汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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今回は短いです

挟み様がなかったので


 幕間 村

アカネイアの端に位置する山の奥地にある村

 

 

少し前までは村人達は山賊や盗賊

或いは傭兵崩れのならず者達を命懸けで撃退していた。だが、村人側も決して被害が無かった訳ではなく、常に誰かが大怪我を負う事が多く

村人達は常に命の危険に怯えながら生活する事を強いられていた

 

 

 

 

戦争における籠城戦はあまり良いものとされない事が多い

…何故か?

 

逃げ場がないから、どうしても外部からの援軍などがない場合

状況の打破が叶わない事が多いからだ

 

 

故に村人側は犠牲が出るとしても山賊などを倒すしかなかった

 

 

 

 

 

…その村に冴えない男と可愛らしい少女が現れる

 

村人達はその意外な組み合わせに疑問を持ったが、2人の持ってきたものにより態度を軟化させる

 

 

武器と衣服

 

男が言うには、襲ってきた山賊の物であったらしい

村からすれば多少傷んでいたとしても、武器も衣服も使い道は幾らでもある

喜んで全てを買い取った

 

 

そして、2人を村に一泊させる事にする

間違いなくこれからもあるだろう山賊相手の戦闘において、2人の持ってきた武器は役に立つだろうから

 

 

 

 

 

 

翌日、また村を山賊達が襲ってきた

村人達の中で山賊との戦いのリーダー格であった青年は5人もの山賊を相手にするとなれば、此方も少なくない犠牲が出てしまう。そう考えても抵抗しない訳にはいかない

 

山賊どもは間違いなく、この村の全てを奪い尽くすだろうから

 

 

 

 

しかし、そんな状況に昨日村に泊めた2人が村長を伴って現れる

 

「泊めてもらった御礼に山賊達は任せてほしい」

 

 

村人達としては戦力になるならありがたいと思う反面、何故か明らかに怒気を発している少女の迫力に気圧された

 

 

 

 

結論から言えば、あれは戦いにすらなっていない

そう村人の誰もが思う程の圧倒的な実力だった

 

 

男は山賊達の全てを村に渡すと言い、更に山賊達のアジトを壊滅させるべきと主張

少女を万が一の為に村へ残し、男衆の中から数人を選び

男、ゲレタは山賊の根絶に向かったのである

 

 

 

村の防衛を仕切っていた青年は自分よりも少女、リンダの方が頼りになると思っているが彼女は村の女衆に連れられて行った

その為、警戒を続けて何かあれば呼べば良いと考え、動ける者達で村の周辺の警戒を行なう

 

 

 

 

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ゲレタについて行った男達は、その躊躇いのないやり方と自分達にも手柄を立てさせる方法に感心する

つまり彼はこう言っているのだ

 

 

やり方次第で、アンタ達は山賊にも負けない様になる

 

 

そして、彼等はゲレタを認め彼と共に山賊達のお宝などを手に意気揚々と村へと戻った

 

 

 

村が長い事悩まされていた脅威は僅か1日足らずで取り除かれた

 

 

村長はそんな若い2人の事情を慮って、この村に2人の(帰る場所)を用意した

 

 

こんな山奥に足を踏み入れるなど、おおよそ人には言えない事情があるのだろう

…しかし、あの2人にこの村は救われたのだ

 

ならば、その恩を少しでも返そうと

 

 

…あわよくば、村の一員となってもらいたい

そんな願望が無かったとは誰も言わない

 

 

 

 

 

 

 

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2人がこの村を去ってからも村人達は2人の家の掃除や山賊達に対する対策を怠る事は無かった

 

足を止めれば

考えなければ

 

彼等は生きていく事すら難しいのだから

 

 

 

 

そして、ある日

2人は帰ってきた……見知らぬ子供を連れて

 

 

だが、村人達は幼い少女、チキの瞳の奥にある孤独に怯える心を理解し、2人の娘として

村の一員として受け入れた

 

 

 

ゲレタは村の周囲の警戒や山賊退治に勤しみ

リンダは女衆から料理やこの村の特産品である木彫り細工の作り方を学んでいる

チキもまた、父と慕うゲレタと共に警戒をしたり

母リンダと共に料理やもしもの為に傷の手当てのやり方などを学んでいた

 

 

その勤勉さとひたむきさは村人達にとって、好ましいものであり

ゲレタに感化されたのか、悪戯好きだったレイが村の仕事を手伝う様にもなっていく

 

 

村人達は新しい住人と共に平穏な日々を送れると信じていた

 

 

 

 

 

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北の山にペガサスが落ちた

 

 

レイによる報告に村は危機感を募らせた

 

ペガサスの生き死にはどうでも良い

問題は

 

 

ペガサスを撃ち落とせるだけの実力のある弓の使い手が、ほぼ間違いなく山賊の一味にいる

そして、ペガサスナイトを捕らえられるだけの戦力を有している山賊

という事

 

 

加えて、それらを奴隷として売り払われた場合。山賊達は装備を整える可能性もある

 

 

その為、ゲレタに村長は頼む事となった

 

 

 

ゲレタは重傷を負った女性、パオラとパオラ程ではないが傷を負ったカチュアに2人のペガサスを連れて村へと戻ってきた

 

村長らの本心は

 

 

『間に合ってしまったか』

というものであった

 

 

何せ商人が来なくなったのはアカネイアの治安が急激に悪化した為であり、ドルーアに与したマケドニアの騎士であろう2人は村にとって厄介者でしかなかったのだ

 

村長は密かに村人達と話をして、2人に手を出さぬ様に言い付けねばならない程に危うい状況

 

 

傷が癒えたカチュアの行動もまた村人達にとって不愉快なもの

 

 

彼女はゲレタの護衛として、村の周囲の警戒に同行したのだ

 

 

言い換えれば、あの女は

 

 ゲレタ(村の恩人)を信じていない

という事

 

 

 

仮に小娘2人が迎えに来た時、あの女を連れて帰らなければ村長が口にしただろう程に不満は高まっていた

 

 

 

チキやレイの様な幼い子供でさえ、自分の出来る事を探してやっていたと言うのに

 

それが村人のカチュアに思っていた事

 

 

 

クライネとカタリナを引き取る発言をしたゲレタに対して誰も文句を言わなかったのは、ゲレタが自身の出来る範囲で村に貢献していたから

 

ゲレタの役割は山賊の排除であるが、手隙とみるや近くの獣を狩って、少しでも食糧の貯蓄に貢献している

 

 

…ならばこそ、村人達はゲレタのしている事に異議を唱えないのだ

 

 

 

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小娘2人

ミネルバとマリアに対して村人達は無関心

 

見ただけで分かる

話が通じない人間と心を痛めることのできる人物だと

 

 

しかし、顔つきが似ている事から姉妹である事は容易に察せられる

であれば、どちらにせよ妹姫の心を傷つけるだろう

 

それ故の無関心だった

 

 

 

姉については村人達の最も嫌う人物

現実よりも理想を見る者

 

そう思ったからこそ、必要最低限しか関わらないのだ

 

 

 

 

少し前に来た女商人もまた村人達からは嫌われている

 

 

この村はゲレタ達を迎え入れて安定しているのだ

態々他所から揉め事を持ち込みかねない者達に居場所をくれてやる義理はない

 

 

 

 

その点、クライネとカタリナ

そして意外にもパオラは村に馴染もうと必死だった 

 

 

そして、彼女達もまた村の一員として認められる

 

 

 




村人達は友人や家族を山賊の撃退の為に失っています


なので、彼等はかなりの現実主義

ifルート(18禁バージョン)いる?それだけ独立して投稿するものとする

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