汚泥の中で 作:アカネイアの雑兵
リンダは恐れていた
最愛の夫、ゲレタ
彼はこの世界の人間ではない
それは元より受け入れていた事
今更の話
⋅⋅⋅⋅だが、こうして体を幾度も重ねていると言うのに、子供は出来ない
ゲレタは
「授かり物だからな、仕方ねぇって」
と苦笑していた
しかし、私はこの事実を軽くうけとれなかった
まるで
⋅⋅⋅⋅⋅まるで
そう言われているようで
??? 愛の形
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ゲレタは確かに表に出て戦う事はなかった
それは事実
認めてくれたのは、皮肉にも敵方であったモーゼスと名乗った竜人族やハーディン
マルス王子⋅⋅⋅⋅⋅いえ、今はマルス王も認めてはくれていたけど、その立場の複雑さから公の場で認める事は出来ないだろう
シーマさんはグラ王国でその名を語り継ぐと言っていたけど
だから、私やクライネはこの村から離れない
戦争が終わり、各地で復興が本格化した頃
何処で聞き付けたのか、カダインの人間が私を訪ねてきた
⋅⋅⋅⋅聞くまでもなかった
カダインに戻り、そこで活躍してくれ
との事
別にカダインを嫌っている訳ではない
どうでも良かったの
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ゲレタの愛弟子であるカタリナがマルス王の騎士クリスと恋仲になり、その結婚を認めて欲しい
そうクリスが訪ねて来た事もあった
一応クリスとは知らぬ仲ではない
曲がりなりにもゲレタに師事した数少ない外部の者なのだから
婚儀はアリティアで行なわれる事になった
流石に孤児であるカタリナ。だからとて、親族が誰も居ないでは余計な手を入れられる恐れがあった
だから、私とゲレタがカタリナの義理の親になり、出席したのだが
しなければ良かった
とリンダは後々まで後悔することになる
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信じられない事だが、ゲレタがエリスの身請けをして助けた事は全く知られていない
これが市民レベルならば理解出来なくもないが、アリティアの騎士にすらゲレタは見下されていたのだ
勿論、マルスやジェイガン達の目の届かないところで
クリスの同期達はそれを咎めようとしたのだが
「別に言わせておけ」
とゲレタは止めている
それ以来、リンダは村の外への買い出しをパオラに任せ村から出なくなった
ゲレタはいつも通り、山賊や獣を狩り長閑な日々を過ごした
何も感じて居ない筈がない
敵対者に対しては苛烈などという表現すら生温いやり方をするのがゲレタ
でも、一度守ると決めたならどれだけ危険だろうとやり遂げようとする
チキは私達の子供だ
けど、あの娘は自分を守ることが出来る
出来てしまう
それでは駄目なのだと思う
あの人を止めるなら、戦えない
そして大切な存在でなければ
パオラにはそれとなく言っているのだけど、多分無理なのだろう
パオラの中には未だにあの人への罪悪感がある
あの人は聡いのだ
敵ならば、それを以て噛み砕く
罪悪感を持つパオラが抱かれたいと言ったところで、あの人は抱く訳がない
あの人は自分の存在を認めて欲しいのだ
役に立たなければ、自分に価値はないと思っているから
それは私やチキ
クライネ達が幾ら言っても変わらない
止まらない
のではない
止まれないのだ、あの人は
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あの人は村の中心的な人物になった
子供が産まれれば
怪我をすれば
何かあれば
村の人達はあの人に話をする
その度にあの人の心は少しずつ軋んでいく
皆はあの人を頼れる人と言う
違うのに
そうせざるを得なかったから、あの人は変わった
⋅⋅⋅⋅変わるしかなかっただけ
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私がまだゲレタと大陸を巡ってチキと出逢う前の話
その頃私はゲレタが復讐を思い止まってくれた事を喜び、ゲレタが人を殺す事を禁忌としていた世界の人間であった事を知った
でもどうして?
と聞くと
「生きる為、だからな」
と少し辛そうに言った
ゲレタは夥しい数の人を殺めてきた
その度にゲレタの精神は少しずつ病んでいったのだろうか?
狂わねばならなかった
山賊時代の事を聞いた時、ゲレタはそう言っていた
私はもうあの人を止められないのだろう
⋅⋅⋅⋅妻なのに
あの人の伴侶なのに
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あの人が死んだ
眠る様に
いえ、実際に私と一緒に床について
翌朝にはもうこの世の人ではなくなっていた
お願いします
私は二度とあの人に再会出来なくても良い
だから
あの人に安らかな眠りを
私はただそう願った
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でも、そうはならなかった
再会出来たのは素直に嬉しい
チキが2人程いるけど、さしたる問題でもない
今度こそ
私は貴方を守ってみせる
なお、ゲレタ一家のイメージソングとして『色彩』(FGO主題歌)となっております(唐突)
ゲレタの死因は
衰弱、です
要するにメンタルブレイクした訳ですね
別キャラルート ヒロイン
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パオラ
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エリス
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ミネルバ
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シーマ
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ニーナ
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ミディア
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マリア
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クライネ
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カタリナ
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その他