しかし、ユウキくんは本来アリウスの生徒!そう易々と入ろうとはしないでしょう!という訳で、トリニティに入る前からになります。
入るやつは……またいずれ書きます。
アリウス
それは、かの少年が所属していた場所。
今はもう────ただの廃墟になってしまった場所。
激戦があったのか、そこにはクレーターが幾つも存在し、その戦闘の激しさが伝わってくるだろう。特にデカイのが、古びた聖堂のような建物があった場所。
─────ここで、何があり、何が起こったのかは、誰も知らない。
真実すら聞けぬまま、それは闇に捨てられるだろう。
──………はは……。っっかれたぁ………。
今現在、ベッドの上で寝っ転がりながらスマホで漫画を読んでいる彼の名は、明楽ユウキ。
絶賛バイト三昧な生活を送る一般人である。
学生でもなく、ただのフリーターである彼は、平日はバイトに明け暮れ、休日は漫画を呼んだりゲームしたりして暮らしていた。
かつては"アリウス分校"に所属していたが、生徒会長……という名の年増ババアを屠ってさっさと辞めた経歴を持つ以外は、てんで普通の一般人。
へ?「他の学園なり所属すればいいのでは」だって?
一応、"人殺し"ではあるのでね〜……そう簡単には行かないだろうと諦めたのだ。
ちなみに、かつてアリウスに居た奴らは皆、各々好きに生きている。
あの場所は……かつてアリウスがあった場所は年増ババアとの戦いでボッコボコになったので、人が住めるようになるまでかなりの時間がかかるだろう。おそらく、近くには居るかもしれないが、あそこに住んでいるアリウス生徒はいない。
俺調べによると、基本はトリニティに流れているが、一部はアビドスやゲヘナに行っているそうだ……あとの一部は、聞いた事のないところに行ってるとか。
……好きに生きれるようになってて、フリーターながら感動したよ。
──ふう。…………寝よ。
まぁ、俺のお先は真っ暗かも知れないが、アリウスの皆は、少なくても俺よりかは光が差し込んでいるだろうし、大丈夫だろ。
そう考えて、今を生きている。
それが、愚かな事だと理解はしている。
けれど、下手に色々する必要はないと、そう思っているから……。
俺は、後悔するのだろう。
──……………だからまぁ、後悔しないように生きるには、こうするしかないんだよなぁ…。
今は夜。時間にしては00:00。
つまり、日付がちょうど変わった時間帯だ。場所は、アビドスである。
なんで夜に起きてるのかって?
まぁ、あるあるな事ではあるんだけど……。
──………(いるいる。愚かにも、大人に騙された子供が複数人。………あ、猫耳の生徒を眠らせやがった。)
俺が夜に、やることは1つ。
──"人殺し"をした馬鹿野郎の"人助け"ってね。さぁ、行くか。
『タッ』と、足音を鳴らしながら、ビルを落ちる。空中で一回転して、壁を蹴り誘拐犯の元に飛ぶ。
「…………よし、早く連れていくぞ。」
どうやら、車に猫耳の生徒を積んだようだな。ならば好都合。このまま壁伝いに迫って処す。
「よし、発し──」
バリンッ!!
俺は、運転席に居た生徒をガラス共々砕いて蹴る。一撃で意識は刈り取れたようだ。
「なっ、てめ──」
もう一人も、思いっきり殴って気絶させる。軽く脳を揺らしてやればこれぐらいは行ける。
──っと。お仲間も仲良く処すからな〜
そう言いながら、いつの間にか銃を構えて周りに居た不良生徒たち。
「だ、誰だ!!何もんだお前!!」
──ふっ………なぁに、ただのフリーターだよ!!!
不良生徒たちの群れに向かって突撃する。この程度の数は、大したことはないのだ。
──………ふう。猫耳の生徒は……一応アビドスの校門の前に置いとくか。
こうして、不良生徒たちを処した後、さっさと帰って寝た。
朝になれば、またバイトが始まるからね。
"やぁ、君だね?うちの生徒を助けてくれたのは。"
──どちら様ですか…??
