特に理由のない幸せが男子生徒を襲う   作:ガチャ石は貯めない

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作中で、"晄輪大祭"と"キヴォトス大運動会"の2つの言い方を度々使ってますが、頻度はその時によるので余り気にしないでください。

あと、割と今回は長いです。



男子生徒と晄輪大祭(2)

──ずびばべん"でじだぁ"ぁ"………

 

"うん、よく言えました。"

 

ユウキは現在、土下座しながら謝っております。遅れましたの一言を言うにしても、悪びれもなく言おうとして居たこいつが悪い。

 

"それで、なんで遅れたの?修行を始まる直前までやって、汗を落とすためにお風呂に入っていたのはわかったけど………その時はまだギリギリ間に合う(・・・・・・・・)時間だったんでしょ?"

 

──…………その………人助けしてたら遅れました……。

 

"人助け?"

 

ユウキは語った。ここに来るまでの出来事を。

 

まず、ユウキはここと自分の家との距離や、かかる時間を話した。そして、自分はそもそも遅れる気がなかったことを話した。

 

ユウキは遅れる可能性が生まれるぐらいの時間……開会式が始まる20分前ぐらいには出ていた。

 

呑気に風呂に入っても、時間に遅れないようにはしていたのだ。腐っても時間に遅れたら怒られるぐらいはこの"(恋愛から逃げたい)戦闘バカ"でも理解している。

 

ユウキの家から晄輪大祭の会場までは、直通で向かえば10分程度(・・・・・)。道なりに行っても急げば20分(・・・) で会場に着く。

 

だが、ユウキが来たのは開会式が終わり第一競技が始まる前。

 

開会式が約10分程度なので、単純計算で30分程度の遅刻………そして、その理由が人助け(・・・)である。

 

そして、本題であるどうして遅れたのかの話になった。

 

まず、アコがユウキに質問をした。

 

「道なりに来たのですか?」

 

そう、"直通"か"道なり"なのかを聞いておかなければならない。なぜなら、この後の判決を極刑にする可能性もあるからだ。だが、その疑問はユウキの次の言葉によって吹っ飛んだ。

 

──いや、直通。実はさ………カイザーの兵士にカヤ防衛室長が追いかけられてたんだ。

 

「「「「え!?」」」」

 

"──え"

 

なんと、ユウキは"不知火カヤ"の名を口にした。

 

そう。結局SRT学園を潰せず、カイザーとの契約が果たせなかった不知火カヤ防衛室長は、一度はその立場を降ろされたり、一時期牢屋にぶち込まれたりしながらも、再び防衛室長に成り上がったのだ。

 

なお、それには先生が手伝ったりしたそうだが、それは別のお話。

 

──なんかよ、多分色々繋がってた時のことで揉めてたっぽくてな。とりあえず、追いかけてきてたカイザーのヤツらを蹴散らして、適当なところに置いていこうとしたんだけどよ……

 

"したんだけど……?"

 

──………カイザーの奴らはしつこくカヤ防衛室長を狙ってたからよ………とりあえず、近くの拠点諸共爆散させた(頭ゲヘナ)

 

「「「「「───ええ....(困惑)」」」」」

 

意外っ!それは蹂躙ッ!!

 

しつこく狙ってくるなら、叩き伏せた方が逆に早く会場に着けると考えたユウキは、カイザーの拠点を爆 破 ☆

 

カヤを救いつつカイザーを蹴散らすのに手間取った結果、遅れたようだ。

 

そこに、先生の手伝いと運営の一員として居たヒマリとリオが話していた。

 

「……………ヒマリ、彼の言い訳の裏は取れた?」

 

「うるさいですねぇあなたは。もう数分前に取れてます。私をなんだと思って「そう、なら嘘ではないのね?」…………ええ。街のカメラをハッキングして捜索したら、物の見事に映ってましたよ。彼がカヤ防衛室長を脇に抱えて走り回っている様子が。」

 

「…………そう。なら、信じる他ないわね。」

 

「ちなみにですが、カヤ防衛室長をちゃんと連邦生徒会に届けているのもポイント高いですね。カヤ防衛室長が脇腹に抱えながら届けられたので、リン代理会長の顔はそれはもうすごいことに────むきゅ」

 

先生はヒマリのほっぺを手で挟んでモミモミした。

 

"ありがとうヒマリ。おかげでユウキがまたぶん殴られる必要が無くなったよ。"

 

そう言いながらヒマリを撫でる先生。ヒマリは嬉しそうに撫でられていた。

 

──………オラ、また殴られるんか???

