ホシノが先生と過去のアビドスに行く話   作:ツキ0912

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第18話 歪みゆく歴史

誰かが言った、いつか私は後悔すると。

誰が言ったんだったかな...たしかソラノ先輩だったはず...

だけど今はなぜかそれが不鮮明で...それでもどうしてかその忠告は胸に刺さって取れない。

取るに足らない戯言だ。

私のやること全てが正しいとは言わない。

それでも現に大人は悪い人ばかりで、ユメ先輩は夢物語しか言わない。

だから私が悪い大人を倒し、ユメ先輩を支えないと...そう思っていた。

だけどもそれは間違いで...現実を見えていないのは私だった。

私は結局...大人ぶってる子供でしかない。

先生はそれくらいはダメとは言わないはずだ...だけれどその結果は.......

衝撃が私を襲い、私は吹き飛ばされる。

けれどその衝撃は優しかった。

前を見ればユメ先輩がいた。

ゴリアテ...と呼ばれていたロボから放たれた銃弾から私を守るように私を突き飛ばしていた。

それはユメ先輩を吹き飛ばし、鮮血が舞う。

私ではない私の声がユメ先輩を呼ぶ。

その声にも反応することなくユメ先輩は吹き飛ばされ嫌な音と共に地面に落ちる。

 

ホシノ(過去)「ユメ...先輩...?」

 

ふらふらと傍により、声を掛けるが返事はない。

位置的に顔は見えない...だけど怖くて顔も見れない...

死んでしまったのか...まだ生きているのか...怖くて触れることもできない。

それでもユメ先輩に触れて揺らす腕が力なく地面に落ち、意識もない。

ただ...頭から出血し...今止まってない。

誰がこんなことをしたのだろうか...

誰がユメ先輩を殺したのだろうか...

...言われなくてもわかってるだろう

結局、後悔することになると忠告された通り...こんなことを引き起こしたのは...

私だ...と思った瞬間、何かが壊れる音が聞こえた。

 

ホシノ「ユメ先輩!」

 

ゴリアテから放たれた銃弾をユメ先輩は昔の私を庇って吹き飛ばされた。

ゴリアテの方を見ると理事が不敵な笑みを浮かべていた。

 

理事「ふっふっふ...苦し紛れだが...ただでやられるわけにはいかん...!」

 

ホシノ「お前...!」

 

"ソラノ落ち着いて、ユメの方はホシノがいる

ソラノはまず理事を無力化するんだ!"

 

先生の声にハッとする。

危ない...私は今...

頭を振ってその考えを捨ている。

先生の指示通り私は銃身で攻撃し、理事の意識を吹き飛ばす。

念のためゴリアテから引きずり出して拘束して、先生のもとに駆け寄る。

 

ホシノ「先生...ユメせ...ユメさんが...!」

 

"落ち着いてソラノ...大丈夫だから...怪我はしてるだろうけどユメはきっと大丈夫だから"

 

先生に落ち着かせてもらい、ユメ先輩が吹き飛ばされた方へと向かう。

ユメ先輩は力なく横たわっており、その傍に昔の私が座り込んでいた。

 

ホシノ「...ソラノちゃん...何してるの...?」

 

ホシノ(過去)「...ユメ先輩...死んじゃった

私のせいで...

私の...せいで...」

 

心臓が止まるかと思った。

ユメ先輩が...死んだ...?

そんなはずはない。

今は気絶しているだけで死んでいるはずはない...

だって、歴史の修正力は私には牙を向いたけど、ユメ先輩は...

 

"ホシノ、落ち着いて、まだユメは生きてるよ!"

 

先生が昔の私に声を掛ける。

それにハッとしてユメ先輩を見る。

ユメ先輩の胸がかすかだが上下している...つまり、まだ息はあるということだ。

 

"ホシノ...ユメはまだ生きてる、大丈夫だよ

でも出血が激しい...だから急いで病院に..."

