特に理由のない幸せが男子生徒を襲う   作:ガチャ石は貯めない

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今回は、かなりクロスオーバー色が強いです。数話に分けても良かったけど、全部詰め込む方が綺麗な気がしたので。

では!どうぞ!


男子生徒と伝説たち

──………うわぁ………ここって

 

ユウキは、"見覚えのある部屋"にいた。

 

それは、かつて夢で己のifを見た白い空間。

 

その場所に、ユウキは再び訪れていた。

 

──…………また、この場所に来たってことは、だ。オラ気絶でもしたんか?

 

ユウキはそう呟く。すると、後ろから突然声が聞こえてきた。

 

『それは違うぞ〜?おめぇは今死にかけてんだ。』

 

 

──………へ?

 

 

その声は、ユウキにとっても馴染みのない"男性の声"だった。

 

けれど、とても聞いたことのある声でもあった。

 

ユウキはすごい勢いで後ろを振り向く。そこに居たのは───

 

 

『おっす!』

 

 

──そ、孫悟空!?!?

 

 

ドラゴンボールの主人公、そしてユウキが初めて読んだ物語の英雄『孫悟空』であった。

 

──な、ななな、なんで!?なんでここに!?

 

『にしし〜、びっくりしてやんの!オラが居るのがそんなにおかしいか?』

 

──………そら、まぁ。

 

ユウキは頭を掻きながら、そうおずおずと言った。

ユウキにとっては架空の人物であり、本来ならこうして出会うことはないのだ。この反応も頷けるというものである。

 

『そっか!まぁ、それはいいんだけどよ………おめぇ、強そうだな?』

 

──っ!!

 

悟空の言葉に、ユウキはすぐさま離れて構える。

種族差、実力差は共に明確。確実に負けるだろうが、倒す気で行かないと、負ける。

 

『おっ!いい反応するなぁ!───よし、行くぞユウキ!オラ達の技使えるんだろ?改善点を上げていくから即興で直して行くぞ!!』

 

──!?ああ!!

 

ユウキは悟空の言うことに、一瞬戸惑ったが、気を取り直して飛び出す。

 

───悟空との修行が始まった!

 

 

『ほれ!また気が乱れてっぞ!集中しろ!』

 

──はい!!

 

 

 

 

『まだ舞空術を扱えてねぇのか!?そんだけ強いのに!?』

 

──使えるけど使わねぇんですわ!!基本地上戦メインなんで!!

 

『なら、いざって時は飛べるようにしとかねぇとなぁ!!』

 

──いい!?

 

 

 

『界王拳にかめはめ波………未完成な技ばっかり(・・・・・・・・・・)だってのに、ここまで使えるなんてな………面白ぇ!ならいっその事、おめぇの技として完成させっぞ!!』

 

──はい!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『───ふぅ!界王拳も、これで完成だな!本来の界王拳より効率的に使えて、かつ反動も少なくなったし、万々歳って奴だな!』

 

──はぁ…はぁ…はぁ……

 

『にしても、よく付いてこれたな。流石だぞ。』

 

──ありがとう……はぁ……ございます……はぁ………

 

『………し、少し休むぞ。んで、休む間に、やること済ませっぞ。』

 

──……?やること……?

 

『おう!ちっと待っててな。』

 

そう言うと、悟空は瞬間移動でどこかに飛んでいき、すぐさま戻ってきた。

 

一人の老人を連れて。

 

『よし、老界王神様!コイツの潜在能力を引き出してやってくれ!』

 

『仕方ないのぅ……ほれ、座らんかい。』

 

──は、はい。(ろ、老界王神様ぁ!?ってことは、潜在能力を引き出すって……あの長時間座っとかないと行けないのかよ!?………耐えるしかないな!!)

 

 

 

その後、数時間の間大人しく座ったユウキは、いつの間にか寝落ちしていた。

 

『───い、おーい!終わったぞ〜!』

 

──………んぁ?………あ、寝てました。

 

ユウキは起き上がり、体をほぐす。

 

『仕方ねぇよ。暇だったしおめぇはめちゃくちゃ疲れてたろうしな。………老界王神様、潜在能力は引き出せたか?』

 

『バッチしじゃ。ほれ、お主。……確か、ユウキと言ったかなのう?少し力んでみぃ。』

 

──はい。………はぁぁ!!!