【悲報】一般フリーター、シャーレの先生に目をつけられる【助けて】
──な、何とかごまかせたァ………いや、引いてくれたって事にしとく方がいいな。
どうやら、防犯カメラに俺の姿がバッチリ映っていたようだ。一応、覆面付けてたんだけどなぁ……?あ、でも俺"男"だしな。そらみつけようと思えば見つけられるか。
──…………まぁ、下手に関わるよりはマシだろ。とりあえず、ヤバそうな奴らは処す。………あの年増ババアも、生きてる可能性はあるんだし。
こうして、先生に認知されたと言えど、悪人を処すのは辞めずに続けていた。
アビドス砂漠に居たカイザーグループとアビドス高等学校との戦いに、(先生に頼まれたので)陰ながら参戦して、兵士を減らした。
(また先生に頼まれて)わざわざミレニアムに行って、ゲーム開発部の手伝いをしたり。
(またまた先生にer)行きたくないトリニティに行って、元アリウスメンバー全員が補習授業部にぶち込まれてるのを知ったり……。
…………色々やったその結果、嫌な計画を知る事になった。
──…………『エデン条約』。を、潰そうとしている年増ババア。黒服、こりゃマジか?
黒服に呼ばれたので、指定の場所に行ったら、クソみたいな計画を知りました。
あの年増ババアは、まだ生きていた。
しかも、トリニティに潜伏し、あまつさえかつてのように支配しようとしている。
『エデン条約』を徹底的に邪魔することで、トリニティ内の情勢をめちゃくちゃにして、その隙にトップになろうと企んでいるようだ。
「クックックッ……ええ、本当の事です。悲しいですが、ベアトリーチェはまだ計画を諦めていないようで………トリニティに潜伏しています。」
──………潜伏先、シスターフッドなのか???アホでは???
「あの者が、シスターですか………あの歳で、学生の服を着て………ウワキツ」
──想像すら出来んわ。想像したくもないけど。………んじゃ、処すとしますか〜
「………処すなら、人目のつかない所に飛ばすなりする方がいいですよ。」
──おう。情報、感謝する。
「ああ、それと。」
──ん?なんかまだあんのか?
「───今日、エデン条約締結の日です。」
──もっとはよ言って??
俺は、黒服に別れを告げて、全速力でトリニティに向かう。
──………多分、居るんだろうなぁ………。って、マズ!!
『どす黒い気配』が、シスターフッドの近くにあるのは感じた。
しかし、既にミサイルが発射されている。
昔、用意していたであろう巡航ミサイルだ。どうにかして止めないと被害が酷いことになる。
ミサイルはあと数秒で目的にの場所に落ちるだろう。食い止めなければ甚大な被害が発生する。
ユウキは、全速力で巡航ミサイルを追いかけながら、思考を巡らせる。
──やるしかねぇ……!!ぶっつけ本番だぁ!!!
ユウキは、黒服に教わった神秘の概念を思い出す。
『神秘』とは、ヘイローを持つ者に宿る謎の力。キヴォトスに住んでいる者にも微量ながら、神秘を持つが、キヴォトス外では発生すらしない謎のエネルギー……だとか。
言ってしまえば、某漫画である『魔力』とか『霊力』とか『気』とか……多分、そんな感じ。
………故に、扱い方は人それぞれ。
肉体を強固にしたり、弾に込めて放ったり……
キヴォトスにいる生徒たちは、それを無意識に行える。
それはつまり、某漫画の『個性』とかと同じように
…………しかし、そう出ないものもいる。
彼は、走りながら巡航ミサイルに向けて標準を定める。
そして飛び上がり、手のひらを上に向けて掲げ、神秘を操り、形を形成していく。
──はあぁぁぁ……!!
円盤状に形取られた神秘は、高速に回転し、ユウキの手のひらの上で留まる。
そして、その手を振りかぶり───!!
──気円斬!!!
円盤状の神秘を巡航ミサイルに向けて放つ!!
巡航ミサイルは既に落下しており、あと少しでエデン条約を締結させる解除に直撃する所である。
気円斬は、巡航ミサイルをそのまま追尾して行き───
スパァ──ン!!
巡航ミサイルを真っ二つに引き裂いた。
引き裂かれた巡航/ミサイルは、その場で大爆発を起こした。
───が、負傷者は幸い0人。
犠牲者を完璧に押えて、人々を救ったのであった。
──………まだ、終わってねぇけどな…!!
