汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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出来てしまった


なので投稿する


 岐路

ゲレタはマルス達がオレルアン城を奪還している頃、一足先にその地を離れた

 

何せ仮にオレルアン城を出てきたジュリアンを殺そうとしても、既にアカネイアのニーナ王女とマルス王子が会っているだろう

となれば、アカネイアの名の下にアカネイア解放の大義が出来てしまう。そうなってしまうとジュリアンもマルス達の一員として見做される為、殺すのが難しくなる

 

 

さりとて、原作が終わるまで待つと言うのもまっぴらごめんだし、あの嬢ちゃんを悲しませるだろう

 

というか、2部つまりメディウス(あのトカゲ野郎)が最悪レナを贄としようとしているのを助けようとするのは邪魔すべきではないと思う

 

 

 

…ただし、ニーナ

お前は別だ。死んでも構わない

 

忘恩の輩

しかも、自身の国を救おうと懸命になっている男よりも自分の想いを優先する奴にかける情けはない

そうゲレタは思っているのだから

 

故にそれまでに殺す

下手にメディ公が復活しようが世界が滅ぼうが今となってはどうでも良い

自分にとっての最重要なのは、裏切り者を始末する事だけなのだから

 

 

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まあそれはそれとして、これから戦力を充実させていくマルス達と敵対する以上は自分の実力の底上げと、出来るならば仲間の確保が必要となるだろう

 

いや、正直なところとしては別に必要とは思わないのだが

と言うよりも、寝首をかかれる可能性もあるだろうし、マルス達の声望はこれから嫌でも高まるのだ

 

それに敵対するとなれば、心情的に考えればドルーア側と見做されたとしても仕方ない

勿論、こちらは裏切り者(ジュリアン)さえ殺せばそれで済む話なのだが…それを素直に信じて、その上で俺に協力する様な物好きがいるとも思えない

 

 

先のオレルアンでの戦闘の時は、まだマルス達の活躍がそこまで知られていなかった事や傍目彼等を何処かの国の騎士団と見るには、少しばかり騎士の数が不足していた

が、それもハーディンとその配下の4人の騎士。そして実はかなりの名家の出身であろうマチスの計6人が加わった事で問題となるまい

 

加えてニーナがファイアーエムブレム(笑)をマルスに託せば、内実共にアリティア軍として機能できる事だろう

 

 

 

少なくとも、彼等はアカネイア解放とドルーア帝国を始めとした国家との戦いをする

その一点においては共通する目的なのだから

 

 

 

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強固になっていくマルス達

であるが故に敵対しようとしている俺は好ましい目で見られる事は無くなるだろう

 

とは言え、連中(トカゲ共)と同一視なんてされた日には俺もブチギレるだろうな

 

 

その翌日には近くの山賊、或いはドルーアに与する者達の死体を街中に並べてやる。そう思う程度には

 

 

しかし、どれだけ理想を語ろうとも、この世界では力が無ければならないのだ

 

 

 

アカネイアの再興を願っていたニーナはどうだ?

結局アカネイア王都から逃げる際にもカミュやミネルバの支援が無ければあそこで死んでいただろう

逃げ込んだオレルアンにて彼女が反ドルーア、ドルーア討伐を必死に訴えても積極的に動く者はいなかった

 

ハーディンが何とか彼女の希望を繋いだに過ぎない

 

 

 

英雄戦争において、暴政を行なったとされるハーディン

しかし、マルスが立ち上がらなければハーディンやそれを操っていたメディウスの打倒は叶わなかっただろう

 

アカネイアは強大であるが故に、自らを省みる事をしない者が多い

 

 

 

 

アカネイアの貴族を見ろ

真にアカネイアの為に率先して動いた者がどれだけいる?

 

殆どの者は不平不満を持ちながら「立場が」「部下が」と自分にとって都合の良い御託を並べて変えようとしなかった

 

それがたった少し説得されただけで叛意するのだから、おおよそマトモな組織とは言えないだろう

 

 

まだ投獄されていたミディア達の方がマシと言えなくはないだろうか?

