汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
一部読者の感想を反映しております。
この場を借りてお礼申し上げます(今更&予防線)
家族の触れ合い
「なるほどな。それでカダインの問題を解決したのか」
アリティア城の一室。アリティア王子マルスの義兄にしてアリティア王女エリスの夫。
そして、アリティア宰相を拝命したゲレタの部屋でゲレタとエリス。 マルスとシーダはお互いの情報を交換していた。
「それにしても、ニーナも人使いが荒い」
その言葉とは裏腹にゲレタは笑顔。
「でもお兄様だからこそ、ニーナ様は任せたのではないでしょうか?」
シーダは悪戯っぽい笑みで
「人を使いこなすのも僕達の仕事。そう兄さんは言われてましたし、正しいと思います」
と少し頭を気にしながらもニーナをフォローするマルス。
「そもそもあなたは仕事を抱え込み過ぎるのではないですか?もっと私達を頼って欲しいのですけど」
と、こめかみを軽く押さえながら指摘するエリスだった。
因みにシーダから姉弟喧嘩の話を聞かされたゲレタは、それはもう物凄い笑顔でエリスとマルスを自分の部屋に引き摺って行っている。
シーダはそれを黙って見送った。
ゲレタはマルスには拳骨
エリスには某幼稚園児のアニメで有名な『ぐりぐり攻撃』をそれぞれ見舞った後
「気持ちは分からんでもないが、あまり無茶をしてくれるな」
と二人まとめて抱き締めている。
「兄さんの方は面倒だったみたいですね」
「信用ならないのに、それなりの武力があるのが本当に面倒だ。いっその事、各国と連携して飢え殺しにしてやろうかと半ば本気で考えたわ」
マルスのねぎらいにゲレタは大きなため息と共に不満を口にする。
飢え殺し、即ち食糧の供給を断ち、そのまま相手が弱るのを待つやり方。
「勿論、出来ない話だ。したら最後、グルニアが新たな戦乱を生み出す蠱毒となるからな」
全くもって度しがたい話だが、戦争が終わるのを好ましく思っていない組織があるのもまた事実。
アカネイアはニーナとハーディンを中心として、アドリア伯ラングやミニディ侯ノアにディール侯シャロンが動いている。
が、何せアカネイアは大陸一の国家。利害関係で結び付いている者を辿るには複雑に過ぎた。
間違いなくアカネイアが本当の意味で変わるのは長い時間をかけねばならないだろう。教会とて、大きな釘を刺したとは言えそれで素直に変われると思うのは楽観的に過ぎる。
改革はこれからが本番となろう。
アリティアはマルスとエリスがいる限り、腐る事はないだろう。ジェイガンと合流した元騎士のマクリルが騎士団を
自分と軍師となったモロドフ、そしてリーザ様も協力してくれるから政治方面を
それぞれ支える。
問題は山積しているが、それでも
「舞台は整えた。後はお互い意地を見せ合うだけだ」
「はい。負けられませんね」
ゲレタの言葉にマルス達は力強く頷いた。
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再び、空へ
「…つまり、マケドニアとの共闘をすると?」
私は耳を疑った。パオラ達やマリアも驚いている。
「ああ。思う事はあろうが、あくまでもミネルバ王女達はアリティア軍として動いてもらう。
指揮権は俺が預かるので、そこは理解してもらうが」
「あ、いやそうではなくて」
私達の困惑など気にするつもりもないらしい。
「ゲレタ殿、どの様な手段を使えばその様な状況になったのでしょうか?」
パオラが私達の素直な気持ちを伝える。
「…そうさなぁ。色々と手を尽くしていたが、最上ではないにせよ、最良を引き寄せる事が出来た。
そういう事になるか。全て終わったら話してやるさ」
「はい」
声が震えるのを必死に堪える。
「嘗てない激戦となる。
が、死んでくれるなよ。まだ死を選ぶには早すぎるからな」
それを見ないフリをして、彼は去った。
また、皆と空を駆けられる。
それは私達の願いだった。私達は嗚咽を必死に隠した。
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勝利への一手
「これは宰相殿」
「急な頼みを聞いて貰い感謝する。アドリア伯」
ゲレタはミシェイルから派遣された竜騎士と共にアカネイアへと赴いていた。
と言うのも、グルニアでの報告を出した際、ゲレタはニーナに頼み事をしていた為である。
「今回は助かった。流石に復興を始めたばかりのアリティアでは手が回らなくてな」
「何を言われますか。この程度ならばいつでも手伝いましょうぞ」
ラングが頼まれているのは
「しかし、木材の確保ですか」
木材の切り出しと加工。その監督だった。
「マケドニアにも工面して貰える様に手配しているが、数は多い方が良いだろうと思ってな。
それに戦後の事を考えれば、マケドニアの資源をあまり減らすのも好ましくない」
「…ふむ」