 

ホシノ(過去)「私のせいだ...」

 

ぼそりと昔の私がつぶやく。

 

ホシノ「...ホシノちゃん?」

 

ホシノ(過去)「私のせいだ私のせいだ私のせいだ私がばかだから周りに迷惑かけて忠告受けたのに結局その通りになってユメ先輩を殺したんだ

私が...私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が」

 

精神が崩壊したかのように昔の私が早口で何をか言い始める。

私はそれを立ち尽くしながらそれを見ていたが先生は違った。

 

"...この感じはまさか...まずい...ソラノ、ホシノを止めて!"

 

次の瞬間、昔の私を中心に爆発が起きた。

 

爆発の瞬間、私は慌てて先生を抱える。

背中が焦げるような感覚を覚えながらも吹き飛ばされ、受け身を取って衝撃を受け流す。

 

ホシノ「先生、大丈夫!?」

 

"大丈夫...助かったよ"

 

そういう先生の顔は今まであまり見せたことがないような辛そう顔をしている。

 

ホシノ「先生...あれなに...?」

 

"...反転...列車砲の時にホシノに起きた現象だ"

 

反転...別の世界のシロコちゃんにも、列車砲の時の私にも起こった現象だ。

不完全だった私はともかく...シロコちゃんはまだ元には戻れてなく、基本的には不可逆の現象で、それを戻すのは死人を生き返られるのと等しいらしい。

 

"くそ...なんでだ...なんでいきなり...あの時はゲマトリアの干渉があって起きたことで今回、ゲマトリアの干渉はないはず

歴史の修正力...だとしてもこれは行き過ぎている...こんなの私やホシノだけじゃなくてキヴォトス自体が...それともそのくらい歴史が歪み始めてるのか...?

くそっ...どうすればいいんだ...!"

 

ここまで焦る先生は見たことがない。

 

ホシノ「先生...あっ...!?」

 

爆発によって起きた煙が晴れると昔の私はその場にはおらず、意識を失っているユメ先輩だけがその場にいた。

昔の私は恐らく移動したのだろう。

 

ホシノ「ユメ先輩!」

 

慌てて駆け寄って様子を確認するが...不思議と先程の爆発の影響は見られなかった

 

ホシノ「とりあえず先生...昔の私を追おう!

ユメ先輩のこと任せたよ...今の状況、何が起きても不思議じゃないし...警戒しとかないと」

 

"わかった..."

 

暗い表情をしながら先生はユメ先輩を受け取り、背負って私と走り出した。

 

"もう...無理なのか...?

ユメを救うことはおろか...私はキヴォトスを..."

 

反転を見て、先生はかなり精神的に追い詰められているようで...走りながらっもぶつぶつと言っている。

対して私は...なぜかそこまで追い詰められてはいなかった。

 

ホシノ「先生...もうだめだと思ってるの...?」

 

"...あの時は不完全なことや対処法が見つかったから何とかなったけど...今回は"

 

ホシノ「...私はそうは思わないかな」

 

私は先生に手を見せる。

それはカイザーPMCに乗り込む前よりも薄くなっていた。

昔の私が反転したことによりさらに体力の低下が発生してると思われる。

 

"ホシノ...ごめん...私の見通しが甘かった...こんなに透けてしまってるってことはホシノは..."

 

状況は絶望的だ。

昔の私は怪我を負っていたとは反転し、戦闘力が増大している。

きっといつもの私でも勝てるかどうかわからない...それなのに今は昔の私の影響を受けて体に力が入らず、未だに苦しいのに戦闘による負傷でかなりのダメージを負っている。

打開策なんか見つかってない。

それでも...

 

ホシノ「それでもさ、先生...私はまだここにいるよ

まだ、消えてないんだよ」

 

"...ホシノ...?"

 

ホシノ「...まだ、未来は決まってないよ

私が消えていない以上、未来は変えられる....私は戦える...我ながらどうしようもないと思うけど、まだ昔の私を救えるんだよ

お願い先生...私を助けるために手を貸して!」

 

私の声に先生はハッとした顔をし、微笑んだ。

 

"そうだったね...私は私だけで戦ってきたわけじゃない...ホシノと戦ってる...そのホシノがいるんだ

しかも...生徒が私に助けを求めてる...

