現代ごちゃまぜファンタジー掲示板   作:よくメガネを無くす海月のーれん

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なんで本編書かずに外伝書いてるんだ…?


外伝 馬鹿共の迷宮密室連続殺ゴブ事件

 迷宮の中、突如として起こった密室連続殺ゴブ事件……!一人目は首を吊って死んでおり自殺かと思われたが、二人目は食堂のキッチン、そのシンクに何故か酢橘の汁を目一杯にした中で溺死、おかしいと感じた時に、事件は動いていた……!3人目のゴブリンが半分の魚の王のポーズというひどく前衛美術のような出で立ちで失血死している姿に、一同は悲鳴を上げた。

 

 こんな残虐な事件の被害者を増やしてはいけない……!私は屋敷の人々を一カ所に集めて、事情を聴くことにした。監視の面もある。

 

「犯人はこの中にいる!」

「そうだよ!?」

 

 屋敷のリビングに集められた住民たちに探偵である私は言った。「てかこの屋敷何?迷宮のど真ん中にポツンとあったけど本当に何?罠?」

 いえ、特に何の変哲もない屋敷です。「ええっ……?罠じゃないことあるの?」

 あります。「あるんだ……」

 

 さて、気を取りなおしてもう一度……「もう一度……?」

 

「犯人は…………この中にいる!?」

「疑問符!?二回も言っていまだ不確定!?」

 

 そんなことある……!?と驚く相方のワットソン「ワットソンやめろ」もといツッコミ役のクソ迷宮魔物使い「好きでツッコミやってるわけじゃねぇのよ」を伴って集められた10人の容疑者達を見る……「まぁうん……そうだけど」

 とりあえず、言いたかったセリフ第12位を言えて満足したので帰ってもらおうかと「いや、事情聴取!事情聴取あるから!」……そうでした。

 

 さて、今回の、迷宮屋敷密室連続殺ゴブ事件の犯人はこの中にいる……!「あ、ゴブリンの単位ってゴブなんだ」

 

 とりあえず一人一人事情聴取していこうと思います。「まぁ無難な選択」行きますよワットソン君「ワットソンやめろ」

 

 一人目……ゴブリンA

 

カッ

 

「え、何今の?なんか急に通り過ぎて行ったみたいな音しなかった?」

 気にしないでくださいワットソン君「ワットソンやめれ」今のはただのカットインですよ

「カットイン!?今のカットインだったの!?」

 

 さて肝心の証言だが……「あ、スルーするんだ……えぇ……」

 

「ゴブ、ゴブブゴブゴブ」

 

 何を言っているかわからない「わかんねぇのかよ」

 しかし、手掛かりになるようなことは言ってないはずだ「ド偏見やめろ。何言ってるかわからないなら証拠不十分でいいだろ」

 

 二人目……ゴブリンB

 

カッ

 

「また入った!またカットイン入った!」

 

「ゴブ!?ゴブゴブブゴブブ!!」

 

 何を言っているかわからない「じゃあ聞くなよ」

 この必死さ……怪しいが……如何せんこういうタイプの人間はすぐ死ぬと相場で決まっている「メタ読みやめろ」

 アレだ。こんなところに居られるか!俺は部屋に戻らせてもらうというやつだ「いやまぁあるけどね?」

 

 三人目……村人

 

カカッカッカッカンッ

 

「ちょっと捻り加えるのやめろ!」

 

「私が殺しました」

 

 なるほど……しかし真犯人はまだこの中に……「おおっと!自白したね?自白したよね?なんで?なんでスルー!?てか何?分身!?お前だよな?お前分身できんの?!」

 まだ犯人と決まったわけじゃない「思いっきし自白してたのに!?」

 

 四人目……お前の銀河は俺のもの

 

カッキュルルリィン

 

「ちがう!コイツニューなタイプの音出した!コイツ!コイツぅ!」

 

「俺も殺ったぞ」

 

 なるほどね……アリバイはあると「いやいやいや!言った!言ったって!複数犯!複数犯だって!今自白二人居たって!複数人居るってぇ!?」

 うるさいぞワットソン君「ワットソンやめろ!」

 

 五人目……宇宙ヒッキー

 

カッカッカッッカッッッ!!!