 

 

ユウキは力んで力を出そうとした瞬間、凄まじい"力"が.ユウキの中から溢れ出てきた。

 

それは突風を生み出し、辺りに放出される。

 

ユウキは己の変化に唖然としていた。

 

──……………す、スゲェ。

 

『こらー!!少しと言ったろうが!!おかげで飛ばされそうになったぞ!!……全く。……どうやら、上手くいった様じゃの。』

 

『だな!魔人ブウと戦ってた時の悟飯見てえになったな!』

 

──………ありがとうございます!これなら……!!

 

 

ユウキは感謝を込めたお辞儀と共に礼をいう。そして、己の手を握りしめながら、そう呟いた。

 

 

『ああ、間違いなく今のおめぇは強ぇ。会った時よりずっとな!………さてと、オラにできることはここまでだ。あとは、おめぇ次第だ。』

 

『………そういえば、お主。今の自分の状況はわかっとるのか?』

 

──……いや。ただ、雷撃を直撃したのは知ってる。

 

『………そうか。今のお主はいわゆる「仮死状態」じゃ。咄嗟にバリアを張って軽減したおかげで、肉体は滅びず、お主の魂も燃え尽きはしなかった。そして、ここに呼び出されたんじゃろうな。…………さて、ここは、あの世とこの世の狭間。ある意味"なんでもあり"な場所じゃ。ここでなら、お主に必要なものも手に入るじゃろうて。………ほれ、行ってこい。』

 

──………わかった。ありがとう老界王神様。悟空さん。

 

ユウキはそう言い、2人の合間を通り過ぎて行く。

 

『ユウキ!おめぇがした"努力"はおめぇを裏切らねぇ!胸張って行ってこい!』

 

──………はい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキは先を進んでいくと、次に出会ったのは、額に"絆創膏"を貼った"赤髪の中学生"程の青年と、その青年とよく似た"黒髪の中学生"であった。

 

『おっ、きたな!』

『……だな!』

 

──………切札勝舞に切札勝太!?

 

『な?やっぱし、俺らのことは知ってるみたいだぜ?』

 

『──それなら、やることは1つだよな!?』

 

──…………デュエリスト、だもんな!行くぞぉ!!(デッキを構えながら)

 

『へへっそう来なくちゃなぁ!!(デッキを取り出す)』

 

『ははっいいぜ、やろう!!(デッキを取り出す)』

 

『『………ん??』』

 

 

『おい、俺が先だろ!?』

『いーや、これは兄である俺が先だ!!』

 

『何屁理屈言ってんだよ!?ここは元々俺一人でやる場所なんだから兄貴はすっこんでろ!!』

 

『なんだとぉ!?!?』

 

 

 

 

──ええ....(困惑)

 

 

なんと、デュエマ主人公二人組が喧嘩し始めた。そして、とうとう2人で勝手にデュエマをし始めたのだ!!

 

 

『何千、何万とこの手で引いてきた!

 

───俺は俺のデッキを信じる!!

 

これが俺の!!

 

デュエル!

 

デュエル!!

デュエル!!!

 

デュエルゥ!!!!ドロー!!!!

 

この勝負、勝ったー!!!

 

『呪文「希望と勝利の伝説」!!このカードの効果で、2枚ドロー!そして……こい!俺の切り札!!

 

ドリーム・ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン!!!

 

 

──うわ〜………

 

切札勝舞は、己のボルメテウスが進化したカード、「ドリーム・ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」を呼び出した。

 

『その最後の手札を墓地送りだ!!』

 

ざーんねーんでしたー!"永遠のリュウセイカイザー"は、手札から墓地に行く時場に出せる!!』

 

『なに!?確かそいつは……!!』

 

『そう!永遠のリュウセイカイザーが場にいる時相手のクリーチャーは"タップ"して出る!!』

 

うわぁ………これで他に展開しようとしても永遠リュウセイを処理しないと追撃出来ねぇ……

 

デュエマでは、カードを横方向にする行為を"タップ"と言う。この状態のカードは場にいても"攻撃不可""ブロック不可(攻撃防げない)"と言う状態になる。

 

もちろん、タップしてなくてもブロック不可にしたりできる方法はあるが、ここではそれは無視する。

 

『だけど、ドリーム・ボルメテウスには相手をクリーチャーをシールドにする効果を持つ!』

 

『なにぃ!?』

 

………これにより、追撃は出来ないが、処理はできるので何とかなるかも?