 

とは言ったところで、彼女達が仕えたのはアカネイア王家ニーナ個人であり、アカネイアを立て直そうとしたハーディンに対しての忠誠など欠片もなかったのだが

 

 

 

 

 

そもそも、このアカネイア大陸は昔竜族達の住まう所だった

一部の者達が竜人族(マムクート)になり、そこから生まれたのがヒトというらしい

 

 

まぁ、それは鳥が先か卵が先か?という意味のない話になるかも知れないが

 

 

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問題は現在アカネイア大陸において先住民ともいえる竜人族(マムクート)は迫害されているという事

確かに次代を残す能力という点において、ヒトに比べ彼等は劣るだろう

 

しかし、彼等は竜石があれば本来の姿を取り戻せる

そして彼等は長命種なのだ

 

子孫を残す事よりも、彼等が長く生きる方が遥かに手早いのだろう

 

 

 

その為、大陸における人口?比率は大きくヒトに偏る事となり、竜族や竜人族は次第に辺境へと追いやられていく

 

彼等にとっては自然でも生きていけるがヒトは環境を整えねば生きてゆけぬのだから

 

 

大陸における竜人族の迫害

 

それは単に異なる種族であるから

自分達よりも強力な存在(もの)であるから

 

 

そう思っている市民は多い

 

 

だが、俺は違うと思っている

アカネイアは隠さねばならないのだ

 

 

アカネイアという国家の誕生において、建国王が彼等に何をしたのか?

その内容を

 

 

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アカネイア王国における尊敬と崇拝の念を集める建国王、アドラ一世

 

 

しかし、この人物のした事はあまりにも罪深い事である事を知る者はどれだけいるだろうか?

彼がアカネイアを建国する前、薄汚い盗賊だった事を知る者は殆どいない

 

 

生前

と言うのが正しいのかは分からないが、思った事がある

 

神竜族の姫であるチキに彼女を探していたバヌトゥ。そしてチェイニーがマルス達に協力した竜族だ

 

それに対してメディウスに協力した竜人族や竜は多い

 

 

勿論、メタ的な事を考えたならば、ゲームバランスなどの事もあっただろうが

闇の蛮族などすらも味方としていた?というメディウスの怒りと憎悪の深さに違和感を感じたのだ

 

 

竜族にとって、ヒトとは取るに足らない存在である筈

勿論、大陸の支配者面をされているとなれば不愉快にはなるだろうが

 

 

 

調べてみて愕然とした

 

グラディウス、メリクル、パルティア

ゲームにおいて最強の武器として名を連ねるこれらは元々ラーマン神殿に収められていた『神竜族の長ナーガ』の遺した武器だったのだという事に

更にファイアーエムブレムすらもそうであり、アドラはこれについていた宝玉を売り払う事で自身の戦力を集め、アカネイア聖王国を建国するに至った

 

 

そして、その当時ナーガの眠るラーマン神殿の神官長をしていたのが人との関係においてナーガと反発し、それでも最終的にはナーガに従っていたメディウスだった

 

アドラはメディウスの配下である神官を皆殺しにし、メディウスを騙し竜族にとっての秘宝を奪い去る

 

 

そしてアカネイア聖王国を建国すると、彼は竜人族の事をマムクートと蔑称で呼ぶ事とし、平和を愛していた竜人族はアカネイア聖王国とそれに従う者達によって命を落としていった

 

元々ヒトに対して不信感を持っていたが、それでも竜族の長とも言えるナーガの意志に従い、ヒトとの共存を良しとしていたメディウス。しかしこの暴挙を見てまでもヒトとの共存を選ぶつもりはなかったのである

 

 

結果、メディウスは地竜族の長でもあった事から地竜族を動かし、ドルーア帝国を建国。アカネイア聖王国を滅亡させた

 

しかし、アカネイア聖王国の生き残りであるアルテミスがアリティアに逃れ、その地でドルーア帝国打倒の兵を挙げる

ヒトから見れば、自分達の世界を壊したメディウス達は悪にしか見えなかったのだろう

 

 

そして、メディウスは皮肉にもナーガの牙から創られたラーマン神殿に納められていた秘宝『ファルシオン』によって敗北。封印された

 

その後アカネイアは再建され、今に至る

 

 

 

元々メディウスは暴走した竜族がヒトを襲っていた時代において、神竜族の長ナーガや神竜族と共に唯一地竜族として協力している過去もある

 

 

これでヒトに憎悪を抱くな

という方が無理ではなかろうか?

