汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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暗躍無双始まるよ~


再興への一矢

「それにしても、シューターからの攻撃が来ないね」

 

「はい。ミネルバ殿達の報告ではシューターは三基あったとの話でしたが」

マルスとジェイガンはある人物に目を向ける。

 

「どうした?」

 

「兄上、もしかして動かれましたか?」

マルスの言葉に

 

「…ああ、シューターか!

そりゃ対策するだろう?戦争なんて指揮官の読み合いだからな。

それとマルス」

笑って答える。

 

「はい、何でしょうか?」

 

「少し人を動かす。構わんか?」

そして悪戯っぽく笑ったのだった。

 

 

 

 

----

 

 

ゲレタはマルス達と別れ、パレス付近の町に来ていた。

 

 

「ゲレタだ。準備は?」

 

「勿論でさ!

いけ好かない貴族や騎士の頼みなら、どれだけ金を積まれてもやらねぇが、アンタの頼みなら話は別だ!」

 

「そもそも騎士や貴族が金を払う訳ないだろうに」

 

「違いねぇ!」

寂れた酒場の主はそう豪快に笑ったのだ。

 

 

 

「これは」

 

「シューター、ですよね?

しかもタリス式の」

ゲレタに声を掛けられて此処に来たクライネと懐かしそうに目を細めるカシム。

 

 

「策ってのは、相手の意表を突いてなんぼ。

さぁ、カシム。腕は鈍ってねぇだろうな?」

 

「勿論です」

 

「まさか、タリスの職人である俺がこんな場面に出くわすとはなぁ。王が言ってた通り、アンタは本当に飽きさせねぇな!」

 

 

そうして、ソレは町の中から動き出す(・・・・)

 

「アイネ!魔法で合図を頼む!」

 

「はいっ!」

アイネは目を輝かせて応えた。

 

 

----

 

 

「合図か。パオラ、カチュア配置につけ」

 

「「はっ」」

地上からの合図を確認したミネルバ。

彼女は戦闘前にゲレタから言われた事を思い返す。

 

 

 

 

「上空からの索敵、ではないのだろうか?」

 

「違う。それは誰か1人で事足りる筈だ。

既に向こうのシューターは脅威とならん」

 

「観測、とは?

申し訳ないが説明をお願いする」

 

「此方からシューターによる長距離射撃を実施する。

その弾着の確認と補正だ。

別に敵に直接ぶち当てる、何てことは考えなくて良い。敵の足並みを乱し、混乱に叩き落とす」

 

「…分かった」

 

 

 

 

「まるで私達と考え方が違う。

…いや、それは今考える事ではないか」

ミネルバは指定された合図を地上に向けて送った。

 

 

 

 

----

 

 

シューターという敵の進軍を挫く物が無効化された事はドルーア軍の動揺を招き、その統率を乱す事となった。

 

彼等とて実戦経験が無い訳ではなかったが、この場において実戦経験が豊富か否か?と言うのは些細に過ぎる問題だった事を彼等はその身を以て知る事となる。

 

 

ドゴーン

 

それは突然の事だった。

ドルーア軍の一角が吹き飛んだのである。

 

「な、何事か!」

隊長と(おぼ)しき人物が声を張り上げ、状況を確認しようとする。

 

ドゴーン

しかし、そんな悠長な事を待ってくれる程、戦場の女神は慈悲深くなかった。

 

 

そして、ドルーア軍は絶え間ない謎の攻撃に晒され続けたのである。

 

 

----

 

 

「ゲレタの旦那!そろそろ打ち止めですぜ!」

酒場の主、いや

タリスの職人はそう声をゲレタにかける。

 

「カシム、残弾は?」

 

「あと二発です!」

 

「クライネ?」

 

「これが最後です。すみません」

ゲレタの言葉に申し訳なさそうに眉を下げる。

 

「いや、上等だ。

これでパレス付近以外の敵は片付いた。

カシム!クライネ!最後はお前らの好きに撃て!」

 

「アイネも助かった。

上空(うえ)のミネルバ達に終わりの合図を」

 

「はい!」

 

