始まり、上級生に混ざっての訓練が始まった。
俺は東堂先輩を相手に体術の訓練をすることになった。術式無しの呪力強化のみの体術だと流石に分が悪い。せめてキファ・アーテルの重力制御ができればもうちょっと優位に立てるんだけど。だけど東堂先輩から学べることは結構多いのでこのまま体術を磨いていくことにした。
そして午前は実技で体術を磨き、午後は座学で反転術式の練習をする。そんな1日になった。
明日明後日は一応休みになっているが、任務がはいるとその限りではない。そして今のところ任務は入っていないため、俺は反転術式の練習をすることにした。
そして翌日。休日に任務はやっぱり入ってこなかった。なので時間はたっぷりとあるから反転術式の練習をする。あーでもないこーでもないと唸りながら練習をするが、進展は特にない。
それから昼食を食べてまた反転術式の練習をする。すると、途中で呪力の変化を感じた。呪力の変化を感じたのでそれを意識してやってみると、明らかに普通の呪力じゃない力に変化した。これが反転術式か? 気になって部屋にある包丁で軽く指の先を斬ってみる。そして反転術式をかけてみると、物の見事に斬った指の傷が治った。反転術式を習得した瞬間だった。
「よしッ! 反転術式を覚えた! あとはこれのアウトプットだな」
そう言いながらさて、反転術式のアウトプットとは? という状態になり、そこから先は一向に進まなくなってしまったのだった。これは後日歌姫先生とかに訊いてみたほうがいいな、なんて思って今日はもう練習を諦めたのだった。
それから月曜日。
午前の実技訓練の時間に歌姫先生に反転術式のアウトプットについて聞いてみた。しかし、歌姫先生からは私にも分からないという答えが返ってきて、いきなり詰まってしまった。仕方ないから東堂先輩に体術を見てもらって時間を無為にせずに済んだが、反転術式のアウトプットってもしかして硝子さんじゃないと分からないとかそういう感じか?
だとしたら京都校にいる限り習得できそうにないぞ? だがこのままで終わるのもなんか嫌だ。どうにかして反転術式のアウトプットを習得できないものか……。別に自分の回復ならサダルメリク・アルバスの能力でどうとでもなるから別にいいんだけど、今後もし味方が怪我をした時とかに回復できる人がいなければ困るだろう。
だから個人的にはどうにかして反転術式のアウトプットを覚えたい。眷獣操術の反転術式はぶっちゃけあとでいいだろう。というか今の時点で眷獣が強すぎるから眷獣操術の反転術式は覚えなくてもいい気がする。
しかしどうしたものかねえ……。
午後の座学でも反転術式のアウトプットについて聞いてみた。が、やっぱり答えは歌姫先生の時と似たようなもので、分からないというのが現状だった。やっぱり硝子さんが唯一のヒーラーなのか? 他のヒーラー枠は許さない的な感じか? しかしアウトプットできたら便利だから覚えたい!
そう考えていた翌日、任務が入った。内容は1級呪霊の討伐。この間特級呪霊を仕留めたからってさらっと呪霊の格をあげてきやがった。
とりあえずさっさと終わらせようと思い車で目的地に送ってもらう。
そして目的地の兵庫県に到着した。結構長い旅路だったな。そのまま帳を降ろしてもらって俺は呪霊の探索に行く。古い洋館の中に1級呪霊がいるとのことだが、これは本当に1級か? 呪力量が完全にこの間の特級と同じといっていいくらいに近いんだけど。
そしてそれなら洋館ごと潰そうと思い、一度洋館を出る。そして、
「疾くあれ、サダルメリク・アルバス」
洋館も、洋館の中にいる呪霊も、全てを無に帰してしまうことにした。これで万事解決。そこから洋館だった場所を歩いてまた宿儺の指が落ちてないか探してみるが、今回は落ちていなかった。まあそうポンポン落ちていていい呪物ではないが。
そして帳を出てから報告をして、車に乗って京都校に帰るのだった。
そして京都に帰ると、歌姫先生が待っていた。
「お帰りなさい、暁君」
「ただいま戻りました、歌姫先生。それより、どうしたんですか?」
「暁君の階級が2級術師から1級術師に昇格したのよ、それを伝えに来たの」
「昇格? この間の特級を祓ったからですか?」
「それもあるんだろうけど、五条が推薦してたみたい」
なるほど、京都校に転校して五条先生の直属じゃなくなったからさっさと1級に上げてしまおうということか。それで今日の任務も1級だったのかな。
「そういうことですか、分かりました。今日から1級を名乗ります」
「おめでとう、暁君」
そしてそのまま昼休みになり、昼食を食べてから午後の座学になる。今日は姉妹校の交流会について学んだ。原作知識で知ってはいたが、今回、俺は人数の問題で出場することはできないらしい。なんでも東京校は3年が2人停学になっているため1年も出るらしいが、京都校は3年と2年合わせて6人いる。それで東京校と人数は同じになるため俺の出場枠はない。まあ俺は別に交流会に出れなくても文句はない。その間に反転術式のアウトプットをどうにかして習得できればそれでいいんだ。
放課後、自室で反転術式のアウトプットについて考えている。反転術式のアウトプットというけど、そもそも呪力のアウトプットってなんだ? それって呪力を飛ばすとか放出するのと変わらないのか? だとしたら反転術式のアウトプットもあまり難しく考えずに呪力の放出に指向性を持たせる感じで放出してしまえばいけるのでは?という仮説を立てて取り敢えず試してみた。
結果、良く分からないが悪くない感触だった。反転術式の呪力をそのまま放出することはできるけれどそれに指向性を持たせるというのはちょっと難しい。全身に反転術式の呪力を纏うのはできても、一部から反転術式の呪力を放出するのは難しいということだ。けど、それができたら反転術式のアウトプットができるようになるのではと思い今日からその方向性で練習することにした。