 

「リズムとり始めた!カットインでリズムとり始めた!」

 

「え、あー……わ、私は「イナダマがそんなことするはずないだろ。第一俺がそうさせない「ちょお前マジで黙れ……!」

 

 ほうほう。他の人がかばった……怪しいですねぇ……「違うよ!いるだろそこに!かばったヤツ犯人だよ!かばった方のが怪しいってか自白したよ!」

 犯人候補ですね……「話聞けよ……!」

 

 六人目……全自動殺戮隠蔽マシーン415号

 

カッブッピガン

 

「こんどはブッピガンだ!ブッピガンって言った!なんなんだよもう!」

 

「ブォン……敵性体駆除、完了シマシタ」

 

 ふむ。お仕事をされていたと「待って!?知らない知らない!だれぇ!?君だれぇ!?知らない人!?知らない人ってか……機械!?やべー機械が知らないうちにエントリーしてるってぇ!」

 今のところ一番白いですねぇ……「一番白いのぉ!?全自動殺戮隠蔽マシーンが一番白いのぉ!?」

 

 七人目……クトゥルフ神話探索者&ニャル様「スルーなのぉ?これもスルーなのぉ!?」

 

カッカッテケリ・リカッ

 

「どさくさに紛れてショゴス!?」

 

「あ、ようやく俺か。えー……なに?あ、俺はやってません……!神に誓って殺しはやってない!」

「あ、ボクに誓う感じ?えぇ~……じゃあやったかな。やったよ、やったやった。こうガーッってやった」

「俺が……!俺が……殺りました……!」

「いえ~い」

 

 ふむふむ。続々と証言が集まってきましたねワットソン君「ワットソンやめろ!てか神に意見捻じ曲げられてんだろ!可哀そうすぎるだろ……!しかも雑な証言されて……!」

 叙述トリックの匂いがします……「すっごい雑な捏造証言だよ!?」

 

 八人目……ゴブリンA

 

カッ

 

「もう突っ込まねぇ」

 

「ゴブ、ゴブブゴブゴブ」

 

 なるほどなるほど「えっさっき聞かなかった?」

 

 九人目……ゴブリンB

 

カッ!?

 

「ギッ……!突っ込まない……!」

 

「ゴブ!?ゴブゴブブゴブブ!!」

 

 ふむふむ……「あ、ちがう!コイツループはいった!二週目いった!マジで?!このノリで二週目行くことある!?」

 だまりなさいワットソン君「だからワットソンやめろ!」

 

 十人目……真・村人

 

カッキュインキュインキュインキュインキュイーン、テレレンテレレンテレレン

 

「ダメだ!これは無理!確変入った!確変入った音した!カットイン確変入ったもん!」

 

「私に辿り着くとは大したものですね」

 

 ほうほう。何か言いたいことがあるようで……「あ、これ二週目は二週目でも裏ルート入ったパターンなの!?てか三人目!?三人目じゃねぇかよ……!二人増えてんだよ!探偵役のお前と、犯人のお前と真がついたお前で三人居るんだよ!なんでだよ!?」

 

 十一人目……ゴブリンP

 

カッ

 

「オデ、ヤッタ」

 

 あなたがやったんですか……

 

「十人つっただろうがよッッ!!!!てかおめぇは喋れるのかよっ!お前が犯人なのかよ……!」

 

 計10人の事情聴取を終えた。しかし、犯人は未だ絞り切れない……「絞り切れないってか怪しい奴しかいねぇんだよ!!!お前と真のお前とおま銀と全自動殺戮隠蔽マシーンとゴブリンPが居るんだよ!5人居るんだよ!?犯人5人居ていいのかよ!」

 

 私が被疑者の証言から気になることを洗いだそうとしていた時……突如としてリビングの扉が開かれた!そこには青いつなぎに四角いメガネを光らせたガタイのいい七三分けの男が……

 

「おじき!食堂でゴブリンCがナイフに刺されて死んでいる!」

 

 なんですってぇ!?

