ベルがシステムに目覚めたのは間違っているだろうか?(完結) 作:寝心地
血、怪我、傷、病、そして死と絶望
神の死と共に天に立ち上る神の送還の光が冒険者達に絶望を告げる、主犯神は邪神エレボス、嘗て最強と唄われた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の眷族を仲間に引き入れ冒険者達を襲った、その攻撃にオッタルが倒れリヴェリアが倒れガレスが倒れた
絶望が、地獄が産声を上げる
ベル「……………………行くぞ」
そんな中、死だけは冒険者達の味方だった
リュー「あ、貴方…………は」
現れたのは小さな子供、良く見るボロ服を纏い白い髪に赤い瞳と左手には手袋を嵌めたオラリオでは目立つ特徴の少年が何処からともなく現れた
ベル「………………………出てこい」
その影からブワリと兵士が立ち上がる
アリーゼ「これは…………」
ライラ「黒い………………モンスター?」
無数の兵士が怪我人を救う、人間では入れない隙間を通り次々と負傷者を助ける
重傷、軽症、欠損に意識不明、この世の怪我を全てこの場に集めた様な者達、しかしそれが何だと言うのか、今彼らの前にいるのは死、その王だ、彼が拒みさえすれば彼らは嫌でもこの世に留まるしか無い
ベル「…………………………」
パァアと伸ばされた彼の手から魔力が放たれる、傷が癒え無くなった筈の手足が生える
アリーゼ「……凄い」
輝夜「………………綺麗」
リュー「これは、私は夢を見ているのか?」
ベル「…………………………」
やがて光が消え負傷者は立ち上がり瓦礫や木材の下敷きになっていた者達も救出される
ベルは屋根に飛び上がる
リュー「ま、待って欲しい!!、貴方は何者か!!」
ベルは何も言わず兵士を回収すると都市から姿を消した
数日後
結局その日まで再びベルを見た者はおらず時間だけが流れ気が付けば後に正邪決戦と呼ばれる戦いが始まっていた
ベル「……………………流石だ」
冒険者達の作戦が悉く成功しベルはそれをカイセルに乗り上空から見る、地上では冒険者の優勢となっていた
ベル「そろそろ行くか」
一方ダンジョンでは
【アストレア・ファミリア】&1部の【ロキ・ファミリア】団員が元【ヘラ・ファミリア】団員のアルフィアと戦っていた
アルフィア「福音」
その一言で全員が吹き飛ぶ威力を持っていた、まさに規格外
不意に全ての音と色が消え1人の少年が現れた
リュー「あな…………た…………は」
アルフィア「ほう、貴様、何者だ」
ベル「………………ベル、ベル・クラネル」
何故かベルは彼女には名乗らなければならないと思った、その理由をベルは持ち得ない、けれどだからこそ
ベル「僕は、【ヘスティア・ファミリア】団長、ベル・クラネルだ」
今はまだありもしない、降りてきてすらいない主神の名の元集う未来の家族の名を名乗った、胸を張って
最愛の彼女の前で
アルフィア「そうか、お前が」
リュー「…………ベル・クラネル」
アルフィア「………………福音」
アリーゼ「危ない!!」
ベル「……………………」
アルフィアの攻撃に際しベルはヒラリとその攻撃を避けるがその下から炎が吹き上がる
ガレス「砲撃に巻き込まれたか⁉」
皆が焦る中ベルは平然と現れる、しかし更に砲撃が起こり階層を貫く
大最悪と呼ばれた魔物が姿を表す
漆黒のドラゴンに近いそれは都合19の階層をぶち抜き現れた
エレボス「神の力によって引き寄せられ37階層よりうまれた黒き異形、名を付けるとしたら、『
神獣の触手「ギャオオオオオオオオオオオオ!!!!」
デルピュネは吠えながらむやみやたらに攻撃を行う、そんな化物を前にベルは
ベル「…………………………行け」
たった一言そう言いアルフィアの元へ向かう
ベルの言葉に反応し影から立ち上がるのは人型に鋭い爪と牙を持つ龍の亜人の様な存在
ジークフリード「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!、出来損ない風情が!!王の進軍を邪魔するな!!!!」
ライラ「は?」
エレボス「なんだ?、何者か知らないが僕を助けてくれるとは、今の内に」
イグリット「何を言っている、貴様も逃がすわけないだろう、愚かな神よ」
いつの間にかエレボスの背後に立っていたのは漆黒の騎士、マントに大剣を持ち兜には羽根飾りが付いている、周りを見れば護衛として連れてきていた闇派閥の人間達が全員倒れていた
エレボス「まさか、彼も君の?……………………詰んだ」
ベル「…………………………」
アルフィア「…………………………福音」
ベル「支配者の権能」
影の君主と才禍の怪物の戦いが始まった