 

「「「「お望みなら」」」」

 

──結構です。(即答)

 

 

 

 

お説教が終わり、ようやく立てたユウキ。そこに、先生が視線を向けてきた。

 

"………さてと、ユウキ!そろそろ出番だよ!"

 

──へ?出番??というか、オラはなんの競技に出たら…??

 

そう、そもそもここは晄輪大祭。ユウキにも出る競技がある。だが、ユウキは遅れたのでルールなどは分からないし、出る競技も知らない。

 

「では、説明しましょう!」

 

そこに、メガネをかけたアコがバインダーをもってやってきた。

 

「ユウキさんには、特殊ルールを設けています。前までの………出会った頃のユウキさんでは必要はなかったのですが、今の実力では対等に競える相手はヒナ委員長やアビドスの小鳥遊ホシノさん。あとはC&Cの美甘ネルさんのような、各校を代表する生徒のみ………それも、"戦闘"という分野においての代表です。」

 

その説明に、ユウキは?を浮かべた。

 

──オラ、そこまで素は強くねぇぞ??

 

「───潜在能力を解放したらヒナ委員長とガチのタイマンができる人が弱くないわけないでしょう???」

 

──スミマセンデシタ………

 

"縮こまっちゃった……何したのユウキ。"

 

「訓練所を2人で破壊しました。もはや全損という方が正しいです。」

 

"何やってるのさユウキ"

 

──ハイ……ゴメンナサイ…

 

ユウキは再び土下座の体制になりながら謝るしかできなかった。

 

「──おほん!話を戻します。ユウキのみの特殊ルール─── 要は"ハンデ"をつけます。内容としては

・神秘を使用した技の使用を全て禁止。

・潜在能力解放の使用を禁止。一部で発動するとかもだめです。

・5つの種目に参加し、その中の3つに勝利すれば景品を変化させる権利を手に入ります。

・ミレニアム製の専用装備───ドギラゴン閃とバスターエッジは、緊急時のみ使用を許可します。競技中は装備していても使用は不可です。

これらのルールが晄輪大祭の"競技中のみ"ユウキさんに課されます。いいですね?」

 

──ナ ン テ コ ッ タ イ\(^o^)/

 

ユウキはめちゃくちゃ制限をかけられた上で戦わねばならなくなった。

 

「あと、このルールを破れば、たとえ3つ以上競技に勝利しても権利は与えられませんので。」

 

さらに、破れば問答無用でどこかの学園にぶち込まれる事が確定した!!

 

──人 生 オ ワ タ\(^o^)/

 

説明しよう!今までのユウキは、性能をもりもり盛られて来たが、そもそも素の身体能力は並程度である!!(ここ重要)

"本来の青年の姿"ならともかく、現在は小5ぐらいの肉体!!能力は強いし戦闘面でもクソ強いが、そもそものこの時の素の身体能力は──

 

─────イオリやシロコより弱く、頑張ってモモミド姉妹とタイマンで引き分けに持って行ける程度である!!

 

──(あかぁーーーん!!!真面目にやっても負けるぞぉーー!?………どうしよ………さすがに、今から変えてくれとはいえねぇし……何とか頑張って勝つしかない!!)(無理)

 

ユウキは頭を抱えるしかない。けれど、負ける訳には行かない。めちゃくちゃデバフをかけられているが致し方ない。コラテララルダメージってやつだ。

 

──(…………死なない程度に、無理しよう)

 

 

 

 

 

………しばらくして、ユウキは準備運動をしつつ移動していた。

 

『"まずは、障害物走だね。キヴォトス基準だろうから頑張ってね!"』

 

と、先生が言っていた。………最悪、死ぬかもな………。

 

そして、会場の競技場に出ると──

 

 

ワァァァァァア!!!!

