特に理由のない幸せが男子生徒を襲う   作:ガチャ石は貯めない

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一応、前回を見てなくてもいいようにはした……とはいえ、前回も見てくれると嬉しい。




トリニティに編入した男子生徒の話。

やぁ、俺の名は明楽ユウキ。

 

ひょんな事(先生の職権乱用)でトリニティに編入した一般生徒だ。ミネさんから聞いた後、見舞いに来た先生を殴ったのはいい思い出です。

 

さて、トリニティに編入したのはまぁいいでしょう。

勝手に補習授業部にぶち込まれたのも、まぁいいでしょう。

家がないとはいえ、相談もなく寮にぶち込んだのも、まぁいいでしょう。

 

 

しかし……

 

 

 

「ごきげんよう。明楽ユウキですね?是非ともシスターフッドに入りませんか?」

──いえ結構です。

 

「あら、ごきげんよう。明楽ユウキ……あなたは聡明たるセイア様の元、「サンクトゥム」に入りませんか?いえ、入るべきです。さぁ、こちらに……」

「いいえ!明楽ユウキさん。あなたはナギサ様率いる「フィリウス」に入るべきです!」

「いえ、ここはミカ様も居る「パテル」に……!」

「いいえ!彼にシスターフッドこそが…!……あら?彼はどちらに……??」

 

 

 

──ヒェッ……怖、戸締りしとこ。

 

 

────クソ興味もない派閥争いに巻き込んでくる奴らには!!『報復』の二文字とともに吹き飛ばしてもいいよなぁ!!?

 

 

 

──はぁぁぁぁ………

 

「めちゃくちゃでかいため息ですね……」

「お疲れですか?おっ●い見ますか?」

 

──悪い、ちと疲れてな……あと、裁判長頼む。今は相手出来るほどの体力ない……

 

「エッチなのはダメ!………それより、どうして疲れてるのよ?」

 

「そうだぞ兄さん、コハルの言う通りだ。ココ最近は特に疲れてそうだぞ?なにか悩みでもあるのか?」

 

──………まぁ、な。派閥勧誘が多くて……寮のポストにもめちゃくちゃ詰め込まててよぉ……

 

「……なんだと?それは本当か?」

 

──……ああ。

 

ユウキは、かなり疲れているようで机に突っ伏して寝そうになるほどには疲れていた。

そして、トリニティに前から居たほか4人は、少し危機感を覚え始めていた。

 

「それは、危険ですね。ユウキくんは特に気をつけないと……」

 

「そうですね……恐らくは、"見世物"にして注目を集めるためのものでしょうが………全く、困った人達です。とはいえ、まだ日が浅いとはいえ既にこの「補習授業部」のメンバーであるユウキくんが困っているのなら、手を貸さない理由はありませんね♡」

 

ハナコの言葉に、皆が頷く。ユウキは既に、寝てしまったようだ。

 

 

「そ、そうね!……なら、私はハスミ先輩に相談してみるわ。」

 

「いいえ、コハルちゃん。既にユウキくんがこのトリニティに来てから3週間………恐らくはひっきりなしに勧誘を受けているはずです。そろそろ、武力行使をしてきてもいい頃合いです。」

 

「───なんだと?なら兄さんを守るために傍に居なくては……!」

 

「………そうですね。ユウキくんの実力がどの程度かは分かりませんが………しかし、私たちが乱入すればユウキくんが色々因縁を付けられます。」

 

「んーー……あぁもう!アズサ!あなたのお兄さんなんでしょ!?どれぐらい強いとか分からないの!?」

 

そうコハルから聞かれたアズサは、当たり前かのように即答した。

 

「兄さんは、今の"アリウススクワッド"……かつてアリウスの選りすぐりのメンバーであるサオリ、ミサキ、アツコ、ヒヨリの4人と、私の5人全員を相手にして完勝出来る程度には強い。少なくても、お互いが全力を出したらの場合だけど。」

 

アズサの言葉に、補習授業部のメンバーは何も言えなくなった。

トリニティでは、既にその実力を買われている4人に、アズサを加えた5人を相手に、『全力同士で、完勝出来る』と言われたのだ。そもそも、アリウスから来た生徒たちは皆、戦闘面に関しては優秀過ぎる成績を残している。その"元"アリウスの生徒の中から、選ばれた精鋭達相手に、完勝できるのはもはや………

 

「……ツルギ先輩とかと、戦えばどうなるんだろう……」

 

コハルが呟いた疑問に、皆は答えを持ってはいない。脅威の回復力と機動力に爆発力のある、トリニティの最強とも言える存在が比べる対象な時点で、ユウキの実力がどの程度なのかは明白だった。

 

「………なら、あとは待つだけですね♡彼女達がユウキくんに手を出す瞬間を……♡」

 

「具体的には、どのくらいなんだ?ハナコ。」

 

「そうですね………1週間後ぐらいでしょうか?♡」

 

 

 

 

 

そして、ハナコの予感は的中した。

 

1週間後、ユウキが登校中にも勧誘を受けていた。既にうんざりしていたユウキは、適当に無視して教室に行こうとした。

 

「……ちょっと、私達が"わざわざ"勧誘しているのに、その態度は何?」

 

──……あ?