 

あ、永遠リュウセイがシールドにされて焼却された。

 

ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンには、攻撃による"シールドブレイク"時に、相手のシールドを墓地にそのまま送ると言う極めて厄介な効果を持つ。(ブレイクされたシールドは本来なら手札になる。)

 

この効果の厄介なところは、"シールドトリガーなどの「逆転要素」を潰せる"事だ。

 

デュエマの売りである「逆転」をやらせないボルメテウスさんホンマ………。

あ、それはそれとしてドリーム・ボルメテウスのみの攻撃で終わった。

 

勝太のターンだ。

 

『このドローは激しく重いぜ──けど、俺は引く!!

 

例えこの指が、ペェッキリ!折れようとなぁ!!

 

 

ドカンと、いくぜぇー!!!

 

 

ドーーロドロドロドロ!!!ドロドロドローー!!!!

 

 

来たぜ!俺の切り札、勝ったぁ!!

 

 

──夢双龍覇……!!?ウッソだろお前!!?

 

『っ!?へっ、お前は知ってたか。いくぞクソ兄貴!!俺は手札からツインパクト呪文「助けてモルト!」を発動!コイツは、ドラグナーを一体手札から"タダ"で出せるカード!そして、呼び寄せるのは──!!!』

 

『───くる!!』

 

 

 

───来いよ、ガイNEXTの力を纏って成長した、俺の新たな切り札!!

 

 

 

夢双龍覇モルトDREAM!!!

 

 

………モルトDREAMは、コスト10以下になるように超次元ゾーンからカードを出せる。……ニューゲイズより圧倒的にコストが重い脅威の"14コスト"。けれど、助けてモルト!のコストは5。うーん、9コス踏み倒しはやっぱダメでは?ドラグナーだから許されてるよ?許されてないかもしれないけど。

 

 

…………その後、勝太が攻めきって勝った。バトライ刃とバトライ刃斗とグリージー・ホーンを装備したモルトDREAMの脱法連ドラはさすがに酷い。

 

『』

 

『いえーい!クソ兄貴に勝ってやったぜ〜!うひひひ!残念でした〜!勝つのは俺です〜!負けたのはクソ兄貴〜!にひひひ!!どうだ!やってやったぜユウキ!!』

 

──………お疲れ様。いいデュエマだったよ。とりあえず、話進めようぜ?いきなりデュエマを勝手にやられてもよくわからん。

 

『………だな。ユウキ、お前には"勝利"を教える。勝利ってより、"勝つことへの渇望"ってやつだな。』

 

『………あー、そういやそういう話だったっけ?まぁいいや!………確か、ユウキは戦う時は"守る"とか"助ける"とかを考えてるんだよな?』

 

──………ああ。

 

『それはいい事ではあるけど、その分勝つための渇望………要は、"戦いに勝利する"イメージがないんだ。守れたらそれでいい、助けられたらそれでいい。自分を顧みずにそうして、色んな人を心配させていただろ?』

 

──ウッ

 

『それに、別に他の奴らだって弱くないだろ?お前が心配なのはわかるけど、もうちょい仲間のことを信頼して任せてもいいんじゃねぇか?いや、あの先生は脆いから先生に関しては何も言えねぇけどよ。』

 

──ウグッ

 

ユウキは2人に今までのダメだしをされる。ユウキの心にダイレクトアタックされた。(2敗)

 

『………だから、デュエマを通してお前には、勝利の渇望を持ってもらう!』

 

『デュエマっていう、カードゲーム内なら、いくらでも戦えるだろ?てな訳で兄ちゃん!俺がさっき勝ったから俺が先な!』

 

『…………ああ。』

 

──(めちゃくちゃ悔しそう……)

 

 

こうして、ユウキは2人とともに"勝利への渇望"を持つための特訓が開始した。

 

 

 

最初は守るばかりであった。

 

『オラァ!!これでトドメだァ!!!』

 

──革命0トリガー!ボルシャック・ドギラゴン×4!!革命の絆ⅹ2!!(ど盛大な手札事故)

 

『ええ....(困惑)』

 

 

 

 

 

 

 

たとえ勝太達が攻撃しても、トリガーなり踏ませて勝つような戦いが多かった。

 

『革命0!!ドギラゴンは無限攻撃できる!!』

 

──シールドトリガー!光鎧龍ホーリーグレイス!!王道の革命ドギラゴン!!Gストライク!!風波の1号ハムカツマンx3!!