 

けたたましい叫び声に似た歓声が会場を包み込んでいた。

 

──…………

 

そして、司会進行役の生徒がマイク片手に解説を始めた。

 

『さぁ!!キヴォトス大運動会目玉の1つ!!障害物競走の時間だァァァァ!!!』

 

『ルゥールは簡単ッ!!コースに仕掛けられた障害物を乗り越えてゴールを目指すだけ!!ちなみに、今回はミレニアムが主催者としているので、宣伝も兼ねてかなり多くの妨害が仕込まれているぞ!!心してかかるように!!』

 

──ええ....(困惑)

 

ユウキは指定位置に移動しつつ、困惑していた。

 

──(いくらなんでも、キツくね??最悪、捨てるか。うん。命大事に行こう。)

 

ちなみに、第3走者のようだ。とりあえず、どんなのか観察するか〜………

 

 

 

 

「うひやぁ!?ゴム弾がめちゃくちゃ飛んできたァ!?」

 

「いやいやいや!?四方八方から捕獲用ネット飛んでくるのおかしいよ!?」

 

「いやぁーー!!火炎放射器つけたの誰よー!!服と髪の毛燃えちゃうじゃない!!」

 

モブ生徒たちが数々のトラップに悪戦苦闘していたり

 

「うわぁ!?地雷まであるの!!?」

 

「ッ……この設置の仕方は……アズサか!」

 

吹き飛ぶモモイに仕掛け人を見破りつつ突破するサオリ。アズサは(`・ω・´)フンスッ!って顔をしていた。

 

すぼぉ!!

 

「うひゃあ!?何よこれ!?」

 

『足を取られるミニ落とし穴です!!』

 

「はぁ!?何よそれ!!」

 

「………はぁ、温泉開発部ですね?」

 

「間違いないかと」

 

「ハーハッハッハッハーッ!先生に頼まれたからな!かなりの数を施したので、かなり突破は困難だ!」

 

「大変だったよー!」

 

なんということでしょう。人の心はないのだろうか??

 

体力を温存したいと言うのに、なかなかに体力が削られる事が予測できる競技になっていた。

 

──終わりだ…………(絶望)

 

ユウキの目は死んだ。こんなの勝つ負けるの前に、死ぬか死なないかしかない。

 

そして、とうとうユウキの番が回ってきた。

 

『さぁ!!とうとう登場です!!皆さん大注目の選手、明楽ユウキ選手です!!唯一のシャーレからの参戦。この第3走者目の競技場どうなりますかね?』

 

『そうですね………ユウキ選手は神秘の使用不可、装備している物も緊急時以外は使用不可です。耐久力に関しては先生と同等………先生と同等!?え、これはまずいのでは!?』

 

『え、その情報本当なんですか??』

 

『どうでしょうか、シャーレの先生!!』

 

『"間違いないよ。耐久力に関してはその通りだよ。ただ、ユウキは神秘の使用を許可されてないんじゃなくて、神秘をもちいた技の使用がダメなんだよ。"』

 

『なるほど………ならば普通では??』

 

『"と言ってもね、ユウキにとっては「神秘を使う=技を使う」って言うぐらいには使いこなしているから………だから、この大会中は耐久力を強化する程度しかできないと思うよ?"』

 

『『………勝てます、それ?』』

 

『"………ダメそう"』

 

──(言わないでぇ………ほんとに耐久力を強化する程度しか出来ないんだよォ……。せめて、身体能力ぐらいは………いや、技じゃないなら上げてもいいのか。なら何とかなるかも?)

 

「位置について!」

 

──(おっと……行くか!!)

 

「よぉーい!ドン!!」

 

走者たちはピストルの音と共に走り出した。

 

ズドドドドド!!

 

すると、すぐさまゴム弾と炎が設置されたロボットから放たれる。

 

「ニンニン!これくらい余裕です!」

 

「風紀委員のスナイパーとして、このくらい!!」

 

「これくらいは余裕ッスねー」

 

「ん、問題ない」

 

──………神秘自体は使えるから、目を強化すれば見えるし、何とか行ける。炎はそもそも放たれる前に逃げればよし………ここから少しスピードを上げて……!!

 

ユウキはいきなりスパートをかけるように走り出す。

 

「「「「!?」」」」

 

そして、設置されたロボットから捕獲用ネットが四方八方から飛んでくる。

 

──ふっ!!

 

ユウキは膝を地面に擦り付けながらイナバウワーみたいに避けていく。神秘を自分の足と地面に薄く張り、減速するのを軽減することで、全てを回避することに成功した。

 

「なっ!?おい!アレはいいのか!?」

 

『技ではないですね。』

『技じゃないですね。』

『"技じゃなくて技術だね。身体能力も少し上げてる程度にしてるし。ルール違反はしてないね。イオリー!頑張れー!"』

 

「うるさい変態!!というかあんなのアリなのか!?」

 

「ルール上問題ない。そもそも、回避の仕方は人それぞれ。」

 

「アレは、イズナの知らない未知の忍法…!?」

 

「いや、忍法じゃないと思うッスよ……?」

 

そんな雑談をしつつ、他の走者たちも普通にくぐり抜けて行く。

 

そして、問題の地雷ゾーンに突入したユウキ。

 

──(地雷は、踏んですぐ爆破ではなく、足が離れてから爆破するようになっている。つまり──!!)