そう言いながら、ユウキはトリニティに向けて走り出す。ベアトリーチェの気配は、未だにトリニティから動いていなかった。
会場は、突然の大爆発に驚き、皆がパニックになっていた。
「───馬鹿な……ミサイルが……!?」
そんな中、シスターフッドに潜入し、装置で変装していたベアトリーチェは呆気にとられていた。
自らが計画した巡航ミサイルによる爆撃、そしてエデン条約の契約の乗っ取り。
それら全てが防がれたのだ。無料呆気にとられても仕方がない。
「───いえ、まだ修正は可能。次なる手を──」
──打たせねぇよ。
そう言われ、思いっきり顔をぶん殴られるベアトリーチェ。その反動で頭部にあった変装装置が破壊された。
"──!?ユウキ!?なんでここに……って、彼女は……?"
──あのミサイルを放った張本人だ。んでもって、俺の獲物だ。
"獲物って……"
──先生。
ユウキは、疑問符を浮かべている先生に、酷く低音の声で話しかけた。
その声に、先生はただ事では無いことを察する。
──悪いが、コイツは俺が殺る。
"……………わかった。私たちは避難するね。みんな!!一旦調印式は中止!!一度離れるよ!!"
先生の呼びかけで、パニックになっていた生徒たちは離れていく。
「先生!私たちも!」
"うん!……ユウキ!"
先生は、ヒナと手を繋ぎ逃げる用意をして、ユウキに声をかけた。
ユウキは、先生に視線を向けてサムズアップで返し、ベアトリーチェを睨みつける。
先生は、そんな様子のユウキを背に走り出した。
──………よぉ、年増ババア。生きてたんだな。
「………まさか……いえ、確かに貴方なら、止められるでしょうね……。よくも、やってくれましたね…!!明楽ユウキ!!!」
──ハッ!ざまぁねぇな!!たかが学生ですらないやつに止められるなんてよォ!
「───き、貴様ァ!!!無力な子供の癖に、私の崇高な計画を邪魔するとは!!万死に値するぅ!!」
ユウキの煽りに、激昂したベアトリーチェは、異形の姿へと変貌する。
『ならば!!お望み通り、あの世に送って上げましょう!!!』
そう言うベアトリーチェに、無言で構えるユウキ。
そこに───
ドゴォォォォン!!
『ぬぅあ!?』
──!?
なんと、ベアトリーチェが爆撃されたのだ!
ユウキは、何処からやってきたのかと辺りを見渡すと、建物の屋根に……今は、トリニティの生徒として暮らしているであろう生徒たちが、
アリウス時代につけていたマスクを着用し、ロケランを構えていた。
こちらの視線に気がついた一人の生徒が、ユウキに向けてサムズアップする。
──………はは、度胸あんなぁ……。
ユウキ、今一度ベアトリーチェを見た。
地面に膝をつき、複数ある目は血走っていた。体力自体はありそうだが、そもそも冷静な判断はできていないだろう。
『よくも、よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもぉ!!!やってくれましたねぇぇぇぇえぇぇ!!!!』
凄まじい程の怒りと怨念が混じりあった咆哮。常人なら、すぐさま戦意が無くなるほどの威圧感。
さしものキヴォトス人と言えど、これ程の殺気は感じたことはないだろう。良くも悪くも、引き金が軽いが故に。
逃げ遅れた生徒の一部が、震えて動けなくなっていた。
そんなベアトリーチェを前にして、ユウキは冷や汗を書きながら、構えていた。
──………初っ端から、全力で……!!
そう決意して飛び出そうとすると、突然何処からか棒を投げ渡された。
──っ!?……え、なに??…『使え』?
その棒には紙が貼ってあり、裏面には
【これは所謂、"退魔の剣"を模した剣です。握りしめると、変形して剣が現れます。そして、邪悪な物を感知すると、神秘が流れます。あなたの神秘を流し込めば、さらに威力は増すでしょう。使い込みなさい。】
それが、一体誰の手で作られたのかは一目瞭然であった。
ユウキは、背中にその棒を持っていき、握りしめると剣が鞘と共に現れ、ユウキに装着される。
それを引き抜き、ベアトリーチェに向けると、神秘が流れ光り出す。
光り輝く剣を構え、ユウキはベアトリーチェを睨む。
──行くぞ、ベアトリーチェ!!
ユウキが飛び出したのと同時に、戦いの火蓋が切られた。
ベアトリーチェがユウキを仕留めんと、目からビームを放つ。
ユウキはそのビームの間を縫うように回避しつつ、ベアトリーチェに接近する。
『ぬぅあ!!』
──チィっ!
