すべてを喰らう、その日まで   作:アズライト

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何か上手く書けんな……気が向いたら内容は変えないけど、ちょっと書き直すかも。




それでも、ヒトらしく

 

「…………生き、てる?」

 

「お、目が覚めたか」

 

目を覚ましたら目の前にクソでか爬虫類の顔があった件について。

 

「はぁぁぁ!?あぐっ!!」

 

「ちょ!?お前10日も寝てたんだから急に動くなって」

 

慌てて動こうとしたが、身体に激痛が走る。

 

10日も寝ていた?なら此処はダンジョンじゃなくて地上なのか??

 

というか、待て……いまこいつ言葉を話さなかったか?

 

モンスターが共通語を話すなど聞いたことがない、寝起きで見間違えた?

 

そんな疑問を抱きながら改めて声の主を見てみるが……蜥蜴男(リザードマン)だった。

 

何処からどう見ても、蜥蜴男(リザードマン)だった。

 

キグルミ?いや、オラリオにそんな文化はないはず。

 

ということは、マジでこいつはモンスターなのか?

 

「っ、答えろ蜥蜴男(リザードマン)……お前は()()?」

 

「それについては私が答えよう」

 

また、別の声がした。

 

全然気づいてなかったが、俺が寝かされていた場所は作りが簡素なテントのような場所で、声のした方に顔を向けるとフードを被った人影が立っていた。

 

声は女性っぽいのだが、体格が出ないマントとフードのせいで何の情報も得られない。

 

「初めまして『黒夜刀(ナハトヴァール)』。私はフェルズ、とある神の使いで彼等を支援している者だ」

 

黒夜刀(ナハトヴァール)』、俺がLv.2になったときに付けられた二つ名だけど、とある神の使いって事は冒険者か?

 

都市二大派閥のロキ・ファミリアとはいえ、俺はフィンやアイズたちと比べると有名ではないと思うんだが……それにフェルズか、聞いたことがない名前だが何者だ。

 

というか、支援ってまさか此処にいる蜥蜴男(リザードマン)のことか?

 

困惑する俺を他所に、フェルズと名乗った人影は言葉を続けていく。

 

「彼はリド。私たちは彼のような存在を異端児(ゼノス)と呼んでいる」

 

異端児(ゼノス)とは知性を持ち、我々ヒトと対話することが可能なモンスターだ」

 

………………は?

 

「信じられないと思うが、ひとまず私の話を聞いて欲しい」

 

それが、俺と異端児(ゼノス)たちやフェルズとの出会いであった。

 

 

 

⬜︎ ⬛︎ ⬜︎ ⬛︎ ⬜︎ ⬛︎ ⬜︎ ⬛︎ ⬜︎ ⬛︎ ⬜︎ ⬛︎

 

 

 

「ソラっ!飲んでるかしらっ!?」

 

飲んでる、飲んでるからから抱き着いてくるなアリーゼ、酒がこぼれる。

 

「だって、こんな端の方で静かに飲んでいるのだもの。何かあったのかって心配になるわ」

 

「あぁ、いや…………5年前の事を少し、思い出していた」

 

俺の言葉にアリーゼが抱きしめる力が強くなる。

 

5年前、崩壊したダンジョンの様子を確認しに来た異端児(ゼノス)たちに俺は救われ、彼等の隠れ里で目覚めた。

 

目覚めてすぐはかなり混乱したが、フェルズから異端児(ゼノス)たちの存在やウラヌスの目的を教えられ……別に言葉を話すモンスターくらいいても不思議ではないよなぁと軽く流したら、リドやフェルズにはかなり驚かれた。

 

その辺は前世のオタク知識のせいではある、日本人の変態的創作スキルを舐めてはいけない。

 

その後、俺はフェルズにアリーゼたちがどうなったのかを聞き……彼女たちがヒトと呼んでいいのかわからない存在に変化した事を教えられた。

 

「まだ、後悔してる?」

 

抱き着いたまま少し不安そうな顔をするアリーゼの頭を撫でる。

 

この人、これで俺より年上なんだよな……俺の血のせいか知らんが5年前と容姿が全然変わってないけど。

 

それはアリーゼだけでなく、輝夜もライラもか。

 

「していないと言うと嘘になるな。アリーゼたちを蘇生させた事は後悔していない。だけど、ヒトを捨てさせてしまった事だけは後悔しているよ」

 

彼女たちをヒトのまま救えていたら、リュー・リオンの復讐は防げていたかも知れないから。

 

彼女たちが目覚めたのは俺よりも遅く、彼女たちが目覚めた時には……既にアストレアはオラリオから逃がされ、リュー・リオンによる闇派閥(イヴィルス)への復讐が始まっていた。