大人なら...先生なら何もしないで諦めるわけにはいかないね"

 

先生の目に光が戻る。

 

"ありがとう、ホシノ...危うく折れるところだったよ"

 

ホシノ「お互い様だよ、私だって何度も助けられてるしさ...」

 

"そういうことにしておこう...

それに...よく状況を確認すればまだ希望はある...ホシノ、昔のホシノを見てどう思った...?"

 

ホシノ「どう...ってわかんないよ...見た目はそんな変わってないし」

 

言って気づいた...昔の私は反転したと言っていたが見た目に変化はなかった。

私は知らないけれど...私も、シロコちゃんも見た目から変化は起きている。

 

"そう、見た目に変化は起きていない...だからあれはきっと不完全なんだ、あの時のホシノ以上に...だからまだ可能性はある...それに"

 

先生は一度言葉を切り、後ろのユメ先輩を見る。

ユメ先輩はゴリアテの攻撃から昔の私を庇って気絶したままだ。

 

"ホシノが反転した時同様、昔のホシノは反転時に爆発を起こした

ホシノの時はそばにいたヒナが爆発で意識を奪われるくらいには強い衝撃だったんだ...けど、ユメはどうだった?"

 

そうだ、ユメ先輩は私よりも昔の私の傍にいた。

私は先生を庇って火傷を負ったが...ユメ先輩は燃えるどころか衝撃で吹き飛ばされた様子もない。

 

ホシノ「昔の私はユメ先輩に攻撃しないように加減した...?」

 

"そうだと思う...無意識だろうけど、ユメには危害を加えようとはしなかった...ってことはまだ理性がどこか残ってるはずなんだ

ならきっと...まだ昔のホシノを戻せる余地があるはずだ...!"

 

ホシノ「希望があるだけ前進だね...」

 

"そうだね...対処法はまだ浮かんでないけどそれだけで戦えるよ

本当はユメが目覚めればなんとかなりそうなんだけどね

後は...ホシノの時みたいに心の中に入るのも無理そうだ..."

 

ホシノ「とりあえず、昔の私を止めよう

耐久しながら声を掛け続けて...ユメ先輩が起きるまで耐えよう」

 

"わかった...一応聞くけど勝てそう?"

 

ホシノ「流石に無理...いつもの時なら何とかしてみるって言えるけど今この状態なら絶対勝てない」

 

話し合いを続けていると町中から炎が上がり、住民の悲鳴が聞こえてきた。

 

ホシノ「見つけた!」

 

炎が上がった場所に向かうとやはり昔の私がそこにいた。

見た目に変化は起きてはいないが異質な雰囲気を纏っている。

 

ホシノ「ホシノちゃん、落ち着いて!

こんなこと止めるんだ!」

 

声を掛けてみるが案の定反応がない。

 

ホシノ(過去)「...ゆめ...せんぱ...い...ゆめ...せんぱ」

 

ただひたすら、ユメ先輩のことをぶつぶつと呟いてる。

 

ホシノ「もしかして私もあんな感じだった...?」

 

"うん...そうだね"

 

見ていてかなり痛ましかった。

今日この時まできっと昔の私に様々な変化があったと思う...私と先生との出会い、それによるユメ先輩への思い。

以前、厳しいことを言ったことがあった。

それによって追い詰められていたところもあるのだろう...

今日は私と先生...ユメ先輩が昔の私を救うために奮闘し...その結果ユメ先輩が死んだと思っている。

でも...そんな思いをしないでもいい。

それは...私だけでいい。

この私はそんな思いをしないでもいい。

いつか自分可愛さでユメ先輩を救おうとしてるのではと指摘を受けたが...もしかしたらそれもあるかもしれない。

けれど私はやっぱり...ユメ先輩はもちろん、昔の私も救いたい。

 

ホシノ「仕方ないかおいで、私が無理やりにでも助けてあげるから」

 

私は...勝てない戦いを始める。

 

ホシノ「始めるよ先生...サポート、任せたよ!」

 

"わかった!"

