特に理由のない幸せが男子生徒を襲う   作:ガチャ石は貯めない

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男子生徒と晄輪大祭(3)

続いていく晄輪大祭!!

 

ユウキは一時の休みを取ったあと、次の競技のために準備運動をしていた。

 

『さぁ!!まだまだ終わらないキヴォトス大運動会!!!騎馬戦の次はこの競技!"借り物競走"───!!!』

 

『ルールは知っての通り、コース上に置かれた机の上にある紙を取り、その中に指定されたお題のものを借りてくるというもの。ちなみに、中に書かれているお題は各校によって配られたアンケートを集い、抽選されたものです。』

 

『"おお……っ!それは楽しみだね。そういえば今更だけど、私が解説に入っているのは問題ないの?』

 

『『大丈夫です。何も問題はありません。』』

 

『"力強いなぁ……"』

 

『さぁ!!どんなお題が繰り出されるのか!それではスタートです!!』

 

こうして始まった借り物競走。

 

ユウキが手に取ったお題は───!

 

 

──(な、なにぃィィ!?ば、ばばばばばばかな!?やばばばばば)

 

ユウキはその紙を取り中を見た瞬間、めちゃくちゃ小刻みに震え始めた。

 

『な、なんということでしょうか!?ユウキ選手が小刻みに震えています!!』

 

『"あ〜………多分、あるある(・・・・)を取っちゃって動揺してるのかも?"』

 

先生の言う、"あるある"……そう、それはつまるところ……

 

──(し、"親しい"……"異性"……だとぉ!?………ま、マズイぞ………頼れる人がいない!!)

 

そう!ユウキが取ったお題は所謂ムフフ系のお題!!たまに良くある微笑ましいアレだ!!

 

そして、ユウキがこのお題を見て最初に思いついた人は3人!

 

蒼森ミネ・シロコ*テラー(クロコ)・梔子ユメの3人である!!

 

だが、蒼森ミネは救護班として活動中なのでこの場には居ない。

 

シロコ*テラーはこの競技に参加しているので誘えない。

 

梔子ユメはホシノと共に外ので店にいるようで連れて来れない。

 

──(…………あれ、詰んでね??)

 

なんということでしょう

 

 

今までの幸運が巡り巡って来たのか、ここで最後の頼みになっていたであろう小鳥遊ホシノすら居ないため、お題のクリアができない状況に置かれてしまった!!

 

 

──(し、親しい異性……親しい異性………ダメだ!?思いつかねぇ!!)

 

そもそも、男性において親しい異性──つまり、親しい女性の定義がわかってないのだ。

 

"多分当てはまる"人は分かっても、"当てはまる"と確信できる人を、彼は思いつかなかった。

 

あーだこーだとユウキは悩む。一刻も早く動かなければこの競技を落とすことになる。まだ1つと言えど、許容範囲内だからと言って甘く見ていたら足元を掬われる。

 

そう、格闘ゲームとかでよくある『まだ1乙ぐらい落としても、巻き返せるからいいよね』って思っていたらいつの間にかピンチになるみたいに。

 

ユウキは悩む。悩んで悩んで、ミレニアムの応援団の方を見る。

 

──…………賭けるしかねぇ!!

 

ユウキはその元に走り出す。そして、その名を大声で呼んだ。

 

 

──ウタハーーー!!!ちょっと来てくれーー!!

 

ユウキの声は、呼ばれたウタハの耳に届いた。

 

「──っ!?な、なんだいユウキ!?」

 

──わりぃんだけど!オラと来てくれねぇかな!?頼む!!

 

「わ、わかった!すぐに行く!!」

 

ウタハはユウキの申し出に即答し、ユウキの元にすぐに来た。

 

「確か、今の競技は借り物競走だったね。なら今すぐにでも行こう。見たところ、私たちが最初に行けそうだからね。」

 

──おう!行くぞー!

 

ユウキとウタハは手を繋いで走り出す。少し身長差があるので"成長期の弟と走っている姉"のような感じになっていた。

 

どうやら、他の選手は割と苦戦しているようだ。

 

「誰かー!ツァーリ・ボンバーの等身大模型を持ってる人は居ませんかー!」

 

「あるよ〜」

 

『あるの!?』

 

 

 

 

カイテンジャーロボのプラモデルを持ってる人はいませんかー!」

 

『"あ、私が持ってるし貸そうか?"』

 

「せ~ん〜せ〜い〜??」

 

『"ミ°ッ"』

 

 

 

「チビシロコ、ガイアッシュ・カイザーのプロモ持ってる?」

 

「ふざけ、ないで────!!!」

 

「………調べたら、めちゃくちゃ高いわよコレ。」

 

「すごい、ですね………」

 

「わぁ〜☆」

 

 

 

 

 

 

その後、難なくユウキとウタハが一番でゴール。

 

紙を審査員であるノアに見せた。

 

──ほい。

 

「ありがとうございます。確認しますね。…………なるほど、彼女を選んだ理由は?」

 

──オラの武器とかの調整とか、メンテナンスとかでいつも世話になってるから。あと、暇つぶしに寄ったらよく相手してくれるからだな!

 

「………確かに、私も暇な時は相手をしているね。ヒビキやコトリも懐いているし、お得意様であるからね。………それに、よく発明品のテストに付き合ってくれる彼を、邪険に扱う気はないよ。」

 

「………なるほど、2人の反応を見るにお題と合致しているでしょう。合格です♪」

 

──よっしゃ!

 

「やったね。ユウキ」

 

──おう!

 

ユウキは少し軽めに飛び、ウタハは笑いながら

両手でハイタッチした。

 

 

『仲がいいですね〜』

 

『先生的には、どう思いますか?』

 

『"昔から一緒にいるサオリ達じゃなかったのが意外だな〜って思ったけど、そういえばあの四人、今日は出店やっていた事を思い出したよ。"』

 

『『さすがに連れて来れませんね。』』

 

『"うん。ユウキがあの4人や、一緒に住んでいる子達以外なら、ウタハを選ぶだろうね。ウタハは特に、ミレニアムの中でもユウキと関わりのある生徒だし。"』

 

『納得のいく人選だったんですね〜』

 

その後、ユウキは借り物競走で1位になった。最初に着けたので何とかなった感じだ。

 

ちなみに、最下位はシロコ*テラー。さすがにガイアッシュ・カイザーのCSプロモは無理よ。気になったら調べてくれ、お値段がすんごいから。

 

 

 

 

 

 

しばしの休憩が挟まるこの時間。ウタハはユウキを撫でながらゆっくりしていた。ユウキも、されるがままゆっくりしていた。

 

ちなみに、近くにはホシノ達アビドス組が居る。どうやら席がお隣だったようだ。

 

その様子を、ヒビキとコトリは眺めていた。

 

「…………な、なんかすごいね。」

 

「ウタハ先輩がこうしてユウキさんを撫でる時は、疲れているかリラックスしているかのどちらかが多いです!ということはつまり……」

 

「……うん。私たちも隣でゆっくりしよう。」

 

「……そうですね。」

 

ヒビキとコトリもユウキとウタハの隣でゆっくりしていた。次の競技までの少しの時間。彼女たちは各々がゆっくり休むのであった。




アズサにしなかったのは、純粋にウタハを出したかったからです。アズサファンの皆様すみませんでした。

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