 

『シールド全部かよ!?防御硬すぎるだろそのデッキ!!?』

 

『関係ねぇ!!どんだけ守りが強くても勝てなきゃ意味ねぇんだからな!』

 

 

 

 

 

そこから、ドンドン意欲的に攻撃するデッキに変化して行った。

 

──王道ドギで攻撃時、革命チェンジ!ドギラゴン剣!!ファイナル革命宣言!!王道の革命ドギラゴン!!トリプルブレイク!!

 

『シールドトリガー!メッタ切りスクラッパー!ハムカツマンと栄光ルピアを破壊!』

 

──ホーリーグレイスでシールドブレイク!革命チェンジ、蒼き守護神ドギラゴン閃!!

 

『え、あ。おい勝太!!革命0トリガーは入ってるよな!?』

 

『入ってる!!手札にある!!』

 

──王道ドギラゴンでダイレクト、革命チェンジ。龍の極限ドギラゴールデン!!

 

『───ボルシャック・ドギラゴンじゃ止められねぇ!?革命の鉄拳!!5枚見て───対象なし!!?』

 

『………このままダイレクトで、ユウキの勝ちだな。』

 

『なんでだよー!!!!』

 

 

時には、初心を忘れないように

 

 

『ドリーム・ボルメテウスで攻撃!』

 

──革命の絆でブロック!!

 

『なら!ボルシャック・NEXでダイレクト!!』

 

──王道ドギラゴンでブロック!!

 

 

 

 

──燃える革命ドギラゴンでダイレクト!!

 

『革命0トリガー!!ボルシャック・ドギラゴン!!トップは大河ルピア!!燃える革命ドギラゴンをマナゾーンに!!』

 

『これで次のターンにドリーム・ボルメテウスで……って、ドギラゴンの革命2効果で勝てねぇ!!』

 

──次のターンで決め切る……!!

 

 

 

 

 

 

こうして、ユウキは2人とともにデュエマし続けた。

 

次第にユウキのデッキは、守備よりのデッキ(カウンター狙い)から、攻守共にバランスよく戦えるようなデッキになった。(コントロールとかの系統)

 

 

──……なんかよォ………めちゃくちゃ楽しかっただけなんだが??

 

『けど、勝ちたいって欲はわかったろ?』

 

──そらまぁ、うん。

 

『勝利への渇望ってのは、勝つってなったら大事なもんだからな。………その欲は、大事な時にはいい発破剤になると思うぜ。』

 

──わかった。ありがとう!

 

『おう!………それじゃ、またな!ユウキ!!』

 

『次は負けねーからなー!!』

 

──おう!

 

ユウキは、2人の横を通り過ぎて前に進んでいく。

 

その後ろ姿を2人は見ていた。

 

『…………いいデュエリストだったな。』

 

『だな!………さてと、帰ろうぜ〜!カレーパン食いたくなってきたし!』

 

そういう勝太は、身長が伸びた"大人の姿"になっていた。

 

『そうだな。彼は、もう立派なデュエリストだ!きっと大丈夫だろう!……それはそれとして勝太!!お前にはリベンジさせてもらうぞ!!』

 

勝舞もまた、声も変わり身長も伸びた"大人の姿"になっていた。そして、デッキを構える!!

 

『──へっ!いいぜ、クソ兄貴程度コテンパンにしてやらァ!!!』

 

『『デュエマ、スタート!!』』

 

勝太「蒼き革命と燃える絆DREAM」

VS

勝舞「蒼炎に燃える怒りの龍」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキは再び、先に進んでいた。"努力"、"勝利"の2つを学んだのならば、最後に来るのは……ユウキにとって一番足らないもの。

 

 

『────来たね、ユウキくん。』

 

──………そら、最後は"友情"ってヤツだよな。

 

そこに居たのは、"武藤遊戯"。

"遊戯王"という作品において、キング・オブ・デュエリストであり、カードとの絆と仲間たちとの友情を持つ青年である。

 

『──ふふ、君ならもう理解してるよね。友情については。………けれど、理解だけでは意味は無いよ。』

 

──…………

 

『君は、まだ"理解している"だけ。それだけじゃ意味は無いよ。

君は"自覚"するべきだ、君には多くの友情と信頼があると言うことを!

