汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
かなり短い
それと『ファイアーエムブレム覚醒』のキャラが登場します
知らない方は
こんなキャラがいたんだな
くらいでどうぞ
イーリス王国王女ルキナはよく思う事があった
彼女と同い年であり、父や母と共に戦った戦友達
彼等彼女達の子供とルキナは同年代である
…正確にはほんの少しだけルキナの方がお姉さんではあるが
その戦友の中にノノという
彼女は竜人族という種族らしく、なんでも竜人族はあの英雄王マルスの時代よりも前からこの大陸に住んでいたらしい
彼女からすれば
「マルス様にお会いした事があるんですか!」
と目を輝かせて問う事こそあるが
そうなんですね
と感心する事こそあれど、それに対して負の感情を持つ事はない
というよりも、彼女の友人でもあるンンもまた竜人族。彼女はノノの娘であり、またルキナの友人にシャンブレーというダグエルの男の子がいる
今更気にするつもりなどなかった
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ルキナは母親から聞かされた英雄王マルスの話が大好きだった
母はマルスの妻に憧れて天馬騎士を目指したと照れくさそうに笑っていたが
そして、ルキナにとって遠い祖先となるマルスの話をもっと知りたいと思う様になるまでに、そこまでの時間は掛からなかった
その話を友人であるセレナや従兄弟であるウード達に話したところ
「ならば、ンンの母親に話を聞けば良いんじゃないのか?」
「ばかね。コイツがそんな当たり前の事をやってないと思う?」
「…確かに」
何やらセレナとジェロームに少し馬鹿にされた気がしたルキナであったが気にしない
この2人の口かわるわるなのは今更なのだから
「確かに私の母は竜人族ですので、長命種ですよ?
ですが母からその様な話を聞いた事はありません」
「…なら、ンンのお母さんの知り合いとかいないのか?」
ンンの言葉にプレディはそう訊ねる
「…居ないという訳ではないと思うのですが、あまり見た事はありませんね
バヌトゥおじいちゃんは数年に一度くらい来ますけども」
「バヌトゥ?誰よ、それは」
デジェルは怪訝な表情のままに疑問を口にする
「なんでもお母さんの出産の時に色々手伝ってくれたお爺ちゃんです!私を取り上げたのもバヌトゥお爺ちゃんだと聞きました」
「…え?」
ノワールは表情を強張らせる
「なるほどな
竜人族の出産となると知っている人がいなかったんじゃないか?
何せンンやンンのお母さんは割と伝説の存在だからな!」
伝説などに興味のあるウードはそう納得したかの様に話す
「た、確かに
となるとそのバヌトゥという人に会えれば」
「ねぇルキナ?
その人数年に一度くらいしか来ないってンンが言っていたよね?」
「ルキナって結構猪突猛進だからね
この前だって剣の鍛錬してたら壁を壊しているしさ?」
アズールが首を捻り、ルキナの妹であるシンシアはからからと笑う
「なっ!
それは秘密にしてくださいと言った筈ですよ!シンシア」
「だってすぐに城の兵士さん達に見つかってたよ?
ドニさんが苦笑いしながら直してた」
「…何やってるのですか、お父さん」
と彼女達は談笑していたのだが
「そう言えば母さんの知り合いのサイリさんが言ってた様な
神竜の巫女様はマルス王の事を知っているって」
「本当ですか!!」
そんな一幕があったとか
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「…そう、マルス王子の話が聞きたいの?」
「は、はい」
その話がンンから母親のノノへ
ノノから神竜の巫女の護衛をしているサイリの元へと伝わり
サイリから神竜の巫女
つまりチキに届く事となる
間違ってもそんな事で神竜の巫女であるチキと会おうなどというのは問題しかなかったが、チキとしても久しぶりに両親の事を思い出した事もあってか誰かと話したい気分だった
その為、この様にルキナとチキは話をする機会を得る事が出来た
綺麗な人
…でも何処か悲しい空気のある人
それがルキナの感じたチキの感想だった
「…そうね。少し長くなると思うけど、構わないかしら?」
「はいっ!お願いします」
チキの言葉にルキナは目を輝かせて元気よく答えた
もしこの場に彼女と共に戦った事のある彼女の両親やサイリ
或いはンンやノノ。そしてノノの夫がいればルキナを必死で止めた事だろう
彼女は知らない
ルキナ達にとっての少しと
チキ(年齢3000歳以上)にとってのそれは
とんでも無く隔たりがあったのだから
という訳で二部は所々にチキの回想が入る事になります
せっかくの設定なんだし、使わなきゃ勿体無いですからね(使いこなせるとは言っていない)