 

一度死んだせいかアストレアの恩恵は切れていて、地上ではアリーゼたちは既に死亡したと認識されていたので、俺から事情を聞いたフェルズはしばらく呆然としていたし。

 

恩恵が切れていたせいか、目が覚めた後もまともに動く事が出来ず……彼女たちが動けるようになった頃には、もう手遅れだった。

 

地上ではリュー・リオンによる闇派閥(イヴィルス)への苛烈な復讐が継続されていて、復讐の対象にされた中には、闇派閥(イヴィルス)と関係を持ったという明確な証拠がなく、()()()()()という程度の曖昧な奴らも含まれていた為、ギルドはリュー・リオンに高額な懸賞金を掛けて早期に終息させる動きを取らざるを得なかった。

 

そんな中で恩恵を失ったアリーゼたちの生存を発表しても、リュー・リオンを釣る為のエサにされるか、闇派閥(イヴィルス)の報復の対象にしかならないので……アリーゼたちの存在は隠すしかなかった。

 

「でも、ソラが救ってくれなかったら私たちはこの世にいなかったわ」

 

「それでも、さ。結局、アリーゼたちに不自由な思いをさせている」

 

フェルズや後々協力者となったアミッドが診察した所、限りなくヒトに近いが、少なくてもヒトではないと曖昧な診察結果を下した。

 

例えるなら、ヒトと龍の混血。龍人とでも呼ぶべき存在だと。

 

両眼が変質したライラは、視力が大きく変化しており、同時に魔眼のような能力を発現させた。

 

異形の左腕を生やした輝夜。彼女の腕にある龍鱗は簡単には傷つかず、爪は鉄程度であれば容易く切り裂いた。

 

心臓が変質したアリーゼは見た目こそヒトと変わらなかったが、魔力が異様に増え、いくつか特異な技を使えるようになった。

 

そんな彼女たちを未だにリュー・リオンの復讐劇の混乱が収まっていないオラリオで自由にさせる訳にはいかず、色々と話し合いを続けた結果、最終的にアリーゼたちはウラヌスやフェルズの提案を受け入れた。

 

その提案とは、条件付きでウラヌスの眷属となりフェルズと同じようにウラヌスの私兵として異端児(ゼノス)を支援する立場になること。

 

あれから5年、隠しているつもりだろうが俺は何度もアリーゼが涙を流した事を知っている。

 

仲間を喪い、仲間の復讐を止められなかった自分を責めていた事を俺は知っている。

 

ヒトから変わってしまった自分の身体を抱きしめて、不安に震えていた事もあった。

 

1人を残して眷属を全員亡くし、生き残った最後の1人が正義を捨て復讐に走ってしまったかつての主神を思い、謝り続けたこともあった。

 

そして、それでもアリーゼは前を向き、立ち上がり、進もうとしている。

 

「みんな、楽しそうよね」

 

「そうだな」

 

ヒトと異端児(ゼノス)が同じ火を囲んで食事をし、酒の入った盃を交わし合う。

 

きっと、これがガネーシャやウラヌスが地上に作り出したい景色であり。

 

この5年で、アリーゼが努力を続けたからこそ見る事が出来た景色でもある。

 

まぁ、輝夜とライラをヒトに含めていいのかはわからないが……見た目はほぼヒトなのでヒトでいいだろう。

 

「ソラ!今日は寝かさないからね!!」

 

「いや、俺今日は泊まらないからな?」

 

さっきまでのしんみりとした雰囲気は何処に行った。

 

いまそういう事を言う雰囲気ではなかっただろうに、自由過ぎる。

 

いや、そんな不満そうな顔をされても普通に帰るからな?今日は休みにしたけど明日はベルくんの修行もあるし。

 

あと、俺が泊まるとフェルズから苦情が来るんだよな「異端児(ゼノス)たちの教育に悪い」って。

 

防音の魔道具は使っているんだけど、異端児(ゼノス)はモンスターだけあって獣人並みかそれ以上に鼻が良い奴もいるらしく……俺やアリーゼたちから嗅ぎなれない匂いがする時があるけど、何をヤってたのかって質問される事がたまにあるらしい。

 

何故に俺たちではなくフェルズに質問が行くのかというと、何となく俺たちには聞き辛いとか何とか。

 

やっぱ、異端児(ゼノス)の中身ってモンスターの魂じゃなくてヒトの魂じゃね?生まれた時からある程度の知性や知識を持ってるといってもモンスターである以上はそういう性に関する微妙な羞恥心とか持たないと思うのだが。

 

「むー、いいわ。なら、その分いま抱き着いておくから」

 

