汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
駆け足故に1週間程度ではありましたが、皆様からの応援に深く感謝を
「エリス様が!?」
アカネイア・パレス攻略を目前に控えたマルス達に驚愕の報せが飛び込んできた
なんでも近くの街にマルスとの謁見を望む3人が訪れたと言う
マルスに謁見を求める者は不思議では無かったのだが、3人のリーダーと思われる人物は
「マルス王子にお伝え願いたい
エリス様をお連れした、と」
そう伝言を頼んだのだ
実際に会った人物に確認を取ると、少なくとも聞く限りにおいてはマルスの姉であるエリスのそれと一致している
「…罠ではないのか?」
そう口を開くのはアカネイアの騎士ジョルジュ
彼はアカネイア・パレス解放を早急に行なうべきと考えていたのだ
何よりも、城内には捕らえられたアカネイアの騎士達がいるかもしれないのだ
マルス王子には悪いと思うが、
しかし、続けて伝えられた伝言によりジョルジュの思いは果たされなくなる
「デビルマウンテンの時にはお目にかかれなかった
叶うならば一度お会いしたい」
と
これにより、マルス達はパレス攻略前に少し時間をとる事となったのだ
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「お初にお目にかかる、マルス王子
貴殿の姉君であるエリス殿。しかと引き渡しましたぞ」
「…姉上!」
「…ああ、マルス!」
ゲレタの仰々しい挨拶よりも、マルスは生死の分からなかった姉が生きて此処にいる事の方が重要だったのは仕方のない事だろう
「…いや、気持ちは分かるんだがな?」
「…申し訳ない
このジェイガン、マルス様や我らアリティア騎士団を代表してお礼申し上げる
エリス様を助けていただき、ありがとうございます」
「…一応、俺サムシアンの残党だぜ?
そんな奴に頭を下げても良いのか?」
ジェイガンにそう笑うゲレタ
「例え敵であろうとも、我等が助ける事の出来なかったエリス様を助けてくださった事実は変わりますまい
頭を下げ、礼を言う事に余計な口を挟ませるつもりはありませぬよ」
「…そうかい
騎士ジェイガン。その言葉確かにこのゲレタ、受け取ったぜ
………さて、俺の本題は寧ろこっちだ
ジュリアンがこの軍にいるだろ?
会わせちゃ、もらえねぇか?」
その言葉に空気が凍った
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「…よう、ゲレタ」
「ジュリアン。くたばってなかった様で何よりだ
態々呼び出しに応じたって事は
死ぬ覚悟出来てんだろうなぁ、オイ?」
街の外れでジュリアンとゲレタは相対する
それを心配そうに見守るのはレナ、リカードにマチス
そして、リンダとエリス
他の者達も彼女達より少し離れた場所で見守っていた
言葉と共にゲレタの雰囲気が一変する
そのあまりの変わり様にリンダは思わず両手で自分を抱きしめる
怖い
初めてリンダはゲレタに対して恐怖をおぼえたのだから
「これが『慈悲なき刃』か」
ハーディンは思わずゲレタの放つ威圧感に唸る
正直元山賊などという経歴抜きにしても、是非自分の部下にしたいとすら思えるだけの気迫
「…ジュリアン
テメェに一度きりのチャンスをやる。それで終わりだ」
「…そうかよ
……なら、本気なんかじゃすまねぇよ、なっ!!」
ゲレタの挑発にジュリアンは彼らしかぬ少しだけ凶暴な顔を見せ、ゲレタに斬りかかった
「もうやめて!!」
そして少女の悲鳴が響き渡る
「やめて
…ねぇ、やめてよゲレタ
私ゲレタに死んで欲しくない
……やだよ、私」
動きの止まったゲレタにリンダは涙を流しながら抱きついた
「…リンダ」
ゲレタはそんな彼女を愛おしそうに見つめていた
「ゲレタ
私は貴方に感謝している。姉を、エリス姉さんを助けてくれて
…だからこそお願いだ
私はジュリアンにも貴方にも死んで欲しくない
それに貴方の恩人を手にかけたのは私だ
…だから」
マルスの言葉に
「やれやれ
やっぱり人を連れて回るんじゃなかったな」
その言葉にリンダはゲレタを見上げて、その目を大きく広げた
だが
「俺も
『残虐なるゲレタ』ともあろうものが、情けねえ」
そう言いながらもリンダを見つめるその目は優しい
「悪かったな、リンダ」
そうリンダの涙を手で払う
「約束だったな?
