汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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お遊び回


あんまり深く考えないで読むと良さそう


 異説 過去を想う

「姫よ、何をしておるのだ?」

 

「あら?見て分からないかしら

彫り物をしているのだけど」

 

「ちょっと何言ってるのか分からない」

 

アスク王国の片隅でチキが何かをしているのを見たメディウスは、ギムレーを引きずって彼女の元へと向かい、声をかけた

 

 

メディウスにとってチキはナーガの忘れ形見であり、また自分やナーガ達が遥か昔に持っていた『竜とヒトの共存』という志を成し得た者でもある

興味は尽きなかった

なので、近くにいたギムレーをひき連れて(ずって)来た訳だ

これにロプトウスも頻繁に巻き込まれる

 

なお他所の大陸で好き勝手したロプトウスはこちらに来て直ぐにメディウスに締められており、ユグドラル大陸勢は顔を引き攣らせる事になったとか

 

 

「…随分と手慣れておるな」

 

「父様達と暮らしていた時、時間があればこうやって木彫り細工をしていたのよ」

 

「」

メディウスは目を細めチキの手元を見る

チキはメディウスと話をしながらもその手を止める事はない

ギムレーはあまりの光景にいつもの様に白目を剥いているが、2人とも気にも留めない

 

 

 

 

「……ところで姫よ」

 

「何かしら?」

 

「まだ姫の父上は召喚されぬのか?」

 

「…まだ出来ないらしいわ

この前、ソフィーヤやイドゥン、ファにノノやンン。ミルラも連れて行って話をしたのだけど」

 

「………それを話という辺り、やっぱりアンタは」

 

ゴスッ!

 

メディウスの言葉に悲しそうな表情でため息を吐くチキ

そんなチキにツッコミを入れようとしたギムレーはチキの裏拳により吹っ飛ばされていたが、割といつもの事なので誰も気にしない

 

 

クロムやルキナ達は割と引き攣った顔をしているし、並行世界とは言え自分自身でもあるギムレーがああもぞんざいな扱いを受けている事に苦笑いを隠せないルフレもいたりするが

それは彼女達にとって関係のない話だろう

 

 

 

なおチキ達に詰め寄られたエクラは

 

「いやいやいや

別に私が意地悪している訳じゃなくて、無理なんだってばぁ!」

と涙目になっていたとかなんとか

 

 

 

 

「しかし、此処にある資料に姫の父上の功績が1つとて書かれておらぬのは気に入らぬな」

 

「マルス王などは父の事を書き残していたそうだけど、整合性が取れないとの事でなかった事にされているそうよ」

 

「やはりヒトは愚かではないかしら?」

 

「否定はしないわ、ギムレー

自分達の力で解決できないからと私達を使おうとしているのだから」

 

 

基本召喚された事に対して不満を隠そうともしないチキ

強者を讃える事も出来ないヒトに苛立ちを覚えるメディウス

こんな化け物だらけの所に呼び出さなくても

そう思うギムレー

 

 

----

 

ギムレーを作り出した者達はテーベの地下に籠っていたそうだが、ギムレーから言わせると頭が沸いているとしか思えなかった

せめてあと100年くらい後に生み出していればあるいは

 

 

…いや、無理だ

どのタイミングだとしても、目の前の人型災害から逃れられるイメージが湧かない

 

寧ろもっと早かった場合

 

 

「…もし

もしも私が作られていた事が分かった場合」

 

「ヒトの意のままに動かされる同胞擬きなど悍ましいにも程があろう

ゼムセルなりモーゼスなりを派遣して皆殺しにするに決まっておろう」

 

「父様なら、たかが数十人程度でしょう?

1人でもやれたと思うわ」

ギムレーの質問に笑って答えるメディウス(暗黒竜)チキ(神竜族のヤバいの)

 

「さ、流石にそれは誇張では」

ギムレーは引き攣った表情でチキに問うが

 

「あら?パレスにおける竜殺し(ドラゴンキラー)の話を知らない訳ではないでしょう」

 

との言葉に元々色白であった彼女の顔色が蒼白となる

 

 

 

知らない訳がない

自分を生み出した者達が常に警戒していた人物の1人なのだから

 

 

…しかしギムレーは気が付いた

 

アレ?もしかして、チキの親父ってヤバイ?(今更)

 

 

話半分で今まで話を聞いていたギムレーの灰色の脳細胞が全力稼働し始める

 

 

 

 

 

 

 

チキの父親が召喚される

あの(・・)チキの父親(育ての親)が

 

多分

…いや確実にマトモではない

 

 

これはもしかして、召喚させない方が我の為では?

 

 

ギムレーは密かにエクラやアルフォンスを助けようと決意した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、僅か3日後ミラからギムレーの行動が伝えられたチキとメディウスは

 

満面の笑みだったとされる

 

 

 

 

 

----

 

 

 

 

 

 

 

シャロンとチキ

 

 

「あの、チキさん」

 

「何かしら?」

アスク王国王女シャロンは新たにエクラが召喚したチキの事が気になっていた

 

チキの交友関係はかなり狭く、同じ竜人族や竜族

或いはアカネイア大陸のハーディンやミシェイル位しか交流していない様に見えたのだから

 

 

どうにもマルス王子達の話だと、彼等とは少し違う歴史を辿った世界からの召喚らしく話をしようにもしにくいらしい

 

アカネイア最大の人たらしとも言われるシーダさんでも、チキさんと話をする事は出来なかったと言うのだから驚きだ

マルス王子であっても、やんわりと

 

「…ごめんなさい

気持ちは嬉しく思うのだけど」

と断られている

 

 

…その割には全く関係のなさそうなゼフィールさんやトラバントさんとは話をするし、アシュナードさんも楽しそうに話をしているのをよく見かける

 

 

不思議な人だと思う

 

 

「…その、何をしているのでしょうか?」

 

「……そう言えば貴女はこの国の王女だったわね」

私の言葉にチキさんは手を止めて私の方を見る

 

「木彫り細工よ

私が母様から教わった事の1つね」

チキさんはその時初めて少しだけ笑顔を見せてくれた

それが嬉しかった私は

 

「私にも出来ますか?」

とつい聞いてしまいました

 

「出来なくはないと思うけれど、手が傷だらけになると思うわ

王女らしかぬ手になるわよ?」

 

「大丈夫です!

訓練でも生傷は絶えませんから」

チキさんの言葉に私は胸を張って答えると

 

「なら薬箱を持って今度来ると良いわ

どうにも貴女は少しそそっかしそうだもの。怪我をしては大変よ」

そう言ってくれました

 

 

 

 

 

 

後日フィヨルムさんも連れて行ったのですが

 

メンバーが豪華でした

 

チキさんにメディウスさんにギムレーさん

ハーディンさんにガーネフさん。何故かトラバントさんとゼフィールさんにヴァルハルトさんまで

 

みんな四苦八苦しながら、木彫り細工をしていました

 

 

 

フィヨルムさんと私はあまりにも豪華すぎるメンバーに尻込みしたのですが、ギムレーさんが私達を強引に輪の中に入れてくれたので何とかなりました

 

少しは皆さんと仲良くなれたと思います

 

 

 




この時空ではチキとメディウスはとても仲が良く、基本戦おうとはしません


なお、敵にガトー、ニーナ、カミュ、ミディア、アストリア、ジョルジュがいる場合のみその限りではない模様

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