汚泥の中で   作:アカネイアの雑兵

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とりあえず投稿

後書きに重大報告があるので読んで頂けると助かります


異伝 殺戮者(守るもの)

「やれやれ

どうにも面倒になってきやがったな」

ゲレタはこれ見よがしにため息をつく

 

 

 

「⋅⋅⋅⋅で?いつまで下らねぇかくれんぼするつもりだ?

俺はお前さん達の様に暇では無くてな?」

 

「⋅⋅⋅英雄、ゲレタだな?」

 

ゲレタを取り囲む様にして黒装束の者達が次々と現れる

 

 

「英雄、ねぇ

バカらしい」

 

ゲレタは心底どうでも良さそうに吐き捨てる

 

「貴様がいる限り、アスク王国への不満は高まらん

死んで貰う」

 

リーダーと思われる人物は短刀を懐から見せつける様にして取り出した

 

 

そして部下達もそれに続こうと懐に手を

 

 

 

 

「間抜け」

 

いれようとする前にゲレタはそう呟く

 

 

 

そして

 

 

ドサッ!

 

何かが倒れる音がした

 

しかも

 

 

ドササッ

 

続けて

 

 

「⋅⋅⋅な」

 

「侮ったな?

後方で農業に勤しむ俺は守られるだけの存在と」

 

ゲレタは嗤う

 

 

「たかが10人程度連れて来た

その程度で獲れる程、俺の首は生憎と安くねぇ」

 

「な、なんだ。お前は?」

 

全身を貫く悪寒に耐えながら、声を絞り出す

 

 

「⋅⋅⋅⋅ああ、名乗ってなかったか?

竜殺し(ドラゴンキラー)ゲレタだ」

 

ゲレタはそう言うと手首を返した

 

 

(バケ、モノめ)

 

男の意識はそこで途絶えた

永遠に

 

 

 

----

 

 

 

「なるほど。確かにこれは凄まじいな」

 

「あら、メディウス

お父様が本気になればこの程度じゃないわよ?」

 

「だね!」

 

 

この光景をメディウス達とチキーズは上空から余すところ無く見ていた

 

「化け物か、奴は」

 

「⋅⋅⋅⋅知ってた」

 

ロプトウスは戦慄し、ギムレーは半ば諦めている

 

 

上空から見ているからこそ良く分かる

 

 

近くの森などに潜んでいた暗殺部隊

その尽くが絶命しているのだ

 

 

にも関わらず、近くの川にいる動物には傷1つない

 

メディウスは理解した

微弱な魔力の波でゲレタは敵と味方を選別し、敵対者のみを殺し尽くしたのだと

 

 

 

 

----

 

 

「お父様!」

 

「ととさま!」

 

チキ2人は真っ先にゲレタに駆け寄り抱きついた

 

 

「さて、エクラの方に人をやっているが、大丈夫かね?」

 

まるで気にした風のないゲレタ

 

 

「見事な手並みだな」

 

「よせやい

あの時に比べたら何のことないわ」

 

メディウスの言葉に軽く笑うゲレタ

 

 

その光景にロプトウスは

 

(これがこっち(ユグドラル)に居たら死んでたのでは?)

と改めて戦慄する事となる

 

 

 

 

 

----

 

 

 

同時刻

 

 

「ゼフィール様

残敵の掃討完了しました」

 

「ご苦労、マードック」

 

「陛下、此方も完了です」

 

「うむ。良くやったブルーニャ」

 

ゼフィール達や

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん。弱いものにしか挑めん腰抜け共が」

 

アシュナードが

 

 

 

 

 

 

 

「⋅⋅ふ、我を使うとは

巫女の父も剛毅な事だ」

 

ヴァルハルトが

 

 

 

 

 

 

後方の彼方此方で敵の掃討にあたっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、アスク王国の後方に侵入した暗殺部隊を始めとした敵対勢力

 

その全ての命が消える事となる

 

 

 

----

 

 

 

 

 

「と言うことがあった」

 

「⋅⋅⋅⋅アスク王国に敵と通じる者がいる

そう言うことになるな、それだと」

 