「お前誰だよ……!急に出てきたお前はなんなんだよ!誰ェ?知らない人がまた出てきたよ!リビングに全員集めたんじゃないのかよ……!」

 

 彼は田中さんです。この迷宮に建てられた屋敷の設計者でもあります。

 

「誰だよっ……!てか急に建てられたこの屋敷お前が建てたのかよっ……!急に迷宮のど真ん中に屋敷があるって異常性お前のせいかよ……!」

「てか待って!?ゴブリンCが殺されたってことは此処にいるヤツ犯人じゃねぇじゃん!!!だれぇ!?いやこの連続殺ゴブ事件の犯人がここにいるとして……別の殺ゴブ事件起きてんじゃん!!!事件がダブルブッキングしてるってぇ!」

 

 パニックになるのも分かりますが落ち着きなさいワットソン君「ワットソン言うな殺すぞ!」田中さん……!ゴブリンCさんの近くに何かありませんでしたか……?

 

「そうですね……。私が発見した時には、ゴブリンCはナイフで胸を一突きされそのまま倒れていき、しかしまだ息があったのか、垂れる血を使ってダイイングメッセージを書いていましたね」

 

 そうですか……「見てたの!?全部見てたの!?見てたなら止めようよ!止めてあげろよ!なんでずっと傍観してんだよ!じゃあお前も共謀者じゃんかよ……!」

 

 となるとダイイングメッセージがヒントになりそうですね……そこには何が?

 

「ダイイングメッセージには『せっけいし……』でこと切れたのか此処で止まっていました。なので、消して『ゴブリン』と書いておきました」

 

 なるほど……となると犯人は……ゴブリンの中の誰か……!「待って待って待って待って!消した!コイツ消したって言った!コイツが犯人!コイツダイイングメッセージ消して書き換えた!ほら見ろアイツ!指に血ぃついてるってぇ!」

 

 謎が解けてきましたよワットソン君……!「だからワットソン言うんじゃねぇよ!てか謎以前に犯人全員自白してんだよ!」皆さんを此処に集めてください!「集まってんだよ!」今から私の推理を始めましょう「ガバ推理やめろ!」

 

「皆さん、今回の事件の犯人が分かりました……」

「強行するの!?」

 

 うるさいワットソン君グルグル巻きに拘束してリビングの天井から吊るしたうえで「ちょっまっ!!」……ふぅ、話を続ける。

 

 さて……

 

「今回の事件……まずは結論から述べましょう……この密室連続殺ゴブ事件……その犯人は……貴方ですね?

 

 

 ワットソン君」

「えっ俺ぇ!?」

 

 驚きの声を上げるワットソン君に事件の真相を話し始めます。最初から怪しいと思っていたのですが、いまいち確証が持てませんでした。しかし、ゴブリンCさんが殺されたことで確信を得られました。「俺ずっとアンタの側いたけどぉ!?」

 

「田中さんはゴブリンCさんが刺されるところまで見ていました。つまるところ、田中さんはそれを見ていただけであって、犯人ではないという事。ダイイングメッセージを『せっけいし』から『ゴブリン』に変えたのも田中さんが残したヒントだったんです」

「どういうこと!?」

 

 えぇ、実に簡単なことでしたよ。私が最初にいった事を覚えてますか?

「えぇ……なに?」

 

「私はこういいました。犯人はこの中にいる……と」

「あぁ……、うん言ったね」

 

 そうです。そして、私は一人一人に事情聴取をしていきましたが、途中でループしたのは覚えていますね。

 

「そうね。途中からゴブリンA,ゴブリンBって……」

 

 では重なったところを抜くと、何人になりますか?

 

「えっ?ゴブリンA、B、村人、おま銀、宇宙ヒッキー、全自動殺戮隠蔽マシーン415号、クトゥルフ神話探索者&ニャル様は……これ一人カウント?」

 

 一人カウントで

 

「おっけー。で、真・村人も……」

 

 もカウントします。

 

「はい。で、ゴブリンPで……9人……?」

 

 えぇそうです。9人なんです。そして、貴方だけなんですよ。事情聴取を免れてかつ、疑われない立ち位置に居る人は……!