ガキィン!!
しかし、異形となったベアトリーチェがその手をユウキに襲いかかる。ユウキは咄嗟に受け流して、後ろに下がる。
『はあぁっ!!』
──おりやぁ!!
ベアトリーチェが再びビームを放つ。ユウキも剣を振って切ろうとした。
すると、剣は光を帯びて、エネルギーの刃を飛ばす。
ビームとエネルギーの刃はぶつかり、対消滅した。
『なぁ!?』
──っ!せりゃ!!
ユウキが動揺したベアトリーチェの隙を突くために剣を構えて飛び出す。
動けないベアトリーチェを、ユウキは斬る。
『うぬぅああ!?貴様ァ!!』
──まずは、一本!!
斬り裂いたのは、腕。肩ごとバッサリ切り落とすことに成功した。
しかし、ベアトリーチェは残ったもう片方の腕でユウキを攻撃する。ユウキは飛んで回避した。
『───いいでしょう、ならば!!』
そう言い、ベアトリーチェはビームを四方八方に飛ばす。
そう、動けなくなった生徒たちに無差別に攻撃し始めたのだ。
──っ、てめぇ!!
ユウキは、咄嗟に狙われた生徒たちに向かって走りつつ、迫り来るビームにエネルギーの刃をぶつけることで相殺に成功した。
しかし、それだけではベアトリーチェの無差別攻撃を防ぐことは叶わない。
──いい加減に、しろ!!!
ユウキは、剣に神秘を集中させ一気に放った。
────その一撃は、正しくビームであった。ベアトリーチェの放つビームのそれとは比べ物ならないほどの密度で"それ"は放たれた。
ベアトリーチェは、そのビームを回避することなく受けた。直撃だ。
逃げることも無く受けたベアトリーチェは、全身が焼き焦げるような錯覚に見舞われるほどの苦痛を受けた。
そして、ベアトリーチェに当たったビームは、空に舞い上がり雲を貫いた。
『─────あ……っがぁ………ぐっ……!!』
──っ……動かない……なら、ここしかない……!!
ベアトリーチェは、既に息も絶え絶えで、先程の一撃で、もはや戦える余力すら消し飛んだ。
しかしユウキは、即座にベアトリーチェに剣を振るうべく走り出した。
『───っ……あ……!?』
──ベアトリーチェェェエエ工!!!!!!
ユウキは、ベアトリーチェより上から剣を振るうために飛び上がり、空中で構え、そのまま剣を振り抜いた。
ベアトリーチェは、顔から肉体までもが綺麗に半分に斬られる直前で、その姿が消えた。
──!?
ザッ……と、地面に着地したユウキは、ベアトリーチェがどこに行ったのか探るように、辺りを見渡した。………しかし、ベアトリーチェは何処にもいなかった。
嫌な気配を放つ神秘も感じられず……ユウキは、剣を鞘に納めた。すると、元の棒状の姿に戻った。
──………とりあえず、避難しそびれた生徒たちの保護だな。
ユウキは、その場にいた生徒たちに肩を貸したりしながら、一人一人丁寧に医療班の所に連れていった。
それから数日後……エデン条約は、結果的には結ばれた。
そして、俺はその場面を見ることができた。なんでも、「助けてくれたからそのお礼」という奴らしい。律儀なものだ。
そして、今俺は……
「何処に行く気ですか……??」
── お、お手洗いに……
「部屋にあった私物をもってですか…?」
現在、救護騎士団の元で療養中です……。
ほっとんど怪我なんてしてなかったから別にいいと思うんだけどなぁ!?(当社比)
「ダメですよ?今 す ぐ !部屋に戻します!ただでさえ、栄養が偏っていて、健康とは言えないんですから!」
──ひぃん……はい。
(´;ω;`)ウゥ……昔助けた奴みたいな返事出ちまったよ……。
「それと、先生から伝言です。」
──……先生から?一体なんだ?
「「"ユウキは、今は無所属なんだよね?なら、トリニティ総合学園に編入すればいいよね!"」と言っていました。手続きは既にされているので、拒否権はありません。ご了承くださいね?」
…………な、なな───!?
──なんだってぇぇぇぇぇええ!?!?!?
………つづく、かも?
ちなみに、このシリーズのユウキくんは本来の世界線と割と同じくらい強いです。けど、成長率に関してはばらつきはありますがね。
感想お待ちしております!
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