ゲレタの言葉をラングは自分なりに理解しようとする。
ラングは目の前の人物の手は自分達が思うよりも遥かに長く、遠くを見ていると感じていた。
敵対するは愚策どころか、論外。さりとて、下手にすり寄る事を好む人物とは思えない。
ラングとて、アカネイア貴族として人の汚い所は飽きる程に見てきた。その経験の中に居ない人物に見える。
しかし、一方で一概に体制全てを否定する訳でもなさそうだと確信していた。ノアから聞いた話では教会の総本山では強い語気でやり合ったそうだが、教会に対してそれ以降手を出していない。
ならば、積極的に協力すればある程度は信頼…はされずとも信用されるくらいは出来るのではないか?と見ていた。
「今度の戦いが終われば、戦乱はひとまず鎮まるだろう。…無論、楽観視は出来ないだろうが。
懸念すべき事も多い。しかし、俺はあくまでもアリティアの臣であり、アリティアの宰相として動く」
「それはそうですな」
「が、アリティアの平和は他国との友好あっての事。
アカネイアの安定もまた必要だろう。
…アドリア伯、ニーナ女王を貴族として支えて欲しいものだ」
「無論」
どうやらこれからもこの人物と関わる機会は減りはしても、あるのだろう。
そうラングは直感した
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知らぬ
私は何も覚えていない。何処から来たのか?何をすべきか?何一つ分からない。
ただ望まれたから、喚ばれたからあそこにいた。
此処に居るのもそう。
…だけど
「俺から貴女に求める事は特にない。
今の貴女に必要なのは、己の意思だ」
あの人は私にそう言った。
「…分からない」
私には分からない。この人は私に何を求めているのか
「でしょうね。
慌てる事はありませんよ。ゆっくり考えていけば良い。貴女が見て聞いて、感じたもの。それが貴女をいずれ形作ります。
それからですね、もし貴女に何かを求めるなら」
「…それで良いの?」
不安だった。私には何もないから。
あるのはこの手に握れた
誰も私を見ない事、それが怖い。
「良いんですよ、それで」
この人は笑った。
「…帰りたく、ないのですか?」
思わず口にする。
この人は、多分私と同じ。
…違う、同じだった人。そう思ったから。
「さて、どうなんでしょうね。
「なぜ?」
不思議だった。この人の
それは恐ろしく、怖いこと。
それは私が良く知っているから。
「守る者がいる。愛し合える
助け、見守りたい者がいるのです。
逃げるには、少しばかり背負うものが増えすぎたのでね」
その表情を見た私は思った。
いつか、私もこんな風に笑えるのだろうか?と
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絆
「やっと、お前を国に戻せたな」
そう私に笑いかける。
「ええ、ありがとうゲレタ」
私はゲレタを夜部屋に招いた。
私としては、もう夫婦となるのだから一緒の部屋で良いと思ったのだけど、反対されてしまった。
「エリスの両親も部屋は別だったと言う。国王と王妃となるマルスとシーダも別々の部屋。
これで俺達だけ同じにするわけにはいかんだろうよ」
困った様に笑うゲレタ。
「それは、そうだけど」
理解はしている。けど納得するのは難しい。
「別に部屋が違ったとしても、
マルスとシーダの子が出来れば、まぁ」
私は目を見開いて驚く。
それはつまり
「ゲレタ」
私は必死に涙を堪える。
「…あー、うん。
つまり、そう言う事だな」
照れながらも、言葉を濁すこの人が愛おしい。
私はゲレタに抱きつき、目を閉じた。
「それはそうとして、エリス?」
「なに?」
「それは、やめねぇか?」
「ダメ、かしら?」
「…目のやり場に困るから禁止」
二人きりの鍛練の時の格好について後で怒られた。
「その格好をされると、俺の理性が割りと厳しい」
「分かったわ。
流石にドレスもズボンも履かないのは冒険し過ぎたかしら?
ナギについてはキャラが把握出来なかったので、割りと精神的に幼い感じで書いています。
何も知らない所に連れてこられたら、こうなるかなぁと。
エリスルート完結記念の外伝
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いる
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いらない
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そろそろリンダルート書いて、どうぞ?
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そんなことよりチキを出せ
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その他