 

そう言うと、腰のカードケースからデッキを取りだし、腕に装着している"デュエルディスク"にセットする。

 

──………これは、そのための決闘(デュエル)……!なら、受けて立つしかないよな!!

 

そう言い、ユウキもデッキを取り出す。……が、そのデッキが突然光り出す─!

 

──!!?な、なんだ!!?

 

光が収まると、ユウキはデッキを確認し、驚愕した。

 

── せ、先生や他の奴らがカードになってるぅ!?

 

───なんとユウキのデッキが、先生やミネ団長と言った生徒に変わっていた!!

 

すると、遊戯がデッキを指さし、話しかけてくる。

 

『それは、君が紡いだ絆。君がこれまで紡いだ生徒や先生との絆のデッキだ。……けれど、君が真にそのことを自覚しないと、デッキは答えてくれない。』

 

──!?

 

『さぁ、構えるんだ!!そして、自覚して感じ取るんだ!彼女たちとの絆を!信じるんだ!君と彼女たちに結ばれた友情の絆を!!

 

──やるしかない……!!

 

『デュエル!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキと遊戯のデュエルは、一瞬で終わった。なぜなら、ユウキのカードたちは──

 

──ば、バニラばかり!?

 

バニラモンスター………要は、効果を持たないカードで構成されていた。さらに───

 

──魔法、罠に関しては、名前すらない──!!?

 

なんと、彼の持つカードは全て"効果が記載されてないカード"であった!

 

そう、遊戯が言っていたのはこういう事である!

 

──………本当に、アイツらとの……先生やミネ達との絆を自覚して、感じ取らないと効果すら見ることはできない……!?

 

『………荒治療なのは、許して欲しい。けれど、こうでもしないと君は気が付かないだろうから。……さぁ、行くよ!!』

 

──っ!!

 

ユウキは何も出来ず、2回、3回と敗北していく。

 

何度も敗北していく中で、ユウキは答えを得ようとしていた。

絆とはなにか、何を感じとればいいのかと。

………が、ユウキは何も分からなかった。

 

──(クッソ、なんもわかんねぇ!?………そもそも、絆とか、あるのか……?)

 

ユウキは次第にそう思っていた。けれど、それを否定する材料はあった。

 

──(好感度………そういや、みんなある程度高かったよな。関わってないやつも、別に悪くない数字だった。)

 

──(……………エンジニア部。アイツらにはめちゃくちゃ世話になってるよな。ドギラゴン閃の調整やメンテナンス。それに結構構ってくれるし………)

 

──結構、信頼関係は築けてるんじゃ──!?

 

何度目かのデュエルの時、ユウキがそう呟くと、手札にあったエンジニア部3人のカード効果が出現し、魔法罠の効果や名前が現れる。

 

──………少しは抵抗してやらねぇとなぁ!!手札から魔法カード「創作!!エンジニア部!!」を発動!このカードの効果で手札・デッキから「エンジニア部」と名のつくカードを呼び出す!!こい、「エンジニア部 ウタハ」「エンジニア部 ヒビキ」「エンジニア部 コトリ」!!

 

エンジニア部ウタハ

ATK2000

エンジニア部ヒビキ

ATK1800

エンジニア部コトリ

ATK1500

 

『………とうとう、自覚出来たね。さぁ、どんどん行こう!!』

 

──(そうだ、俺は色んなやつと関わって来た!!もう、きっと、疑わない!!この絆を、この信頼を!!

 

だから── 力を貸してくれ!!)

 

そう願うユウキ。築いた信頼に気が付き、自覚したことでユウキのデッキは本来の力を取り戻す──!!

 

ユウキの手には、無数の勝ち筋が生まれた。どんな逆風に吹かれようと、揺らぐことの無い信頼によって……!!

 

 

──行くぞ、遊戯さん!!手札から「シャーレの招集」を発動!!俺の手札と場の"モンスター(生徒)"をデッキに戻し、その後EXデッキから召喚条件を無視して生徒達を呼び出す!!

