汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
でも、だからこそ投稿するのが怖くなるんだ
「という訳で、獣を狩ります」
「…何が、という訳でなのかは分からないけど
言いたい事は分かるわ」
ワーレン付近での出稼ぎ(意味深)を終わらせたゲレタとリンダの2人は山奥で食料の確保をしようとしていた
こんなでもゲレタは元山賊だ
山の中におけるやり方は良く知っている
…まぁ、その前に
ゲレタとリンダは目を合わせ、頷き合うと
…邪魔者達を排除すべく動き出した
やるべき事があったりするのだが
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アカネイア大陸の動物は中々に凶暴なものが多い
野生のペガサスやドラゴン、野生の地竜までいるのだから仕方のない話ではあるだろう
彼等とて
その為
「先ずは新鮮な餌を用意します」
「…さっきの村で目をつけられていたのね」
ゲレタの言葉に全く取り合おうとしないリンダ
2人は剥ぎ取った戦利品を持って近くの村へ向かい、そこで換金と食料と引き換えを行なっている
かなり妥協した方だが、それでもその量は村の武器屋の主人からすれば大量だ
そして狭い村の中の出来事
直ぐに2人の噂は広まる
村長は一晩だけでも村に滞在してもらえないか?と2人に提案した
勿論、リンダは嫌がりゲレタはその姿を見て謝辞したのだが
「おおかた村の財産が減るのを嫌ったんだろうさ」
物言わぬ骸となった村の男衆を放置し、少し離れた所でゲレタは自身の考えを口にする
「…それであわよくば
そういう事でしょ?」
「だろうな」
リンダはゲレタのこういう所が嫌いではなかった
現実は突きつける。…でも、出来るだけ傷つけない様に
不器用で残酷な所もある
でも、いつも自分の事を考えてくれているのだろう
本当に復讐を第一に考えているなら、あの時私の不調なんて気にする事なく襲えば良かったのだから
因みにのんびり会話しているが、2人のやっている事は明らかに倫理的にはアウトな事であったりするのだが、この場にそれを指摘する者は居なかった
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「という訳で、餌に釣られて来てしまった狼です
今日はこれを捌いて食べます」
「…干し肉よりはマシ、よね?」
リンダは少し表情を引き攣らせてゲレタに確認する
「………リンダ」
「なに?」
彼女の言葉にゲレタは真剣な表情で彼女を見つめる
「味覚ってのは人それぞれだから」
「…あんまり期待しないでおくわね」
ゲレタの言葉にリンダは肩を落として苦笑いする
その後食べた狼の肉は意外と美味しかった
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「…さて、これからどうしたもんか」
「アカネイアの王都に行って見たら?
アリティア軍に相手はいるんでしょう?なら、アカネイア王都奪還は絶対にすると思うけど」
「…なるほど」
リンダの言葉にゲレタは思案顔である
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(…意外と色々考えるのよね、ゲレタは)
元山賊とは思えない知識や明らかに常識とはかけ離れた考え方
間違いなく異質という言葉が相応しいのがゲレタという人物だろう
でも、それで良い
それが良いのだ、リンダにとっては
もしゲレタを害そうとするのなら、リンダは迷う事なくその相手にオーラを叩き込むつもりだ
あの時カダインの魔道士リンダは死んだ
ゲレタに助けられなければ、あそこで彼女は終わっていただろうと思う
多分優しいゲレタの事だ
復讐を果たしたとすれば、そのまま死を選ぶだろう
…そんな事はさせない
させてなるものか
ゲレタと出会ってからリンダは自分の世界が広がった様な気持ちになっている
嫌な事ばかり
…でも、彼が一緒にいてくれるなら耐えられる
耐えてみせる
…だから、ゲレタ
貴方の素顔を私にいつか見せて欲しい
そう思いながらリンダは優しい表情で考えに耽るゲレタを見つめていた
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山に入ったのは煩わしい世間の喧騒から逃れる為ではない
勿論そういった意味も多少はある
何せ数々の出来事からリンダは軽い人間不信に陥りかけているとゲレタは見ていたから
仕方のない事だろう
父を殺された年頃の娘をカダインの者達は守るどころか生贄として差し出そうとしたらしい
なんでもリンダを差し出せばカダインの体制は守られる
との事だったそうだ
(溺れる者は藁をも掴む、かねぇ
その藁を掴んだ瞬間に手放される事を考えないのか、不思議でならんわ)
ゲレタは内心当時のカダインの連中のやり方を聞いて呆れていた
その心に受けた傷が癒える事すら許されず、何とか父の仇を討とうと必死になって街を回ったそうだ
最初は男装などしていなかったそうだが、そうせざるを得なかった
そう聞いている
(大賢者ガトー、ね
確かにメディウスは倒せるだろうし、ドルーア帝国やガーネフも倒せるかも知れんが
結局のところ、民衆なんて見えてないんだろう)
勿論、それもやむを得ない事である事くらいは理解出来る
が広い視点でものを見る者というのは総じて自分の危惧するもの以外の事を矮小化する傾向にあると思っている
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プレイヤーの中に思った事がある人はいるのではないだろうか?