 

お互い短く声をかけあい、私は走り出す。

 

ホシノ(過去)「ゆめ...せんぱ...」

 

ホシノ「ユメ先輩は生きてるよ、ホシノちゃん!」

 

近づいて声を掛けるがやはり反応はない

それで戻るかどうかはわからない。

元に戻すためにユメ先輩の存在はもしかしたら必須なのかもしれない。

けれど、それはわからない。

なら、やれることはやりたい...だから私は必死に声を掛ける。

 

ホシノ「くっ...とは言ったものの...そもそも近づくのさえ難しいや」

 

距離を取りながら私は銃を放つ。

それは倒すためではなく、牽制用で...対する昔の私は容赦なく私を殺す気だった。

 

ホシノ「ぐっ...コントロールも無駄にいいや...この隙間を縫って攻撃してくるなんて...」

 

後退する私に向けて昔の私も銃を放つ。

精度、威力共に向上し...私の防御の隙間を掻い潜って容赦なく私の残り少ない体力をゴリゴリと削っていく。

 

"ホシノ、昔のホシノの動き警戒して!"

 

先生の言葉の通りに前を見る...なんだあの構え、私は知らない。

対処法を模索している私にそれは大きな爆発を伴って放たれる。

 

"ホシノ!"

 

私は大きく吹き飛ばされる。

途中、優しい手で私は受け止められる。

 

"ホシノ、平気!?"

 

ホシノ「なんとか...まだ戦えるよ...」

 

そうか...今の衝撃で結構距離を離したつもりで戦っていたのに先生の元に吹き飛ばされたのか

だけどギリギリで致命傷は避けているためまだ私は戦える。

昔の私は光の無い目で前を見ている。

その目に私は映っているのだろうか。

 

ホシノ「先生、ここも危ないみたいだからもう少し下がっていて...」

 

"...いや、これ以上は下がらない...ホシノを救うために下がれる距離はこれ以上が限度だ"

 

ホシノ「...わかった...ところでユメ先輩は...?」

 

"まだ起きる気配はないかな..."

 

ホシノ「...わかった

ユメ先輩...早く起きてくださいね...後輩が待ってるんですから...」

 

ユメ先輩はよく遅刻をしていたのを思い出した。

まったく...こんな時にも遅刻とはユメ先輩らしいというか...

でも今回ばかりははやく起きて欲しいなと思う。

 

ホシノ「...よし、もう一回行ってくる...まだまだ、負ける気はないよ」

 

気を取り直して私は再度昔の私のもとに行く。

 

ホシノ(過去)「ごめ...なさ...わたし...わたしは...」

 

途切れ途切れだが昔の私が言いたいことが伝わってくる。

 

ホシノ「ユメ先輩に謝りたいならちゃんと謝れ!

こんな風に暴走しているな!」

 

語りかけながら走り、銃を放つ。

効果は薄く、状況は一向に変わらない。

やはり私ではダメなのだろうか...

でも、それはまだいい。

勝負はユメ先輩が起きてからだ...それまでは私は昔の私の相手をして時間を稼げば...

 

ホシノ「...ちょっとちょっと...漫画じゃないんだからさ」

 

思わず目の前の後継に苦笑いが出る。

昔の私は銃を掲げていて、その上に球体状のエネルギーが溜まってる。

 

ホシノ「...先生、わかりきったこと聞くけど、あれやばい?」

 

"別の世界のシロコが2発目以降絶対に喰らわないようにしてたくらいには"

 

ホシノ「それすっごくやばいじゃん!

衝撃に備えて、来るよ!」

 

そして銃を薙ぎ払うような動きをすると世界から音が消えた。

私は必死に盾を使ってその場に押とどまり、衝撃に耐えている。

後ろにいる先生とユメ先輩は無事なのだろうか。

 

"...ノ...ホ...ノ...ホシノ大丈夫!?"