俺の復讐は終わった
後の人生はお前のもんだ、リンダ」
「…ゲレタ………っっ!」
いつもの少し斜に構えた笑みを見たリンダは
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「お前の覚悟、見せてもらったぜ
ジュリアンよぉ」
「…ゲレタ、お前はどうするんだ?なんなら」
「それ以上言うんじゃねぇよ、ジュリアン
あの王子にはまだ敵が多い。お前はレナの嬢ちゃんを助けた実績がある。俺にんなもんはねぇ
いたとしても足を引っ張るだけさ」
「…そうかよ」
ゲレタの言葉にジュリアンは苦い顔をして吐き捨てるかの様に呟く
「ま、嬢ちゃんと仲良くな
…ジュリアン」
「なんだよ?」
「愛する者を離すなよ?きっと後悔するぜ」
「…ゲレタさん」
レナは口を開く
「あの時、ありがとうございました
私は貴方にあの時救われていたんです」
「…さよか
なら、嬢ちゃん。このアホを頼むわ
しっかりしている様で抜けてやがるからな」
「うるせえ」
レナの言葉にゲレタはふざけて応え、ジュリアンは悪態をつく
「…じゃあな、エリス
マルス王子と元気で」
「ええ、ありがとうございますゲレタ」
そして復讐を終えた男と少女は旅に出る
まだ世の中は戦乱の中で
混乱は続くだろう
人は例え這いつくばって、泥を啜ってでも生きねばならない時がある
汚泥の中であったとしても
いつか花は咲き誇るのだ
ファイアーエムブレム 紋章の謎二次創作
汚泥の中で
FIN
という訳で無事書き切る事が出来ました
友人からは
大丈夫?失踪しない?
と心配されたりもしましたが
とは言え、アンケートの結果を参考にさせてもらい第二部の構成(と言うほどのものでもない)に取り掛かっております
流石にこれで終わらせるのは、少しね?
ですが、ゲレタという復讐者の物語としてはこれで終わらせるのが良いと思いまして、この様な形となりました
アンケートとった翌日に完結とかふざけんな!
と思われる方もおられるやも知れませんが、平にご容赦ください
これから先は少し作品についての小話となりますので、興味のない方はスルー推奨です
それはそうとして覚え間違い多すぎぃ!
本作を書こうとしたきっかけは
本当に何となく、でした
紋章を始めてすぐに戦うことになるサムシアン
序盤のマップながらに新規参入キャラが3名
しかも誰もが物語において重要なキャラか戦力として必須となる者
恐らくデビルマウンテンのマップを端的に表現するなら
有能な仲間を獲得できるマップ
と言えるのではないかと
しかし、悪名高いとまで言われているのだから
…なんか、こう梃入れをしたくなりまして
物理キャラばかりやん(序盤だから寧ろ当たり前)!
せや!魔法キャラいれるか!
でもあんまり魔力とか高くしてもアレだし
なら、流行りの転生ものにして魔力に制限かけるか?
との事からゲレタは生まれました
元々感想にも書きましたが、ゲレタのコンセプトは力(魔力)弱めにしたキルソード持ち(重要)のナバール
と言う事でいろいろ考えた結果は
人体急所を的確に狙うアサシン型魔道士ゲレタ
が爆誕した訳です
あとはぼんやり考えた結果
マルス達に協力しない様なキャラにしよう
となりました
これについてはlawルートを選択したが為に徹底出来ませんでしたが
リンダについて
彼女の登場が本作の流れを決定づけた
そう言っても過言ではないですね
因みにカオスルートの場合だと、助けずに放置
或いは助けてある程度してマルス軍に放り投げる(この場合、確実にR-18へ移行。但し暴力的な描写の為)
となっておりました
反響を考えるにコチラを選ばなくて正解だったと胸を撫で下ろしております
結果彼女のヒロイン化が私の考える以上のスピードで進行
結果、支援S達成となりました
なお、最終話においても実は分岐がありまして、仮にリンダとゲレタの支援レベルが足りていないと
リンダの叫びにも頓着する事なくゲレタはジュリアンによってキルされます
…どう考えても後味が悪過ぎますね
まぁこれを書いている時点ではまだワーレン辺りの話だったので、未定ではありましたが
なおタイトル
汚泥の中で、とは苦しみに喘ぐ民衆(騎士や貴族達と言った上流階級以外)を私なりに表現した形です
センスない?
まぁ……そうね
故に最終話のタイトルも殆ど決まってました
他のタイトルは
…適当です
語り尽くす事はできないのですが、あまり長すぎてもアレなので一先ずこれで終わりとしたいと思います
この作品を読んで下さり、ありがとうございました
キャラクター
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エリス
-
マリーシア
-
サムトー
-
シーマ
-
チキ
-
チェイニー
-
その他