シンジは目が覚めると知らない天井を見上げていた。
「あぁ‥‥‥サキエルと殴り合った後に寝ちまったか‥‥‥」
戦闘終了から一時間も立たずしてベッドから起き上がると、首を鳴らし大欠伸をして満足そうに笑みを浮かべた。
「へへ‥‥‥同じ人間、殴り合えばダチだな!
しゃぁ!!!」
「シンジ君!?」
そんな声を聞き病室に慌てて駆け込んできたのは葛城ミサトだ。
まぁ、声的にはセーラームーンだがかなりの美女の彼女が慌てて駆け付けたので何か嬉しそうなシンジ。
「お、葛城の姐ちゃんか
いやぁ人間殴り合えば解るってのが嬉しくてよ!
親父も言ってたぜ、人間最終的にはぶつかり合って溶け合うってよ
ハッハッハッ!」
「えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜‥‥‥‥‥‥」
なんか理解不能な生物を見てる気になり呆れるミサト。
それからは原作通り。
最初はゲンドウがシンジを引き取りそうになったが所員たちの暑苦しさが増えるからと妨害され、何故かミサトの家に住むことになったシンジ。
ちなみにゲンドウからは「シンジ!同級生ヒロインも良いが年上ヒロインも良いからな!
後、漢なら責任は取れ!」
と言われ、何故か「応!ミサトの姉ちゃんは俺がぜってぇ守るぜ!」なんて言い合ってて少しキュンと来たとか何とか。
う〜ん、加地さん少し早く出て来ないと不味くね?
そして帰り道の途中、二人は丘に来て地下から伸びゆくビルたちを見ていた。
「どうシンジ君、これは君が守った街よ」
「バカ言うなよミサトの姉ちゃん
俺は街なんか守ってねぇ、ただ負けたくねぇってプライドを守ったんだよ
この街を守ったのは姉ちゃん達なんだ」
その言葉にタジタジのミサト。
一応裏方の彼女達がまさか「アンタ達の守った街だ」なんて断言されたら嬉しくなる物だ。
「さぁ〜て帰ろうぜ
腹減ったしよ」
「‥‥‥そうね」
もう少し‥‥‥もう少しだけ彼の言った「私達の守った街」を見たかったがシンジの意見を尊重し帰ることを決断した。
その頃、司令室でも所員たち全員に同じ事を言っているヒゲが居り泣いたり喜んだり感慨にふけったりしてる所員が大勢居たとか何とか。
「邪魔するぜ!」
「今日から此処は貴方の家なのよ」
「お、ならただいま!」
「おかえりなさい」
そう言われ部屋に入ると苦笑いのミサトと何故かワクワクしてるシンジ。
「ち、ちょ〜っち汚いけど‥‥‥」
「へへっ‥‥‥やりがいあるぞ!!!
燃えてきた!!!
徹底清掃だ!!!」
そう言い、何故か目をキラキラ捺せながら不用品を処分し選択や整理整頓。
果ては箒による掃き掃除やウェットシートによる拭き掃除、掃除機による掃除等あらゆる手段を尽くし部屋を奇麗にしていく。
そして一時間もするとあの汚部屋からは想像出来ない程の奇麗な部屋へ。
しかも、合間合間に料理の仕込みやらなんやらしてテーブルの上には美味そうな食事の数々。
「お、おぉ〜〜〜‥‥‥」
「さぁ食ってくれミサトの姉ちゃん!」
碇シンジ
特技は家事全般、趣味は楽器で好きな教科は体育と肉体派男子の鏡だ。
普段はレトルト(それを錬金術で劇物に変えている)ばかりでマトモな人の手料理は何年ぶりかのミサトはまず豚の角煮らしきものに手を伸ばした。
セカンドインパクトのせいで食卓に並ぶのは成型肉ばかりで味は良いが飽きるもの。
なのにこの角煮はどうだ?甘辛い味付けに油たっぷりでビールが進む一品だ。
僅か三切れでビール一缶を飲み干し、すぐに追加を開ける。
次に狙うは焼き魚だ。
ホイルに包まれており、開ければキノコや野菜の細切れと魚の切り身が姿を表す。
しかもホカホカの湯気に乗ってなんとも言えない美味そうな匂い。
「うんまっ!?」
「お、ならコイツはどうだ?」
箸でほぐして一口放り込めば魚とキノコの旨味、そして野菜の甘味が混じり合った最高の味が口いっぱいに広がる。
そこに追加するのはわさびマヨネーズ。
少しかければさっぱり味がマヨネーズのお陰でこってりになり、更にわさびのツーンとくる刺激がご飯のお供から酒の肴に変わった。
「シンジ君」
「おう!」
「結婚しましょ!」
「俺、まだ中坊だぞ」
僅か二品で胃袋をガッチリ捕まれたミサトは、酒が入ってるからかなんかとんでもない事を言い出す始末。
その後もシンプルに野菜にオリーブオイルとシンジ特性レインボーソルトをかけた品で取り敢えず主夫として居てほしいと願うミサトだった。
ちなみに二人が家に居る時、グラサンをかけた熱血司令が食堂を使い残っていた所員全員に手料理を振る舞って目茶苦茶喜ばれたとかなんとか。
まぁ、アレだ‥‥‥血は争えないって事だ。