「強引!強引すぎない!?アンタがずっと傍にいたじゃん!アンタが白証明だせるじゃん!」

 

 いいえ、貴方は魔物を使役できます。貴方自身でなくても殺せるはずです。田中さんがダイイングメッセージを『ゴブリン』に書き換えたのは固有名詞……ワットソン君であることを書けば殺される可能性から、固有名詞ではなく全体を表す名詞……ゴブリンと書くことで暗に示そうとしたのです。

 

 もっと言えば、直接的な犯人はゴブリンA、ゴブリンB、ゴブリンP、そして今まで死んでいったゴブリンが加害者でもあり被害者……それを裏で操っていたのは、貴方、ワットソン君なのですよ!つまりは壮大な自演……自らが使役した魔物を踊らせて私達を弄んでいたのです!!

 

「いやできるけど!魔物使役で出来るけど!!なんでやらなくちゃいけないの!?弄ぶ理由何!?」

 

 趣味です。

 

「俺に最悪な趣味を捏造しないでぇ!」

 

 うぉ~助けて~と許しを請う「請うてない!請うてないよ!冤罪だよ!」ワッッットソン君「促音増やすな!ワトソン言うな!」に最終通告を述べる。

 

「もしあなたが犯人でなくとも……この場にいる魔物全てをあなたが使役したら黒幕はあなたということになります」

「えぇ!?捕まってから黒幕になることあるの!?捕まってるよ!?なんで?!」

「監督責任です」

「俺監督責任で連続殺ゴブ事件の犯人になるの!?じゃあもう真犯人のやったもん勝ちじゃん!」

「そうです」

「言いきっちゃった!言いきっちゃったよ!」

 

 やれやれ……まだ認めませんか。まったく強情な人ですねぇ。

 焦るワットソン君はダラダラと流れる汗を鬱陶しそうに振りまくと、上擦る声で問いかけた。

 

「ち、ちなみにさ。認めたらどうなるの?」

「認めた場合、罰としてシンクのスダチ全部飲み干してもらいます」

「最悪だ!シンクいっぱいのスダチとかそれだけでも地獄なのに、ゴブリンが溺死したスダチ汁だ!最悪の汁だ!」

 

 さて……どうしま「待ったッッ!」

 

カッ

 

 逆転〇判が如きカットインが入り、BGMが鳴り始める。と思えば宇宙ヒッキーが人力でBGMを鳴らしていた。バンッとリビングの机をたたいたおま銀が声を上げた。

 

「ほう、どうかなさいましたか。おま銀さん」

「ちょっと待ってくれ村人さんよぉ。確かにクソ迷宮魔物使いは魔物使役によってこの騒動を引き起こすことだってできるだろう。しかしだ。じゃあ俺達はどうなる?俺は自白したし、お前だって自白した。その証言は嘘になるのか?違うはずだ。俺は殺したと堂々と言えるし、村人だって殺したといっている。それなのに、なぜクソ迷宮魔物使いを犯人と決めつける。俺はそれが気になる」

 

 ほう……私がノックスの十戒を犯したと?

 

「あくまで仮定……予想の話だ。それに……二人目、三人目の村人……お前は事情聴取して自白したが、お前はしていない。探偵のお前は証言をしていないはずだ。9人といったな。犯人はこの中にいる。10人の容疑者に話を聞くと言った。あと一人……。ノックスの十戒に基づけば、クソ迷宮魔物使いは自分の意見をずっと言っていた。ツッコミという形でだ。『9つ目、探偵の助手に当たる人物は自らの判断をすべて、読者に開示しなければならない』クソ迷宮魔物使いはその点でいえば誠実だったんだ」

 

 ほう……つまり私が犯人だと?

