汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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書きたかった所

実はこれを書きたいが為にこの小説を書き始めた間であったりする







なおハーディン要素もあるよ


回想 元山賊と少女の日々

アカネイア大陸

 

 

長い歴史を持つこの大陸は今まさに激動の時代に突入しつつあった

 

 

 

大陸最古の国家

アカネイア聖王国

 

と言えば聞こえは良いが、腐敗や汚職などが罷り通り正道とはなにか?

と問うた所でマトモな答えすらも望むべく無い国家である

 

 

 

 

腐敗を忌み嫌う若手もいるにはいるが、彼等彼女等もまた貴族としての特権を意識していないとはいえ、享受している

 

それで周囲の貴族達を非難したとて、誰がマトモに取り合おうか?

 

 

 

 

アカネイア聖王国は一度滅亡したと言って良い

 

 

アカネイアに対して反感を持つ者達の国家、ドルーア帝国が歴史に再び現れ、アカネイアを頂点とする国際情勢や社会構造に異を唱えた若き王ミシェイルが統べるマケドニア王国

マケドニアがドルーアに与した事により、自国を守るためにドルーアへと与するとしたグルニア王国

 

マケドニアとグルニアがドルーアに与した事により、ドルーアに従う事を良しとしたグラ王国

 

 

そのグラによる裏切りを受けて主力騎士団と国王を失ったばかりか、その後侵攻され壊滅したアリティア王国

 

 

 

そして、そのアリティア王国より逃された若き王子マルスを引き受けドルーアの圧力に抗い続けた辺境の国、タリス

 

 

何れの国家も生き残りをかけて戦わねばならなかった

 

 

 

 

 

----

 

 

 

そんな激動の中

 

 

「······ねぇ、ゲレタ」

 

「どうした?」

 

魔道士の国、カダイン出身にしてカダインのかつての指導者ミロアの娘リンダ

本来であれば、その立場や家柄に相応しい伴侶を得るべき少女は

 

 

元山賊に恋をした

 

 

 

元ガルダ近くにある悪魔達の住む山(デビルマウンテン)

そこで正規軍すら容易に手を出せなかった凶悪無比の山賊集団、サムシアン

 

それがリンダの愛するヒト(ゲレタ)の居た組織だったそうな

 

 

 

リンダは思う

決して万人から認められる訳でも

喝采を挙げられる人でも

そんな事を喜ぶ人ではない

 

 

 

でも、それで良いとリンダは思う

 

 

 

あの時

ゲレタが私を助けた時

見捨てる事も出来た。面倒事を嫌うゲレタだ

寧ろそうしたとしても不思議ではなかった

 

 

あの時のゲレタは復讐の為に生きていた

私は唯の足手纏い

 

世間知らずの小娘だったのだから

 

 

 

 

騙して殺す事も

奴隷にする事も

慰み者にする事だって出来た

 

 

 

でも、ゲレタはそうしなかった

 

 

 

あの頃のゲレタは瞳の奥にいつも冷たい光を宿していた

私を見る時はその光は弱まっていたけど、それでもその光はゲレタの奥底にあったのだ

 

 

 

私は何度もゲレタを誘惑しようとしたわ

恥じらいのない女、なんて謗られたとしてもどうでも良かった

 

私はゲレタに生きて欲しかった

一緒に笑い合いたかったのだから

 

 

 

だから、私は出来るならばゲレタの復讐の相手に会って欲しくなかった

でも、ゲレタの力にはなりたい

 

相反する感情が常に私の中で渦を巻いていた

 

 

 

ゲレタと共に床についても、良く私は真夜中に目が覚めた

 

ゲレタが死ぬ夢を何度も見たのだから

 

 

 

ゲレタはこのまま復讐を果たせば死ぬ

 

日に日にそれが確信へと変わっていく

 

 

 

 

 

 

 

私は恐ろしかった

ゲレタがいない生活など考えたくもなかったのだから

 

 

 

 

 

 

----

 

 

 

 

でも、そんな私の思いとは裏腹にある人を見つけてしまう

 

アリティア王国のエリス王女

······そう、マルス王子の姉

 

 

私は必死に荒れ狂う感情を制御していた

何せゲレタは元山賊であるが、悪人とは言い難い

 

 

だからこのままだと、ゲレタはエリスをマルス王子の所へ送り届ける

 

(嫌だ

どうして?

···ゲレタが死んじゃう)

 

私の心はバラバラになるのではないか

そう思える程に千々に乱れた

 

 

 

エリスを助けてからゲレタは口数が減っていった

復讐を果たせる(終わりが見えた)からだろう

 

 

私は何度もゲレタにすがり付こうとした

···でも、出来なかった

 

ゲレタに

愛する人に嫌われたくなかったのだから

 

 

 

 

 

 

 

そしてあの時

 

 

 

私はゲレタの目の前に飛び出した

 

 

決闘の決まりなんて知らない!

