汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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短め。原作ブレイク(今更)


故郷へ

「ミディアです。

宜しくお願いします」

頭いてえ。何だこの面倒な状況は?

 

 

アカネイアからアリティア解放に向かうマルス達アリティア軍。

既にゲレタ率いる部隊は別動隊として機能し得る規模になりつつあった。

 

が、それに異論を唱える者はいない。

 

アリティア軍の者は誰一人として、ゲレタの今までの献身と功績に疑いを持つ者はいないのだから。

 

 

「…おかしくね?」

いや、一人だけいた。

当の本人ゲレタである。

 

 

----

 

 

 

ゲレタのアリティア軍における役割は多岐にわたる。

アリティア軍の軍師として、マルス達への助言。

マルス達の師としての教育。ミネルバ達への意識改革の為の教育とジョルジュ、ミディアへの再教育。

 

輸送隊隊長アンナとの物資に関する話し合いと調整。更にアリティアに居るモロドフに対しての物的支援。

その上、アリティア王女エリスの伴侶でもある。

 

やることが

やることが、多いっ!

 

と呻くのも仕方のない話ではあった。

更に表に出せない交渉や謀略なども担当。それはマルス達の今後を考えたものであり、必要不可欠なものとマルスは判断していた。

 

その一方で、未だに背中すら追い切れない兄。その兄に大きすぎる負担を強いてしまう事にやりきれない思いを抱いていたが。

 

 

まぁ普通に抱え込み過ぎではあった。

とは言え、メディウス達との交渉など明らかに表へ出せない事も多い。

既にゲレタにとって欠かせない腹心となったエレミヤ。彼女も必死に学んでいるが、ゲレタの視点は間違いなくこの大陸で唯一無二のもの。

 

原作知識という最大の恩恵あればこそのゲレタのやり方。それをエレミヤに求めるのは酷な話と言える。

更にゲレタを軍略、政略の師として慕うアイネもいたので、将来的なアリティアは安泰。

 

 

「此処が踏ん張りどころやね」

ゲレタは己を叱咤し、奮い立たせる。

それに

 

「ゲレタ。無理はしないで」

守るべき(愛する)女性(ひと)がいるのだから。

 

 

ゲレタは願う。

せめて愛する者達に慈悲(祝福)を、と。

 

 

----

 

 

 

マルス達の動きはグラの知るところとなった。

グラはアリティア国王やその配下の騎士団を壊滅させ、アリティアを滅亡させた。

ドルーアよりアリティアの地を預けられたが、勿論アリティアの民が唾棄すべき裏切りを働いたグラに好意的な筈もない。

 

しかし、いつまでもアリティアの統治に時間や労力を割かれる訳にもいかず、結果としてアリティアにおいて弾圧じみた行動を決断。

 

最近は反抗的な動きは沈静化している。恐らくはアリティアのマルス王子を誘い込む為の餌(・・・・・・・)が機能している為だろう。

 

グラは越えてはならぬ一線を越えてしまったのだ。

今更、関係回復が出来ると思う程にグラ国王ジオルは人の感情を軽く見ていない。

 

ジオルは徴兵した兵と共に来るべきアリティア軍との決戦に備える事となる。

 

生きる為に。

 

 

そんなジオルの元へある人物が訪れた。

 

 

 

----

 

 

蝶の羽ばたき(バタフライ・エフェクト)という言葉がある。

 

意味は今更なので割愛させて貰う。

 

 

 

 

 

 

「誇りをかけて殺し合うか。人間ながらに良く吠えた。

認めよう、非力なる者よ。

だが、儂はアレと違い強者には報いがあって当然と考える。

 

ゲレタとやら、お主のそれに応えてやろう。

遺恨なく、大陸の覇権をかけて戦おうぞ」

暗黒の竜は高らかに笑う

 

 

 

 

 

 

「はは、うえ?」

 

「おかあ、さま?」

 

「マルス、エリス。

…ああ、まさかあなた達と会えるなんて」

 

大切なもの、確かに返したぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




弱きものよ。
我等と戦う事を選びし者よ。

我等が嘗て見た理想(ゆめ)を思い出させた。忌まわしく、憎らしく

そして誇らしい我等が(とも)よ。


我は暗黒竜メディウス。
全てをかけて挑むが良い。

エリスルート完結記念の外伝

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