汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
なんかまだ終わりそうにないので、連載としました
なんで?
火竜族のバヌトゥ
彼は現在のアカネイアでは珍しいとヒトとの共存を良しとする竜人族。少なくとも周囲からはそう見られている
マムクートと呼ばれる事には些か不快な気持ちになるものの、既にこの大陸に広く周知されてしまったこの
(本当に、因果なものじゃのう)
バヌトゥも長い時を生きる竜人族の中でも高齢な人物である
本来人物と呼称すべきではないと思わなくもないが、今回はこれで統一させてもらいたい
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その為、メディウスが何故あの様な暴挙に及ぶのか理解出来てしまう
ヒトと竜や竜人族ではそもそも時間に対する意識自体が根本的に異なる。人が何代変わったとしても、竜や竜人族はそこにあるのだ
故にこそ、メディウスのアカネイアという国に対する怒りや憎悪をバヌトゥは否定しない
バヌトゥとて、神竜族の長でありかつてヒトを守る為に暴れ回っていた同胞を倒す選択をしたナーガに対して敬意を持っている
地竜族の中で唯一ナーガと共にヒトを守ったメディウスもまた同じなのだ
マルスが今持っているアカネイアのニーナから渡されたファイアーエムブレムとて、そのルーツを知るバヌトゥからすればすぐにでも取り返したくすらなるものなのだ
知らぬと言うのは罪ではなくとも、知ろうともしない事や語り継ぐ事をしない事は罪である
ヒトにとっては遥か昔。それこそ物語の話を聞く様なものだとしても、その時代を生きたメディウスや自分の様なものはまだ多い
アカネイア王家の信頼の証
などと言われたところで、メディウスからすれば奪ったものを高らかに掲げている様なもの
怒りや殺意こそ増えるだろうが、それに対して良い感情を持つはずもない
そして、それはファイアーエムブレムやメリクル、パルティア、グラディウスにファルシオンの事を知る大陸に住む同胞にとっても同じ事なのだ
マルスが
ニーナが
ファイアーエムブレムを掲げれば掲げる程に竜人族からの反感や怒りを買うのだ
だからこそ、本来ヒトの世に関わる事を嫌っていた筈の多くの同胞がメディウスの元へと参じているのだ
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更に言えば、大賢者ガトー
彼は元々竜人族。つまりはバヌトゥにとって同胞
それが何を考えたのかヒトとなり、いつのまにか大賢者などという仰々しい立場にあるという
(理解できぬわ)
ヒトというならば人の世の事に積極的に関われば良い
…だが、アレはその様な事をする事なく、何処かで事態を見守っているのだろう
それがガトーに対するバヌトゥの評価だ
そしてそれは多くの同胞達が感じている事
そのガトーの弟子であるガーネフは闇に囚われ、もう1人の弟子であるミロアは兄弟弟子であるガーネフにより命を奪われた
半端者が下手に力を誇示するから、この様な事になるのではないか?
そう思っている同胞は多い
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だが、バヌトゥは何も語る事はない
何故か?
例えバヌトゥが真実を語ったとして、それをヒトが受け入れるか?
その結果など分かりきっているのだから、バヌトゥは何も語らない
かつてある同胞がアカネイア聖王国の国父ともいえるアドラ一世の罪を声高に主張した事がある
その結果、どうなったのか?
その同胞は殺された
『アカネイアの名誉を穢す薄汚いマムクート』という汚名を着せられて
調べれば出てくるのだ
当時怒りに狂いながらも、メディウスはその事実を大陸の至る所へと書き記している
人は見たいものが真実であり、必ずしも事実が真実となるとは限らない
あるヒトとの共存を目指していた同胞はそう不愉快そうに言い捨てた
そして、その者は親友の仇を討つべくアカネイアに攻撃を仕掛け、そして死んだ
その頃からだろうか?
ヒトとの共存に見切りをつけ、遥か北の山脈に身を潜めるものが増えたのは
バヌトゥはマルス王子やシーダ王女の事は個人的に嫌いではない
かつての若者、アンリたちを思わせる誠実で真っ直ぐな者達だ
しかし、彼等の目的がアカネイア王家の再興
という時点でバヌトゥは彼等に心の内を話す気はなくなっている
(チキを探してくれるのは嬉しいが)
何せこの広い大陸の中でたった1人を見つけ出すのは至難
しかし、やらねばならない
彼はバヌトゥ
かつて神竜ナーガの従者だった人物なのだから
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「…ガーネフよ」
「はい」
「貴様の言を容れて、儂は貴様に任せる
そう言ったな?」
「…その通りです」
マルス達が快進撃を続けている頃、ドルーア帝国においてメディウスはその双眸を怒りに染め上げていた
「アレ等はナーガの
我等竜族が秘宝であるファイアーエムブレムを掲げ、我等との戦いを進めている。…そうだな?」
「…左様にございます」
「もう我慢ならん。マケドニアもグルニアも役立たずではないか
ショーゼン!」
「…ここに」
メディウスの言葉に暗がりから1人の人物が現れる
「直ぐ貴様が率いて出撃せよ
アカネイアに属する者、その悉くを根絶やしにしてやるのだ!」
「…承知しました」
「…役にすら立たぬグラにもう用はない
数名同胞を送る」
「そ、それは」
「貴様の甘さがこの様な事態を招いたのだ
よもや不服などいうまいな?」
メディウスはガーネフを睨みつける
「…すぐに準備をします」
こうして、ドルーアからショーゼン率いる竜人族の部隊がアカネイア・パレスに
数名の竜人族がグラに向かった
という訳で原作よりも遥かにアカネイア解放の難易度が上昇します
以降のドルーアとの戦闘において竜人族の参戦の可能性があります
グラ王国の滅亡フラグが立ちました
メディウスからのマケドニア王国とグルニア王国に対する評価が激減しました
ガーネフに死亡フラグが立ちました
というやばいイベントでした
キャラクター
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エリス
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マリーシア
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サムトー
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シーマ
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チキ
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チェイニー
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その他