ブルアカに降って湧いた人型人外ちゃん   作: 奥床式住居

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 やっとブルアカ要素が出て来始めた。ブルアカタグが息を吹き返し始めたかな?
 曇らせで胃もたれする人も出て来ると思うので、ここからは晴らしにいきマリーのアイドル衣装が可愛い過ぎる、サクラコ様もマジでわっぴー!
 ……すいません心の声が


第3話:大泣きした人外ちゃん

「ん、んぅ……?」

 

 最近余りにもこんな目覚めが多い。『天丼は3回まで』とは言うが、大抵の場合は見ている側もやっている側も3回目となっては飽きているだろう。やはり、見るのなら新しい未知のものが良い。

 事実、私が今まで見てきたものの殆どはその法則に当てはまった。

 

 …………今まで、私は何を見てきたんだろう。

 

 何を見て、どう感じて、何を理解したんだろう。記憶の無い『空っぽ』な私には分からない事だ。

 

 こんな事考えてる場合じゃ無い。現状を再び確認して、死んでいるならこのまま二度寝でもしよう。

 

 生きているならもういt「目が、覚めた!?」

 

 声がした方向を向いて見ると。扉を半分程開けた状態で固まっている1人の女の子が、驚いている様な顔でこちらを見ていた。

 

「大丈夫?一応、傷は、無かった、みたいだけど。」

 

 傷が無かった?そんな筈は無い。私は自分の喉を切った、それは紛れもない事実。

 

?」

 

 声が思うように出ない……!?

 

「無理に、喋らないで。喉の、内側が、傷ついてる、らしいから。」

 

 喉に傷。十中八九ナイフでの自傷のせいだろう。

 

「特殊な傷つき方を、してるらしくて、ご飯が、食べられる様に、なっても、暫くは声が、出ないらしい。」

 

 それは相当不便だ。食べられないのはまだしも、声が出せないと言うのはコミュニケーションが十全に取れないという事だ。

 どうしたものか……

 

「会話が、出来ないのは、君も困ると、思ったから、こういうものを、買ってきたよ。」

 

 そう言って、彼女がカバンから取り出したのは1冊の手帳だった。

 黒地に金色の文字や縁取り等から、コンパクトに収まってはいるがそこそこに値が張る物だと分かる。

 

「これで、筆談なら、できる!」

 

 そう自身満々と言った様に胸を張りながら、手帳とこれまた高そうな万年筆を私に押し付けてくる。

 

「試しに、何か1つ、筆談で、聞いてみて?」

 

 グイッと近づけられた顔を引き剥がしながら、何を問いかけようか考える。勢いに飲まれたのもあるが、それ以上に知りたい事が多い。

 

 1番最初に聞く事を決めて、使い慣れない万年筆を真新しい紙に走らせる。

 書き終わった手帳を、彼女の方へ向けて問いかける。

 

『あなたの名前は?』

 

 やっぱり、初めて会った人に最初にするべき質問と言えばこれだろう。

 

「私?私の名前は、家主(やぬし)ヤオ。好きに、呼んで、良いよ。君の、名前は?」

 

 私の名前。私の名前か……

 

『ごめんなさい、思い出せないんです。』

 

「思い出せない、って事は、記憶喪失?大変だね。」

 

 再び驚いている様な顔をした後に、あっさりと言葉を呑み込んだ。

 

『信じてくれるんですか?』

 

「人を疑うのはもう、嫌だから……」

 

「…………」

 

 少し影のある発言と、今までよりも流暢な話し方に何か大きな思いを感じて、《理由を聞こう》と言っている心の私を押し潰す。

 

「こんな、話をしてても、楽しく無いよ?もっと、違う話を、しよう。」

 

 家主さんの一言で場の空気をリセットした後は、好きな本だとか好みの曲だとか、そんな他愛のない会話を楽しんだ。好きな食べ物は、また今度落ち着いたら聞いて欲しい。

 

 ……また今度?

 私は、生きてちゃいけないんじゃ無かったの?ナイフで喉を切った時までは、心の底から生きてちゃ駄目だって思ってたのに。

 今の私は、『また今度』を過ごしたいって思ってる。

 

 どうしよう。

 

「何か、悩み事?話、聞こうか?」

 

 私は残りの全部を話した。最初の目覚めから、ネズミを食べた時の事まで。筆談だったから、きっと感情的になっちゃって読みにくかったと思うけど、家主さんは静に噛み砕く様に聞いてくれた。

 それが優しくて、嬉しくて、枯れていた涙が溢れてしまった。

 

「君は、生きてちゃいけない、バケモノなんかじゃ、無いよ。だって、ちゃんと、傷ついてる。」

 

 そのまま、家主さんの腕の中に頭を包まれて声が出ない喉を震えさせながら大泣きした。

 

──────────────────────

 

 あれから暫くして、面の良いあの子は目尻を真っ赤にしたまま眠ってしまった。

 可愛い寝顔をもっと見ていたいが、彼女はあと数日で退院だ。1週間も無いから、これから一緒に住む彼女の為にも生活に必要な家具とか日用品を買い揃えないといけない。

 あの日の様に書き置きを残して、不安に後ろ髪を引かれつつも病室を後にした。

 

 

 服や靴等の身に着ける物から、歯ブラシ等の衛生管理の為の物までブラックマーケットで一通り買い終えた。

 荷物は途中で出会ったいつもの友人2人(荷物持ち)に持って貰っている。

 

「次で、最後だよ。」

 

「あと何か買うものとかあったか? そろそろ腕が限界なんだけど……ってオイ!ミヨコお前ッ!?アタシに荷物押し付けるな!!!」

 

「私も腕が限界なのよ。で、何買うの?」

 

「最後は、あの子の為の、ベッド。正確には、“私達の”ベッド。」

 

「いや、まあ。口出しはあんまりしないようにしてたけどさ……2人用のベッドで一緒に寝るつもり?」

 

「そうだけど?」

 

「それはちょっと……流石に気持ちわr!ちょっと、何で無言で荷物を押し付けてくるのよ!ちょっ、止めて!止めなさいよ!!」

 

 そんなこんなもありながら、無事にブラックマーケットで1番大きい家具の店に着いた。

 

「すいません、2人用のベッドの、オススメって、どれですか?」

 

お客様、非常に言いにくいのですが2人用のベッドともなると金額的にも厳しいものがあるかと思いますが?お前みたいな学生サマが本当に買えるだけの金は持ってんのか?

 

 私は無言で札束を取り出して、内1枚を店員へと渡す。

 

これでどう?(札束ビンタ)

 

「当店で最高品質の物をご紹介させていただきます!それではこちらへどうぞ~!」

 

 無事にキングサイズのベッドを購入して、そのまま持って帰った(荷物持ちに押し付けた)

 

 これで準備は整った。後は彼女の退院を待つだけだ。

 

「え、アタシ達に給料とかお小遣いとか無いの?」

 

「本当に2人で寝るつもりなの……!?」

 

 バカ2人と遊んで(意味深)、気長に待つとしよう。




 家主ちゃんは家主ちゃんです。
 ちなみに人外ちゃんは1週間位ずっと寝てました。コイツいっつも寝てんな。
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