 

「あぁ。そして……お前、3人目の村人。お前だ。お前に問おう。お前は村人か?」

「えぇ、私は村人です」

「では……お前は分身能力があるか?」

「ありません。私は村人、転生特典が『普通』なだけの村人です」

「では探偵役と10人目のお前は誰だ?」

「わかりません」

 

 尋問のような問いかけにすらすらと答えていく村人。それに納得したようにおま銀は最後の問いかけをした。

 

「では最後に、この迷宮階層にはどんな魔物が出る?深層から戻って此処にやってきたお前ならば、この階層の魔物に出会っているはずだ」

「えぇ、答えましょう」

 

 いえ、答えなくていいです。貴方の言い分は「黙りな。アンタはこれより、探偵から容疑者にジョブチェンジしたんだぜ」

 

「それによぉ。アンタが言うノックスの十戒、その違反は第7項『探偵自身が犯人であってはならない』ってことだろ?」

 

 えぇ。そうですがそれ「これには続きがあるだろ」

 

「第7項『探偵自身が犯人であってはならない。ただし犯人に変装するなどの場合は除く』まぁ第2項……『探偵は超自然能力を用いてはいけない』というのにも抵触するが……この世界でそれを言うのもな」

「それにだ。第7項はノックス自身が注記している。『探偵が真実の意味において探偵であることを作者が保証している場合に限る』だったか?この世界に作者は~……居るにはいるが、関わらない。どっちかっていうと観測者や傍観者に近い。なら作者が探偵の保証をしていないということになる。それならば、お前はノックスの十戒を犯していない……アンタは探偵ではない。

 

 言ってくれ。村人。この階層の魔物は、なんだ?」

 

 不敵な笑みを浮かべたおま銀。期待した目で見つめるクソ迷宮魔物使い……忌々しいですね。

 そして答える3人目の事情聴取をした村人が答える。

 

「この階層に居る魔物、それは人の中身を読み取り、擬態し、不和を招く異形の人擬き。ドッペルゲンガーです。大方、私の中身をコピーして、意識や思考を模倣したのでしょう。そして、私がこういう行動をしてもおかしくないという行動の中から、一番不和を招く行動を選んだ……そういうことでしょう。ドッペルゲンガーには他の能力として、他の生き物に擬態を“被せる”ことができるはずです。“被せられた”相手は外から見ても判別できません。そして、被せた擬態をドッペルゲンガーは操ることができます。もし、私が出しゃばってしまえば、操られ自傷行為をさせられ、傷つく人が出るでしょう。しかし、この場でそれをやれば、自らがドッペルゲンガーという言うようなものです。私の思考を読み取るならそんな愚行はおかしません。“被せられた”人が無事な今、言いましょう。

 

 10人目……頬を引き裂いてください。中身が出てきますよ」

 

 その言葉に従ったのは全自動殺戮隠蔽マシーン415号だった。腕をカシャンと鳴らして表出した銀の刃を10人目の事情聴取者、真・村人の左こめかみから右顎までを切り裂く。中身からは……

 

「出れた~!!!」

 

 出てきたのは紅髪紅眼、実際に燃えている全身には微かに灰火粉が舞っている。両腕、肘から先と膝から先は鱗に覆われ、人間にあるまじき角が伸び、尻尾と翼が揺らめいている。160cmほどの竜人。キザ歯の女が窮屈から開放されたようにうんと身体を伸ばした。

 

「いや誰ぇ!?」

 

 クソ迷宮魔物使いの声があたりをつんざく。その声にいくらかびっくりしたような顔をした竜人女は、笑みを浮かべてVサインを送った。新たに現れた敵か味方かわからぬ竜人が高らかに宣言する。

 

「ども!迷宮攻略スレをずっとROMってて、自分の近くの階層に来たから居てもたってもいられず出てきたら、油断してドッペルゲンガーに“被せられた”転生者!名をば、震える火の揺らぐ灰!アッシュとお呼びください!あ、掲示板のコテハンはドラゴン擬きでよろしくお願いします!」