 

「なんですの?その態度……ハッ!どの程度の殿方かと思いましたが、やはりその程度ですか…!」

 

──…………はぁ。

 

ユウキは、勧誘してきた生徒たちを無視して教室に向かう。

そこに、後ろから銃を放たれた。

 

バァン!!

 

その弾は、ユウキの頬を掠った。

 

ユウキが後ろを振り向くと、勧誘してきた生徒の1人が銃を発砲したようだ。

 

「あら?話はまだ終わっておりませんが?どこに行くと言うのです?」

「あら、お止めなさい?彼は我々よりひ弱なんですよ?当たり所が悪ければ致命傷にもなりますのよ?」

 

他の生徒が"無自覚にユウキを煽るような言葉で"止める中、発砲してきた生徒はまるで煽るようにニヤニヤしながらその静止を無視して構えた。

 

「あら、殿方とは酷く脆いものですね……まぁいいでしょう。さぁ、我々の話を聞いてもらいましょ────」

 

うか。もしかしたら、続きはそう紡がれていただろう。

 

────しかし、ユウキには「反撃」してもいい理由ができた。

 

ならば、後は全力で殴り倒すだけである。

 

ユウキは、発砲してきた生徒に一瞬で近づき、怒りを込めまくった一撃を顔にぶち込んだ。しかも、利き手では無い左で、掠った左頬に向かってである。

 

────しかし、その勢いは凄まじく。殴られな生徒は地面に叩きつけられ、その意識を飛ばした。

 

その衝撃波で、他の勧誘をしてきた生徒たちは吹き飛ばされた。窓ガラスがガタガタなるほどには、衝撃波が強かったようだ。

 

吹き飛ばされた生徒たちは、何とか着地したものの、ユウキが放つ圧に恐怖した。

 

────堪忍袋がビリビリに破けたユウキは、堂々と立ちながら他の勧誘してきた生徒を見ていた。「殺意」という、明確な敵意を見せながら。

 

勧誘をしていたトリニティ生徒たちは、足が震え、息が浅くなっていき、一部は意識が飛んだ。

 

ユウキですら、長らく忘れていた「殺意」という感情は、お嬢様達にはもはや劇物以外の何物でもなかった。

 

その後、補習授業部に呼ばれた先生と正義実現委員会が駆けつけたことで、事態は収集された。

 

…………ユウキにはお咎めはなかった。やりすぎではあるが、正当防衛であると同時に、編入してからしつこく勧誘を受けていた報告が相次いだ結果である。

 

勧誘していた生徒たちは、派閥の責任者……サクラコ・ナギサ・ミカ・セイアの4人がしっかりと罰を与えた。その上で、4人がユウキに頭を下げた。

 

──………いや、アンタらのせいではないだろ。とりあえず、勧誘してきたヤツら殴っていい?

 

「………ええ。今回ばかりは、許可しましょう。シスターにあるまじき振る舞いをした罰です。それはもう、「思いっきり」やってあげてください。」

 

「………ふむ。私も許可しよう。提案ではあるが、試合形式の方がやりやすいかい?」

 

──ああ。それはもう。

 

「なら、我々の方で速やかに用意しよう。公開処刑だ。────エデン条約の崩壊を未然に防いだ救世主に対して、厚かましい事をした罰を与えるには、絶好の機会だからね。」

 

「私たちの方からも、許可を出します。いいですねミカさん?」

 

「もちろんだよ。私たちで手を下すよりよっぽど楽だし!君も、そっちの方がスッキリするでしょ?」

 

──当たり前だ。慣れない環境と勉強で日々精神をすり減らしてるってのに、勧誘してきたアイツらを公的にぶちのめせるんだ。ストレス発散に付き合ってもらうぐらいはしてもらわねぇとなぁ…!!