悪名高いドーピングアイテムこと『星座シリーズ』
これを全て集めなければ、スターライトが手に入らず結果として最終章まで進む事が出来ない超重要アイテム
しかし、この星座シリーズ
困った事に盗賊などが持っていたり、宝箱に入っているが故に盗賊に盗られる事もしばしば
んな重要なものなら、普通に渡せや!
と思ったものだ、ゲレタは
スターライトとファルシオンがなければどうにもならない
にも関わらず、ガトーは試練のつもりだか態々星座シリーズとして大陸中にばら撒いている
そもそもガーネフを強力な敵とならしめているのは彼の持つマフーの魔導書の能力に依るところが大きい
そして、このマフー
ガトーの持っていたものなのだ
にも関わらず、それを倒す為の材料は放置するわ
自分で弟子の不始末を何とかしないわ
流石は元マムクートと言った所だろうか?
「地に足つけて生活する民の事が分からんのに、世界の心配をするってか」
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こんな訳でこのアカネイアの未来を左右する重要人物が、割とアレな人物が多かったりすると考えていた
少なくとも、弟子同士の殺し合いの後始末すらしない人物をゲレタは大賢者などと敬う理由はない
まだ人類を滅ぼそうとするメディウスの方が心情的には理解できるまであるとすら考えている程
それでも邪魔をするならばありとあらゆる手段を用いてでも、その素っ首をたたき落とす心算ではあるのだが
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「『紅の傭兵ナバール』ねぇ?」
「…でも確かその人ゲレタがいた山賊団に雇われて、裏切ったのよね?」
追い剥ぎしたものを売りに村へと来たゲレタとリンダ
2人は妙な噂を耳にした
紅の傭兵ナバールが近くの街にいると言うのだ
「
「…呆れたものね。仮にも傭兵なんでしょう、その人
他人の名前で活動して虚しくならないのかしら?」
「…さてな
まぁ、ツラは拝みにいきますかね」
「…まぁ、良いけど」
少し楽しそうに笑うゲレタ。リンダはそんなゲレタと手を繋いでその村へと向かう事にした
ほんの少し悪戯っぽく笑うゲレタにときめいたのは、リンダだけの秘密である
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「アンタが紅の傭兵ナバールか?」
「そ、そうだ」
サムトーは今ピンチだった
少し大きな町で
…正確には男の方だけだが
女の方は美しい少女だ
茶色の髪を結えた、細身の少女
数多くの女性を見てきた彼ですら見惚れる美貌
それ故に
に、似合わねぇ
そう思わず口から出てきそうな程に不釣り合いな男女
そんな人物はあんまり強そうには見えないのだが、どこかヤバい空気を纏っている様にも思える男だ
「…まぁ良い
おかしな事もあるもんだ、俺の知っているナバールはお前みたいに社交的では無かったと思うが」
サムトーの元を離れる直前、その男はそんな事を言って立ち去った
「なっ!
どういう事だよ!」
サムトーは走った
待て
待ってくれ
アンタは知っているのか?
2人を見失ったサムトーは宿屋にいるのではないかと考え、宿屋に向かった
「やっぱり偽物だったか」
「なんだか嫌な視線だったね
あまり関わり合いになりたくないわ」
勿論、2人は既に村の出口から外へと出て行ったのだが
そんな事をサムトーが知るはずもなかった
何故恋愛要素を入れたのか?
…暗がりの中にも光はあるべきだと思いました
汚泥の中にも花や草は生えるのです
だから、恋愛要素もあっていいかなって
第一回アカネイア軍裁判記録より抜粋
カオスルート
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いる
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いらない