むくれた表情のまま、俺から離れようとしないアリーゼの頭を撫でながら酒を煽る。

 

「あー、アリーゼ」

 

輝夜とライラには色々と文句を言われそうだが、仕方ない。

 

「今度、久しぶりに18階層にでも行かな「行くわ」……反応がはえーよ」

 

早まった気がしなくもないが、アリーゼは定期的にストレスを発散させないと暴走するからな。

 

半年くらい前にアルテミス・ファミリアの救援に俺、アリーゼ、輝夜、ライラの4人で行ったときも普通に偽名じゃなくて本名を名乗ろうとしたし。

 

「久しぶりのダンジョンデートね!楽しみだわ!!」

 

まぁ、アリーゼが楽しみにしてくれるなら……それでいいか。

 

 

 






ソラくんの二つ名

Lv.2〜Lv.4→『黒夜刀(ナハトヴァール)』、名付けは親はロキ
Lv.5〜Lv.6→『死喰刀(フレスベルク)』、名付け親はフレイヤ
Lv.7→『妖刀(ベルヴェルク)』、名付け親はフレイヤ


ソラくんと女性たちとの関係

アミッド→圧倒的正妻。別にソラが他の女を抱こうがソラに近づく女が増えようが構わないが、ソラの最愛だけは誰にも渡す気はない。アリーゼに薬を渡したのは、気付いたら死地に向かうソラが死なないように楔を増やすため。それはそれとして、ソラから他の女の匂いがしたら上書きするし印もつける。

椿→正妻とかには全くこだわっていないし、別に愛人扱いでも構わないとか考えている。誰の子を産みたいか?と聞かれたらソラと普通に答える。ソラは知らないが、アミッドとは既に話し合いを終え協力関係である。

アスフィ→散々アピールしてんのにハニトラ扱いされて手を出されない元プリンセス。まぁ、ヘルメスが胡散臭くソラに接するせいなのでアスフィはヘルメスをぶん殴っていいと思う。ソラへのアピールは本気が6割で打算が4割ほど。

アイズ→ソラへの感情が屈折しまくって知恵の輪になってる幼馴染で義妹枠。ソラに対する感情は家族愛のが強いのだが、恋情ももちろんある。自覚はしてないけど初恋の人だから仕方ないね。自覚したらアミッドと戦争になるけど。

アリーゼ→命を救ってくれた恩と、傷だらけになりながらも前に進もうとするソラの姿に完全に堕ちた人。文通相手のアミッドから貰った薬を使いソラに身も心も捧げたのでもう添い遂げる気しかない。アミッドとの話し合いは手紙で済ませた。

輝夜→命を救われた恩義もあるが、それ以上にもう普通の恋愛も結婚も出来ないと確信したのでソラを逃がす気はなかった。アリーゼを唆してソラに薬を盛らせ、アリーゼとライラと一緒にソラに襲われたし襲ったので既成事実はばっちりであったが、アミッドとの話し合いで格付けされた。

ライラ→輝夜と同様にもし地上に出られても普通の結婚は出来ねーなと思ったのと、地上の様子をソラから聞いた際に某勇者がかなり年下のアマゾネスにストーカーされてるのに醜聞を気にしたのか完全には拒否してないと聞いて気落ちしてた所をアリーゼと輝夜に薬を盛られたソラに喰われた。その後、ソラには恩もあるし優良物件だからまぁいいかと開き直ったが、ソラに薬を盛ったアリーゼと輝夜をぶん殴った。アミッドとの話し合いは平和に終わった。



アミッドがアリーゼに渡した薬は、精製されたソラとアミッドの血を原料に含む神秘の発展アビリティを無駄に駆使して作製されたアミッド渾身の特製品。

薬の効能は、簡単に言ってしまうと媚薬+精力剤+避妊+防疫で、すげぇ性的に興奮して疲れないし誤射もしないし性病も防げるし依存性も副作用もない……ある意味最強にファンタジーな薬。

アミッドが本当に頑張って作ったのと、原料にソラとアミッドの血が入っているのでLv.7で耐異常を持つソラにも効果が出る。

実は服用する場合は強力過ぎて最低Lv.3くらいはないと危険な物だったりするので作った分は厳重に管理していて、とあるアマゾネスに「そういう薬ない?」と聞かれた際にはしれっと「ないです」と答えた。

とあるアマゾネスの目的は既成事実と子種だから、避妊の効果がある薬では意味がないから仕方ないね。

なお、普段使い用()に危険性のない廉価版である避妊+防疫の薬も開発しているが外に流す気はない。

アミッドは滅多にソラや自分にヤバい方の薬は使わないが、使う場合は必ず連休を取っている。



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