 

──ゴリ押しが可能!!うぉぉぉぉ!!!

 

「「はぁ!?」」

 

「ん、ユウキならやると思った。だから、私も──!!」

 

ユウキとシロコは地雷が爆破する前に走り抜けて行く。

 

ふたりが通る道の地雷はどんどん爆破し、煙が後ろのイオリやイチカの視界を隠す。

 

そして、そんな状態で地雷を踏まずに走ろうとすれば───

 

カチッ

 

「「あっ」」

 

ドカーーン!!

 

回避出来ずに爆破されるだけである。

 

そして、シロコとの一騎打ちになったユウキは足が取られる落とし穴ゾーンに突入した。

 

───が、ユウキは楽々と進んでいく。

 

──神秘を封じされてないならこういうのは何とかなるんだよォ!!

 

『な、なんと!?神秘を落とし穴の蓋として使用して歩いています!!』

 

『これも、技というよりかは技術ですね。律儀に自分が通る瞬間に足に神秘を流して、穴に蓋をしています。空中に逃げたりせずにそのまま走っているので技と言い張ることは出来ませんね。』

 

「っ………負けない!!」

 

『砂狼シロコ選手!食い下がる!!落とし穴を巧みに躱して、スイスイ行くユウキ選手とほぼ同時に落とし穴ゾーンを突破!!』

 

ユウキとシロコは走る!ゴールは目の前まで迫る!!

 

「負け、ない!!」

 

──っ!!!

 

ふたりは互いに負けないように走る!シロコはユウキより先に、ユウキはシロコより先にゴールしようとする!

 

そして、ユウキは一瞬本気になった。

 

潜在能力を解放するでもなく、神秘で技をする訳でもなく、身体強化を足にのみ集中させ走る!!

 

「っ!?」

 

シロコは置いていかれ、ユウキがゴールテープを切る。

 

『第3走の勝者は、明楽ユウキ選手ぅぅ!!最後の最後で、シロコ選手を完全に追い抜きました!!』

 

『"最後、足に全力で神秘を持って行ってたね!凄いスピードだったよー!"』

 

『先生、これ技ですか?』

 

『"さすがに、これを技と言うにはどうかと思うよ?ただの身体能力強化を足に集中させただけだろうし。"』

 

『では、セーフですね。』

 

──はぁ…はぁ…よっしゃ……あと2つ……!!

 

「はぁ…はぁ………っ……ん、負けた。ユウキはやっぱり強い。でも、次は負けない。」

 

その後、遅れてイオリとイチカがゴールした。

 

「クッソ……離されたとはいえ追いつけないなんて……」

 

「はぁ…はぁ……いやぁ……完敗っス……」

 

こうして、ユウキは見事一勝をもぎ取った。




5000文字越えはさすがに長すぎるなぁ……浮き沈みあり過ぎだな、ほんとに。

それはそれとして、男子生徒の秘密〜11個目ぐらいか??

ユウキの身体能力は、基本は神秘で色々と強化してます。本来の青年の時の素の身体能力はシロコと真正面から押し合って、拮抗する程度です。ただし、本気でこられたら負けます。
今の小5程度だとモモイ程度でやっと互角になるかなぁ〜?程度まで落ちてます。イブキには多分勝てます。

ちなみに、この強化は"界王拳"みたいな強化技とは扱いが違います。
これの元ネタというか……こんな感じかなってのはドラゴンボール(長いのでDBと表記します。)から来てます。
多分ですけど、DBだと気での(無意識とか意識的とか関係なしの)身体能力強化は元のステータスに+○○%みたいな感じで
界王拳なんかは元のステータスに身体強化分を+した状態からさらに×2倍や×3倍にするって感じです。
これのせいで、身体の許容量を超えて反動があるのだと解釈して書いてます。肉体を鍛えて成長させる分、耐えられる許容量は増えるけど、その分身体強化もプラス分は増えると思うんですよね。

なので、神秘での身体能力強化はユウキがキヴォトス人並の力を出すための行為として見ていただければ幸いです。ちなみに、この描写は晄輪大祭が終われば、多分無くなると思います。はい。

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