 

そう言い、ユウキが空に手を掲げる

 

その瞬間、ユウキの元に生徒たちが現れる。

 

──頼むぜ、みんな。

 

そうして、現れた生徒たちは遊戯の方へ向く。

 

「Cleaning&Clearing」

ATK4500

「アビドス廃校対策委員会」

ATK4500

「アリウススクワッド」

ATK4500

「救護騎士団(ミネなし)」

DEF3000

「超越せし絆 蒼森ミネ&シロコ*テラー&梔子ユメ」

ATK5000

 

──…………いやぁ、信じてるけど信じられないよね。

 

『うん。なんというか、効果もえげつないような気がするよ?』

 

──超越せし絆の3人の効果。場に出た時、デッキから「愛する者の為に」を発動。この効果に、相手はチェーンできない。

──「愛する者の為に」の効果、超越せし絆に装備される。このカードを装備した生徒は場から離れず相手の効果を受けない。

 

『え!?』

 

──そして、超越せし絆の3人は「愛する者の為に」を装備していると、攻撃力を3倍になる。

 

「超越せし絆 蒼森ミネ&シロコ*テラー&梔子ユメ」

ATK5000→ATK15000

 

 

『───自覚したら、したで脅威過ぎない??』

 

──「C&C」の効果、相手の場のカードを全てデッキに戻す。

 

『なんだって!?なら手札のエフェクトヴェーラーを発動!効果で』

──「救護騎士団」の効果、相手が手札からカードを発動した時発動できる。その効果を無効にし、デッキに戻す。

 

『なんだって!?』

 

──これで、「C&C」の効果で遊戯さんの場はなくなった。「アリウススクワッド」には守備貫通と戦闘破壊無効が、「アビドス対策委員会」にはなんでも無効が2回と効果破壊無効がついてる。………なんだコイツら。

 

『君がそれを言うのかい!?』

 

──知らんな。(天下無双)バトルフェイズ。散々蹴散らされたんだ、やり返しても文句はねぇよなぁ!?全員でダイレクトアタックじゃぁぁ!!!

 

『う、わぁぁぁぁぁ!?!?!?』

 

 

 

 

 

 

ユウキは生徒たちとの絆を感じ取るとこに成功した。

 

──………ある意味、俺の立場って先生みたいなもんだったんだな。あのデュエル。

 

『………そうだね。先生は、生徒たちと絆を紡いで行った人だから。参考にさせてもらったよ。』

 

──………なるほどなぁ。

 

ユウキは、先生に関するカードがなかったことに関して、納得した。

要は、プレイヤーを"先生という立場に置くこと"でゲームを成立させていた。

最初から効果を使えなかったのは、"先生と生徒との絆がない"からだろう。

 

けれど、ユウキが結ばれた絆を自覚することで、"先生というプレイヤーが先生としての役割を認識し、絆を結ぶことで生徒たちが力を貸してくれた"ということなのだろう。

 

『………さて、そろそろ帰る時間だね。………今の君なら、"友情"を自覚し、"努力"によって力をつけ、"勝利"を呼び寄せることが出来るはずだ!《がんばって!』

 

──………おう!行ってくる!!

 

そして、ユウキは白い部屋を走り出す。

勢いよく、迷いなく。

 

そのまま、走り去っていく───。

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキが走り去って後ろ姿まで見えなくなった後、遊戯は後ろに目を向ける。まるで、"誰かがそこに居るように"。

 

『行っちゃったね。────どうか、見守ってあげてね、■■■(もう一人の僕)。彼の成長を。これからの、彼の世界の未来を。』

 

まるで、願うように空にそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま部屋を走り続けていると、扉を見つけた。

 

ユウキは、その扉を開け────

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ました。

 

──………よし、行くか。

 

見渡す限りの砂漠。肌を打ち付ける風は寒い。

 

空は雲におおわれ、中から青い光が見える。

どうやら、間に合ったのだろう。仮死状態であった己の肉体が、先程の夢のようになっているかは、分からないが────

 

 

──んなとこ、今は関係ない。………あっちだな。行くぞ!!

 

希望は、まだ途切れてはない。





覚醒というか、強化イベです。なんでこのイベが出現したのかは次回にサラッと出します。

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