 

"うーん。ブチギレてるよこれ。………ミネ、サポートよろしくね。"

 

「お任せ下さい先生。……後、ユウキさん?やり過ぎないようにしてくださいね?」

 

──死なない程度にやりマース。

 

「よろしい。」

 

「「「「ミネさんの言うことは聞くんだ……」」」」

 

"ユウキは、療養中に色々世話になったみたいで………"

 

「「「「ええ....(困惑)」」」」

 

先生とナギサ達は、話しているユウキとミネの方を見る。

その様子は、夫に叱っている妻の構図であった。

 

「いいですか!か な ら ず !やり過ぎては行けませんよ!あと、疲れたのなら救護騎士団の元に来てください。いいですね?」

 

──はーい。………というか、その程度のことで行っていいのか?

 

「当たり前です。精神は、心は、どれだけ平気だと思っていても、負の感情や嫌な記憶や経験によって腐敗し、崩壊していきます。厄介なのが、"人に隠すことが出来る"という事です。苦しい、辛い……そう言った感情は誰もが持ち合わせている物。ですが、それを良しとせず隠そうとする人が多いんです。………あなたも、そうなのは分かっています。」

 

──うぐっ……

 

「なので、しばらくはメンタルケアも兼ねて通って頂きます。そうでなくても、必要なら何時でも来てください。いいですね?」

 

──……はい。

 

 

ユウキは、ミネにはどうやら頭が上がらないようだ。大人しく話を聞くし、言うことも大抵は聞く。

今は、ミネが頭を撫でつつ話すぐらいには仲がいいようだ。

 

 

「………先生、あの二人って付き合ってるの?」

 

"まだだと思うよ?………まぁ、数ヶ月もしたら行くところまで行くだろうね。"

 

「………わーお。」

「……なんだと……!?」

「………なんと……!」

「……素晴らしいですね……!」

 

少女たちの感動もそこそこに、その日は解散となった。

ミネは、乙女たちによって、ユウキの事でめちゃくちゃ突っつかれた。

ミネは一言

 

「ユウキさん……?そうですね、いずれは私が嫁に行きますよ。」

 

そうバッサリ言ったそうだ。強い。

 

 

そして、次の日……

 

ティーパーティーの権限で貸し切られた荒野に、ユウキは居た。

目の前には、ユウキを勧誘していた生徒たち数人である。

 

──さぁ、始めようか!!!!

 

 

そうユウキが言うことで、公開処刑が開始された。もはや、それは見せしめに近いものである。

今のユウキは、『公的』にクソ野郎共を叩きのめせるのだから。

 

勧誘をしてきた生徒達は、抵抗すら無意味だった。というか、抵抗すらさせてもらえなかった。

 

ユウキの一撃で、宙を飛び、地面に叩きつけられ、言葉にできない程の激痛が身体全体から発生する。

 

ユウキは一切目で視認できず、ひたすらボコボコにされる。抵抗すらできず、反撃なんて以ての外。

もはや、それは場合によっては虐殺とも言える程の惨状であった。

 

────ユウキを勧誘していた生徒たちは、意識を、手放した。呆気なく、途方もない絶望と共に。

 

 

 

 

 

 

それからと言うものの、ユウキに勧誘してくる者は居なかった。

ユウキは、とても晴れ晴れと日々を送ることができるだろう。

 

「あはは……結局、私たちは何もできませんでしたね……」

 

──んな事ねぇよ。ほい、ペロロのキーホルダー。クレーンゲームでたまたま取れたやつだけど、要らねぇからあげる。

 

「いいんですか!?………こ、これは……クレーンゲーム限定で出ていたクレーンゲームペロロ様……!?いいんですか!?」

 

──おう、オラは集めてねぇし。

 

「ありがとうございます!!」

 

「兄さん、私のはないのか?」

 

──スカルマン。

 

「愛してるぞ兄さん。」

 

──現金なヤツめ。いつからこうなったのやら……。

 

「うふふ♡元気になってくれて良かったです♪これで……彼女さんと●●●や●●●●ができますね♡」

 

「エッチなのはダメ!死刑!!アンタも!エッチなのはダメなんだから!」

 

──……え、何言ってんだ?俺は、彼女なんか居ねぇぞ?

 

「………救護騎士団の団長である、蒼森ミネさんと、お付き合いしているのでは?」

 

──してねぇぞ?さっきウェーブキャットのキーホルダーあげたけど。

 

「「「「………へ?」」」」

 

 

 

 

 

「………おや、団長?何を見ているんですか?」

 

「───これですか?……ふふ♪」

 

 

「──未来の旦那からの、初めての贈り物です♪」

 

 

 

 

おわり




時系列としては、本編のエデン条約後ぐらいですね。(今更)

このルートでは、ミネ大勝ルートです。ブルーアーカイブ2とか出たら、夫として出るぐらいには。

本編でもそうだろ?………はい。(ハーレムENDに目を背けながら)

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