 

インカムから先生の声が聞こえる...どうやら無事だったようだ。

対して私はというと...なんとかその場で耐えることはできていた

だが体は満身創痍で盾を使って立つので精いっぱいだった。

 

ホシノ「へい...き...まだ...まだ...」

 

強がりだ...体のすべてが悲鳴を上げているがそれでも私は...諦めない...

 

"ホシノだめだ一度撤退だ...このままじゃホシノ自身が...!?"

 

ホシノ「だめ...ここで引いたら...きっと...全部だめになる...」

 

根拠のない発言だったけれど、なんとなくそう思った。

ここで引けば今までの行動、昔の私、そしてユメ先輩のことが全てなくなる...そんな気がしていた。

 

"それでもだめだホシノ...撤退を...ホシノ!"

 

先生の声を無視して走り出す。

正直、走れただけでも驚きだったが...昔の私は容赦がない...先程と同じ技で止めをさすつもりだ。

 

ホシノ「2発目は...やらせない!」

 

エネルギーを溜め終える前に行動をキャンセルさせる...そう考えて私は距離を詰めて走るが、不意に昔の私は動いて銃口をこちらに向けた。

 

ホシノ「...フェイント!?」

 

予想外の行動に盾を構えることも出来ずに私は銃弾をもろに浴びて吹き飛ばされ、その隙に昔の私はエネルギーを溜め終えて再度あの攻撃を放つ。

私はまずいな...と思いながら防御も出来ずにそれを受けた。

 

凄まじい衝撃をうけて吹き飛ばされる。

体がスーパーボールのように跳ねるを感じる...人体はこんな風に弾めるのかとのんきなことを考えていた。

ダメージはというと...不思議と何も感じなかった。

いや...それは許容量を超えてしまい、なにも感じなくなってしまったのだ。

先生の声も、そこまで遠くもないのに小さく聞こえる。

それでも私は...立ち上がった。

 

"ホシノ...なんて無茶を...!

もうだめだよ、撤退を"

 

ホシノ「わたし...は...まだ...」

 

"ホシノ!"

 

先生の叱る声も無視して盾と銃を探す。

幸い、傍に落ちていて...それを拾おうとする...

だが、上手く拾えない。

 

"ホシノ...拾うことすらまともにできないんだ...もうやめよう"

 

ホシノ「けど...ユメ先輩が起きるまで抑えておけば...きっと」

 

"その前にホシノが死んじゃうよ!"

 

それでも私は戦おうとする。

だが、不意に昔の私は視線を外すと移動し始めた。

 

ホシノ「追おう、先生...町中で暴れたら大変だ」

 

先生がなにか言おうと瞬間...何かが私の頭に当たった。

 

それは銃弾だった。

幸いなことに、瀕死の私が受けてもそれはダメージにはならなかった。

私も先生も...不思議に思い、銃弾が放たれた方向に目を移す。

そこには兵士が1人...立っていた。

 

ホシノ「...カイザーの残党かな

まったく...協力するならともかく...今の状況わかってないのかな」

 

"待ってホシノ...なにか様子が変だ..."

 

不思議に思い、その兵士を観察する。

先生の言う通り、そいつはおかしかった。

生気を感じず...無機質で真っ白だった。

 

"なんだあいつ...

...いやまさか...!?"

 

先生の中で答えが出たのだろう...何かを言おうとした瞬間、地面が揺れだした。

そして鮮明に思い出した。

この揺れ...この無機質な感覚...

あの砂漠で突然現れて私達に敵意を示した巨大な蛇。

 

ホシノ「......ビナー」

 

離れた場所で地中からその巨体がせり上がる。

先程の兵士...ビナーの眷属は1人だけではなくぞろぞろと姿を現した。

まずい...これは本当にまずい...

戦力なるのは私1人...否、私ですらもうダメージを追い過ぎて戦力に数えられない。

それなのにこれは非常にまずい...

泣きそうになるほどの絶望が...唐突に私たちの前に現れた。

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