 

 

…それはそうとして、邪魔をするなら殺して進むだけだが

 

 

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俺はこの世界の人間ではない

故に魔力との相性は非常に低く、恐らくは上位職へとクラスチェンジしたとしてもマリクやリンダなどには遠く及ぶまい

 

 

故にこそ、外法に走ったのだ

人体の急所を現代知識というものがある故に理解しているからこそ出来る芸当だ

 

 

 

少しの電気でも人を死に至らしめる事ができる

目を焼けば、人はその激痛から逃れる事は不可能

高速で突進してくるならば、そのバランスを崩してしまえ

 

 

様々なこの時代では到底やらなそうな方法が出てくる

…生憎と、俺は物語に出てくる様な騎士ではない

 

寧ろ、その騎士に倒される側だろう

 

 

それは別に構わないが、ケジメはつける

…それだけの事なのだ

 

 

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ノルダの奴隷市場

 

そこで俺は奴隷(肉壁)を調達する事にした

遠いのでのんびり向かうつもりなんですよ、こっちは

 

 

…その予定だったんですよ?

何ですけどね?

 

 

何でおるん?

 

「離して!」

 

リンダさん!?

 

 

目の前ではガラの悪い男に絡まれているリンダの姿があったのだから

 

 

 

 

----

 

 

 

アカネイアの司祭長ミロアの娘であるリンダ

 

彼女の父ミロアはカダインのトップでもあったのだが、ドルーア帝国の侵攻により殺された後、追われる身となっていた

というのも、彼女が父ミロアに託された『オーラの書』

 

これは強力無比な魔法であり、かのミロアの師たる大賢者ガトーより継承したもの

敵にしては危険極まりない代物であるが故に、その使い手である彼女は追われる身となってしまう

 

更に彼女は見目麗しい少女である

その為、奴隷としての価値も高いと見られており、そういった面でも狙われやすい

 

 

その為、リンダは男装して難を逃れようとしたのだがそれは無理である。何せ彼女は細身であり、それに加えて見た目も整っているのだ

 

例え男であろうとも奴隷としての価値は充分にあるのだから

 

 

 

しかし彼女はそれに気付かない

 

故に

 

「テメェがぶつかってきたんだろうが!

詫びの1つくらいしたらどうなんだ、オイ」

 

こうしてガラの悪い者に狙われたのである

 

 

 

----

 

 

 

…どうすっかねぇ

ゲレタは途方に暮れていた

 

恐らく此処で彼女が魔法を使う事はないだろう

彼女の使うオーラは非常に高い威力を持つが、とにかく目立ちやすい。特に目の利く者達が見れば、彼女の価値を上げる事はあれど、下げる事はないだろう

 

 

此処で彼女の性別が露見すれば、そのまま楽な事にならないだろうし

露見しなくとも奴隷商人に売り飛ばされる可能性は低くない

 

 

とは言え、後でマルス達に合流するであろう彼女を助けたとしても敵対する自分にとって利益がないどころか損しかないだろう

 

 

…なんだけどなぁ

 

 

「離せっ!」

 

「うるせぇ!」

 

 

 

「離して!」

 

何だろうなぁ

下手な親切心なんて持たない方が良いのは分かっているんだけど

 

…ホント何やってんだか

 

 

そう思いながらも足は前に出ていた

 

 

 

----

 

 

リンダは焦っていた

 

何せ父の言葉を信じるならば、自身の持っているこのオーラはガーネフに狙われている

 

 

魔王ガーネフ

 

父と共にカダインで学び、大賢者ガトー様の弟子

偉大な魔道士として後世にまで名を残せたかも知れないと父は言っていた

 

…だが、アイツは父を殺したと聞く

 

 

 

私は父から託されたオーラを持ってカダインから逃げ出した

 

当たり前だ。カダインの魔道士の多くはガーネフに従う事を選び、そのガーネフはドルーアの手先なのだから

 

 

 

女の一人旅程危険なものはない

そう思い、男に変装して何とかドルーアと戦おうとする人を求めて私は旅に出る事とした

 

今の私ではガーネフに何も出来ない

 

 

 

そうして町を回っていた私だったが、ぶつかってしまった相手に今こうして絡まれている

 

最初は口だけだった相手も私を掴んで何処かに連れて行こうとしている

 

 

「離して!」

思わず元の口調で喋ってしまったが、周りの者達は誰も私達を見ようとすらしない

 

「…ああ?

なんだいい声じゃねぇか?奴隷商人にでも売れば高く売れるかも知れねぇな」

相手はそう私を嘲笑う

 

 

そんな時

 

「あのよぉ、流石にんな所で気分悪い事するんじゃねぇよ」

私達に声をかけてくる人がいた

 

 

 




…あのー、お気に入りと評価が無茶苦茶増えてるんですけどぉ!?

勿論嬉しいのは嬉しいのですが、反応が怖くなりますねぇ


まぁ、タグで予防線用意しているし
かまへんやろ!
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