汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
お待たせしました。(需要?知らぬ)
マルス達はガルダの町の住民の話を聞き、凶悪な山賊集団サムシアンの巣くうデビルマウンテンに足を踏み入れる。
それはサムシアンに捕らえられたであろう、シスターレナの救出もあったが、ガルダからアリティアへ向かうとなれば好ましい行軍ルートであった為だ。
確かにタリス王からオグマ達という頼もしい兵を借り受ける事が出来た。
が、あくまでも現在のマルス達は正面からドルーアやその同盟国と戦えるだけの戦力は持ち合わせていない。
幸いにも、タリスという信頼のおける友好国がある。とはいっても、可能な限りタリスを巻き込みたいとはマルスもエリスも。そしてゲレタとて思っていないし、思うべきではないだろう。
であるならば、敵との交戦は勿論のこと。可能な限り自分達の居場所を特定させないように動くべきではないか?
とゲレタはマルスやジェイガンに提案。それを2人もよしとしたのである。
心苦しくはあるが、現在のところマルス達アリティア軍の目となり得るのはペガサスナイトであるシーダのみ。
恐らく義妹となるであろう彼女に危険なことをして欲しくはなかったが
「でも、それはゲレタお兄様も同じではないかしら?」
そう反論されて、ゲレタは頭を掻いた。
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「ジュリアン、テメェ!」
「レナさん大丈夫か?」
「…え、ええ」
狭い山道に2人の男女とその後ろから怒号をあげながら追いかける者達がいた。
逃げる少女はレナ。ガルダの町の住民が心配していたシスター。彼女を気にかけながら、背後から追ってくる者達にも注意を払う赤髪の青年。名をジュリアンという
サムシアンへと説得に向かったシスターレナ。彼女は町の住民の予想通りサムシアンに囚われてしまった。その彼女を助け出したのが同じサムシアンの一員であったジュリアン。
まぁ、言ってしまえば山賊同士の揉め事とも言える。
木々の間からそれを上空から確認したシーダは直ぐにマルス達のもとへと戻り、対応を話し合う事とした。
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「酷な物言いになるが、自業自得とも言えるな。
山賊しかもかなり名の知れているサムシアンに説得とか理解に苦しむ」
シーダの報告を受けたマルスとジェイガン。そしてオグマはゲレタも交えて今後の動き方を決める事とした。
「…多少乱暴な言い方ではありますが、間違ってはないかと」
オグマは厳しい表情で同意する。
「そもそも、シスターレナ一人の問題にならん。
彼女が奴隷として売り払われれば、その分サムシアンに金が入り、それが奴等の戦力強化に繋がる」
「…それでも助けるべきではないか。
そう思う」
兄から教わった様々な事はマルスの中に確かにある。感謝もしている。…それでも、と。
マルスの中の何かが声をあげるのだ。
「なら、カインとアベルに先行させよう。
少なくとも、今の彼等なら遅れは取らんだろうしな」
「…良いのですか?」
マルスの言葉にゲレタは即座に対応を口にすると、ジェイガンも頷き2人のもとへ向かった。
その姿にマルスは思わず疑問を口にしてしまう。
「指揮官はマルス。お前さんだ。
それに何も考えずでないなら、それは尊重するさ。
余程の事なら異議を申し立てるがな?」
不安そうなマルスにゲレタは悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「間違うな、なんて言わんさ。
取り返しのつくミスなら、幾らでも支える。
…これでも、お前の
恥ずかしながら帰って来ました。
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