「終わったこいつは解体すれ(ばらせ)ば良いんだな?」

 

「アカネイア貴族や騎士には過ぎた武器(おもちゃ)だ。

皆も協力に感謝するぞ!」

ゲレタのその言葉に周りにいた大人達は凱歌をあげた。

 

 

----

 

タリス王との企みのひとつ。

それがタリスの新型シューター。その製造のノウハウを持つ職人をパレス至近の町に潜伏させ、来るべき時にはそのシューターを用いて敵の戦意を挫き、統率を奪う。と言うものだった。

 

ジュルメがジョルジュと話をした寂れた酒場。

それこそが、職人が隠れ家としてやっていた事。ジュルメの最後の。ともすれば、アカネイア騎士を非難するそれに対して何も無かったのは、酒場の者達はこの機会を待ち望んでいたからである。

 

タリスの新型シューターの特徴は、下部に動輪をつける事で少しではあるが、移動が可能。というものである。

これは先のワーレンにおけるタリス軍が船に搭載したものであり、タリス防衛の切り札。

 

そして彼等はアカネイアの貴族や騎士の横暴に疲れ果てており、タリスへの移住を希望しているのだ。

その為、技術の流出について問題となる事はなく、材料となった木材は全ては別の用途で使いきる。

 

「私の祖国では『飛ぶ鳥跡を濁さず』と言います。

なので全て処分した上で堂々と帰ってきて貰うが宜しいかと」

あまりのゲレタの物言いに国王を始めとした者達は涙が出てくる程に笑ったという。

 

 

そして、この策の子細を知るのはアリティア軍の中でも極少数。指揮官であるマルスにすら話していない徹底ぶり。

仮にこれに対してアカネイア騎士や貴族が不満を言おうとも、そもそも指揮系統の違うアリティア軍。その上自分達が成し得なかった、或いは参加すらしてない者達の言葉に詳細を知るニーナがマトモに相手をする事はない。

 

「安全確保、ヨシ!」

とゲレタは満足げに笑ったのである。

 

 

 

----

 

 

 

マルスは兄の破天荒さに半ば呆れながらも、この心遣いに感謝しつつ、パレス付近のドルーア軍を掃討していた。

 

そう、既に敵は軍としての統率を失い彼等は怯えながらマルス達と戦わねばならなかった。

 

何に怯えるというのか?

 

 

勿論、理不尽極まる謎の攻撃に、である。

 

既に残弾は尽き、ゲレタ達もこの地へ向かいつつある。その上武器となったシューターは絶賛解体中。

しかし、そんな事が敵である彼等にわかる筈もなかった。

 

ゲレタは持ち前の性格の悪さを存分に発揮し、敢えて攻撃のタイミングをずらした。

そして、敵の目であろう天馬騎士は未だに自分達の上空にいる。

 

 

これで怯えないのは無理があった。

言うまでもなく、そんな状況の敵がマルス達の敵になる筈もない。

 

 

城門を守る竜人族のショーゼン。

その堅牢な守りにマルス達は苦戦を余儀なくされる

 

何てことはなかった。

 

 

「ちょっと、通りますよっと」

ゲレタが珍しく前に出た。

 

 

そして誰もが目を疑う事となる。

 

あのゲレタが武器を持っていたのだから。

 

 

「悪いとは思う。

が、白痴のジジイを殺す為に、死ね」

ゲレタはその禍々しいモノを纏う斧をショーゼンの頸元に振り下ろした。

 

 




別にゲレタは武器を使えない訳ではなかったので、こうなった




一応ゲレタのステ(仮)を下の方に書いておきますね。
一番最後は蛇足なので(予防線展開)











ゲレタ 軍師(常時自軍全体に命中、回避共15%の補正)

力11
技15
速13
運20
守 9
魔防 7
HP34
ステータス上限20換算








闇堕ちバージョン

ゲレタ 全てを憎むもの(マップ上全ユニットの守備-5)
力16
技17
速 9
運 0
守18
魔防19
HP??(イベントで変動)

戦闘前セリフ
全てを焼きつくし、終わらせる

エリスルートのイチャイチャ(努力目標)

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