汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
レナは実家の一室に軟禁されていた。
どの様な理由があれど、助けられた身でありながら助けた者の面目を潰したのだ。
如何にレナを彼女の祖父が好ましく思っていようとも、彼女自身にそこまで非が無かろうとも
最早それで収まる話ではなくなっていたのだから。
彼女にとって、王族であるマリアやミネルバ。ミネルバの騎士であるパオラ達との関わりは救いであり
また罰でもあった。
一方で自分の助命をしたであろう、ゲレタ。
本来ならば、最も気をつかわねばならない相手。しかし、彼は自分がマリア様の侍女となり、側仕えを始めた頃からマリア様はミネルバ様達の所に顔を出す機会が減ったと言う。
それは何よりも恐ろしく、その落差に苦しんだ。
マリア様がその人物の元に行く事になった。
そして、側仕えとして自分が共に行く事を命じられる。
しかし、そこでの生活で気が休まる事は無かった。
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マケドニアの大臣と言えど、基本的に自分の事は自分で済ませるゲレタ。
その生活に合わせるチキや興味深く合わせたモーゼス。
当然ながら、後から来たマリアにもそれは求められ、マリアもまた窮屈と思っていた事からそれを好意的に受け止める。
となれば、マリアの侍女として来たレナ。
彼女の身の置き場は無いに等しい。⋯尤も侍女や従者として必要な『主人の意を介する能力』がどれだけ彼女にあったのか?
それは不明であったが。
レナは唯生活を送れば良かった。
それ以上の事を家主たるゲレタは求めず、それに異議を唱える者もいなかったのだから。
結果として、そうはならなかった訳ではあるが。
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多少同情的に見られているレナと違い、マチスについては厄介者を見る目で見られていた。
無理もないだろう。例え国王陛下や大臣殿の考えがどの様なものであったとしても、レナはマケドニアから離れる事なく、生きていられたのだから。
マチスとレナの実家にも仕える者がいる。
となれば、仮にその家が無くなるとなれば新たに仕える所を探さねばならない訳で
当然、召し抱える側も『何処に仕えており、その家はどうなったのか?』と言う所に無関心ではいられない。
召し抱えた者が自分達に不利益を与えられては困るのだから。
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レナが
それに関して、ミシェイルの意を受けたゲレタは渋々ながらも、レナの実家の立場やマケドニア国内の不穏な動きを牽制すべく、可能な限り話が広まるのを防ぐ様に動き、国王の腹心にしてマケドニアの
結果、無用な混乱は起きる事なく、マケドニアの国内改革は進められた。
が、あくまでもゲレタや周囲の者達は『
⋯幸いにも、彼女の父親は自身や娘がどれだけの温情を受けているのか理解しており、マケドニアの改革に率先して協力する事により役目を果たさんとしている。
しかし、ある意味でそれは当たり前の事でしかなく、かなり不満に思っていた者達が
多少不満を持つ。程度の効果しか齎さなかったのもまた事実。
それはレナの兄マチスにあった。
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彼は自分の妹が『王国の都合』で振り回されている事に不満を抱いていた。
そうなれば、その王国が積極的に進めている事に対して好意的である筈もなく、殆どのマケドニア騎士や兵が気勢を上げる中となれば、それは目立つもの。
元々マチスの騎士としての実力が高い訳でも、何らかの功績を挙げた訳でもない。
そんな人物が明らかな不満を隠そうともしない。となれば、周囲の者も彼を忌避するのは当然とも言えよう。
そして、今回の暴挙に及ぶ。
となれば、件の家の者達は勿論の事。家に仕えていた者達にさえ、疑心を持たれかねない状況となりつつある。
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本来、この手の事についてはマケドニアの大臣たるゲレタの得意とするところ。しかしながら、今回に関してゲレタは当事者であり、またこれ以上の情けをかける必要をゲレタは認めていない。
先王から王位を簒奪した頃とは違い、今のマケドニアは国王ミシェイルの元に纏っている。
懸念事項であったミネルバとの関係も修復しているとなれば、今更
「⋯と言うより、アレは何を求めていたのやら。」
国王からの話を断った時点で、レナに選べる道は無いに等しかった。
それこそ、彼女の父親が断るとしてもやり方を選んでいたのであれば、ゲレタとしても助ける事くらいはしただろうが。
国外に出し、二度と会えぬ道か
国内に留め置き、周囲からの視線に耐えるか。
それくらいしか選択肢なぞ無かったと思うが。
⋯まぁ既に終わった事。
今更なんやかんや考えても意味など無い。
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マチスはマケドニアから離れる事を父親に話し、理解を求めた。
「⋯馬鹿者が。
マケドニアを離れる?どうやって離れると言うのだ。」
マケドニアから離れるとなれば、竜騎士団に協力を求めねばならない。
⋯しかし、仮にも大恩を受けておきながらそれを仇で返した自分達。その様な者の為に竜騎士を動かすと言うのか?
目の前の馬鹿者は分かっていない。
今のマケドニアにおいて、国王陛下以上に不興を買ってはならない人物から不興を買ったのだと言うことに。
翌日、マチスの父親はマケドニア城を訪れ
「此度の不始末。
その全ては当主たる私と息子にあります。
⋯都合の良い事と理解しておりますが、何卒私と息子の頸で。」
彼は息子マチスの首と己の命を以て助命を願ったのである。
エリスルート完結記念の外伝
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いる
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いらない
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そろそろリンダルート書いて、どうぞ?
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そんなことよりチキを出せ
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その他