「アルフォンス王子には

⋅⋅⋅⋅言わない方が良いのか?」

 

その翌日、ゲレタはキュアンとエルトシャンの訪問を受けて雑談の中で話をした

 

「言ったとしても、どうにもならんさ

今の王子には味方が少ない」

 

「少ないのか?」

 

ゲレタの言葉にエルトシャンは疑問を抱く

 

「正確には政治に携わる者の味方だがな

軍は英雄を前面に押し立てたいから、王子には気分良く過ごして貰おうと必死になってやがる」

 

「大丈夫なのか?」

 

「さてねぇ

おおかた今回の件も政治サイドに不満を持っている連中の手引きだろうよ

いちいち拷問して吐かせるのも面倒だしな」

 

ゲレタの言葉にエルトシャンは

 

「先の襲撃の時はしたと聞いたが」

 

「あん時と今回は全く事情が違うからな

狙いさえ判明すれば

 

どうとでもしてやるさ

 

続くゲレタの雰囲気に目を疑った

 

 

「この辺は開拓や農地の整備などをしている

つまり、民間人が多い此処を狙うってんなら

逃がす理由はねぇよ」

 

 

 

 

 

 

「確かにな」

 

「そうか、それなら仕方ない」

 

しかし、理由が理由だけに2人ともゲレタの怒りに理解を示す

 

民間人を害そうとするならば、それは最早敵ですらない

 

 

賊なのだと

 

 

 

 

 

 

----

 

 

 

 

 

 

 

 

「⋅⋅⋅⋅今、何と言った?」

 

「ですから、後方を狙った部隊からの連絡が

全て途絶えました

 

 

その場を沈黙が支配する

 

 

 

全てが途絶えた?

そんな事はあり得ない

 

 

 

 

 

アスク王国は度重なる戦争により国内は疲弊していた

 

ムスペルを始めとした国家はアスク王国により敗北

アスク王国としては、降りかかる火の粉を払っただけであろうが、その結果国体が崩壊する程の被害を受けた

 

 

当然、国を荒廃させたままではならぬとすれば、その負担は民に降りかかる

そのままではアスク王国との友好など望める筈もなく、アスク王国側は自国の財や物資をそれらの国に援助せざるを得ない

 

それにより、アスク王国の民衆は王国に不信を抱き

支援された側も足らぬ支援に不満を持つ

 

 

 

そう仕向けるのは容易いもの

 

 

 

そしてアスク王国の官吏達とアルフォンス率いるヴァイス⋅ブレイヴとの間に埋めがたい溝を作り、民衆を煽動し

英雄達の存在意義を砕くつもりだった

 

 

 

ところが、それがおかしな方向へと向かい始めた

 

 

報せによれば召喚された英雄がアスク王国のその状況を理解し、あまつさえ農地拡大や食糧事情の改善に手を貸していると言うではないか?

 

 

せっかく、各国からアスク王国に不満を持つ民をアスク王国へ移住させたと言うのに

その者達をうまく活用し、農地を拓き、与え

従順な良民として動かされているのだ

 

忌々しいことこの上無かった

 

 

 

更にこれ見よがしに竜を動かしているとなれば、その危険性はアルフォンスや英雄達の比ではない

 

 

 

故に過剰とすら思える暗殺部隊をアスク王国へと送り込んだ

 

必ずその命を奪うために

 

 

 

 

 

 

仮に第一陣が敗れたとしても、必ず安堵し隙が出来る

 

その為に近くに第二陣を置いておき、尚且つ陽動の兵力まで用意した

何か変事があれば、第二陣の者は離脱し報告する手筈

 

 

 

そこまでしたと言うのに、それらからの連絡が途絶えたというのだ

 

 

 

 

 

「単に連絡が取れぬだけであろう」

 

「そうであろうな

流石にあちら側も放置出来まい」

 

 

彼等は気が付かない

 

 

 

恐ろしい怪物を起こした事に




感想で指摘された様に少しばかりアレだと思うので、本編を完全に書き切ってから連続投稿したいと思います


その為、暫くの間更新は止まると思います

ご理解の程、宜しくお願いいたします

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