登場人物

村人探偵→ドッペルゲンガー(犯人)
村人の言動をコピーした化け物であり、この密室連続殺ゴブ事件をでっちあげてクソ迷宮魔物使いを犯人に仕立て上げようとした。この後、スダチ責めにより死亡。

対象に擬態する能力と、今まで擬態してきた相手を他者に『被せる』ことができる。『被せた』ガワを操ることができるため、被せられたなら自傷行為で自殺させられるという初見殺し。しかし、ドッペルゲンガーが不和を齎すことを目的としているため、自傷行為をさせようというのはあまりない。今回被せた相手は後述の【ドラゴン擬き】のみ。

ゴブリンA、ゴブリンB、ゴブリンP
ドッペルゲンガーの尖兵。ゴブリンPだけ人間の声帯を『被せられ』ているため、若干人間の言葉が話せる。撹乱のためだけに『被せられた』

ゴブリンCやその他ゴブリン被害者
最初の相手はおま銀に、二人目の犠牲者は村人に、三人目の犠牲者はドッペルゲンガーに殺された。4人目のゴブリンCは、村人の転生特典『普通』に殺された。

【村人】
今回の8割元凶。転生特典『普通』により、推理中に田中さんを生み出し、スタンバイしていたゴブリンCを遠隔殺傷した。
屋敷はドッペルゲンガーが村人をコピーした転生特典で作り出したもの。実質村人が悪い。推理中に新たな被害者を出せば、犯人は別にいると思わせられるし、『普通』にありえることだったため、転生特典が発動した。

転生特典『普通』
本人が『普通』と思う事象が前後の矛盾を無視して発生する。言わばお約束製造機。死亡フラグを立てた人を見れば「あ、この人はこのあと『普通』に死ぬな。フラグ立てたし」と思い、転生特典が発動。自動殺傷される。遠隔自動操縦型スタンドみてぇなヤバさ。しかし、本人が認識する『普通』に依存するため、流れや常識レベルで浸透したものしか起こせない。
今回の場合、「被疑者や探偵が集められて話し合いの途中で殺人事件って起きてもおかしくないな」と思い、ゴブリンCが遠隔自動殺傷、被害を知らせる田中さんが生み出された。

田中さん
転生特典によって生み出された生命。漫画の次のコマでいなくなるのと同じように消滅する。

【クソ迷宮魔物使い】
今回の被害者。犯人に仕立て上げられた可哀そうな人。この後、唐突に現れた新人に腰を抜かした。

【おま銀&宇宙ヒッキー】
今回の真の探偵役おま銀、BGM担当宇宙ヒッキー。割とノリノリでやった。

【クトゥルフ神話探索者&ニャル様】
ニャル様は全部知って引っ掻き回してた。探索者はな~んも知らないが、ニャル様に逆らえないので嘘自白

【全自動殺戮隠蔽マシーン415号】
マジで知らない人というか、個人?一個体でダンジョン潜ってた機械が、ボーボボワールドならぬ村人ワールドに引きずり込まれた。実は転生者製。このあと、おま銀と宇宙ヒッキーの大陸小型船に連れてかれ、お世話になることになる。

【ドラゴン擬き】
期待の新人もといROM専だった転生者。近くの階層まで来ていたのでヒャッハードッキリサプライズだー!と意気込んでいたらドッペルゲンガーにガワを『被せられた』。竜人。人と竜のハーフとかではなくもともとそういう種族。ただ歴史として、竜にならんとする者達という逸話がある為、コテハンがドラゴン擬きを所望した。
見た目通り火属性ドラゴン。得意技は口から吐くブレス…に見せかけた魔導火炎ジェット噴射バレルロールタックル。他のコテハン勢に油断するな馬鹿と叱られながらも仲間入り。
天然でドジ。本名「震える火の揺らぐ灰」はその竜人が司っているものとされ、その正体は原子の振動による熱の操作というちょっとヤバい代物。本気を出すと原子の崩壊からの核分裂コンボが炸裂する。

裏話的地の文回(非掲示板回)について

  • 増やしてほしい(二、三話以上)
  • 現状くらいがちょうどいい(一、二話)
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