 

どうしてもと言うのなら、私を愛する貴方(ゲレタ)の手で殺して欲しかった

それで私が死んだとしても、ゲレタが生きてくれるなら

 

 

私はそれでも良かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はゲレタの生き方を変えてしまった

 

 

 

私は知っている

ゲレタは皆が寝静まった後、何かを堪える様に表情を歪ませていた事を

 

 

 

それはチキ()が出来ても

パオラ(愛人候補)が出来ても

レイ、クライネにカタリナ達(弟子達)が出来ても変わらなかった

 

 

私はゲレタとの間に子供が欲しかった

チキも私達の娘だ

 

でも、そうではない

あの人がこの世界にいる

 

 

その確かな証が欲しかったのだ

その為なら、私は自分が傷付いても構わない

だから、パオラがゲレタに抱かれたいと言うのならば

 

それでも良かった

 

 

ゲレタは決して表に出ようとしない

それはいつまでもゲレタが自分の事をサムシアン(山賊)であると思っているから

 

 

 

山賊だから、表に出るべきではない

 

 

 

その意識が常にゲレタを縛り付けた

まるで呪いの様に

 

 

 

 

だから私はゲレタの功績を認めなかったアカネイアなんてどうでも良い

 

ゲレタがハーディンさんに好意を持っていたのはハーディンさんは『元山賊』ではなくゲレタという一個人を認めてくれていたから

 

 

 

だから、そのハーディンさんの最期の願い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然この様なものを送りつけた非礼を先ず詫びさせて欲しい

ゲレタ殿は壮健だろうか?細君やご息女達と仲良くしていると私は確信している

 

分不相応にもアカネイアの皇帝などと言う地位に就いてしまった。お陰で貴殿とゆっくり話をしたく思っていたと言うのにその約束を(たが)える事を許して欲しい

アカネイアは末期だろう

恐らく

······いや、ゲレタ殿ならば確信しておられる筈だ

 

ラング卿は最期まで自身の役目を果たした

かの御仁は後世にまで悪逆非道の人物として語り継がれるのだろう

しかし、それでもラング卿は逃げなかった

私も逃げるつもりは、ない

 

悔いが無い

等と言うつもりはない

貴殿と話をしたかった。正直に言えば、貴殿を私の部下に欲しかったのだぞ?

もしそれが叶うならば、あの時の様に素晴らしい戦いが出来たと信ずる

 

心残りは幾つもある

だが、その中で1番の心残り

 

·········ニーナ様の事だ

密かに調べさせたのだが、何処かへと連れ去られた可能性が高い

 

このハーディンの最期の願いをどうか叶えて欲しい

ニーナ様を救って貰いたいのだ

 

貴殿がアカネイアやニーナ様を好ましく思っていない事を知った上で

恥を忍んで頼む

 

ニーナ様を

お救いしてくれないだろうか?

我が友よ

 

 

叶うならば

嗚呼叶うならば

今一度貴殿達と轡を並べ

そして歓談してみたかった

 

 

さらばだ

我が終生の友よ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この手紙があったからこそ、ゲレタは動く事を決めたわ

 

内心羨ましかった

たった一度きり

 

それなのに、ゲレタをハーディンさんは動かしたのだから

 

 

 

 

あの時のゲレタはチェイニーやクライネ、カタリナにレイが気圧される雰囲気を纏っていたわ

 

 

地竜の大群と闇の部族の大部隊

 

 

 

でも、ゲレタは

 

 

邪魔だ、()

 

たったそれだけ

そして無数の屍を作り上げたの

 

 

本来であれば逃げるものなど無視しても良い筈なのに

 

 

今の俺に加減や慈悲なぞあるものかよ。理性の無い畜生どもが

 

 

私やチキとバヌトゥが地竜をそれぞれ1体倒す間にゲレタは5、6体を始末していた

蛮族なんて数える意味もない

 

ゲレタの周りには眠る様に死んだ地竜や蛮族達が

そしてそれらを踏みつけてゲレタを殺さんとする者達がいたわ

 

 

そのうち地竜達がゲレタから距離を取り始め、私達に狙いを定めたのだけど

 

 

逃がすわきゃねぇだろうが

 

そんな事はお構い無くにゲレタはその暴威を振り撒いた

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーディンよぉ

足りないかも知れないが、お前に捧げる供物だ

 

 

洞窟を出る寸前、ゲレタはそう呟いたわ

 

 

 

 

 

 

そしてその後、ゲレタは村から動く事なくのんびりと余生を過ごしたわ

 

何度も肌をかさねたけど、結局子供は出来なかった

 

 

 

 

 

 

そして

 

ゲレタはある日倒れ

還らぬ人となった

 

 

 

 

 

 

 

それから後の事はあまり覚えていないわ

 

ゲレタが死んだ事は私にとって身を引き裂かれる様なものだったから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

----

 

 

 

ヴァイス·ブレイブ

アスク王国

 

 

申し訳ないとは思うけど、話をそこまで聞く余裕は私になかった

 

チキが

あの娘が

父と慕い

 

クライネが

師と仰ぐ

 

そんな人を私は1人しか知らなかったのだから

 

 

 

私は走った

無我夢中で

 

場所はエクラさんが教えてくれた

許可はアルフォンスさんが出してくれた

 

 

 

 

そして見慣れた後ろ姿が遠くに見える

 

 

「ゲレタ!」

 

 

気が付けば私は叫んでいたわ

 

 

あの人が振り向く

その横顔は

紛れもないあの人で

 

 

「リンダ?」

 

私の名前を呼ぶ優しい声

 

 

 

そして私はそのままの勢いで愛する人(ゲレタ)の胸の中に飛び込んだ

もう離さない

 

離れない

絶対に

 

 

私はゲレタを抱き締めた




と言うわけで嫁さんも娘以上にグラヴィティでした


なおリンダ加入によりチキ(異伝)とチキ(異聞)の争いの調停者が増えました
ついでにゲレタと一緒にチキは寝れなくなります





ゲレタ

無慈悲なる死神→道を拓く者

確率で即死
味方全員にクリティカル率+15
スキルカウント+3

別キャラルート ヒロイン

  • パオラ
  • エリス
  • ミネルバ
  • シーマ
  • ニーナ
  • ミディア
  • マリア
  • クライネ
  • カタリナ
  • その他
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